―実写版セーラームーンを検証する―


Act.40:マーズれい子の逆襲編――

 

       本稿は、2004年7月17日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第40話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。

        ★  ★  ★  ★  

       前回のラストシーンで、「もう…、歌は辞める…」とアルテミィ〜スに打ち明けた美奈子…。「あたしに残った時間、どんどん少なくなってる…。もう、余計なことに使ってる余裕ないよ」「ち、ち、ちょっと待ってくれっ、君にはセーラーヴィーナスじゃない、愛野美奈子としての時間は持って欲しいんだ」「…どうして?!」「あ、……どうしてってぇ…」「…前世の使命を果たすために生まれてきたんだから…そのために生きなきゃ…。セーラーヴィーナスじゃないあたしなんか、いないんだよ?」

       ※ ちなみに、これはあとで知ったコトなのですが、このシーンの「セーラーヴィーナスじゃないあたしなんか、いないんだよ?」と言うセリフにはまだ続きがあって、そのカットされた部分がDVD第10巻に「未使用シーン」として収録されていたのですが、それは…(↓)

1.         「セーラーヴィーナスじゃないあたしなんか、いないんだよ?」「ぼくはそう思わない」(←アフレコされておらず、フキダシ字幕で)。

2.         美奈子は首を横に振り、「アルテミスだって、ずっと気にしてたはずよ。どうしてリーダーのあたしが、戦士の力に目覚めてないのか…って…」「それは…」(←これもアフレコされておらず、フキダシ字幕で)。

3.         「病気のせいじゃない…。きっと……歌のせい…」

4.         ここで美奈子はソファから立ち上がり、窓の方へ行きます。

       なぜ、「歌のせい」で戦士の力に目覚めないのでしょうか? それはつまり、「戦士の力」に目覚めると言うコトの意味を、美奈子は、『戦士としての自覚が足りないから』だと解釈したんですね。セーラームーン達よりも、ずっと先に「セーラーヴィーナス」として戦士に覚醒し、前世の記憶も完全に持っていて、その正体を隠しながら「セーラーV」として暗躍し、「リーダー」として、誰よりも戦士の自覚も強かった…それなのに、なぜ自分一人だけが「戦士の力」に目覚めないのか? あと考えられるとしたら、美奈子には、それは「歌のせい」としか考えられないんですね。それはなぜか? つまりそれは、美奈子が、『心の底から歌が好きだから』です。だからこそ、その『大好きな歌』を棄てられるくらいでなければ、それくらいの覚悟がなければ、自分が「戦士の力」に目覚めるはずがない、他のみんなには、『あたしにとっての歌』に匹敵するような『足かせ』がなかったから、だからみんなは「戦士の力」に目覚められたんだ…と、美奈子はそのように解釈したんです。実は、その美奈子の解釈は、本稿でも再三にわたって解説してきたように、まるっきり逆でなければならないのですが、しかし本人がそれに気付くのは、もうちょっと先のお話になる訳なんですね…。

       そして、もう一点。この「未使用シーン」としてカットされた部分には、アルテミィ〜スのアフレコがされてません。つまり、アフレコをする以前の比較的早い段階で、すでにこの部分がカットされるコトが決まっていた訳です。このカットされた部分とは、要するに、美奈子本人による告白…「あたしが、戦士の力に目覚めてない」と言う衝撃的事実のコトです。実は、我々視聴者がこの『衝撃的事実』を知るのは、Act.43においてなのですが、つまり制作者側は、結局ここでも、その暴露をそこまで引っ張るコトにしたんですね。『戦士の力に目覚める』問題に関しては、我々視聴者は、てっきりAct.31の『ジュピター覚醒』で完結したものとばかり思ってましたから、我々としてみれば、『衝撃的事実』と言うよりは、むしろ『寝耳に水』的な印象すら受けてしまいかねませんが…。

       確かにこの件については、そのAct.31の『ジュピター覚醒』で、実は美奈子がまだ「戦士の力」に目覚めていないコトは、きちんとほのめかされてはいました(↓)

1.         こちらは愛野邸…。

2.         学校から帰宅したらしき制服姿の美奈子が、学生カバンをソファの上に置き、電子オルガンの上にいるアルテミィ〜スのところに行きます。「ルナからぁ、ジュピターの力の目覚めがまだうまくいかないと、連絡があった」。美奈子はイスに腰掛け、「確かに遅いけど…、でもきっと目覚める。そのために前世を持って生まれてきたんだから……あたしも…」

       当初、この最後の「あたしも」と言う一言は、てっきり「前世をもって生まれてきた」に掛かってるものとばかり思っていたんですが(←たぶん、誰もがそう思ったはず)、ナンと違ってたんですよねぇ…。でも、それが、実は「きっと目覚める」の方に掛かってたのだと言う衝撃的事実が分かるのは、ナンとAct.43なんですな…。

       ワシが考えるに、制作者側の総意の意図としては、この『衝撃的事実』の暴露のタイミングと、その暴露の仕方を考えた場合、たとえば今回の「未使用シーン」における『暴露』のような感じだと、これではちょっと、あまりにも弱すぎるんですね。つまり、『衝撃的事実』がちっとも『衝撃的』じゃないんです。こんな『衝撃的』じゃない『暴露の仕方』だと、美奈子に対する同情心の方が先走ってしまい、下手したら、Act.46の『ヴィーナス覚醒』までの長い間、あまりにも美奈子が『弱くてみじめ』に見えてしまう嫌いがあるんですな(←まこちゃんの場合は、彼女の『キャラクター』のお陰でそれでも重くならずに済んだ訳ですが)。後半戦に入って、ただでさえドラマが重い展開になってる中、美奈子までそんな風に描いてしまったのでは、見ててかなりキツイものがありますよねぇ…。そう考えると、やはり、この『衝撃的事実』の暴露のタイミングとその仕方は、Act.43のそれが、文字通り最も『衝撃的』でしたし、一番よかったです。それ以前の段階で知った上でAct.43のシーンを見ても、おそらく美奈子に対する同情心が増すだけだし、そこに至るまでの、みじめな美奈子に苦悩するレイちゃんの姿なんかも見たくありませんし、何よりも、そんな彼女達の裏の心理は、十分に劇中でもほのめかされてますから、美奈子とレイちゃんだけは、あくまでも、外面(そとづら)だけでもクールでカッコいい二人を装っていて欲しいですからね。

       元々台本にあったシーンがカットされる場合、それをカットした事によって『説明不足』に感じる事も多いのですが、逆に、『描きすぎ』を抑えるのに成功してる例も決して少なくはありません。まあ、解釈はそれぞれでしょうが、今回のこの『衝撃的事実』に関しては、ワシは後者だと思います。

       「…美奈子ぉ…」。美奈子はソファから立ち上がると、窓の外の夜景を見下ろしながら、「社長に言わなきゃね……。大騒ぎされちゃうけど…」

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       「♪じゃ〜ん…ひとみは〜いつ〜も〜ジュ〜エル〜(ジュ〜エル〜)…♪」(←ここでオープニングです)

 

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       オープニング開けは、クラウンでのセーラー・ミーティング

       「そうか…地球が滅んでしまうとかどうかじゃなくて、滅ぼさないようにする、ってコトなんだ…」(←前回の「フィールドアスレチック 冒険の森」での一件は、もうみんなに話したようですな。やはりここでも、Act.33で、みんなに、「約束したんだよね…(衛と)一緒に戦うって…。だから、みんなにも内緒にしないで、堂々としようって…」と言ってたコトを、ちゃんと実行してますね

       「うん、私、幻の銀水晶の力、使わないように頑張ってみるよ…。まだ、知らないうちに使っちゃうんだけど…」「できるわよ、きっと」「私達がフォローするし」「…うんっ」「うさぎちゃんの信じてた通り、地場衛は、敵じゃなかったわけね」。うさぎちゃんは、ガラスの割れたムーンフェイズの懐中時計を見つめながら、「……うん…『敵じゃないって言うか、敵にならないように、私が頑張らなくちゃいけないんだけど…』

       ※ 余談ですが、このシーンでみんな制服姿なんですが、実写版では、Act.33から6月に入り、衣替えしてるんですね。それで、今回のこのシーンでも、うさぎちゃんと亜美ちゃんの十番中制服組は『夏服』なのですが、『十番中だけど前の学校の制服を着続けてるまこちゃん』と、『学校の違うレイちゃん』は、依然として『冬服』のままです。これについては、本稿のAct.33の時にも書いたのですが、この『衣替えの謎』については、「東映ヒーローネット」に詳しく(?)書かれておったのですが(↓)

1.       安座間:「二人が夏服の制服になっているのに一人だけ冬の制服っていうのは何でですか?」

2.       丸山(←プロデューサーさん)「だって、前の学校の制服を着ているんだよ。まことは。サイズがないから」

3.       安座間:「え、サイズがないからなんですか?」

4.       丸山:「そうだよ。原作の設定ではね。十番中学の制服ではサイズがないから、仕方なく前の学校の制服を着ているんだよ」

5.       安座間:「これが自分に合っているからっていうことじゃないんですね。はあ…(驚愕した様子)」

6.       丸山:「だから、前の学校の夏服をわざわざ着るのもねえって…だったらこのままで」

7.       安座間:「真夏も?」

8.       丸山:「ええ」

9.       安座間:「あと…景ちゃん(レイ)とかは?」

10.    丸山:「もちろんあのまま!」

11.    斗沢(←照明さん)「それはまたきっとちゃんとした理由があるんでしょうね」

12.    丸山:TA女学院には夏服は無いんですよ」

13.    安座間:「…おかしいですよ? それ! この間、そのことの話をしててまことって夏服じゃないの?っていわれたからこれは転校してきてずっとこのままだから夏服になってその学校の夏服とかってわざわざ着ないでしょう?って話して…でもレイは普通の中学に通ってるんだからあるでしょう? どうするんだろうね?って話をしてたんですよ」

14.    斗沢:「そもそも存在しないらしい!」

       ワシがこれを読んだ当初、この件に関して、ワシは原作の方ではよく確認も取っておらず、だから、原作ではてっきりここに書いてある通りなのかと思っていたのですが、しかし、その後、ワシが何度も原作に目を通しているうちに気付いたのですが、やっぱり原作でも、「T・A女学院」にはちゃんと『夏服』があるじゃないですかっ! ちなみに原作では、「Act 5 まこと―SAILORJUPITERにおいて『衣替え』が行われてます。その回では、まことに関しては、やはり『冬服』のままで登場し、長袖を腕まくりしたりとかしてるんですな(←これがナンかカッコいいのだっ!)。で、「T・A女学院」『夏服』が出てくるのは、その次の「Act 6 タキシード仮面―TUXEDO MASKにおいてで、この制服はおそらく、いわゆる『ベスト付セーラー服』と言うタイプの『夏服』だと思われ、要するに、「T・A女学院」『冬服』をそのまま白の夏服にし、その上に『冬服』と同じ色のベストを着る、と言うモノのようです(←「美少女戦士セーラームーン (1) (講談社コミックスなかよし)「美少女戦士セーラームーン (2) (講談社コミックスなかよし)及び「美少女戦士セーラームーン 1 新装版 (KCデラックス)より)

  

       ついでにアニメ版の方も言及しておきますと、アニメ版の『衣替え』は第14話「新たなる敵、ネフライト魔の紋章」からで、続く第15話「うさぎアセる! レイちゃん初デート」において「T・A女学院」『夏服』が出てきますが、このデザインは原作と同じになってます。

 

       さらにアニメ版では、第27話「亜美ちゃんへの恋!? 未来予知の少年」までが夏服シーズンでしたが、その間まことは、第25話「恋する怪力少女、ジュピターちゃん」において『冬服』で登場して以来、一度も腕まくりはしてませんでした(←ただし、『ダーク・キングダム編』以降に関しては、めんどくさいので調べておりません…)。

 

        ★  ★  ★  ★  

       こちらダーク・キングダム(←お城にカラスは飛んでおりませんな…)

       ジェダイトくんがやって来ました。彼は一度立ち止まり、一瞬ためらう様なそぶりを見せますが、「メタリアの部屋」のベリル様の前にやって来ました。ベリル様は相変わらずメタリアを見ており、まだジェダイトくんに背を向けております。ジェダイトくんは、「ベリル様…」と言って片ひざをつきます。

       ここでベリル様は振り返り、「おお、ジェダイト、よくぞ参った。お前のわらわへの忠誠、ささいな事で揺らぐものではあるまい」「……」(←ナンでしょうかコレは?…顔面神経痛かナンか起こしてんでしょうか?)

     ここでジェダイトくんは、Act.36の『プリンセス・セーラームーン爆誕』の時に、四天王が『自害のポーズ』を取らされた時のコトを回想しております。

       ジェダイトくん:「……『アレって、「ささいな事」だったのかなぁ…?』(←みたいな…?)「エンディミオンの事、託せるのはお前だけだ」。ジェダイトくん:「…………」(←すごいぞっ! こんなに顔の筋肉の色んなトコがぐにぐに動いてるジェダイトくんを、初めて見ました)(←困ってるのか怒ってるのか? 泣きたいのかトイレ行きたいのか?…知る由もありませんが…)。

       ジェダイトくんは、前回エンディミオンがセーラームーンに「宣戦布告」しに行った時は、ゾイサイト、クンツァイトと共にエンディミオンに付いてたんですが、久々にベリル様にお呼びがかかった途端、どうせまたすぐに寝返るんでしょうなぁ…(←顔はぐにぐに悩んでるみたいでしたが…)。ところで、「おお、ジェダイト、よくぞ参った。お前のわらわへの忠誠、ささいな事で揺らぐものではあるまい」と言うセリフからも分かるように、こうしてベリル様の前に四天王が出向くのは、実はAct.36の一件以来なんですな。では、なぜそれが、今回のこのタイミングだったのでしょうか? つまり、ベリル様は、前回、エンディミオンがプリンセスを始末し損なったコトを、おそらく黒木ミオの報告で聞いたからでしょうな。ベリル様はエンディミオンに、「プリンセスを消せ!」「お前の手で…!」「プリンセスこそこの星に、災いを呼ぶ存在だ…!」と言い渡し、それでエンディミオンはクンツァイトを使って「プリンセスに攻撃を仕掛けろ」と動き、まさに絶好のチャンスを目の前にしながら、結局プリンセスを消せずに帰って来てしまった訳ですからな。

       それにしても、ジェダイトくんはすでに前世の記憶を取り戻してる訳ですから、それにも関わらず、相変わらず『日和見』ですなぁ…(↓)

★ジェダイトくんの板ばさみの日々…★

―Act.32の再現VTR―

       こちらはダーク・キングダム…。ネフライトが、いきなり掌でピアノの鍵盤をガーン!とぶっ叩いて、「何も見えんっ! 何も思い出せないぞっ! オレの前世はどうした!」「ならば会ってみろ、我らがあるじに…!」。そう言うと、ゾイサイトは「月光の曲」を弾き始め、目を閉じて意識を集中します…。すると、ゾイサイトのピアノ部屋の片隅が、ロンドンの地場衛の下宿先とシンクロし、ぼよよよよ〜ん…そこに地場衛の姿が現れます…「……」。ネフライト:「!…」。地場衛:「……」。ネフライト:「お前が…、マスター…、エンディミオン…」。地場衛:「……」。ネフライト:「……」。するとそこへ、クンツァイトがやって来て、「これはなんの集会だ?」。さらに、クンツァイトをスパイ活動中のジェダイトくんまで、部屋の入り口の陰から覗き見しております…「……」

       クンツァイト:「お前まで前世に興味をもったのか?!」。ネフライト:「悪いか?」「思い出したところで、お前の『カラッポの』頭を支配するのがベリルから、あの男に代わるだけだぞ?!」。クンツァイトは、剣の鞘で地場衛を指差します。ゾイサイト:「無礼だぞ! クンツァイトっ!(←いきなり立ち上がり)お前は前世でのマスターを覚えているだろう!?」「お前こそ覚えてるはずだっ!……マスターがナニをしたか…」「……」。ゾイサイトは思わず黙ってうつむいてしまいます…。

       するとここで、地場衛の脳裏に、突然、前世での記憶がよみがえります(←例の、瓦礫に埋まった四天王の三人の死骸の横で、クンツァイトが「う゛わ゛あ゛ああああああああああ〜〜〜っっっ!!!」と雄叫びを上げてる映像です…)、どうやらこれが地場衛の脳裏に甦ったらしく、地場衛は急に激しく動揺して頭を押さえます。

      ゾイサイト:「だからこそ…前世と同じ悲劇を繰り返さないために、我らはマスターと共にあるべきだっ!」「違うなぁ…。前世ある限りすべては繰り返す。…その前に私が終わらせれば…」。クンツァイトが地場衛に歩み寄ろうとすると、ネフライトが「クンツァイトっ! お前は出て行けっ! 私は前世を思い出すっ」「お前の出る幕ではないっ!」「ナニっ!」「お前は下がってろっ!」。ゾイサイト:「いい加減にしろっ!」ここで三人が大口論となり…、地場衛はナンか頭いたそうで…、一方、物陰から覗き見してるジェダイトくんは、「何を話している?…「ぜんせ」とはナンだ?…」

       …等々と、ごちゃごちゃと口論してるさ中、地場衛が、突然人が変わったように「…やめろっ!……クンツァイトっ「!」ゾイサイトっ「!」ネフライトっ!」「!」みんな黙って、地場衛の方を振り向きます。「…ジェダイトっ!…」。ジェダイトくん:「!…」

       地場衛:「前世などと…、どうしてそんなものにとらわれる!?……どうしてそっから出ないっ!?」。すると、一瞬、地場衛の姿が、かつてのマスター・エンディミオンに! クンツァイト:「!」。ゾイサイト:「!」。ネフライト:「!」。ジェダイトくん:「!…」

       地場衛:「…ハッ…今のは…?!」。ゾイサイト:「マスターっ、記憶が!…」

―Act.33の再現VTR―

       ダーク・キングダムのゾイサイトの部屋…。

       前回、お仕置きの『ベリル様ビーム』を食らいまくってボロボロのゾイサイトが、ピアノも弾けず、壁にもたれてうなだれております。そこへジェダイトくんがやって来ます…「ゾイサイト」「…」「なぜベリル様に逆らう? あの方が我々に命を与えて下さったのだぞ!」「…フッ、…望まぬ形でな…」「ベリル様にお仕えすること以外に、望みはない…」「…違うな…。お前も触れたはずだ…前世の記憶に…。マスター・エンディミオンに会った時…」「……」(←前回、地場衛がエンディミオンに覚醒した瞬間を回想してます)「マスターこそお前の仕える方だ…」…よろよろと立ち上がるゾイサイト…「お前は一番若く、マスターを兄のように慕っていたはず…」…ジェダイトくんに歩み寄って、両手で肩を掴むと、思いっきり顔を近付けながら、「思い出せっ!」「うぅわぁっ!と、ゾイサイトをピアノの鍵盤の上にが〜んっ…!とうっちゃります。「黙れっ! オレにはベリル様だけだっ!…はぁ、はぁ…」…ジェダイトくんは興奮して、肩で息をしております

―Act.38の再現VTR―

       こちらダーク・キングダム、ゾイサイトのピアノ部屋…。

       ジェダイトくんが、こぶしで自分の手のひらを叩きながらウロウロと考え事をしております…。

       ゾイサイトは、ピアノの前に坐って腕組みしながら、天を仰いでおります…。

       クンツァイトは、暖炉の角に寄りかかって、こちらも腕組みしております…。

       ジェダイトくん:「…ベリル様が……オレまで…!」。ここでジェダイトくんは、前回の原っぱでの一件を回想します(↓)

       「四天王はわらわが蘇らせた者たち…。言葉一つで自らを貫く…」。そして、四天王が自らの剣を自分の喉に突き付け、ネフライトが自害させられる。

       「……なぜだ! 忠誠を誓ってきたのにっ!」。ジェダイトくんは、悔しそうにしゃがみ込んで床をぼかっ!と叩きます。ゾイサイト:「仕えるべきはベリルではない(←ピアノの椅子から立ち上がり、ジェダイトくんに歩み寄りながら)マスター・エンディミオンだと言ったはず…。思い出せ…」「…!…」(←頭を抱えるジェダイトくん…

―Act.38の再現VTR―

       ゾイサイトのピアノ部屋

       ジェダイトくんが、相変わらず考え事しながらウロウロ歩き回ってます…。クンツァイトとゾイサイトは、じっと黙り込んじゃってます。すると、ジェダイトくんが突然、「もう一度、ベリル様のところへっ!」と言って、部屋を出て行こうとします。するとゾイサイトが立ち上がって、制止するように、マスターのコト思い出したのではないのか!!と言います。ジェダイトくんは立ち止まり、そうだ…。しかし、ベリル様のコトもっ…オレはどっちにつけばいいんだっ!…」。クンツァイト:「なら……、私が迷いの元を断ち切って来てやる…」と言って部屋を出て行きます。

       ゾイサイトは、「クンツァイト……待てっ!」と、そのあとを追います。

       ジェダイトくんは、そのまま棒立ちです…「……」

       この流れで行くと、ジェダイトくんは、Act.32からAct.38までの間で、前世の記憶を徐々に取り戻していってたようですな。おそらく、その間、ゾイサイトが根気よく「思い出せ」「思い出せ」っつってたのが功を奏したんでしょうなぁ…。

        ★  ★  ★  ★  

       美奈子が一人で、レストランでお茶してます…。

       ちなみにこのレストランは、今回のオープニングの「撮影強力」には出てませんでしたが、Act.35で美奈子が「うさぎちゃん…、お昼、付き合ってもらえるかな?」っつって『思う相手のコト全て忘れるオルゴール』を使おうとした、「シャンソニエ」と言うフランス料理屋さんですね。やはりここは、個室があるためか、美奈子御用達の隠れ家的なお店のようです。

       テーブルの上にティーポットがあるので、美奈子が飲んでるのは『なんたらティー』でしょうな…。すると、おや? どうやら社長さんと待ち合わせのようですね。その社長さんが、ナニやら窓の外から、中にいる美奈子の様子を伺ってますねぇ…。

       これは明らかに、『美奈子、もう来てるかしら?』ではなく、『美奈子ったら、一体どういうつもりかしら?』と探りを入れるために、美奈子の表情を読もうとしてるんですね。つまり、美奈子がアルテミィ〜スに言ってた通り、「もう…、歌は辞める…」「社長に言わなきゃね…」と言う訳で、美奈子がここに社長さんを呼んだ訳なのですが、一方の社長さんは、美奈子の用件と言うのがナンなのか、彼女の最近の様子から、薄々察しがついてるんですね…。

       で、当の美奈子は、「……『あぁ…ナンて言って切り出そう…』みたいな感じで、気が重そうな表情をしております…。

       社長さんは店内に入って来ましたが、美奈子のいる個室に入る一歩手前で立ち止まり、壁越しに、やはりまだナニやら、そんな美奈子の様子を伺っており、眉毛をぴくぴくさせてから、平静を装っていきなりウラ声気味に「オハヨ〜っ♪」とハイテンションで登場します。

       「あ、おはようございます」(←笑顔で)。社長さんはイスに腰掛けながら、「ナニよォ急にあらたまって話しなんてっ、珍しいじゃない?」

       「実は」「わ〜かった分かった分かったって…ドラマの仕事気に入らなかったんでしょ?」「いぇっ」「役者はやりたくないかもしれないけども、ああいうのも必要なのよ」「そうじゃなくて」「わ〜かってるってぇ、次の新曲のレコーディング終わったら、チョット休み取るからっ♪」「ん社長っ」「だからっ! CMと写真集、やってちょうだい、いいわねっ?」(←急に真顔になる)

       「…………わかった…」(←美奈子、玉砕…)。「オッケェ〜っ♪、じゃナンか食べる〜ぅ? 子牛フィレ肉の詰め物…、ママーコロッケ(←?)、お願いしまぁ〜す!」「…………『ダメだこりゃ…』(←みたいな…)。さすがの美奈子も、この社長さんにかかっては形無しのようですな…。

       ※ ちなみに、美奈子が出演した「ドラマの仕事」と言うのは、劇中には出てきませんが、「美少女戦士セーラームーン完全版メモリアルブック (小学館のカラーワイド)にはそのポスターが資料として掲載されてましたね。それは美奈子主演のドラマで、「プ☆チ刑事(RETIT DEKA)十手礼子の事件ファイル」とあり、サブタイトルには、「警視庁特別捜査官十手礼子の気まぐれ捜査」と書かれておりました…(←「気まぐれ」で捜査するなーっ!)。

 

       次の新曲のレコーディング終わったら、チョット休み取るから奈子は前回、「もう…、歌は辞める…」と言い出す前、最初の方でアルテミィ〜スにこう言ってるんです(↓)

     「…仕事も中途半端になってるよね…。休みも増やしてもらったり…、社長にも迷惑かけてるな…

       つまり社長さんは、美奈子が『休みが欲しい』とか相談しようとして呼んだのではないコトくらい察しがついてるんですな。その程度の話なら、もはや日常茶飯事で、「急にあらたまって話し」するようなコトではないのですから…。やはりこの社長さんはタダモノじゃないですねぇ…。どうもこの様子だと、美奈子がナニ言おうとしてるのかぐらい、とうに察しがついてたようです。でも美奈子に向かって下手な説教や説得は禁物…わざと気付かない振りをして付け入る隙を与えず、美奈子の責任感の強さを逆手に取って、取り敢えずこの場は、もう一度考え直させる時間を与えよう…って感じでしょうか…。

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       こちらは火川神社

       私服姿のレイちゃんが、自分の部屋で、赤い座布団の上に横座りしながら、畳の上に本を置いて読書してます…。レイちゃんがページをめくり、横顔が映されると、その表情にはうっすらと笑みが浮かんでおります(←ナニを読んでるか知りませんけど、読書が好きみたいですね)。

       ちなみにこのシーンで、レイちゃんの部屋の本棚が映るんですが、これ、Act.21の時と若干本が入れ替わってますね。しかも、Act.21の時にもあった本が、別の位置に移動してます。つまりレイちゃんは、新しい本が増えるに従って、その都度、もう読まなくなった本などを整理しつつ並べ替えてるんですな。

       するとそこへ、アルテミィ〜スがやって来て、とんっ、とんとんっ!と窓を叩きます。「!」「セーラーマーズ〜っ!」(←真顔バージョン)とんとんっ! 「アルテミス…!?」

       このシーンは、西日のあたる時間帯らしいので、今日が平日なのか休日なのかちょっと判断がつきかねますが、ナニげにAct.34以来、レイちゃんが巫女さんになってるのを見た記憶がないのですが、実写版を見てると、レイちゃんが巫女さんだってコトもつい忘れがちになりますな…。

        ★  ★  ★  ★  

       「STUDIO Q ONE」にて…(←実在するスタジオです)

       こちら美奈子…(←ここは写真撮影スタジオ内の楽屋みたいですね)、一人でお化粧しておりますが…?(←メイクさんとかはどうしちゃったんでしょうか?)、美奈子はお顔にファンデーションをぱたぱたやっておりますが、『心ここにあらず』と言った感じで、物思いに沈んじゃっております。

       するとその時、とんとんっ!とドアがノックされます…「!…………どうぞ…」すると、社長さんが例のウラ声気味の声で、「オハヨ〜っ♪」とハイテンションで入って来ます(←この社長さんは、美奈子の部屋にはノックなしで入って来る人なのに…)(←やはりいつもと様子が違う…)。「社長? 今日は来ないって…」「撮影は中止よ、中止ぃ…♪」(←なぜか嬉しそう…)。「え?!」「突然だけどぉ写真集、アンタじゃなくて、他の子でいくコトにしたから入って!」。社長さんが合図すると、短パンジーンズのお尻をフリフリさせながら、かつんかつんと高らかにブーツを鳴らして、廊下を闊歩して来るお方が…。

       白いブーツの御身脚が部屋に入り、がっ!と美奈子の前に立ち止まると、「!…」(←思わず立ち上がる)、カメラが、下からナメるように寄って行って、そのお方の御尊顔を映し出します…「マァ〜〜ズれい子チャン、スンゴイ掘り出しモノでしょ、も、原石よ原石っ」「…」(←終始無言で、美奈子に向かって冷ややかにガンを飛ばしつつ、マネキンのように微動だにしないマーズれい子嬢…)。「!!」「も、ウチの事務所のイチ押しに決定っ! 全面的に、売り出していくわよっ、あ゛っ! 昨日言ってたCMね、ソレも、れい子でいくから、うんっ…」「…」。これはスンゴイ事になってまいりました…ナンでしょうか? これはアルテミィ〜スの策略かナンかでしょうか?

        ★  ★  ★  ★  

       で、写真集の撮影現場にて…。

       きれいに着飾ったモデルさんが、ぱしゃぱしゃと撮影をしております…(←って、え?! ワシ、マジでこの人、最初誰だか分かりませんでした。それはナンと、和風テイストの斬新な衣装に身を包んだマーズれい子嬢なのでございました…。カメラマンさんが、「はいっ、いいよぉ〜」「とってもきれいだぁっ」「はいっ、そぉ〜っ!」…等々と盛り立てる中、次々とポーズをキメてぱしゃぱしゃ撮っております(←そもそも、元々モデルさんが本業の人だったんだもんなぁ…そりゃサマになってる訳だ…)。

       で、美奈子が遠目に、その様子をじっと見つめておるのですが、どうも、ワナワナと睨み付けるような感じで見ていたかと思うと…「関係ないわ。あたしはどうせ辞めるんだし…」。そう言って美奈子がその場を立ち去ろうとした瞬間、「美奈子とナァ〜ンか違うわぁ…」という、いかにも聞こえよがしな社長さんの声がして、美奈子が思わず「…『ンだとぉ!?…』と立ち止まって振り返ると、さらに「れ〜い子サイコぉ〜っ! ○×△□…○×△□…(←興奮して、社長自らポージングの指示を飛ばしてる模様…)、いいっ、いいわよ、すごい…」

        ★  ★  ★  ★  

       クラウンにて…。

       クラウンの受付に、ナンと、いきなり地場衛が、ナンか普通に笑顔でご来客です

       元基は相変わらずヒマそうにして、カウンターにダラァ〜っとうなだれております…(←て言うか、その『まこちゃんマフラー』巻いたカメ・クッション、いつまでそうやってそこに置いとくつもりだ?)。元基は地場衛を見て起き上がると、「まもるぅ!? お前ナンだよォ最近ぜんぜん連絡つかないし…!」「悪い、色々忙しくて…」(←って…この人、ベリル様にダーク・キングダムに連れ去られたわりに、ナンだカンだ好き勝手に外出なさってらっしゃいますが?…)。

       とそこへ、ナニやら不慣れな手付つきでお盆を運び、グラスをカチカチさせてる新米アルバイトらしき男が出て来ました…。地場衛はふとその方を振り向くと、「!」、その男は急に立ち止まり、ナニか嫌な予感でもしたのか、おもむろに顔を上げると、「!」…地場衛の顔を見るなり、決まり悪そうに目をそむけてしまいます…。そうです、彼は人型ネフライトです。元基:「ああ、彼ねぇ最近住み込みのバイトで入ったんだ。ネフキチくんっつーの」。地場衛:「ねふきちくん?!」「名前覚えづらいからさ、オレが付けた、あだ名?♪」「!……ぷっ」(←思わず吹き出す地場衛)。するとネフキチくんは元基に向かって、「貴様っ、笑うような名前を付けたのかっ!」「いやっ、そんなコトないよォ…親しみやすいよっ♪」(←確かに…)。しかし、さらに詰め寄って来るネフキチくんに、元基は、「ああっ! オレ、奥で掃除してくるから、あと頼むねっ!」と言って逃げるように行ってしまいました…(←これ以上ネフキチくんを怒らすと、手がつけられないモンね)。

       元基が行ってしまうと、地場衛は、「無事だったんだな…」「死んだ方がマシだったっ!」「バカ…よかったじゃないか…」「…『バカってナニよっ!』マスター! オレをダーク・キングダムへ連れて行ってくれっ! 頼むっ…」「…行ってどうする?」「クイン・ベリルに!…そのためにオレは死なずにいるっ」「そんなコトは忘れろ。お前は普通の人間になったんだ…『普通以下だけどな…』「四天王としての誇りを捨てろと言うのかっ!」「…その方がいい…『誇れるようなコト、ナンにもなかったじゃないか…前世から…』「!……」「…なにかあったら元基に相談しろ。…あいつ…いいやつだから…『お前と一緒で、バカだしな…』。地場衛は、そう言ってクラウンを出て行きます…。

       …その場に一人取り残されたネフキチくんは…「……!」がちゃ〜んっ! やっぱりお盆を床に放り投げ、「……」…ぐっと握りこぶしを見つめます。

       ※ 実は、このシーンの前には、DVD第10巻に収録されてる、次のような「未使用シーン」があったんですね(↓)

1.         ダーク・キングダムのピアノ部屋で、ゾイサイトが「幻想即興曲」を弾いております…。

2.         すると、壁にもたれてそれを聞いていたクンツァイトが、「ナニをしてる?」と声をかけます。

3.         ゾイサイトはピアノを引き続けながら、「ネフライトが無事ならば、居場所を知りたいと…、マスターが…」

4.         クンツァイトは、「…『フンッ』…ご苦労なコトだ…」と言って、窓の方へ行き、窓の外に目をやります。

5.         するとゾイサイトはピアノの手を止め、「意外だな…」「なにがだ?!…マスターの甘いところは昔どおりだ」「お前のコトだ。マスターとの賭け、律儀に守るつもりとは…」

     地場衛:「もしオレが剣の勝負でお前に勝ったら、しばらくオレに協力してもらう…」

6.         クンツァイトは、「……ヤツがナニをするのか興味がある……それだけだ」と言って部屋を出て行きます。

7.         ゾイサイトは、そんなクンツァイトを見送ったあと、再び「幻想即興曲」を弾き始めます…。

       おそらく地場衛は、Act.37で黒木ミオが、「一人いなくなっちゃったけどね…。…どっかに落っことして来ちゃった」と言っていたそのニュアンスから、『ひょっとしてネフライトは生きてるのか?』と思い当たったんでしょうな。それで、『もしも「ネフライトが無事ならば、居場所を知りたい」とゾイサイトに言ったんですな。なので、地場衛が最初に『ネフキチくん』を一目見て、『!…これがネフライトか…!』みたいな顔をしたのは、あらかじめゾイサイトから事前に情報を得て、それで会いに来たからだったんですな。

       ところで、今回このクラウンのシーンでの会話によって分かったのは(↓)

1.         自害させられたはずのネフライトが、実はあの時、まだ死んではいなかったらしいコト…。

2.         そしてベリル様の呪縛から開放され、「普通の人間になった」コト…。

3.         それゆえ四天王時代の力も失われ、もう自力でダーク・キングダムへ空間移動するコトさえできないコト…。

4.         でもそれ以前の記憶は全部そのまま残っているコト…。ただし、ここでネフライトは地場衛のコトを「マスター」と呼んでますが、これをもって、果たしてネフライトが『前世の記憶』を取り戻したと判断していいのかどうか?

       …なのですが…。

       ※ さて、今回ここで一つヒントが得られたのは、そもそも『実写版の四天王とはナンなのか?』と言う問題についてですな。そこでもう一度、実写版の主要人物達を整理すると(↓)

1.         【プリンセス&セーラー戦士達】⇒現世に『転生』して来て、普通の人間として生まれ育った。だからみんな普通に家族がいて、幼少時代もある。

2.         【エンディミオン】⇒現世に『転生』して来て、普通の人間として生まれ育った。だから、彼も死に別れはしたが、普通に家族がいて、幼少時代もある(←Act.18に、地場衛がガキの頃に、陽菜さんと一緒にセミ捕りをしてると言う回想シーンがありました)。

3.         【ベリル様】⇒現世に『転生』して来て、普通の人間として生まれ育った(←この人だけ、この点に関して一切劇中では触れられてませんが、原作ではそうなってるので、一切触れられていないのであれば、取り敢えず原作の設定をそのまま採用してOKとしちゃいます)。

4.         【四天王】⇒ベリル様が「蘇らせた者たち」なので、『転生』してきたのではない。したがって、普通の人間として現世に生まれ育ってはいないから、家族も幼少時代もない(←ちなみに原作では『転生』である。つまり原作では全員が『転生』なのだが、実写版では、四天王だけが『転生』ではなく、あくまでも『蘇生』なのである)。

       実写版の四天王が『転生』ではなく、『蘇生』された存在であるコトは、以下のセリフでハッキリとそう説明されてます(↓)

1.         【Act.33】。前回、お仕置きの『ベリル様ビーム』を食らいまくってボロボロのゾイサイトが、ピアノも弾けず、壁にもたれてうなだれております。そこへジェダイトくんがやって来ます…「ゾイサイト」「…」「なぜベリル様に逆らう? あの方が我々に命を与えて下さったのだぞ!」「…フッ、…望まぬ形でな…」

2.         【Act.36】「四天王はわらわが蘇らせた者たち」

3.         【Act.40】。地場衛はネフライトに、「お前は普通の人間になったと言っており、決して『戻った』とは言ってません。

       なので、Act.13でクンツァイトが「シン」として人間界に生きていた状態は、その『蘇生』の過程で、彼の強靭な精神力がベリル様の呪縛を拒んだが故、「四天王」として『蘇生』しきれなかった状態なんですね(←だからベリル様は、そんなクンツァイトを『ダーク・キングダムの四天王として』使いこなせるかどうか分からなかったので、無理に覚醒させる事に対して「気は進まぬが」と言ってたんです)。その結果、まさにネフライトの言うように、「失敗作」として、「シン」と言う『ただの人間』になってしまっていた訳です。したがって、あの時の「シン」は、本稿のAct.13の時にも書きましたが、彼は実際は『記憶喪失』なのではなく、初めから『記憶すべき現世の過去を持っていない』訳で、そのコトは、彼の住んでた屋敷が、長い間、人が住んでいた形跡が全くなかったコトによっても証明されてます。

       つまり、この「ネフキチくん」と言うのは、まさに、ベリル様によって『蘇生』された「四天王」が、「シン」のような「失敗作」になってしまった状態であり、そのまま「人間界に捨て置こう」とされてる状況でもある訳なんですね。なので当然、人間化しても、現世の「人間界」には最初からどこにも寄る辺がない訳です(←「シン」は、空き家に勝手に住み着いちゃってたようですが…)。

       前にも書きましたが、このような「失敗作」の状態では、自力では空間移動して『ダーク・キングダムのお城』へは行けないため、だから「ネフキチくん」は、「マスター! オレをダーク・キングダムへ連れて行ってくれっ! 頼むっ…」と言ってた訳ですが、しかし仮にそうするためには、以下の条件が必要ですから(↓)

1.         連れ去られる本人に、自ら『お城』へ行く意思があり、また、それなりの能力を有しているコト。

2.         さもなければ、「術」をかけて、相手を完全に操った状態にするコト。

       「ネフキチくん」は、もはやこの条件をいずれも満たさない状態になっているため、おそらく、マスターがいいと言っても、もう『ダーク・キングダムのお城』へは行けないはずです

       さて、ここで問題となるのは、その「ネフキチくん」は、『果たして前世の記憶を取り戻したのか?』ですが、答えは『ノー』です。

1.         彼がベリル様に自害させられ、人型ネフライトとして地上に現れたのはAct.37においてですが、その時彼は、開口一番、吐き捨てるように「……クイン・ベリルっ!…」と言ってるんですね。

2.         そして今回も、「クイン・ベリルに!…そのためにオレは死なずにいるっ」と言ってます。

       つまり、彼の頭にあるのは『クイン・ベリルへの私怨』、これだけなんです。つまり彼は、『愛するベリル様に忠節を尽くしてきたのに、あんなやり方で裏切られたっ!』と、その事に対して怒り、復讐心に燃えてる訳です。この感情はすなわち、『ダーク・キングダムの「四天王としての誇り」を傷つけられた』と言う意味にしかなり得ません。つまり彼は依然として、『前世の記憶』など、やはりこれっぽっちも取り戻してないんです。彼はあくまでも、ベリル様からリストラされた『元ダーク・キングダムの四天王』でしかないんですね、だから未だに『私怨』しか頭にない訳で、だから地場衛も、「普通の人間になった」「ネフキチくん」『地球国の四天王』としては認められず、そんな状態では心身ともに『地球国の四天王』としては使い道もないので、こうしてそっとしておくコトにしたんですね。

       マスターがゾイサイトに、「ネフライトが無事ならば、居場所を知りたい」と言ったのはなぜなのか? 「無事」と分かりさえすれば、それだけでいいはずなのに、わざわざ「居場所を知」って、こうして会いに来た理由はナンなのか? それは、『もしネフライトに前世の記憶が戻ってるのなら、地球国の四天王として、何か手伝ってもらえるかもしれない』と考えていたからです。だから、「ネフキチくん」「四天王としての誇りを捨てろと言うのかっ!」と聞いたのに対して、それがマスターへの忠誠心から出た言葉ではない以上(←終始、全く敬語も使ってませんからね)、「…その方がいい…」と答えたんです。つまりそれは、『そんな状態なら、「…その方がいい…」と言う意味なんですね。

       それに、ネフライトの場合、仮に彼がこれで『前世の記憶』が戻ってると仮定した場合、そのきっかけは、『ベリル様の呪縛が解けたコトによって』と言うコトになる訳ですが、『ベリル様の呪縛が解けるコト』『前世の記憶が戻るコト』の間には、今までの例から言っても、そこには何の相関関係も見出せないんですな。たとえば他の四天王は、全員がマスターとの触れ合いによって『前世の記憶』を取り戻しているからです。

1.         【ゾイサイト】。Act.11で、タキシード仮面との初邂逅において、両者が触れ合うコトによって『前世の記憶』を取り戻すきっかけを得ている。

2.         【クンツァイト】。Act.13で、「シン」の時に地場衛と出会った事がきっかけとなって、マスターに対する異常な愛憎と復讐心が甦った事により、ベリル様の洗脳が完全には効かず、覚醒と同時に『前世の記憶』を取り戻している。

3.         【ジェダイトくん】。Act.32で、『エンディミオン覚醒』の瞬間を目撃したコトによって、『前世の記憶』を取り戻すきっかけを得ている。

       つまり、みんな『ベリル様の呪縛』のあるなしやその度合いなど、全く無関係なんです。きっかけは全てマスターとの関わりにあるんです。そんな中、ネフライトだけが、未だにマスターに対して敬語も使わないのに、どうして『ベリル様の呪縛が解けたコト』によって『前世の記憶』を取り戻すのか? その理由が全く説明できないし、そこには何の合理的解釈も見出せないんですな。

       それにしても、いまだかつて、悪の組織をリストラされたあげく、人間界でバイト始めたヤツなんて、いたでしょうか?(←しかも幹部クラス…。そう言えば、ちょっと意味は違うけど、アニメ版の『ブラック・ムーン編』に出て来た「あやかしの四姉妹」がそうでしたね(←原作では、この四姉妹は倒されて死んじゃってましたけど)。

        ★  ★  ★  ★  

       こちら撮影スタジオ

       スタッフの「はぁ〜い休憩です」の声に、社長さんが「マーベラス、マーベラスっ(←marvelous=驚くべき、感嘆すべき、驚嘆すべき、優秀な、見事な、すばらしい)、お疲れやまで御座いましたっ」と、マーズれい子に仰々しくお辞儀までして労をねぎらいます。美奈子はその姿に、思わずムッときてます…「…『あたしにはあんな態度とったコトないくせに…!』

       「ブレイク、間違いなしっ」「ど〜〜もっ♪」。社長さんは扇子でマーズれい子嬢を扇いであげながら、「ウンっ…暑くない? 暑くない? 腰は? 脚は? だいじょぶ?」「…『ナニよ、あの態度ぉ〜…!』。それを見せつけられて、美奈子は思わず「社長っ!」と、つかつかと歩み寄ります。

       「…あら?…まだいたの?」。美奈子はとげとげしく、「写真集の中止、納得いかないんだけど!」「そりゃあ、ねぇ〜〜」(←マーズれい子に相づちを求める社長さん)。「♪…」(←社長さんと顔を見合わせてニッコリするマーズれい子…)(←完全に美奈子を挑発してますな…おそらく、二人はグルなんだと思われますが…)。そんなマーズれい子を、美奈子が睨み付けます。

       「ああ〜っ、今度のアンタの新曲も、れい子にやらせようと思ってんのよ? CDデビューにちょうどイイしぃ…」(←畳み掛けております)「新曲も!?」「あら? ナンか文句あんの?! アンタ最近そんな歌いたそうに見えなかったけどぉ…?」(←やはり気付いていたんですな…)。

       「……あたしが歌うわっ」…マーズれい子の方を見て、「マーズよりいいものになるわよ、絶対っ」「出・た・わ・ね・負・け・ず・嫌いが…『しめしめ…』「そこまで言うなら、勝負して決めてもいいわよ?」「…勝負?!」

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       月野邸にて…。

       うさぎちゃんが居間でテレビを見てます…「あっはっはっは♪、あははっ♪」(←どうやら、お笑い番組みたいですな)。そこへ、ぴるるる…、ぴるるる…とケータイが鳴り、うさぎちゃんはテレビを見ながら電話に出ます…「はい、もしもし、うっふ…」(←ひざに『ぬいぐるみルナ』を抱えてます)…「うん…えっ!? 美奈子ちゃんとぉ?!…行くっ、すぐ行くっ!」。うさぎちゃんはぴるんっ!とケータイを切って立ち上がると、「ママっ! ちょっと出かけて来るっ! テレビ見ないなら消しといてぇっ!」と、慌てて出て行きます。

       そのうさママは、テレビには背を向けて、頬杖を突きながら手鏡を見ております…「ナンでレポーターの話ダメになっちゃったのかしらねぇ? いいと思うんだけど?…あっ! スガオちゃんのビデオが失敗ねっ♪」(←めっちゃ前向きだぁ…)。すると、テレビの中の「スズヤン」なるお笑い芸人さんが、「奥さん、そりゃぁないでしょ?!」(←これが持ちギャクらしく、テレビの中ではおばさん達に大ウケの図…)。

        ★  ★  ★  ★  

       「OBSオレンジ放送」 の収録スタジオにて…。

       「特別企画、新曲争奪、愛野美奈子バーサス新人、マ〜〜〜ズれい子、バトル大会ぃ〜〜〜〜っ!」。社長さん自らが司会を務め、テレビ番組の収録を始めたようです。「新曲レコーディングを賭けて、トップ・アイドルとド新人が友人を引き連れてま〜さにガチンコ勝負っ、今、その幕が上がりますっ!」

       社長さんが手で合図すると、選手入場のBGMがかかり、ここで両チームの入場です。それぞれキャプテンを先頭に、白組の美奈子チームは、うさぎちゃんと人型ルナ…、赤組のマーズれい子チームは、まこちゃんと亜美ちゃん…(←って…ナンかこのチーム編成見ただけで、もはや勝敗の行方は決したかに思われますが…)、取り敢えずうさぎちゃんと人型ルナだけ、「わぁ〜い♪」「わぁ〜い♪」大はしゃぎであります。

       全員が横一列に並ぶと、三台のカメラが寄って来ます。うさぎちゃんは人型ルナに「始まるねっ」、と声をかけ、美奈子に、「美奈子ちゃん、がんばろうねっ」、と声をかけます。すると美奈子も笑顔でうなずきます。

       隠れファンのまこちゃんは、そんな美奈子チームの様子を横目に見ながら、「いいなぁ〜…」と羨んでおります。亜美ちゃんは、ナニやら物珍しそうにスタジオ内を見回してます。で、まこちゃんは亜美ちゃんに、「けど、コレどういうコト? マーズれい子って?」とひそひそ話…「レイちゃんのことだから、何か考えがあるんだと思うけど…」(←亜美ちゃんの、レイちゃんに対する信頼度は絶大ですな)。「…『ニンマリ』…」(←この時のマーズれい子の『ニンマリ』顔がナニげに最高です…この人はどう言う訳か、こう言うマンガチックな表情を作らせたら天下一品ですな…)。

       Act.23の『マーズれい子登場編』の際にも書きましたが、当時、亜美ちゃんは「ダーキュリー」で不在だったので「マーズれい子」のコトを知らなくても当然なのですが、一方のまこちゃんは、当時から今に至るまで、『明らかに知らされてなかった』コトが、コレで分かる訳ですね。つまり、レイちゃんはうさぎちゃんに、Act.23の一件は『まことには黙っていて欲しい』と頼んでいたはずなんです。レイちゃんが頼まなければ、うさぎちゃんが「マーズれい子」のコトをまこちゃんに隠さなければならない理由など、何もないからです。

       「はいはいはいはいはい、収録中におしゃべりしちゃダメよ、え〜それではですねっ、両キャプテンは、特製ボックスの方へ、どうぞっ!」「はいっ♪」(←さすがプロだ…返事がいい)「はい…」(←さすが素人…声が小さい)。二人はそれぞれ、ガラス張りのボックスのドアを開け、中に入ります。画面向かって正面左側が、『オレンジ色の美奈子ボックス』で、右側が『赤のマーズれい子ボックス』になってます。ボックスの上には、対戦成績のスコア・ボードが掲げられております(※下図参照↓)

愛野美奈子チーム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マーズれい子チーム

 

 

 

 

 

 

 

 

 

       空白のマスが9個あるので、全部で9ゲームやるようですな。

       両キャプテンがボックスの中に入って準備してる間に、社長さんは出場者に話しかけます…「はいっ、あら? アナタ、お名前は?」「えっ? き、…き、…木野まことですっ…」「きのまことさん…かわいいですねぇ〜♪」「はっ♪…『生まれて初めてかわいいって言われたっ♪』

       両キャプテンはイスに坐ると、お互いに帽子を取りながら、相手の顔も見ないで話し始めます…「ナニ考えてるの、プリンセスまで引っ張り込むなんて」「私達、普段はプリンセスなんて呼ばないし、お姫様扱いもしないのよ…」

       そう言われて、美奈子がその「お姫様」に目をやると、相変わらず大はしゃぎで、美奈子に向かって無邪気に飛び跳ねながら両手を振っております…「……『確かに…アレじゃね…とほほ…』(←みたいな…)。

       その後ろでは、社長さんが人型ルナに、「あらっ♪アナタずいぶんちっちゃいわねぇ〜♪」「ちっちゃくないモンっ」(←ふくれっつら)。「どもすいませんでした…」(←素で謝ってます)。

       このシーンのみんなの会話を総合すると、さっきうさぎちゃんのケータイに電話してみんなをここに呼んだのがレイちゃんだったコトが分かるのですが、で、レイちゃんと社長さんがグルっぽいのも分かるのですが、しかし、一体どこからどこまでがレイちゃんの策略で、どこからどこまでが社長さんの計略なのか? そしてさらに、どこからどこまでが二人の共同謀議なのか? その辺の判断がつきかねますな。

        ★  ★  ★  ★  

       さて、いよいよ「バトル大会」の開始です…。

       社長さん:「それでは第一回戦、ジャンプ対決。うさぎちゃんバーサスまことちゃ〜〜んっ♪」『まことちゃんって言うなーっ!』。外野からは、「うさぎちゃんがんばれ〜!」「まこちゃ〜んっ、がんばれっ!」「いけーっ!」「ファイトっ、まこちゃんっ!」…等々と声援が飛んでおります。

       まこちゃんは「…うん…」とうなづいて、助走に入り、「フッ!」と小さなトランポリンを踏んで、「ハッ!」と5段階に色分けされたマットに飛びつきます。ゲーム用ユニフォームの手の部分がマットに貼り付くようになってるらしく、まこちゃんは最高点の5のゾーンに手が届いております…「…♪」

       「やったぁ〜っ♪」。亜美ちゃんは、鈴入りの赤いボンボンをじゃらじゃらと振りながら大喜びです。一方の人型ルナは「…はぁ…」とうなだれてしまいます(←こちらは黄色いメガホンと「みなこチーム」と手書きされたウチワを持ってます)。「いえいっ♪」と亜美ちゃんが言うと、まこちゃんもガッツポーズで応えます。

      ナニげに亜美ちゃんがこんなに明るく楽しそうにはしゃいでるのも、Act.34のクラウンでのレイちゃんとの『お泊りパーティー』があったればこそでしょうな。「レイちゃんのことだから、何か考えがあるんだと思う」と、場の空気を読んでレイちゃんの策略に乗ってると言うのもあるでしょうが、Act.5の「パジャマ・パーティー」の頃とは違って、今日は自然にこのように振舞えてるはずです。

      ちなみに出場者席には、オレンジ色と赤の手旗、パフパフのラッパ、タンバリン、マラカス…等の応援盛り上げグッズが用意されております。

       ゲームをやり終えたまこちゃんは、「……『それはそうと、アレ? うさぎはどこ行った…?』。見ると、うさぎちゃんは、「…『ジャンプならまかしといて!』と言わんばかりに、画面から完全に見切れてるスタジオの端っこまで下がって長く助走を取り、屈伸運動しております。「!?…」。そんなうさぎちゃんに、「うさぎちゃーん、がんばれぇっ! いけ〜〜! がんばれっ!」と声援が飛びます。

       うさぎちゃんは「いきますっ!」と言って助走に入り、「うわぁ〜〜っ!」と走って来て、「フッ!」とトランポリンを踏み、モノすごい勢いで「ああ〜〜あっ!」とマットに激突…ばしんっ!(←激突の瞬間、全身がドクロ化…)。ところが、ナンと、うさぎちゃんは最高点の5のゾーンを越えて、右手がマットの頂上まで届いております…「…ん…んん…あ…」(←顔を上げて手の先を見る)…「やったぁっ♪……いっ(←鼻が赤く擦りむけちゃってます…)。

       「ウィナー、美奈子チ〜〜〜ムっ♪」「わぁ〜〜〜いっ♪」(←パフパフパフ…♪)。まこちゃんと亜美ちゃんはがっくし…。すると、マーズれい子の頭上で、でっかい赤い風船が膨らみ始めます…しゅーーーっ!「!…『え?! ナニ?!』「チームが負けるとリーダーの頭の上の風船がどんどんどんどん危険なコトになるから気をつけて…!」。それを見て美奈子は、「……『やっば〜…これはますます負ける訳にはいかないわ…』(←みたいな…)。

       ところで、社長さんは最初、「両キャプテンは、特製ボックスの方へ、どうぞっ!」と、「キャプテン」と言う言葉を使ってたのですが、それがここでは、ナニげに「リーダー」と言う言葉に替わってますね(←巧妙に…)。

       バトルの途中経過(↓)

愛野美奈子チーム

 

 

 

 

 

 

 

(1勝)

マーズれい子チーム

×

 

 

 

 

 

 

 

(0勝)

       美奈子チームが幸先のいいスタートです。

        ★  ★  ★  ★  

       「続いてのバトルはぁ……どんケッツ!」…。

       対戦相手は「LUNA ルナ VS AMI MIZUNO 水野亜美」「ルナ〜〜っ!」「いけっ」「ル〜ナっ、ル〜ナぁ〜っ♪」「亜美ちゃんがんばってっ!」…うなずく亜美ちゃん(←さすがに自分の出番となると、緊張しちゃってます)。「ルナ、負けるなっ!」…人型ルナもうなずく(←こちらははしゃいでおります)。

       両者が丸い台の上に乗って背中合わせに立つと、「Romance」のイントロが流れ出します。イントロが止まったのを合図に、両者がお尻を突き出し、亜美ちゃんが「フッ!」と力を込めると、人型ルナは「キャ〜っ!」と軽く吹っ飛んでっちゃいました。「!」「!」「!…」。亜美ちゃんが自分でもびっくりして振り返ると、人型ルナは、クッション・プールに頭から突き刺さって「んん…んん〜…!」と足をばたつかせております…。「……ごめんなさい…」(←亜美ちゃんらしいリアクションですな…)。

       これによって、今度は美奈子の頭上の風船が膨らみ始めます…「……『マジかよぉ…トップアイドルに恥かかせる気?』(←みたいな…)。それを見てレイちゃんは、「♪…『フッ、ざまーみろ…♪』(←みたいな…)。

       バトルの途中経過(↓)

愛野美奈子チーム

×

 

 

 

 

 

 

 

(1勝)

マーズれい子チーム

×

 

 

 

 

 

 

 

(1勝)

       マーズれい子チームがすぐに取り返します。

        ★  ★  ★  ★  

       「第三回戦、シッポ取りゲームっ。相手のお尻についたシッポを先に取った方が、…ウィナーっ♪」…。

       うさぎちゃんがやる気満々で「うんっ!」と気合を入れ、ゲームに臨もうとすると、それを人型ルナがどんっ!と制止します。で、人型ルナは、「シッポと言えばあたしねっ!」と自分のシッポを短パンの中に引っ込め、自ら対戦に行きます。「!?…『はぁ?!』

       人型ルナは、白い洋ネコ系のふさふさのネコ耳とシッポを装着し、一方まこちゃんは、白と黒の牛さんのウシ耳とシッポを装着して出て来ました(←でも、なぜか効果音はトラの鳴き声…「がおぉぉぉぉ…!」)。

       「レディ〜〜〜〜ファイト!」。社長さんをレフェリーに、柵で囲った四角い牧場リングの中で、両者の対戦が始まります。「ルナっ、待てっ! ルナっ」と追いかけるまこちゃんに、ひたすら逃げ回る人型ルナ…。まこちゃんは両手を広げて人型ルナを追い詰め、じわじわとにじり寄ります…。美奈子も不安そうに見守っております。まこちゃんは「フッ!」と一気に掴みかかろうとしますが、その瞬間、ナンと人型ルナは身をかがめてまこちゃんの股下をくぐり抜け、ひょいっ!とシッポを取ってしまいました。「あっ!」(←さすがにこの時ばかりは、長すぎる脚がアダとなりましたな…)。

       「やったぁっ!」「はぁぁ…」(←へなへな…)。「ウィナー! 美奈子チ〜〜ムっ!」「♪…『よっしゃーっ♪』と小さくガッツポーズしかけて、「♪…『おっと、いけねぇいけねぇ…』とその手を引っ込める美奈子の図…。一方マーズれい子嬢は、膨らむ風船の下で、「…『ナニやってんだよまことぉ〜…』(←みたいな…)。

       バトルの途中経過(↓)

愛野美奈子チーム

×

 

 

 

 

 

 

(2勝)

マーズれい子チーム

×

×

 

 

 

 

 

 

(1勝)

       一進一退ながら、意外にも美奈子チームが健闘しております。

        ★  ★  ★  ★  

       次は、大きなボードが用意され、そのボードに貼られていた紙を社長さんがばっ!と剥がすと、その下には、世にも恐ろしげな計算式が…!(↓)

??????????????

 ?? + 42 − 462 ??????

× ?? −3,333 × √2 ??????

− 5,592 + 6,218 − (√5 − ???

8 7,690¼−√3) + 21

0,89 ÷ 6 9,150 2,156

− √75/2 + √12 327 − √¾ 25

− 431,250 6,1952 − √3

332 +  × 9 + 2,150 +  −

2,659 ÷ 2 − 3,120 ÷ 20 + √2

(√153² + 36 × √3 + 42 ÷

7 + 9,260 + 3,150 − (√2+√6

+ 0,962 − 3,465 + 23

× 20 − 2,650 + 3½ + 53 +

12 − 1,212(√2+√5 / √22 − 4,190

       もちろん、これに挑むのは亜美ちゃん…「♪」(←先ほどの「どんケツ」とは打って変わって、余裕の笑顔です)、そして相手チームは…ナンとうさぎちゃん。うさぎちゃんは最初不安そうにしてましたが、いきなり電卓を取り出して「♪」と笑うと、マシンガンのようにだだだだだ…っ!と打ちまくります(←理数系パーなワシには皆目見当もつかんが、コレって、電卓で解けるんか?!)。

       ところが、その横では、もう亜美ちゃんがスラスラと答えを書いちゃっております(←さすが、幼少の頃に「暗算大会 優勝」してるもんなぁ…)…「2040893,50042」。亜美ちゃんは書き終わると、マジック・ペンのフタをしながら立ち上がり、「はい♪」と言います。「!…『え!? マジっすか!?』(←思わず手が止まる…)。

       社長さんは、メガネをかけて答え合わせをし、思わず亜美ちゃんの顔を見上げて驚愕の表情を浮かべたかと思うと、亜美ちゃんの左手を高々と上げて「ウィナーっ!」と叫びます。「♪」(←マーズれい子も覗き込むようにして見てて、「…『よしよし、これは堅いでしょ…』みたいにうなずいております「えぇ〜〜っ!」

       こちらは「特製ボックス」の美奈子…頭上の風船がしゅーーっ!と膨らんでおります…「…『分かっちゃいたけど…』

       バトルの途中経過(↓)

愛野美奈子チーム

×

×

 

 

 

 

 

(2勝)

マーズれい子チーム

×

×

 

 

 

 

 

(2勝)

       マーズれい子チームが再びタイに持ち込みました。

        ★  ★  ★  ★  

       次は、お皿の上の小豆と大豆を、箸で掴んで別のお皿に移す、と言うゲームです。

       挑むのはまこちゃんと人型ルナ…。「まこちゃん、がんばれっ」「ルーナっ、ルーナっ、がんばれぇ!」「そう、その調子っ」「ルナぁっ! 落ち着いてっ!」「がんばれっ、まこちゃんっ、行けっ」「ルーナっ、ルーナっ!」「まこちゃん、まこちゃーんっ!」「がんばれ! ルナぁっ!」。まこちゃんは順調に豆を掴んで移動しておりますが、一方の人型ルナは、ナンたって人型化してからまだ3ヶ月半くらいしか経ってませんから、元々ぬいぐるみネコだったモンが箸なんか上手に扱える訳ありません。それにしてもまこちゃんは上手で、あっという間に「終わりっ!」

       社長さんはまこちゃんの右手を上げて、「はいっ、ウィナーっ!」「やったーっ♪」

       再び美奈子の風船が膨らみ始めます…しゅーーっ!「…『これも分かっちゃいたけど…』「…『うっしっし…』

       バトルの途中経過(↓)

愛野美奈子チーム

×

×

×

 

 

 

 

(2勝)

マーズれい子チーム

×

×

 

 

 

 

(3勝)

       ここへ来て、マーズれい子チームが初めてリードする形になりました。

        ★  ★  ★  ★  

       次は、『綱引き相撲』です…。

       ちなみに『綱引き相撲』とは、二人が向かい合ってロープの端を持ち、お互いにタイミングを見計らって、引っ張ったり引っ張らせたりし合って相手の体勢を崩し、先に足を動かしてしまった方が負けと言う遊びである…が、この番組のルールでは、それで相手を台から落とした方が勝ちとなるみたいですな。

       対戦はうさぎちゃんvsまこちゃん。この『綱引き相撲』は、本来のルールであれば力の強さはさほど関係ないのですが、この番組のルールだと、ちょっとうさぎちゃんが不利のようですな。結局、力勝負の引っ張り合いみたいになっちゃって、「はいっ」「うわぁ!」とうさぎちゃんが台から落とされてしまいました。「いててて…」「まこちゃん、やったぁ!」(←パフパフパフ…♪)。

       ところで、この『綱引き相撲』の最中に、バトルのスコア・ボードが画面に映り込んでいたのですが、それがなぜか以下のようになってるんですな(↓)

愛野美奈子チーム

×

×

×

 

 

 

(3勝)

マーズれい子チーム

×

×

×

 

 

 

(3勝)

       ※ どう言う訳か、知らぬ間にマーズれい子チームに『謎の黒星』がついてるんですな。実は、このシーンには、DVD第10巻に収録されてる、以下のような「未使用シーン」があったんですね(↓)

1.       大道具さんが、パン食い競争のセットを用意してる間に、社長さんがケータイを見てて、それをカメラが捉えると、社長さんはそのカメラに向かって、「次っ」と言います。

2.       で、うさぎちゃんvs亜美ちゃんによる『パン食い競争ゲーム』が始まります(←上からヒモでぶら下がってるドーナツとかのパンを、その場で下からジャンプして食いつくゲームです)。

3.       ジャンプ力と食い意地では、さすがに亜美ちゃんでは、うさぎちゃんには敵いません。案の定、うさぎちゃんがパンに食いついて勝利を収めます…「○×△□〜っ♪」

4.       すると、マーズれい子の頭上の風船が膨らみ始め、マーズれい子嬢が耳をふさいで怖がります。

5.       それを美奈子が横目に見て、「…『うっしっし…♪』みたいに笑っております。

       つまり、この『パン食い競争ゲーム』『綱引き相撲』の前に行われていて、そこでマーズれい子チームにもう一つ黒星がついていたんです。なので、実際のゲーム展開は、放送された内容よりもずっと均衡していたんですな。しかも、放送版では亜美ちゃんは唯一『土付かず』だったのですが、実はそうではなかったんですな(←おそらくこれは、今回の担当監督さんの独断と偏見で、亜美ちゃんの黒星が闇に葬られたのだと思われる…)。

       …と言う訳で、『綱引き相撲』の結果を受けて美奈子の風船が膨らみ、マーズれい子も、腕組みをして満足げです。

       バトルの途中経過(↓)

愛野美奈子チーム

×

×

×

×

 

 

(3勝)

マーズれい子チーム

×

×

×

 

 

(4勝)

       再びマーズれい子チームが先行し、これで王手をかけた形になります。

        ★  ★  ★  ★  

       次は、『皿回し対決』…。

       対戦は人型ルナvs亜美ちゃん。棒が5本ずつ立てられており、どちらが先に、その5本全ての棒の上に皿を回させられるかを競っているようです。両チームの声援が飛び交う中、突然、人型ルナが皿を回してる途中で「……はっくしゅんっ!」とクシャミをしてしまい、ぬいぐるみに戻ってしまいます(←ちょうど皿回し台の陰に隠れたので、傍目には消えたように見えます)。

       社長さん:「お!?……消えた?!」。すかさずうさぎちゃんがフォローに入り、「はぁ〜い♪次次次次次…!」と言いながら社長さんを押して行きます。「いやっ、消えた! 消えた!」

       …と言う訳で、人型ルナは途中棄権とみなされ、またしても美奈子チームに黒星がつきます。「……『ちょっと…コレってどーゆーコトなのよ…』(←みたいにマーズれい子を見やりますが…)。「……『知〜らねっと…うふ♪』(←みたいに顔を背けます…)。

       バトルの途中経過(↓)

愛野美奈子チーム

×

×

×

×

×

 

(3勝)

マーズれい子チーム

×

×

×

 

(5勝)

       これでマーズれい子チームが突き放し、残りは1ゲームですから、取り敢えずこの時点で、数字上の勝敗の行方は決したコトになるのですが…。

        ★  ★  ★  ★  

       次は、正式名称は分かりませんが、名付けて、『ぶつかり相撲対決〜っ!』…。

       おそらく、手を使わずに体をぶつけたり避けたりして相手のバランスを崩し、土俵につかせるか土俵の外に出すかして勝敗を争う相撲かと思われる。これも先ほどの『綱引き相撲』同様、必ずしも力の強さがモノを言うとは限らない相撲である…が…。

       さて、この『ぶつかり相撲』では、今回これが初登場となる横綱『うさの花』が出てまいりました。対するは、Act.8以来2度目の登場となる大関『まこの山』です(←これで、『ルナ部屋』所属の力士が全員出揃いましたな…『レイの海』『まこの山』『亜美錦』『うさの花』…、これら、実力と美しさを兼ね備えた『美少女力士』達の台頭によって、これからの角界も安泰です)。

       おや? この大一番に、ここでキャプテンのマーズれい子が、ついに「特製ボックス」の中から「まことっ、がんばれっ!」と声援を送り始めましたね。数字上はすでにマーズれい子チームの勝ちのはずなんですが、どうやら、美奈子の風船を割るためには『ここでもう1勝必要だ』と言うコトなんでしょうか?(←おそろしかオナゴじゃ…)…「まことっ、がんばってっ!」「……」(←こちらは緊張の面持ちで、ただじっと見守っております…)。

       両力士が土俵に上がり(←あれ? 人型ルナも、いつの間にか応援席に戻ってますね)、腰を落として『見合って見合ってぇ…!』の体勢に入ります…が、なぜか、社長さんが行司として土俵に上がって来ず、『はっけよい』の掛け声もかけませんな? なので、両者は笑顔で同時に立ち上がると、まず、右肩をぶつけ合い、次に左肩をぶつけ合い、さらにお尻をぶつけ合い、ナンと、横綱『うさの花』は、大関『まこの山』に対して、またしても真っ向勝負を挑んでしまっております(←やっぱり、頭脳戦的なコトはとことん性に合わんらしい)

       なので、キャプテンのマーズれい子も、「まことっ、押せ押せっ! まことがんばれっ、その調子っ! がんばれっ!」と、もうすっかりノリノリ状態でございます。すると、横で美奈子が、そんなマーズれい子を見て、「……『コノォ…調子コキやがって…』みたいな表情を浮かべます。

       「がんばれっ!…負けるなっ! 押せ押せっ、もっとっ!…がんばれっ! まこと、がんばってっ!…行け行けっ!」(←その間、美奈子は、ひざの上でぎゅっと帽子のツバを掴んでおりましたが、取り組みに見入ってるうちに思わず帽子から手が離れ、両手で握りこぶしを作って、心で声援を送るような状態になり始めました…「……!」)。その美奈子の手を、横でマーズれい子がチラッと見て、「…『フッ、やっとキタわね…』みたいに微笑みます。

       マーズれい子が「今よっ!」と叫んだタイミングで、『まこの山』『うさの花』を肩で押してぼんっ!「きゃあっ!」と土俵に倒します…「う゛ぅ…」「やったぁ!」(←両手でVサイン)。

       社長さん:「れい子チームの勝ちぃ〜〜っ!」(←軍配を上げてます)。「やったぁっ♪『風船割れろ〜っ!』(←亜美ちゃんも大喜び…)。

       で、その美奈子の頭上の風船は……「……『え?!…うそでしょ?!』……ぱんっ!…ナンと、中には白い粉が仕込まれてて、哀れ美奈子は頭から粉だらけに…「……『ってコレ、マジなのぉ?!』「!…『げっ、粉入りだったの!?』(←みたいに最初は驚いてましたが、すぐに勝ち誇ったような笑みを浮かべると)…「…残念ね…♪」「……『こんのヤロォ〜…!』(←みたいに睨み返しております…)。すると美奈子は、がっ!とイスから降りて立ち上がり、「まだよっ!」と言います。

       社長さんは、パフパフラッパをマイク代わりに持って、「ここで一旦、コマーシャル♪」(←パフ♪)。

       で、バトルの結果は…(↓)

愛野美奈子チーム

×

×

×

×

×

×

(3勝)

マーズれい子チーム

×

×

×

(6勝)

       …なのですが、どうやら今のところ、取り敢えず、『最後の3ゲームを一気に連取したマーズれい子チームが、見事、美奈子の風船を割るコトに成功!』…と言った状況で(←※放送版では、中盤から5ゲーム連取の圧勝に見えますが)、まだまだ続きがあるようでございます…。

新曲争奪 愛野美奈子vsマーズれい子 バトル大会・全結果

       第1回戦 【ジャンプ対決】

うさぎちゃん

vs ×

まこちゃん

       第2回戦 【どんケツ対決】

人型ルナ

× vs

亜美ちゃん

       第3回戦 【シッポ取りゲーム】

人型ルナ

vs ×

まこちゃん

       第4回戦 【計算対決】

うさぎちゃん

× vs

亜美ちゃん

       第5回戦 【箸の豆つかみ対決】

人型ルナ

× vs

まこちゃん

※ (第6回戦 【パン食い競争対決】

うさぎちゃん

vs ×

亜美ちゃん

       第7回戦 【綱引き相撲対決】

うさぎちゃん

× vs

まこちゃん

       第8回戦 【皿回し対決】

人型ルナ

× vs

亜美ちゃん

       第9回戦 【ぶつかり相撲対決】

うさぎちゃん

× vs

まこちゃん

       【トータル】

愛野美奈子チーム

vs

マーズれい子チーム

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       と言う訳で、「いよいよ、最終対決…、リーダー対決、風船割りバトルっ!」(←多分、コレに勝った方が一気に5ポイントぐらい獲得して、『奇跡の大逆転もあるぞっ!』と言うシステムになってるはずです…でないと、最初からやる意味がありませんし、番組的にも盛り上がりません…)。

       二人は、頭にヘルメットを被って登場します(←美奈子がオレンジ色、マーズれい子が赤、それぞれ頭に紙風船を乗せてます。あと、両肘、両膝、お腹と、計6個ずつの紙風船を装着しております)。手には、風船割り用のふにゃふにゃした棒状の刀を持ってます(←これは、普段からチェーンなどの武器を使ってるヴィーナスの方が、ナニげに有利かもしれませんな…)。

       応援席の、うさぎちゃん、亜美ちゃん、まこちゃんも、固唾を呑んで見守っております(←あれ? さっきの『ぶつかり相撲』まで応援席にいた人型ルナが、またいつの間にか消えてますな…)。

       美奈子とマーズれい子は、お互いに剣を構えてから、いよいよ決闘が開始されました。両者は相手の頭の風船を狙って剣を交差させ合い、そこから(つば)迫り合いの格好になります。「美奈子ちゃーんっ!」「レイがんばれっ!」「レイちゃん、がんばれぇっ!」…等々と外野が声援を送っていると、突然、社長さんがひゅいっ!と紙風船付きのヘルメットを差し出します。「?…」「リーダー達を助けたら…?」「♪」「♪」「♪」。三人は顔を見合わせて微笑み合い、うさぎちゃんはヘルメットを持って立ち上がります…「よぉしっ♪」

        ★  ★  ★  ★  

       リーダー二人が剣を合わせて睨み合っていると、突然、「行くぞっ!」と三人が駆けて来て、「おっと、乱入っ、乱入ですっ!」と、リーダー二人の間に割って入ります。

       「ちょっと!?」「ナニするの!?」。美奈子とマーズれい子は、それを避けた拍子に並び立ってしまい、お互い真横にいる相手に気付くと、思わず「!」「!」となって飛び退くように離れ、剣を構えます。しかし二人は、それが可笑しかったのか、思わず「フッ♪」「フッ♪」と笑ってしまい、すっかりマジ・モードの戦意が喪失し、遊びモードに切り替わったように剣を下ろします。すると二人はうなずき合い、今度は二人で一緒に、三人に向かって斬り込んで行き、三人がそれを迎え撃ちます。両者はすれ違って体を入れ替えた形になり、それから、マーズれい子がうさぎちゃんに美奈子の方へ行くよう指示して、マーズれい子チーム対美奈子チームの隊列に並び、仕切り直します。

       「うさぎっ、後ろ回って!」(←おいおい、いきなりプリンセスを呼び捨てにしちゃってるよ…)。「う、うんっ!」

       番組上の設定では、「トップ・アイドルとド新人が友人を引き連れて」と言うコトになってますから、美奈子とうさぎちゃんは、この場ではあくまでも「友人」と言うコトでなければなりません。ですから美奈子が、タメ歳のうさぎちゃんのコトを「うさぎ」と呼び捨てにするのは、極めて自然の成り行きとなる訳です。

       すると、その隙を突いて、まこちゃんが美奈子の横から「はいっ、いただきっ!」ぱんっ!と頭の風船を割ります。「!…まことっ!」(←おおっ、番組上の設定は相手チームの「友人」なのに、これもドサクサにいきなり呼び捨てだっ!)…美奈子は笑いながらまこちゃんに向かって行きます。その様子を見てマーズれい子が「あははは…♪」と笑ってると、その後ろからぱんっ!と頭の風船を割られてしまいます。「油断大敵っ!」「うさぎっ!」「きゃぁ〜っ!」(←すぐ逃げる)。

       亜美ちゃんが、うさぎちゃんと美奈子に二人掛かりで頭の風船を割られる…ぱんっ!「!…『ここはどこ?! 私は誰!?』(←みたいな…)。

       そのあとは、もう両陣営が入り乱れてボッコボコに叩き合います。でも、みんな楽しそうにはしゃぎ回っております…美奈子も…。

       その様子を黙って見ていた社長さんは、カメラマンさんの一人に手で合図をします。すると、そのカメラマンさんは、小型マイクで、「みんなオッケー、みんなオッケー」とスタッフに連絡を取り、するとスタッフがみんな、それぞれの持ち場を離れてスタジオから出て行ってしまいました…。どうやらこの番組は、最初から『狂言』としてでっち上げられたモノだったようです。「美奈子…、歌を辞めるなんて…許さないわよ…」

       前回、うさママはこう言ってました⇒(「こちら、ママの高校時代に、演劇部で一緒だった斉藤菅生ちゃん♪あたしが部長で、スガオちゃんが副部長だったのよ」)。つまり、「高校時代」は、うさママの方が役者の才能があったんでしょうな…。でも、そのうさママは役者にはならず、普通の主婦への人生を歩んで行った訳ですが、一方の社長さんは、「演劇」が好きで捨てられず、それで、元々は役者志望で芸能界に入った人だったんでしょうな…。それで、おそらく様々な挫折を味わいながら現在の地位にまで上り詰めた、言わば『叩き上げの苦労人』だったに違いありません…。だからこそ、美奈子の日頃の態度から、彼女の仕事に対するモチベーションの低下にもいち早く気付くコトができ、そして、このような『狂言』も見事に演じきってみせられたんでしょうな…。

       そして、美奈子の性格を知り尽くしてる社長さんは、美奈子の「負けず嫌い」を煽るべく、マーズれい子を事務所内のライバルに仕立て上げ、レストランでの前言を撤回し、わざと美奈子の仕事をマーズれい子に回して、これ見よがしにチヤホヤして見せたんですね。

        ★  ★  ★  ★  

       そして、実は、今回のこの『狂言』の一番の仕掛け人だったかもしれないアルテミィ〜ス(←CGバージョン)も、スタジオの端から美奈子達の様子を見てます。そこへ、ぬいぐるみ化したルナ(←CGバージョン)がやって来て、「うん…」と言うと、アルテミィ〜スも「…うん…」と答えます。

       美奈子は、とうとうはしゃぎ疲れて、床の上に座り込んでしまいます。それに続いてレイちゃん、亜美ちゃんと…、みんな次々に腰を下ろし、みんな肩で息をしてます。美奈子とレイちゃんは、お互いに顔を見合わせて笑い合っております…「うふふっ♪」「あははっ♪」「あははっ♪」「あははっ♪」「あははっ♪」。あははっ♪

       ところで、今回、ナニげに美奈子が亜美ちゃんのコトを名前で呼ぶシーンは出て来ませんでしたな…。

        ★  ★  ★  ★  

       「OBSオレンジ放送」 の局を出て、楽しそうに家路に就く、うさぎちゃん、亜美ちゃん、まこちゃん、人型ルナ…(←なぜかレイちゃんがおりません…)。

       「ああ〜面白かったっ、美奈子ちゃんと一緒にいられたしっ」「うんうん…」「今までこんなコトなかったし、仲間なのにさ」「でもさぁ、美奈子ちゃん○×△□…♪」(←多分、白い粉を被った時のコトを話してる…)。

       すると、ここで亜美ちゃんは、一人立ち止まって振り返り、「もしかしてレイちゃん、そのために…」(←亜美ちゃんは、レイちゃんの意図に気付いたようです…。なぜならこれは、亜美ちゃん自身が、Act.34で、レイちゃんをパジャマパーティーにさそったのと同じ行為だったからです)。

        ★  ★  ★  ★  

       一方レイちゃんは…。

       一人で、とある建物を見上げて、じっと立ち尽くしております…「……」。ここはさっきの放送局ではないようです…どうやら、美奈子がレコーディング・スタジオへ移動して、さっそく新曲のレコーディングをしてるみたいですな…(←どうでもいいけど、ものすごいハード・スケジュールですな)。それはさて置き…今度の新曲は、ナニげにロック調でカッコイイじゃないですか!(←美奈子ソングの中で、「Romannce」の次に好きかも…)。美奈子も、何か吹っ切れたような笑顔で歌っており、レコーディング・ブースの外で見守ってる社長さんに、手なんか振っちゃったりしております…。

       ワシが思うに、おそらくこの曲は、美奈子自身が書いた曲だろうと思われます。と言うのも、美奈子はAct.35の病室で、作詞作曲をしてましたから、時期的に考えても、あの時、次の新曲の準備をしていた訳で、それがこの曲だと考えるのは極めて自然です。

       それに美奈子は、自分が書いた「新曲」だからこそ、他人には絶対に歌わせたくなかったはずです。それが、この「バトル大会」における美奈子の執念となって表れていたのではないでしょうか?

        ★  ★  ★  ★  

       その直後、談笑しながら歩いていた人型ルナが、突然立ち止まって振り返り、「!…妖魔の気配よっ!」

        ★  ★  ★  ★  

       うさぎちゃん、亜美ちゃん、まこちゃん、人型ルナが現場に駆けつけると、そこに、取って付けたように、もとい、降って沸いたように、『泥妖魔』どもが4匹現れます。「またいつもの…!」。まこちゃんはみんなに、「ゲームの勢い残ってるんだ、一気に行くよっ!」。四方から向かって来た『泥妖魔』に対して、四人は四方に分散して散ります。

       ところで、セーラー戦士サイドは、この『泥妖魔』「幻の銀水晶」「メタリア」の共鳴反応によって地中から発生してるのだと言うコトを知ってるんでしょうか?

1.         これについては、Act.37で、ベリル様が地場衛に、「ずっと不思議に思っていた…。なぜメタリアの力が、エナジーもなく強くなっていくのか…この星が妖魔を生み出すほどに…」と言ってましたから、もしもセーラー戦士サイドが『泥妖魔』の正体を知ってるとしたら、地場衛がうさぎちゃんに教える以外にないはずです。ところが、その後の地場衛とうさぎちゃんの邂逅中の会話は、すべて劇中で一字一句採録されており(←Act.39の「宣戦布告」のシーンと、フィールドアスレチック 冒険の森のシーン)、そこでは一切それらしい事を教えてはいません。

2.         となると、やはり現時点では、セーラー戦士サイドでは、まだ『地中発生妖魔』のからくりを知らないはずで、これらの妖魔は、あくまでもダーク・キングダムの手先だと認識してるコトになりますな。

        ★  ★  ★  ★  

       レコーディング・スタジオの美奈子…。

       美奈子は、今度は、いわゆる『大サビ』(←1番、2番と歌ったあとに一度だけ出てくる、それまでとはガラッと雰囲気の変わったメロディ・パート)を歌っております。

       「♪いつかは誰かが 傷つきそうでも (I will) 心止まらない (call your name tonight)

        ちなみに、どーでもいい話ではありますが、この『大サビ』の部分のバック・コーラスの英語の歌詞なんですが、この曲Kiss2 Bang2が最初にCD化された「DJムーン3」の歌詞カードを見ると、密かに間違ってるんですな。ただし、後発の「メモリアルCD-BOX」「全曲集」では正しく直されてますので、本稿ではそちらの歌詞カードから引用させていただきました。

  

       「♪I can cry if I want to (I can cry if I want to) I can cry like a heavy rain (I can cry like a heavy rain)

      ちなみに、この歌詞を歌ってる時の美奈子の目に、一瞬ナニげに涙が浮かんでるように見えるのですが、実はコレについては、「東映ヒーローネット」のインタビュー記事に、以下のようなエピソードが紹介されてましたね(↓)

1.       近藤(←音楽ディレクターさん)「一応、歌唱指導的なことをするのが仕事なんで(笑)音程やリズムについてはもちろん言うし、気持ちの入れ方とかについてもかなり言います。『歌いながら泣いちゃうくらい感情移入して歌え』みたいな。良いメロディに、良い歌詞があれば、あとは歌い手の気持ちですから」

2.       ――“歌いながら泣いちゃうくらい”ですか!?

3.       小松:「そうなんです。泣いちゃうくらい。『Kiss2 Bang2』では泣いちゃったんですよ。泣いちゃったというか、本編の中でそういうシーンがあって…その時は泣けたんですけど」

4.       丸山(←プロデューサーさん)「40話では『Kiss2 Bang2』を歌いながら美奈子が涙を流すというシーンを撮ったんですが、ラストシーンの涙が効かないからという理由で、残念ながらオミットされたんです」

5.       小松:「ハイ」

6.       丸山:「3分くらいの詞シーンですけどね。3時間かけて撮ったんですよ」

7.       小松:「(カメラの位置を色々かえて)すごいいろんなところから(笑)」

        このように、歌録りのシーンの段階では、歌詞の内容通り『豪雨のように泣く』コトを要求されてたのが分かりますね。しかしせっかくの熱演も、このプロデューサーさんの説明通り、「オミット」は正解ですね。

       「♪そばにいたい だけど」

        で、この部分を歌ってる時には、完全に涙が消えてます。「3時間かけて撮った」中から選りすぐって、カットをつなぎ合わせてる訳ですね。

       「♪笑顔だけじゃない 恋を」

       一方こちらは、美奈子の新曲Kiss2 Bang2をBGMに、セーラームーンが得意のジャンプとキックで『泥妖魔』を蹴散らし、ジュピターが『綱引き相撲』の成果を見せ…

       「♪痛みを超えて守りぬくの」

       マーキュリーが『どんケツ』を食らわし…

       「♪あなたのこと想うと」

       セーラールナが『シッポ取りゲーム』の要領で『泥妖魔』の股下くぐりを見せ…

       「♪あったかくなるの (’cause ”anytime)

       セーラームーン、マーキュリー、ジュピターの三人が『風船割りバトル』のような混戦となり…

       「♪それだけを (rainbow in my soul) 信じてる I’ll be here」

       セーラームーンが指示を出して三人がうなずき、スティックとタンバリンの同時攻撃で『泥妖魔』を倒します。

       「♪オーライ…、フゥっ!」(←歌詞カードには載ってない掛け声…)。

       セーラームーンが「やったっ♪」と言ってみんなが駆け寄り、ハイタッチして

        ★  ★  ★  ★  

       場面は変わって…。

       東京湾岸、有明西運河をまたぐ「夢の大橋」を望む公園にて…、川面に反射する西日を浴びて、セピア色に映し出される美女二人の図…。

       レイちゃんと美奈子が向かい合っております…どうやらレイちゃんは、美奈子のレコーディングが終わるのを待っていたようですね。

       ところで、レイちゃんは、Act.31で初めて『泥妖魔』を見た時、「ちょっと感じが違うわ。妖魔より気配が弱い」と言ってましたから、さすがのレイちゃんでも、遠くに出没してる『泥妖魔』の気配までは察知できないんですね。

       「あたしに歌わせるためにあんなコトしたの?」「…そんなに親切じゃないわ…。あなたが前世しか見ないのが、なんだかイライラするのよ…」

       レイちゃんのこの言葉は、おそらく言葉通りでしょうね。なぜなら、美奈子に「歌わせるためにあんなコトした」のはあくまでも社長さんなのであって、アルテミィ〜スがレイちゃんに何を頼みに行ったのかは分かりませんが、レイちゃん自身は、おそらくアイドルとしての「愛野美奈子」なんか、どうなろうと知ったこっちゃないんだと思いますね。

       レイちゃんにとって問題なのは、そんな上っ面な話ではなくて、もっと根本的なコトで…つまり、美奈子が、「セーラーヴィーナスじゃないあたしなんか、いないんだよ」と言い切ってしまうような、そう言う、「前世しか見ない」コトが問題なんですね。なぜなら美奈子の人生にとっての元凶は、すべてそこに端を発しているからです。だから『歌を辞める辞めない』なんてのは、二の次三の次でしかないんですな。

       「私達には使命があるのよ?」「……最近、前世なんて言葉、嫌いになってきたわ…」「マーズ!? 私達には前世から使命を受け継いで」「そんなんじゃなくて!」「!…」「…そういう事じゃなくて…あなたの今が問題なのよ…。私なら…可能性がゼロじゃないなら…」「……」「……手術するわ」「!…」「……」

       「……」。一瞬考え込む美奈子…しかしキッと顔を上げ、「あなたは!…まだ使命の重さが分かってないのよっ!!」、そう言い残して足早に立ち去って行きます…。その後ろ姿を見つめるレイちゃん…「……『まったく…ウチのパパそっくりな性格なんだからっ…』

        ★  ★  ★  ★  

       美奈子は、「夢の大橋」をすたすたと歩いて行きます。

       すると、そんな美奈子のことを、アルテミィ〜スがぽつんと待っておりました…。美奈子は、そんなアルテミィ〜スに気付き、その手前で立ち止まりますが、その場で目を伏せてしまってます。するとアルテミィ〜スが心配そうに、「…美奈子…」と声をかけます(←アルテミィ〜スは、今の二人の会話を聞いてたんでしょうな…)。

       すると美奈子はゆっくりと視線を上げ、アルテミィ〜スを見ますが、彼女の脳裏には、先ほどの、初めて仲間と楽しく過ごした、あの『ひと時』がよみがえってきます…。

       うさぎちゃんの笑顔…、亜美ちゃんの笑顔…、まこちゃんの笑顔…、レイちゃんの笑顔…、そして、自分自身の笑顔…。

       そうして美奈子が自分の手のひらを見つめていると…そこに、ぽたっ…ぽたっ…、と水しずくが……雨?…いいえ、そうではありません…美奈子はそっと自分の頬に触れると、それが自分の落とした涙だという事に気付いて驚きます…「!……」…久しく涙など忘れていたのでしょうね…美奈子は、やっぱり、このまま現世で生き続けて、ずっとみんなと一緒にいたいという思いが込み上げてきたのか…、思わず両手で…、自分自身を慈しむように抱きしめます…。

       この時、美奈子の上空を、7羽(←5人+2匹?)の渡り鳥が、『V字飛行』で通り過ぎて行きます…。

       そうなんですね…。レイちゃんが美奈子に教えたかったのが、これだったんです…『このみんなと一緒に、現世を生き続けたい』。かつてレイちゃん自身が、心からそう思えるようになる事で、様々な事を乗り越えてこられたように、美奈子にもそうなって欲しかったんですね(←そして、そう言う『現世意識』が芽生えるコトなしには、絶対に「戦士の力」にも目覚められない訳です)。だから、(「ああ〜面白かったっ、美奈子ちゃんと一緒にいられたしっ」「うんうん…」「今までこんなコトなかったし、仲間なのにさ」「もしかしてレイちゃん、そのために…」)と言う時間をみんなと共有できるようにしたかったのが、レイちゃん個人の思惑だったんです。

       社長さん個人の思惑は、あくまでも美奈子に「歌わせるためにあんなコトした」のであって、レイちゃんとはちょっと違うんですな。それに、社長さんの思惑だけであれば、それはすでに、写真集の撮影の時点で達成されてるんです(↓)

1.       「ああ〜っ、今度のアンタの新曲も、れい子にやらせようと思ってんのよ? CDデビューにちょうどイイしぃ…」(←畳み掛けております)「新曲も!?」「あら? ナンか文句あんの?! アンタ最近そんな歌いたそうに見えなかったけどぉ…?」(←やはり気付いていたんですな…)。

2.       「……あたしが歌うわっ」…マーズれい子の方を見て、「マーズよりいいものになるわよ、絶対っ」「出・た・わ・ね・負・け・ず・嫌いが…『しめしめ…』

       つまり、この先の「特別企画、新曲争奪、愛野美奈子バーサス新人、マーズれい子、バトル大会」は、むしろレイちゃん個人の思惑のために、(「ナニ考えてるの、プリンセスまで引っ張り込むなんて」「私達、普段はプリンセスなんて呼ばないし、お姫様扱いもしないのよ…『あなたもそうして、私達の仲間になれば分かるわ』)と考えて、だから、「そこまで言うなら、勝負して決めてもいいわよ?」と言い出して、その結果、社長さんと結託してやった「バトル大会」だったんですね(←社長さん的には、さらなるダメ押しに使えた訳ですからね)。

        ★  ★  ★  ★  

       次回は、ナンか知らんけど、なるちゃん復活かっ?!

        ★  ★  ★  ★  

       セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】

       マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】

       マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】

       ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】

       ヴィーナス:美奈子(小松彩夏さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】

       ぬいぐるみルナ(声・潘 恵子さん):人型ルナ(小池里奈さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小池里奈さん編)▼】

       アルテミィ〜ス(声・山口勝平さん):「」。『』。

       その他:「」『』

[2009年7月18日(土)初稿 トモロー]


Act.41:メタリア妖魔登場編

 

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     今回レビューしたAct.40は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第10巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)

 

DVD第10巻 作品本編(4話収録)

 

Act.37 Act.38 Act.39 Act.40 

毎回映像特典(13分)

 

「セーラームーン」におしおきよ

スペシャル座談会

@高丸雅隆監督インタビュー

Aセーラー戦士座談会〜1年間を振り返って〜その2

Act.40 ゲストキャスト

 

斉藤菅生:

スズヤン:

池田成志

鈴村展弘

所属事務所 住吉モータース公式サイト▼

 

セーラー戦士アクション:

伊藤由紀子

小野友紀

後藤 健

小倉敏博

山口喜生

金森規郎

ジャパンアクションエンタープライズ公式サイト▼

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