―実写版セーラームーンを検証する―


Act.38:前世の秘密編――

 

       本稿は、2004年7月3日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第38話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。

        ★  ★  ★  ★  

       前回のラスト・シーンが、かいつまんで再現されます…。

       ハープの音に導かれ、マーキュリーを先頭にセーラー戦士達が駆けつけます。

       そして、ついに見つけましたが、そこにいたのは、うさぎちゃんでもセーラームーンでもなく、「プリンセス・セーラームーン」でした…『市民のいこいの広場』みたいな所の、噴水の池(?)を囲む壁の、丸い窓みたいな穴に、「プリンセス・セーラームーン」が、後光を射しながら神々しく腰掛けております…。で、「プリンセスハープ」をご愛奏中です…。

       それを見て、マーキュリーがほっとしたように、「うさぎちゃん…」と歩み寄ろうとします。

       すると、マーズがそれを制止して、「…違うわ…。…プリンセスよ…」と言います。

       マーズは、なぜ、ここでマーキュリーを制止したんでしょうか?

1.       前回、亜美ちゃんは、「うさぎちゃん…別人みたいだった…」と言いましたが、これは、実は、今にしてよくよく考え直してみると、まったく言葉通りだったんですな。前回のこのクラウンのシーンをもう一度よく見返してみると、亜美ちゃんが「うさぎちゃん…別人みたいだった…」と言った時、まこちゃんと人型ルナは、その言葉にうなずいてましたが、レイちゃんだけ、その瞬間は画面に映ってないんです。この時レイちゃんは、ただ一人、じっとうさぎちゃんを見つめたまま、全く別のコトを考えてたんですね…(「これも…、こんなコトも…、前世から背負ってきたコトなのっ!?」)と…。

2.       で、レイちゃんは、そのあとで、失踪したうさぎちゃんを捜して美奈子を訪れた祭、美奈子との会話の中で、こう言うんです…(「でもぉ、どうして急にプリンセスはあんな風に…。ルナは前世の姿とは違うって言ってたけど…」)…これ、『でもぉ、どうして急にうさぎはあんな風に…』とは言ってないんですね。つまりレイちゃんは、亜美ちゃんのように、「別人みたいだった」と言うようなあいまいな捉え方ではなく、あれは前世の「プリンセス」であって現世の「うさぎ」ではないと、ハッキリ別モンだと、そう認識してるんです。

       だから、このシーンでも、マーキュリーは「プリンセス・セーラームーン」に向かって「うさぎちゃん…」と声をかけようとするのですが、マーズはそれを止めたんですね…要するにレイちゃんは亜美ちゃんに、『あれはあたし達の知ってる友達じゃないわ、前世のあるじよ、気安く近付かない方がいいわよ』みたいな意味で忠告したんです。

       ワシはAct.29の時、「ダーキュリーから元に戻った亜美ちゃんが、『実はうさぎちゃんが本当のプリンセスだった』と知らされるシーンが、劇中から完全に消されている」と書きましたが、ひょっとすると、その消されたシーンの亜美ちゃんのリアクションと言うのは、ちょうどこんな感じの、『前世のプリンセス』なんて最初から頭にないかのような、そんなものが入り混じったような感じだったのではないでしょうか…。

        ★  ★  ★  ★  

       「メタリアの部屋」にて…。

       「プリンセスを消せ!」。ベリル様が振り返って地場衛に言います…「メタリアに影響を与えていたのは、プリンセスだっ!」「!!…」「プリンセスこそこの星に、災いを呼ぶ存在だ」

        ★  ★  ★  ★  

       こちらはセーラー戦士達…。

       で、その「プリンセス」こと「プリンセス・セーラームーン」は、頬に一滴の涙を流しながら、もの凄いコトをのたまいます…

       「私が…、星を…、滅ぼした…!」(←え?)。

       「……」「星を…!?」「……」

       5人は、ただ呆然と、「プリンセス・セーラームーン」を見守ります…。

       すると「プリンセス・セーラームーン」は、再びハープを弾き始めます…。

       「…………」「…………」「…………」「…………」

       ここで、前回美奈子がレイちゃんに話していた、「たぶん、プリンセスとエンディミオンにしか」「分からない」と言っていた、その「滅亡」の経緯が回想されます(↓)

       まず、このシーンの舞台を整理しますと、前回、美奈子はこう言ってましたから(↓)

      「前世での戦いは地球に反乱が起きたのが始まり…」「クイン・ベリルは、最後には月の宮殿にまで攻め込んで来た…」

       つまり、この時エンディミオンは、『地球国の反乱軍』からプリンセスを守るため、「月の宮殿」にいて、一人でプリンセスを守護していた訳です…。

1.       すると、プリンセスが、自分の背後に何か気配を感じ、後ろを振り向きます。

2.       見ると、何者かがプリンセスに剣を向けており、その剣がカチャリと音を立てます。

3.       それでエンディミオンが「ハッ…!」と振り返り、

4.       すかさずプリンセスを庇おうと間に入りますが、

5.       「うわっ!」と背中を斬られてしまい、

6.       「あぁ…!」とその場に仰向けに倒れます。

7.       それを見て、プリンセスは、「!!…」とエンディミオンに駆け寄りますが、

8.       エンディミオンはピクリともせず、もはや息をしてません。

9.       プリンセスの目から涙が零れ落ち、

10.    みるみる全身から白い光を放射し始め、

11.    「エンディミオンっ!!」と叫ぶと、

12.    プリンセスの体内にあった「幻の銀水晶」が暴発し、

13.    一気に月を白い光が覆い、

14.    その光が地球にまで達して、

15.    地球全体をも覆い尽くし、

16.    青く美しかった地球が、

17.    真っ赤に焼き尽くされ、焦土と化してしまいます…。

18.    その後、

19.    「月の宮殿」では、

20.    プリンセスとエンディミオンが手をつないだまま、

21.    二人並んで仰向けに倒れ、

22.    息絶えてます…。

       …と言うコトだったんだそうです…これは衝撃的な事実でしたねぇ…。ワシは最初、アニメ版しか知りませんでしたからねぇ…。アニメ版では、「月の王国」はメタリアとベリルが率いる地球軍に戦争で滅ぼされて、しかも地球は滅んでなかったですからねぇ…。

       さて、それでは、今回この回想シーンによって判明した衝撃の事実を、一つずつ、順を追って検証していくコトにいたしましょう。まず、最初は、これです(↓)

★ 前世の秘密その一:『エンディミオンを斬ったのは誰か?』 

       結論から先に言いましょう…それはズバリ、『地球国の反乱軍の兵士』です。

1.         これは、この回想シーンをよく見れば分かる事ですが、エンディミオンを斬った人物は、画面上には剣と手しか映ってません。

2.         で、この人物は、手に黒い籠手(こて)を装着してますから、普通のヨロイを身に着けた兵士である事が分かります。

3.         四天王は白い手袋をしてますから、四天王ではありません。

4.         ベリルは魔導師ですからヨロイなんか着ません。だからベリルでもありません。

5.         しかもこの人物は、プリンセスを殺すために来たのに、肝心のプリンセスを殺さずに、エンディミオンを斬ったあと、とっとと逃げてしまってます。なぜか? 理由は簡単で、殺しちゃいけない『エンディミオン様』をあやまって殺しちゃったからです。そんなコトがベリルにバレたら、当然、自分の命なんかある訳ないから、恐ろしくなって、もはやプリンセスの命どころじゃなくなっちゃったんで、逃げちゃったんです。つまり、この人物のこの行動心理を状況証拠と考えても、この人物が、ベリル本人や四天王であるはずがなく、したがって、この人物は、ベリルから『プリンセスを殺してエンディミオンを連れ戻して来い』と命令された『地球国の反乱軍の兵士』以外にはあり得ない訳です。

       ※ …と思ったら、ナンと、これはあとで知ったのですが、「東映ヒーローネット」のインタビュー記事にも、アレは「地球兵」だとちゃんと書いてあるじゃありませんかっ!(↓)

1.         インタビュアー:――衣裳が破れたりすると大変なんですね。監督に壊さないでとかお願いすることもあるんですか?」

2.         村岡(←衣裳さん)「ありますよ。衣裳の打ち合わせとかは監督と直接するんです。間に人が入ってしまうと変わってたりしますので。監督に直にお願いしに行くこともあります。マントが切れるシーンなども『困ります!』っていいに行きます! あ、そういえば、まもちゃんあの時、切られたじゃん?(38話)あの時の地球兵の甲冑の下にはオレンジ色でひざ下あたりまでピラピラした衣裳を着ているんだけど、あれは私が前の日に布を切ってミシンかけてつくった訳よ。で、私が衣裳を作ったから塩満さん(装飾)も『オレも兜を作る』っていって。…でも、画面に映っているのは腕だけで…甲冑すら映ってなかった。私と塩満さんとで『おいおい、映ってないよ〜』てなりました」

3.         丸山(←プロデューサーさん)「え!? あれは腕だけじゃなかったんだ」

4.         村岡(←衣裳さん)「(前世の)ベリルも作ったんですけど、ベリルは映っていたんでよしよしと思いましたけど」(←これは、プリンセスとエンディミオンのキス・シーンを覗き見してたベリルのコトですな)。

5.         渋江(←まもちゃん)「映らないのには意味があるんだろね」(←えっ? そうなの? じゃ、どーゆー意味かおせーて…)。

6.         村岡(←衣裳さん)「うん、それはわかるけど…用意してくれって言われたからトロイっぽくしたのに…」(←わかるんならおせーてよぉ…)。

       ちなみに、前回も書きましたが、アニメ版におけるこのシーンでは、前世でエンディミオンを殺したのはベリルとメタリアでした。その経緯はこうです(↓)

―アニメ版・第44話「うさぎの覚醒! 超過去のメッセージ」

       「ベリル」が、メタリアの力を借りて「月の王国」を攻め滅ぼし、四人のセーラー戦士を倒し、その勝利の凱歌として、「今日からは私が地球と月を支配するのだ。私に逆らう者は許さぬ! 我らが愛するメタリア様っ、今こそ我らが、ダーク・キングダムの誕生です!」っつって、そこで、その配下の四天王が登場し、クンツァイトが「はっはっはっ…!」っつって高笑いする。

       その直後に、ベリルがプリンセスの前に現れ、「お前がプリンセス・セレニティか?」と言うんですね(←つまり、アニメ版のベリルは、これがプリンセスとの初邂逅だった訳です)。プリンセスが「あぁっ…!」と恐れをなしてたじろぐと、ベリルは、「そのかわいい顔をこうしてやるっ! うぇいっ!」と襲い掛かります。

       そこに赤いバラが飛んで来て、ベリルを阻止します。現れたのはタキシード仮面ではなく、普通に前世の格好をしたエンディミオンです…「ベリル! プリンセスに指一本でも触れたら私が許さんっ!」。ベリル:「エンディミオン!」

       エンディミオンが、プリンセスのところへ『エンディミオン・ジャ〜ンプ!』して、ベリルの前に立ちはだかります。ベリル:「なぜ月の王女をかばう? お前は地球の王子、私と結婚すれば、月と地球に君臨する王になれるのだぞ!?」。エンディミオン:「ベリル、お前は悪のエナジーを秘めたメタリアに惑わされている! 正気を取り戻せ、邪悪な心を捨てるのだっ!」。てな訳で、あっさりプロポーズを断られてキレたベリルは、「ええい黙れ黙れっ! お前も殺してやるっ!」っつって、メタリアのパワーを発動させ、それでエンディミオンを宙に浮かせ、プリンセスが「エンディミオン様っ!」っつって追い駆け、「セレニティ! 来るなーっ!」と言うのも聞かず、エンディミオンと一緒に宙に浮いてしまい、二人が手をつないだところで『メタリア・ビーム』(←勝手に命名)を食らって一緒に殺されてしまいます。

      前回も書きましたが、前世の「プリンセス・セレニティ」と言うのは、セーラームーンに変身するとかしないとか言う以前に、このように、ナンの戦闘能力も、その戦意すらも全く持ち合わせてないんです(←だからこそ、四戦士に守護されていた訳です)。

       で、それを、クイーン・セレニティとルナとアルテミスが見て悲しみに暮れ…、そのあと、ベリルは高笑いして、「アハハハっ! 月の王女が死んだ! アハハハっ!」っつってるんですが、コレを見ても一目瞭然の通り、アニメ版のベリルには、エンディミオンに対する恋愛感情など、最初からこれっぽっちもない事が、これでよく分かる訳ですな。あるのは権力欲と所有欲だけです。だから、手に入らないのであれば平気であっさりと殺せてしまえるし、それで高笑いもできるんです。アニメ版の思想はあくまで勧善懲悪に貫かれているので、このように、ベリルに対して一切同情の余地は与えていないんです(←『四天王がかつてエンディミオンの家臣だった』と言う原作の設定を採用しなかったのも、同じ理由からです)

  

       ※ 一方、あとで原作を読んだら、原作でも、前世でエンディミオンを殺したのはベリルとメタリアだったのですが、原作では、アニメ版とはちょっと事情が違ってます。これは前回も紹介したシーンですが、原作における『真のプリンセス覚醒編』にあたる「Act 9 セレニティ―PRINCESS」で、セーラームーンがプリンセスに覚醒して前世の記憶が甦った時の回想シーンの中に、地球国側が月へ攻め込んで来た時、まさに、当時のベリルが「地球の人達を扇動した」場面が描かれてます(↓)

―原作「Act 9 セレニティ―PRINCESS

       ベリルは、自らも剣を振りかざしながら、「月の王国を われらのものとするのだ! 「幻の銀水晶」を この手に!」

       さらにエンディミオンに向かって、「王子! 地球をうらぎるのか!? すべては地球の繁栄のためだぞ!」

       しかしエンディミオンは、プリンセスを守りながら、「やめろ! やめるんだ! むだな争いは!」と叫んでます。

       すると、ベリルがメタリアを背にして、まるでメタリアに操られているかのような狂気の目をしながら、剣を振りかざし、おそらくプリンセスを斬ろうとしたんだと思いますが、それをエンディミオンがとっさに身を挺して庇い、背中を斬られてしまうんですね。この斬られ方は、実写版のそれと全く同じです。

       「美少女戦士セーラームーン (2) (講談社コミックスなかよし)、及び「美少女戦士セーラームーン 2 新装版 (KCデラックス)より

 

       このシーンに関しては、続く「Act 10 MOON―月で、「クイーン・セレニティ」が、「彼は あなた(←プリンセス)を守り たおれ」と説明してますから、この時ベリルはプリンセスを斬ろうとして、それをエンディミオンが庇って斬られたのだと言う事がハッキリと分かります。ですから、原作のベリルは、アニメ版とは違って、自分の意思でエンディミオンを殺したのではなく、『あやまって殺してしまった』訳です。つまり、この『あやまって殺してしまった』のを、実写版では、ベリル本人ではなく、ベリルが差し向けた「地球兵」に変更してるんですね。では、なぜそのように変更したのでしょうか?

1.         実写版のベリルには、エンディミオンに対する純粋な恋愛感情があるため、直接自分の手でエンディミオンを殺してしまうと、その悲しみが自責の念を生み出してしまうため、ベリルの心理描写がややこしくなってしまう。

2.         ベリルがエンディミオンを殺してしまうと、ベリルはその場にいた事になるため、エンディミオンの死が引き金となって「幻の銀水晶」が暴発したコトを、ベリルも知っているコトになってしまい、そうすると、現世のベリル様も最初からそれを知っていたコトになってしまう。しかし現世のベリル様は、前回と今回で、あらゆる状況証拠からそれを推論するのであって、『星の破滅』の真相を知っているのは、あくまでも『前世のプリンセス』ただ一人でなければなかった。

3.         それに、ベリルがエンディミオンを殺したとなると、ベリルが、そのままプリンセスも生かしておくはずがない。

4.         だから、ベリル本人ではなく、「地球兵」にエンディミオンを斬らせて、そのままプリンセスを放って逃げ出してくれないと、『プリンセスが星を滅ぼした』と言う結果そのものが引き出せなくなってしまう。

       ところで、原作では、ベリルはエンディミオンを殺してしまったあと、一体どうしたんでしょうか? たとえばアニメ版では、ベリルはその直後に、「クイーン・セレニティ」「ムーン・ヒーリング・エスカレーション」でメタリア共々封印されてましたが、しかし原作では違ってました。原作では、続く「Act 11 再会―ENDYMIONで、初めて、現世のクイン・ベリルが現世のセーラー戦士達の前に姿を現すのですが、その際、こんなやり取りが交わされます(↓)

―原作「Act 11 再会―ENDYMION」

       セーラームーン:「だれ!? 何者なの!?」。クイン・ベリル:「くくっ プリンセス 何度あっても もろく 幼い小娘だこと」(←この言葉の中にも、『前世のプリンセス』が戦士ではなかったと言うニュアンスが伺えます)。「わたしの顔に 見おぼえはないの? ――そうね むかしのわたしとは ちがう」(←確かに、原作では『前世のベリル』『現世のクイン・ベリル』は、ハッキリとその容姿が描き分けられてます)。

       ヴィーナス:「あの女…… あいつは……!」

       クイン・ベリル:――わたしはクイン・ベリル 暗黒の王国 ダーク・キングダムの女王」(←これらの一連のセリフは、プリンセスに関するコメント以外は、実写版のAct.10の『クイン・ベリル降臨編』のベリル様のセリフとほとんど同じです)。

       で、このあと、『クイン・ベリルに操られたエンディミオン』を含めてのセーラー・バトルが始まるのですが、クイン・ベリルが自分の髪を伸ばしてセーラームーンの首を絞め、「幻の銀水晶」の秘密を聞き出そうとした時、ヴィーナスがこう言います…――ベリル 思い出した ――おまえ…!」「ヴィーナス!?」「……地球の人々をあやつり扇動し 月へ攻めてきて すべてを めちゃくちゃにした女……! ――あの悪魔 クイン・メタリアに魂を売った女! 思い出した いま はっきりと ――あのとき この女が…… プリンセスとエンディミオンを……!」

       ここで、ヴィーナスの前世での回想シーンが挿入されます…

       前世で、メタリアを背にしたベリルが、プリンセスを庇ったエンディミオンを斬ったシーンが再現され、それを見たヴィーナスが、すかさず――プリンセス! 王子!!」と駆けつけて、そのベリルを斬り殺すんですね。

       「美少女戦士セーラームーン (3) (講談社コミックスなかよし)、及び「美少女戦士セーラームーン 2 新装版 (KCデラックス)より

 

     つまり、原作においては、このように、月の宮殿の内部まで戦場と化していたため、プリンセスもエンディミオンも、ベリルもセーラー戦士達も、みんな同じフロアにいて戦っていたんです。なので、原作では、全員が同じ前世の記憶を共有してるんですね(←アニメ版では、セーラー戦士達は前線に出て戦い、一番最初にメタリアにやられて全員いっぺんに戦死してしまってました)。それが実写版では、おそらく、『プリンセスの部屋』みたいなフロアの中での『密室の事件』として起こっていたんですな。前回、美奈子は、「それは分からない…。たぶん、プリンセスとエンディミオンにしか…」と言い、ルナもAct.26で、「それは、うさぎちゃんか、タキシード仮面の記憶が戻らないと…」と言ってますから、その場には誰もいなかった訳ですからね(←前回も書いた通り、実写版のセーラー戦士達も、アニメ版同様、前線に出てベリルと戦っていました。ただし、アニメ版と違うのは、前回美奈子は、「その日、何かが地球を滅ぼして…、月も滅亡したのよ」と言ってますから、すなわち前世のヴィーナスは、『星が破滅する最期の瞬間を見届けてる』訳ですから、実写版のセーラー戦士達は、先に戦死はしてないコトが分かります)。

       次に注目すべき点は、これです(↓)

★ 前世の秘密その二:『プリンセスが、月と地球を、立て続けに同時に滅ぼした』 

       つまりこの点が、完全に実写版オリジナルの設定になります。アニメ版では、「月の王国」を滅ぼしたのはベリルとメタリアで、そのあと「クイーン・セレニティ」「ムーン・ヒーリング・エスカレーション」で、誕生したばかりの「ダーク・キングダム」はメタリア共々封印されてました。なので、アニメ版では地球の方は滅んではいません。

       ※ 一方の原作では、月の滅び方はアニメ版とほぼ一緒ですが、こちらは地球も滅んでます。滅んではいるのですが、ただし、もちろん実写版の滅び方とは全く違います。この点については、「Act 10 MOON―月で、「クイーン・セレニティ」次のように説明してます(↓)

―旧版―

―新装版―

――わたしたちは 月に生まれた長寿の生命体 月に伝わる聖石「幻の銀水晶」を守り 地球のマイナスの因子をとりのぞき 地球がプラスの方向へ よりよく進化していくのを

※ 同じ。

監視し たすけることが使命

監視し助けることが使命――

――いまでも

※ 同じ。

よくおぼえている

鮮明にやきついている

あの年

※ 同じ。

…… 太陽の活動がやけに活発だった

父なる太陽の活動が 異様な活動期に突入し 太陽は それまで見たこともない 異様な輝きを放った――

あの異様な太陽が 災いを もたらしたにちがいない――

あの異様な太陽が 災いを もたらしたのです――

      旧版では「ちがいない」でしたが、新装版ではハッキリと断言してます。

――地球に いつのまにか入りこみ 地球を わがものにしようとした ――「あいつ」

――地球に進入し 美しいあの星を わがものにしようとした異形の者

      旧版の「あいつ」では、クイーンのお言葉として『はしたない』ってコトでしょうか?

あなたたちの敵 あれは まさに 悪魔(サタン)なのです

――あの生物は まさに 人の敵 いいえ すべての敵 悪 そのものなのです

      新装版では「悪魔(サタン)」と言う表現をやめてしまいましたが、これは、原作は元々『ダーク・キングダム編』で完結終了する予定だったので、のちにセーラーサターンが出て来る構想はありませんでした。なので、新装版では『サタン』『サターン』が混同されないよう配慮したものと思われます。

巨大なパワーをもつ「幻の銀水晶」に目をつけ 長寿であるわたしたちにあこがれる 人間の心につけこんだ そして

無限で 神秘の力を秘めた月の聖石「幻の銀水晶」の支配までも もくろみ 人の心の奥底の暗黒を利用し

      「幻の銀水晶」「力」については、敵側は詳しくは把握してなかったのですから、旧版で単に「巨大なパワー」としたのを、「無限で 神秘の力を秘めた」に変更してます。

人々をあやつり 月まで せめてきた」

人々をあやつり 月まで せめてきた――

…中略…

「わたしは やっとのことで あれ(←メタリア)を封印したけれど

※ 同じ。

このムーンキャッスル

このムーンキャッスル

すべて 石とかえられ くずれてしまった そして 地球国も滅び もういちど はじめから地球は 進化をたどることとなった ……それは 太古の話……」

※ 同じ。

      以上、「美少女戦士セーラームーン (3) (講談社コミックスなかよし)より

      以上、「美少女戦士セーラームーン 2 新装版 (KCデラックス)より

 

1.         つまり、セーラームーン世界における「太古の話」では、月と地球は自然の摂理として共存する天体だった訳ですから、片方の月が滅びれば、「地球のマイナスの因子」も取り除けなくなり、その結果「地球国も」自然淘汰されて滅んでしまうと言う訳です(←『太古の太陽』はメタリアを生み出すような存在だったため、それが地球に「マイナスの因子」をもたらしていたんでしょうな)。だから、『月の「生命体」の助けを必要としない今現在の我々人類』が生まれるためには、「もういちど はじめから地球は 進化をたどること」が必要になる訳なんですな(←月の引力が地球の生命活動に影響を与えてるコト自体は、昔も今も変わりませんからな)。しかしこれは非常に理路整然としてますね。たとえばアニメ版では、地球の方は滅んでませんから、それだと、『前世の地球国の人類』『現世の我々人類』は同一の種族と言うコトになってしまい、両者の歴史が連続して受け継がれてるコトになってしまいますから、それでは話が矛盾してしまうんですな。『前世の地球国の人類』『現世の我々人類』は互いの歴史を共有などしてませんから、あくまでも『非連続』でなければならない訳です。ですから、「月の王国」だけでなく、「太古の」「地球国も」、一度何らかの形で滅びなければならないんですな。つまりそれを、実写版では、『前世のプリンセス』がたった一人で全部やってのけてしまった…と言う訳なんですな(←すごいぞ…実写版プリンセス…)。てコトは、実写版の「クイーン・セレニティ」には、原作・アニメとは違って、「幻の銀水晶」を使うヒマすら与えられなかった訳ですなぁ…。

2.         するとここで、実写版における「幻の銀水晶」の解釈もハッキリする訳ですな。たとえば、原作・アニメでは、「幻の銀水晶」はこの世にたった一つしかなく、それを正しく扱えるようになるためにはそれなりの『修行』が必要で、その能力を獲得して初めて、「クイーン」に即位し、それを受け継げる訳です。たとえば、ちびうさが「セーラーちびムーン」に変身できたのは、自分の母親である「ネオ・クイーン・セレニティ」「幻の銀水晶」を未来から持って来たからです(←タイム・パラドックスによって、過去と未来の二つの「幻の銀水晶」が、一時的に現代に混在していた)。だから、原作・アニメにおける『前世』では、その一つしかない「幻の銀水晶」「クイーン・セレニティ」が持っていて、彼女しかそれを扱える者はいなかったのですから、当然、娘のプリンセスの方は「幻の銀水晶」を持ってはおらず、当然、それを扱えもしませんから、したがって、当然、「セーラームーン」と言う戦士になれるはずもないし、何の戦闘能力も持ってる訳がない訳です。

3.         しかし、実写版における「幻の銀水晶」は、たった一つしかない物ではなく、『王家の血を引く者が体内に宿す物』と言う解釈なんですね。だから、原作・アニメのように、「幻の銀水晶」それその物の「完全体」が、実写版ではプリンセスの体の外へは出て来ないんです。だから実写版では、「ムーンライトスティック」「変身ブローチ」「幻の銀水晶」の保管場所としては使われず、ダーク・キングダム陣営でも、「幻の銀水晶がプリンセスの体にあるとして、どうしてそれを手に入れるかだな…」と四苦八苦しながらも、結局それを果たせずに終わった訳です(←実写版の「ムーンライトスティック」は、セーラールナも全く同じモノを持ってますから、これは完全に、「リーダーの証し」でもなければ、「幻の銀水晶」に関係する道具でもない訳です)(←「幻の銀水晶」の力を外部に放射する道具ではある)。

4.         なので、実写版の『前世のプリンセス』は、当時すでに、その体内に「幻の銀水晶」を宿していたんですな。ところが、問題は、当時の彼女には、それを正しく扱う能力や精神力と言うものが、全く備わっていなかったコトなんです。それなのに、エンディミオンに恋をして何度も地球に降り立ったコトで、「クイン・メタリア」との共鳴反応に巻き込まれ、時期尚早のまま、誤った方向で「幻の銀水晶」を覚醒させてしまい、その結果が、「前世の悲劇」として、「星の破滅」を招いたんですね。

       そして、次は、これです(↓)

★ 前世の秘密その三:『プリンセスが死んでいるのは何故なのか?』 

       この、『二人が手をつないだまま倒れて死んでいるシーン』は、Act.26で、ルナの『前世の説明』の背景に被せられていた『客観映像』と同じものです(←ルナ自身もおそらく別のフロアにいましたから、この二人の死に様を見てません)。そのAct.26の際に、ワシは、このシーンは奇妙だと書いたのですが、つまり、ナニが奇妙かと言うと、まず第一に、『なぜプリンセスが死んでいるのか?』、そもそもその理由が分からないからです。それを考えるために、もう一度順を追って、この遺体の現場検証を整理すると、こうなります(↓)

1.       エンディミオンが、『地球国の反乱軍の兵士』に斬り殺される。

2.       その兵士は、『取り返しのつかない過ちを犯してしまった』と、ベリルの逆鱗に恐れをなして逃げる。

3.       そのエンディミオンの死のショックで、プリンセスが「エンディミオンっ!!」と叫んで「幻の銀水晶」を暴発させ、月と地球を滅ぼす。

4.       星を滅ぼしたあとも、プリンセスはエンディミオンの亡骸に向かって、もう一度「エンディミオンっ!!」と同じように叫んでいる(←そのシーンについては、このあと詳述するが、実はAct.25の回想シーンに出てきているのである)…つまり、当然の事ながら、プリンセス自身は、「幻の銀水晶」の暴発では死んでいないのである。

5.       それでは、なぜ、そのあと、彼女はエンディミオンと共に死んでいるのか?

       結論から先に言いましょう…それはナンと、あろうコトか…、『自害』…だったんですね…。

1.       二人が並んで倒れてるその間に、剣が置いてあるのが見えます。この剣は、見てお分かりのように、『エンディミオンの剣』です。柄の部分の形を見れば、これが『エンディミオンの剣』だと言う事は分かりますが、倒れているエンディミオンの左腰に下げてる鞘が、カラになってるのも確認できます(←Act.26の時は、まだエンディミオンが覚醒してませんでしたから、この剣が『エンディミオンの剣』だと断定できる材料がありませんでした)。

2.       エンディミオンは、兵士に斬られた時、自分の剣を抜く間もなく、とっさに身を挺してプリンセスを庇って斬られてますから、この『エンディミオンの剣』は、彼自身が抜いたものではありません。

3.       それでは、誰が抜いたのか?

4.       つまり、プリンセスです。

5.       彼女が、死んだエンディミオンのあとを追うために、彼の剣を抜き、自らの命を絶つためにそれを使ったんです。

6.       倒れて死んでいるプリンセスの左手は、エンディミオンの右手とつながれていますが、彼女の右手の方は、自分の右腹部を押さえています…つまり、自分でそこを斬ったか、貫いたかしたんです…。

       ※ 先ほども書いた通り、たとえばアニメ版では、『前世のプリンセス』は、エンディミオンと一緒にメタリアに殺されてしまってましたから、もちろん自害などしてませんでした。さて、それでは、一方の原作ではどうだったのかと言うと…、…何度も言いますが、ワシが原作を読んだのは実写版を見たあとだったので、実は原作の『前世のプリンセス』が自害してたなんて…………し、知らなかったぁ〜っ!のだ…。

1.         これ、たとえば、実写版の『前世のプリンセス』が自害していたと言う衝撃的事実は、映像上における状況証拠によってしか説明されてませんから、原作を知らない人は、おそらくほとんど分からなかったんじゃないでしょうか…(←もちろんワシも初見時には分からず、あとで気付いたのですが…)。

2.         で、原作で『前世のプリンセス』が自害するシーンと言うのは、かなりショッキングなシーンなので、とてもよいこのみんなには見せられないため、実写版では、敢えて『映像上の状況証拠』だけで、それとなく語らせたんでしょうな…(←ナンたって、アニメ版の『ダーク・キングダム編』の最終回前の第45話「セーラー戦士死す! 悲壮なる最終戦」で、セーラー戦士達が次々と戦死していくのを見て、視聴者から『子供がショックで食事を取れなくなった』とか抗議されたそうな…。アレって、大人のワシが見ててもショックだったもんなぁ…)(←ちなみにワシは、マーキュリーの戦死が一番いじらしくて感動しました…)(←ところが、あのマーキュリーの戦死の意味を理解できずに、マーキュリーだけ敵を倒せずに死なせるとは何事だみたいなドアホウな抗議をしたバカどもがいたらしく、その後のマーキュリーが普通に強くなっちゃって、没個性化の道をたどっちゃったのが残念だったがな…)。

  

3.         実写版では、前世でエンディミオンを斬り殺してしまったのは『地球国の反乱軍の兵士』だったのですが、原作では、先述した通り、エンディミオンを斬り殺してしまったのは、ベリル自身でした。この時ベリルは、プリンセスを斬ろうと剣で襲い掛かったのですが、エンディミオンがそれを庇って自分が斬られたんです。ベリルは、その直後にヴィーナスに倒されますが、しかしプリンセスは、ショックのあまり、その場で自害してしまうんですね。ただし、プリンセスの自害とベリルの死と、どっちが先だったのかは、原作の記述では飛び飛びに挿入されてるためちょっと不明なんですが、おそらく、エンディミオンが斬られた直後、プリンセスがエンディミオンの剣を抜いて自害し、その剣を、ヴィーナスが「プリンセス! 王子!」と駆けつけて取り、そしてベリルを斬ったものと思われ、いずれにせよ、この二つの出来事は前後する形で同時に起こってます。参考までに、原作の「クイーン・セレニティ」の説明では、こうなってます(↓)

―旧版―

―新装版―

人々をあやつり 月まで せめてきた」

人々をあやつり 月まで せめてきた――

「あのとき 若く強き

※ 同じ。

地球国の

(←削除)

王子エンディミオンだけが

※ 同じ。

まよわず

まどわされず

さいごまであやつられた 地球の人々を説得したけれど

人々を守り 強く戦った――けれど

――おそかった 彼は あなたを守り たおれ 悲しみのあまり あなたも自害を……」

※ 同じ。

      以上、「美少女戦士セーラームーン (3) (講談社コミックスなかよし)より

      以上、「美少女戦士セーラームーン 2 新装版 (KCデラックス)より

 

       そして、次は、これです(↓)

★ 前世の秘密その四:『なぜエンディミオンの亡骸の向きが変わっているのか?』 

       この、『二人が手をつないだまま倒れて死んでいるシーン』は、Act.26でルナの『前世の説明』の背景に被せられていた『客観映像』と同じもので、そのAct.26の際に、ワシは、このシーンは奇妙だと書いたのですが、その奇妙な点の二つ目がこれです。見てお分かりのように、エンディミオンの亡骸の向きが、最初と変わってます。最初エンディミオンが斬られて倒れた時、彼の体の向きは、背景の地球に対して横向きでした。しかし、この最後のシーンでは、それが、頭を地球に向けるような方向に変えられていて、二人が並んで横たわってます。これはつまり、プリンセスが、自害する前に、彼の体の向きを、彼の頭が地球の方に向くように動かしたんですね。それでは、なぜ、プリンセスはそんな事をしたのでしょうか?

1.         今回のこの回想シーンの中で、プリンセスがエンディミオンに向かって「エンディミオンっ!!」と叫ぶシーンは、Act.25でセーラームーンがプリンセスに覚醒した時に、プリンセスが一瞬だけ幽体離脱して「エンディミオンっ!!」と叫んだ回想シーンとは違います。Act.25の時は、背景に映ってる地球が真っ赤な焦土と化したあとで、つまり、あれはプリンセスが月と地球を滅ぼしたあとに叫んでるシーンだったんです。

2.         しかし今回のシーンでは、プリンセスが「エンディミオンっ!!」と叫んでるのは、プリンセスが月と地球を滅ぼす直前です。なので、Act.25に出て来た、星を滅ぼしたあとに、もう一度「エンディミオンっ!!」と叫ぶ回想シーン』は、ここではカットされてます。

       この『二つの「エンディミオンっ!!」と叫ぶ回想シーン』は、背景に見える地球が青いか赤いかだけではなく、その地球の位置と言うか高さと言うか、太陽で言うところの『昇り具合』も違ってます。つまり、この『二つの「エンディミオンっ!!」と叫ぶ回想シーン』には、両者の間にかなりの『時間の隔たり』がある事が分かるんですね(←※【訂正】んん?! チョット待てよ?! よく考えたら、月は地球に対して常に同じ方向を向いてるんだから、月から地球を見た場合、地球は常に同じ位置になければならないはず…てコトは、地球の『昇り具合』が変化するはずがないのだが…)(←カメラの位置や角度が変わっただけか…?)(←でもまあ、それでも両者の間に『時間の隔たり』がある事に変わりはない訳だから、よしとしよう…)いずれにせよ、要するにプリンセスは、星を滅ぼしたあと、この世でたった一人の生存者となり、彼の亡骸の前で、しばらくの間、ずっと悲嘆に暮れていた事が分かる訳です。おそらく、プリンセスはその間に色々な事を考え、その結果、自害する事を選んだのでしょうね。ですから、原作のように、ほとんどあっと言う間にエンディミオンのあとを追って死んでしまったのではありません。

       そしてプリンセスは、自害を決意したあと、それを実行する前に、彼の体の向きを、彼の頭が地球の方に向くように、動かしたんです…。

       その意味するところは、つまり…、『次に生まれ変わる時は、二人で地球に…』と言う願いを込めて、自害したからです…。

        ★  ★  ★  ★  

       では、話を劇中に戻しましょう…。

       どうやら、こちら地場衛も、ベリル様の説明から同じような話を聞かされたようです。しかし、ベリル様の話は、あくまでも状況証拠からの推測になるはずです。しかし、エンディミオンの方にも、まんざら思い当たる節がない訳でもないので、その言葉が異様に説得力を持って心に響いてるんでしょうね。

       「プリンセスの力とメタリアの力は同じ…そういうことだ。プリンセスをこのままにしておけば、この星は再び滅びる…」「!…」「その前にお前の手で!」「……」「月の人間はこの星にそぐわぬということだ…」「!……(心の声→)うさぎっ……」

        ★  ★  ★  ★  

       こちらはセーラー戦士達…。

       みんなが一歩前に出て、ヴィーナスが「プリンセス…」と言います。すると「プリンセス・セーラームーン」は、「来ないで…」と言って、金色の光に包まれ、またどっかへ消え去ってしまいました。

       こう言ったシーンで、このプリンセスに向かって「プリンセス…」と声をかけられるのは、前世の記憶のあるヴィーナスしかいないんですな。前世の記憶のない他の3人では、どうしても「うさぎ(ちゃん)」としか呼べませんし、かと言って、「うさぎ(ちゃん)」と呼んでも、彼女は反応してくれない訳ですからね。要するに、美奈子の前世の記憶の中のプリンセスと言う人物は、このように、いい意味でも悪い意味でも、取り敢えずは『プリンセス然』とした威厳がある訳ですから、Act.11で美奈子が初めて月野うさぎと会った時、その豹変振りと言うか、あまりの落差に愕然とした気持ちが、今更ながらよく分かるってモンですなぁ…。

        ★  ★  ★  ★  

       そして、「プリンセス・セーラームーン」は、突然ビルの屋上に現れます…。

       ナニげにこの人、四天王ばりに空間移動まで出来てしまうようですな…(←さすが「プリンセス・セーラームーン」だ…下々の者達とはスキルが段違いだ…)(←これならもう、ロンドンへもひとっ飛びですな)。

       夜空の月を見上げて、また「…エンディミオン…」と言います。そのあと振り向いた瞬間に、あまりの強風でヅラが飛んでっちゃうんじゃないかってくらいオデコ全開させてから、「…やはり、生まれ変わっても、この星で一緒にはいられない…」。そして再びハープを弾き始めます…。

       ヴィーナスが何か言葉をかけようとしても、「来ないで」とそれを拒否して、こうして、いつもたった一人で、エンディミオンのコトばかりを考えている…すなわちそれが、実写版における『前世のプリンセス』と言う人物なんですな。

        ★  ★  ★  ★  

       すると今度は、天国みたいな真っ白な空間に、「プリンセス・セーラームーン」が現れます…。

       それから、その「プリンセス・セーラームーン」の前に、私服姿のうさぎちゃんが現れます…「……『ヅラ、だいじょぶだった?』。二人はお互いに向かい合い、じっと見つめ合っております…。ここでオープニングです。

        ★  ★  ★  ★  

       「♪じゃ〜ん…ひとみは〜いつ〜も〜ジュ〜エル〜(ジュ〜エル〜)…♪」

 

        ★  ★  ★  ★  

       オープニング開けはクラウン

       まこちゃんが部屋の中を歩きながら、「プリンセスが前世で星を滅ぼしたなんて…、ナンだかまだ整理できないよ…」(←みんな、前回とは違う私服姿ですから、日付が変わってますが、うさぎちゃんだけいません)

       レイちゃんは、困って考え事をする時、イスの背もたれに手を突くと言うポーズをよくしますな(←Act.8、33等)…、で、そのポーズでまこちゃんの話にうなずいております…「……」

       亜美ちゃんは、一人だけイスに腰掛けてうつむきがちにただ黙ってます…「……」テーブルの上には、それぞれのセーラーカラーのジュースが出てます。

       ぬいぐるみルナ:「私もよ…。まさか…そんなコトだったなんて…。エンディミオンの死が、引き金になったんだわ…」(←困ったバージョン)

     ここで、前世のプリンセスとエンディミオンが、手をつないだまま仰向けに倒れて死んでいるシーンが挿入されます。

       レイちゃんはイスに腰掛けると、「でも、今までもそうだったのよ…。幻の銀水晶の力が目覚めるのは、うさぎの気持ちが強くなった時…」

     ここで、Act.22で、うさぎちゃんがダーキュリーに『手編みの手袋』を切り落とされ、セーラームーンが「戦士の力」に目覚めた時のシーンと、Act.25で、タキシード仮面がクンツァイトに斬られ、セーラームーンが姿だけ「プリンセス」に覚醒して、「幻の銀水晶のカケラ」が出現した時のシーンが挿入されます。

      先述したように、ここでプリンセスが「エンディミオンっ!!」と叫んでる回想シーンは、実は、背景の地球が真っ赤な焦土と化したあとなので、つまりプリンセスが月と地球を滅ぼしたあとに、エンディミオンの亡骸に向かって叫んでいたシーンだった訳なんですな。

       「その頃から、敵も強くなって…」

     ここで、Act.32で、『鉄クズ妖魔』がパワーアップしてるシーンが挿入されます(←ところで、コレが『地中発生妖魔』の初登場だった訳なんですが、セーラー戦士サイドでは、これ以降の妖魔は、『今までとは何かが違う強い妖魔』と言う認識しかなく、これらの妖魔がダーク・キングダムの支配下にはないコトまでは知らないんですな。もちろん、ダーク・キングダム・サイドでは、「メタリアの力が、この星に影響を与え」、その結果、「この星が妖魔を生み出すほどに」なったと認識してる訳ですが…)。

       「幻の銀水晶の力が、クイン・メタリアに影響を与えてたんだね…」(←さすが鋭いっ! でもナンで分かったんだ?!)。

       まこちゃんはソファに腰を下ろし、「…まいったな…。ただ敵を倒せばいいと思ってたのに…」(←この人は、何も考えずにただ殴る蹴るだけやっていたかったんだろうなぁ…)。「はぁ〜…」(←どんより…)。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは「東映株式会社東京撮影所」

       こちらも、前回とは違う私服姿の美奈子が、肩に下げたバッグにアルテミィ〜スを入れて歩いてます。これは、仕事を終えて撮影所から出て行こうとしてるところでしょうか…。「プリンセスと王子の恋は不吉…。それって、プリンセスの存在がこの星にとって不吉ってコトだったのね?」「メタリアの力も、幻の銀水晶の力も、同じだったんだ…」(←真顔バージョン)

       美奈子はここで立ち止まり、「そしてまた、同じコトが起きようとしてる…」「…うん…」「でも、止めなきゃ。そのために私たちがいるんだから…。プリンセスを守って…、前世の悲劇を繰り返さないために…」

     ここで、前世のプリンセスとエンディミオンが、手をつないだまま仰向けに倒れて死んでいるシーンが挿入されます…。そしてそこに、プリンセの弾くハープの音色が重なります…。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは、天国みたいな場所の「プリンセス・セーラームーン」とうさぎちゃん…。

       ちなみにこの天国みたいな場所は、どうやら、「プリンセス・セーラームーン」の意識とうさぎちゃんの意識が、一時的に混在している空間のようです…と言う訳で、今後本項では、便宜上この場所を、『うさプリ・ミーティング・ルーム』と命名させて頂きます。

       「プリンセス・セーラームーン」が、白いベンチに腰掛けて、ハープを弾いてます。そこへうさぎちゃんが歩み寄って来て、「…なんだか悲しい音…。…まもる……『て言うか、「まもる」じゃこの人に通じそうもないな…んじゃ』…エンディミオンのコト、思ってるの?」と話しかけます。

     プリンセス・セーラームーン:「何度生まれ変わったとしても、エンディミオンとは一緒にいられない…」。プリンセス・セーラームーンは、ハープを弾く手を止めて、ハープを肩から下ろします(←ナニゲにバイオリンちっくな弾き方ですな…)。

       「!……」

     プリンセス・セーラームーン:「…むかし…、地球に生まれていたらって、ずっと思っていたけど…、前世から決められていることは、変わらない…」

      これが、彼女が前世で自害した時、エンディミオンと自分の亡骸を、地球の方に向くように、並んで横たえさせた理由なんですね。

       「そうかもしれないけど、でも…、出会えたじゃんっ、まもると…。それって、すごくない?! ダメだって言われてるのに…」

     プリンセス・セーラームーン:「……」

       「そりゃあ、最初はイマイチだったけど…」。地場衛:『コッチもじゃ!』

        ★  ★  ★  ★  

       で、ここから、二人の出会いやらナンやらの、回想シーンのオン・パレードとあいなります

       どうやら今回は、後半戦に入ってちょっとややこしくなった話の筋を、一度おさらいしながら整理もして行こうといった趣向のようですねぇ…。まあ、正直そうして頂けると、非常にありがたい今日この頃ではありますが…(↓)

―Act.1の回想VTR―

       うさぎちゃんが、モデルさんの衣裳を持って鏡の前から退散します。とその瞬間、後ろから歩いてきた男の人にドカッ!とぶつかってしまい、「ごめんなさい!」と90度角で平謝り。ところがその男は、『ったく、どこ見てんだ…』みたいにうさぎちゃんを睨み付けると、うさぎちゃんは、「えっ? あっ、あっ、私違いますっ、モデルじゃないですっ」と言いながら、手に持ってた衣裳を元の場所に戻します。するとその男は、「誰もそう思わないから安心しろよ」と皮肉たっぷりに言い放ちます。「!…ナニよぉ!…」

―Act.4の回想VTR―

       「ナニ言ってんの! そういう時のためのっ、これでしょっ!」と言って、さっとケータイ・アイテムを取り出すうさぎちゃん。しかしその手が、後ろから歩いて来た男の人の胸にどかっ!とぶつかってしまいます。「ッテェ!」「ごめんなさいっ!」…速攻で90度角で謝るうさぎちゃん…しかし顔を上げて見ると、「ああっ!」…地場衛です…「またオマエかぁ! なんでオレのまわりをウロウロするんだ!」「それはそっちでしょお!?」「とにかく、人ごみでバカみたいにはしゃぐなよな!」…そう言ってとっとと行ってしまう地場衛。「バカみたいってナニよぉ!」

―Act.5の回想VTR―

       うさぎちゃんは、通路で拾った名札を見ながら…「…ちじょう…えい…?」

       「ちばまもるだ!」「!」「はぁ…」(←呆れタメ息…)。「あ…」「ったく! どこへでも現れるヤツだな!」「そっちこそっ!」「普通これくらい読めるだろう?!」(←名札には「地場 衛」と書かれてます)。「ちゃんとこないだの塾行ってんのか?!」「ほっといてよっ、お礼ぐらい言いなさいよ!」「はぁ拾ってくれてドウモ?…(←そう言うと、うさぎちゃんのバッグをずらして名札を見て)…つきのこぶた…」「うさぎですぅ! うさぎうさぎうさぎっ!…うぅ〜ちばまもる?『ぶるるっ』嫌なヤツの名前覚えちゃった…『ふんっ!』

       「最悪だったけど…、でも、タキシード仮面とはそうじゃなかった。…正体を知らなくて、あこがれて…」

―Act.1の回想VTR―

       ジェダイトくんが、いきなりセーラームーンの背中めがけて短剣(?)を投げつけます。「あぶないっ!」。セーラームーンが振り向いて「あっ!」と気付いた時には、短剣はすでに目の前!するとここで、もう一つ忘れちゃならないお約束、セーラームーンのピンチに必ず出てくるタキシード仮面様が!! 間一髪でセーラームーンに飛びつき、身を伏せさせて短剣を避けます。

       タキシード仮面はその場を去って行きます…。セーラームーンはその後ろ姿を追い、「助けてくれてありがとう!」と呼び止めます「…あのぉ…あなたは…?」。タキシード仮面は振り向きざま、ばさっ!とマントで口元を隠しながら、「…タキシード仮面…」…そう言って、マントばさぁっ!と去って行きます…。セーラームーン曰く、「タキシード…仮面?…ヘェンなのぉ〜…でもぉ…、なぁんかカッコイイ!」

―Act.3の回想VTR―

       タキシード仮面はセーラームーンの手を取って助け起こすと、「急げっ!」と言って駆け出します。「早くっ!」。異空間の穴が閉じてしまいそうです。タキシード仮面は走りながら両手でセーラームーンの肩を抱き(←それを見て『えっ!?』みたいなリアクションのセーラームーン…)、「飛べっ!」と閉じかけてる穴めがけてジャ〜ンプ!! 間一髪で外へ出ますが、ナニげに外では、穴の位置はナンと地上2〜3メートルもの上空にっ!

―Act.9の回想VTR―

       「どうして幻の銀水晶のコト、教えちゃったの?」「オレには、お前達みたいな力はないから…。…だが、どうしても幻の銀水晶を手に入れたかった…」「どうして?!」「オレが…何者であるかを知るために…」

       「あの頃は、まだ、同一人物って、知らなかったんだよね…♪」

     プリンセス・セーラームーン:「…………『て言うか、それって鈍すぎだろが…』

        ★  ★  ★  ★  

       さて、その傍ら、ストーリーの方にも動きがあります

       地下駐車場で、元基が、ナンか買い物の荷物を両手に抱えたまま、無理な体勢で、車のキーを後ろのトランクに挿して開けようと四苦八苦しております…(←この男…やはりバカです…そのダンボールを下に置けばいいだろがっ!)。

       するとそこへ、背後から来た何者かが、元基にどんっ!とぶつかり、元基は「うわあっ!」と荷物をおっぽり投げてしまい、赤ワインのビンを割ってしまいます。「あ゛あああああああっっっ!!! ちょ、ちょ、ちょっとアンタっ! どーしてくれんのコレ!?」「フンッ、知らんっ」

       ぶつかって来たのは、ナンと人型ネフライトです。しかもコイツ、元基の背後に忍び寄り、弧を描くように歩いて、明らかにわざとぶつかって来ました(←完全にチンピラが因縁付けるパターンです)(←とんでもねーヤロウです)。「いきなりぶつかっといてそりゃあないって!」(←ごもっともです)…「店の買い物なのに…、あ〜あ〜…バイト代から引かれちゃうんだよ…」(←ナンと! 元基は、高校卒業後(←推定)もまだ「バイト」です。これで、彼の『クラウン就職説』の線は消え、しかも、原作設定の『ビルのオーナーの息子』の線も消えましたな…)。

       「ちょっとっ、手伝ってよ、拾ってよ!」「なぜ私がそんなコトをする必要がある!?」「アンタが倒したんでしょっ!?」。どうやらここは、デパートの駐車場みたいです…他の買い物客が、野次馬的にぞろぞろと寄って来ます。「早く早く、迷惑だし…」「…んナ゛っ、…おのれぇ〜っ!」「おのれじゃないって、コレ持ってて…」。元基が白ワインのビンを手渡すと、人型ネフライトは、それを「ぬ゛あ゛〜〜っ!」と地面に叩き付けて割ってしまいます。「うわっ!!」

       そこへ警備員さんが、「ちょっと、ちょっ、ちょっ、ちょっ、ちょっ!……ナニしてんですかぁっ!」と走って来て人型ネフライトの手を掴むと、人型ネフライトは「んがっ!」とその手を振りほどいて警備員の胸座を掴み、「ぬ゛あ゛〜〜っ!」と投げ飛ばしてしまいます。「触るなっ!…人間の分際でっ…!!」「ナニ言ってんの?…ちょっ、やめろって!」。すると、止めに入った元基も「うわ〜〜〜っ!」と弾き飛ばされてしまいます…(←人型ネフライトは、取り敢えず、ものすごいバカぢからのようです)。その後、元基がどうなったのか、人型ネフライトのほくそえむ顔がアップにされただけなので分かりませんが、状況と音だけから判断するに、元基は、他の人の車のヘッドライトに頭を突っ込んでぶち割った模様です(←生死の確認が急がれます)。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらはダーク・キングダム(←お城にカラスが飛んでます)

       「メタリアの部屋」で、なぜか、そこにベリル様がいなくなった後も、地場衛が一人でそのまま立ち尽くし、ベリル様の言葉を思い出しております…。

     「プリンセスを消せ!」「お前の手で…!」「プリンセスこそこの星に、災いを呼ぶ存在だ…!」

       で、ナニやら地場衛は、物思いにふけっております…「…(心の声→)プリンセス…。オレが自分を探し求めたきっかけだった…」。今度は、地場衛目線での回想シーンがオン・パレードとあいなります…。ところが、こちらはうさぎちゃん目線とはちょっと違って、ナニげに見過ごせないモノがあります(↓)

―Act.11の回想VTR―

       まず最初に、夢の中に現れる白いドレス姿の女性が、「幻の、銀水晶を、お願い…」と言うアレが回想されます。

     「幻の…銀水晶を…お願い…」…そして、この時、今回初めて、この夢の中に地場衛らしき男の姿も現れます…彼は立ち上がると、彼女の横に並びます】。

       「そして……あいつと出会ったんだ…」

       実はこの夢が劇中で最初に登場するのは、Act.9でタキシード仮面がマスコミに声明文を送り付けた回です。しかし実際の彼は、この夢をAct.1以前から見ており、それによって、夢の中の自分らしき男が着てるタキシードにヒントを得て、タキシード仮面として『幻の銀水晶探し』を始めたコトが分かります。

―Act.1の回想VTR―

       次に地場衛が回想したのは、Act.1でセーラームーンが妖魔の前に「はっ!」と飛び出てスティックを出し、「ムーンヒーリング・エスカレーショ〜ン!」を放つところです。見事妖魔だけを倒し、無事、なるママを救出したセーラームーン。「やったぁ! スゴイじゃ〜んっ!」飛び上がって喜ぶセーラームーン。

       これによって、この時タキシード仮面が、どのタイミングでセーラームーンの戦ってる現場に遭遇したのかが分かります。これで、当時の彼の中の『セーラームーン探知器』が、変身前のうさぎちゃんには反応しないコトが完全に証明されました。したがって、地場衛がセーラームーンの正体を知るためには、必然的に、Act.7のように、二人が同じ場所に閉じ込められた時にうさぎちゃんが変身を余儀なくされないと、知るコトが出来ないコトになります。次に回想されたのがそのシーンです(↓)

―Act.7の回想VTR―

       「鏡の館」にて…。地場衛の耳に、突然「ム〜ン…プリズムパワ〜〜」と、うさぎちゃんの声が聞こえて来て、「!?」と振り向くと、鏡の反射越しに、うさぎちゃんが「メーイク・アップ!」とセーラームーンに変身してるところを目撃してしまいます!…「!!…」(←地場くんオッタマゲっ!)。セーラームーンは変身し終わると、一目散に駆け出して行ってしまいます…「…まさか!?…あいつが?!」

       ジェダイトくんが、「ハァッ!!」…平手突きの構えから『ジェダイトくんビーム』を放つ。「あぶないっ!」(←びっくりマナコ・バージョン)。しかしそこへ、またしても、いきなりタキシード仮面が現れ、身を挺してセーラームーン(←と、ついでにジュピターも…)の盾になります。タキシード仮面はナンと、腕一本でジェダイトくんの攻撃を受け止めてます! しかし、タキシード仮面は吹っ飛ばされてしまいます(←が、見ると、手袋に穴が開いて、手の甲をちょっと擦りむいてるだけ…極めて軽傷です)。

       セーラームーンがタキシード仮面の手にハンカチを巻き終わると、タキシード仮面は、「……ありがとう…」(←この、マスク越しながら複雑な表情は、セーラームーンの正体が、あの「月野うさぎ(こぶた)」だと知った上での「ありがとう」という意味なのですが…その心中やいかに?)。

      そして、そのシーンにかぶせて地場衛は、「たぶん…あの頃からオレは…」と言います。

       つまり、地場衛がうさぎちゃんを意識し始めたのは、セーラームーンの正体が彼女だったと知った時からだったコトが、これによって分かります。次に回想されるのは、Act.13の海辺での、『肉まん半分コ』です(↓)

―Act.13の回想VTR―

       地場衛は先に一人で、バイクを止めておいたところの堤防に腰掛けて待ってて、そこにうさぎちゃんが戻って来ると、地場衛は、ナニやらうさぎちゃんをしげしげと見てますが?…ナニを買って来たのかと思えば、ナンと、肉まんを一個でした…。で、うさぎちゃんがそれを半分に割って片方を地場衛に差し出し、「…ちょっとはぁ、ありがとって言うか…」と言います…。「……」うさぎちゃんは手を差し出しながら、なんかもじもじした感じで、まともに地場衛の顔が見られない感じです…。やっと地場衛がそれを受け取ると、うさぎちゃんもひょいっと堤防の上に腰掛けて、さっそく肉まんにパクつきます。

       これが地場衛目線の回想シーンの最後なので、その流れからすると、この頃にはもう、地場衛は『完全にうさぎちゃんのコトを好きになっていた』…と言うコトになるようです。つまり地場衛は、この時から、我々視聴者の全く知らないところで、すでに陽菜さんとの板挟みに悩んでたコトになります。だから、それが発覚したAct.16では、彼は最初から、すでに複雑な表情を浮かべていた、と言う訳なのですな…。このように、うさぎちゃんの場合とは違って、地場衛自身の心理の変遷は直接言葉で語られたコトがなかったため、これはちょっとした収穫ではあります。

      これで地場衛の回想シーンは終わり、「…『そんな』あいつが…、…星を滅ぼすのか……『偉く…なったなぁ…』と感慨深げにつぶやきます。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       一方こちらはゾイサイトのピアノ部屋

       ジェダイトくんが、相変わらず考え事しながらウロウロ歩き回ってます…。クンツァイトとゾイサイトは、じっと黙り込んじゃってます。すると、ジェダイトくんが突然、「もう一度、ベリル様のところへっ!」と言って、部屋を出て行こうとします。

       するとゾイサイトが立ち上がって、制止するように、「マスターのコト思い出したのではないのか!!」と言います。ジェダイトくんは立ち止まり、「そうだ…」と言って振り返り(←ナンだ、一応思い出してたんだ?)、「しかし、ベリル様のコトもっ…オレはどっちにつけばいいんだっ!…」(←ナンでだよ?!)。クンツァイト:「なら……、私が迷いの元を断ち切って来てやる…」と言って部屋を出て行きます。ゾイサイトは、「クンツァイト……待てっ!」と、そのあとを追います。

       ジェダイトくんは、そのまま棒立ちです…「……『ちなみに、どっちの方を断ち切って来てくれんのかなぁ…』

        ★  ★  ★  ★  

       再び『うさプリ・ミーティング・ルーム』…。

       うさぎちゃんは、首に掛けてた「ムーンフェイズ」の懐中時計を外し、「これ…まもるが『盗んで』くれたの…」と言って、それを「プリンセス・セーラームーン」に手渡します…「ちょっとの間だったけど…二人で一緒にいられた時…うふっ…」

     プリンセス・セーラームーン:「そして引き離された…。前世の掟どおり…」(←時計が指してる時間は、やはり「1時50分」で止まってますな…)。

       「…うん…。私も、やっぱりダメなのかなって、あきらめた時もあるよ…」

       で、今度は、陽菜さん登場以降の回想シーンが始まります…(↓)

―Act.16の回想VTR―

       マンションの入り口から、偶然にも、ちょうど地場衛が出て来ました。うさぎちゃんは、「…『来たぁっみたいな感じで、とっさにクッキーの袋を後ろへ隠します(←いきなり見せて、驚かしてやろうと思ったんでしょうか?)。ところがっ! ナンと、その地場くんのあとから見知らぬ女性が出て来て、馴れ馴れしく彼と腕を組んで、「行こっなどと言っちゃってるではありませんかっ! で、地場くんも、それがさも当たり前であるかのように、「うん」などと返事しちゃっております。「えっ!?」。すると、地場衛がうさぎちゃんに気付いて、なぜか『やべっ』みたいな顔してます。すると、その女性もうさぎちゃんを見たあと、地場くんに、「どうかしたの? まもる…」なんて声かけちゃってるではありませんかっ! で、地場くんは、「いや?」などと言って、何も見なかったかのようにさっさと行ってしまったではありませんかっ! で、うさぎちゃんは、地場衛を驚かせようと思って後ろに隠したクッキーの袋が出せなくなってしまい、逆に自分が驚いちゃって、完全に固まってしまっております…。(心の声→)そっか…カノジョいたんだ…。別に、関係ないけど…」

       ちなみにこのシーンは、続くAct.17の冒頭において、まったく同じシーンが地場衛目線で撮り直されてました。しかし、今回のこのシーンでは、あくまでも『うさぎちゃん目線』の回想シーンなので、こっちのAct.16バージョンが採用されてる訳ですな。

       「でも、やっぱり気持ちは変えられなかった…」

―Act.24の回想VTR―

       うさぎちゃんは、「…(心の声→)ナンで?…せっかく忘れようとしてるのに…」などと考えてたら、あろう事か、まだ信号が変わってもいないのに、トボトボと歩き出してしまいました。それを見て地場衛は、一瞬「…?…」と思いますが、すぐに車が突っ込んで来たのに気付くと、「ハッ!」ききぃ〜っ!(←車が急ブレーキをかけた音)…とっさに駆け出して、うさぎちゃんを押し倒すようにして歩道に戻します。「バカっ! 赤だろうっ!」「…バカってナニよっ!」「!…」「!…」。…とっさの出来事に、お互い、忘れようとしてた感情が無意識のうちに表出してしまったのか、ハッとして我に返ります…。「……」

       セーラームーンは、階段の手摺りに捕まりながら、やっと最初のロビーまで降りて来ましたが、そこでばたっ!と転ぶようにして倒れてしまいます。すると、タキシード仮面が思わず駆け寄り、肩をつかんで助け起しながら、「バカかっ!」「バカってナニ(ょ)… !…」

       「……」「……」

       「……(心の声→)どうして…今まで気付かなかったんだろう…」セーラームーンは、ゆっくりとタキシード仮面のマスクに手を伸ばし、そしてそれを、そっと外します…「……」。ついに、セーラームーン(=うさぎちゃん)は、タキシード仮面の正体を知るコトとなったのでありました…。

―Act.32の回想VTR―

       うさぎちゃんは『茶色妖魔』につかまってしまいます…「ナンで妖魔がっ?!」。うさぎちゃんは背後から両手を押さえられて振り回され、その拍子にチケットが手から落ちてしまいます…「あっ!…」チケットは風に飛ばされ、うさぎちゃんは羽交い締めにされてしまいます…「…チケット!…うっ…!」。チケットは、海に落ちる一歩手前で止まってますが、風に煽られて今にも海に落ちそうです。うさぎちゃんは、妖魔に首を絞められて、だんだん意識が遠のいていきます…。

       するとその時っ! いきなりひゅっ!と、何者かが妖魔に剣を向けます。ナンと、久々に聴くタキシード仮面のテーマをBGMに、『めちゃめちゃ肩幅の広いカッコいいエンディミオン』が、現世に登場したではありませんかっ! で、エンディミオンは、剣を振りかざして『茶色妖魔』からうさぎちゃんを奪還します。「しっかりしろっ!」。意識がもうろうとしてたうさぎちゃんが目を開けると、そこには、エンディミオン・ルックに身を包んだ地場衛の姿が…「!!…(心の声→)うそ…ホントに?…」

―Act.36の回想VTR―

       うさぎちゃんは、ふてくされてベンチにどすんっ!と腰を下ろします…。すると、その目の前に、突然、さっきの懐中時計がじゃりん…と差し出されます。「え?…」。地場衛がそれをうさぎちゃんに手渡します…。「…どうしたの?…コレ…」「マフラーのお返し…まだだったからさ…」「うそ…」。うさぎちゃんは、うっとりと地場衛の横顔を見つめます…。うさぎちゃんは、時計を両手で握り締めながら、嬉しそうに、「…ありがとぅ…」。それから、うさぎちゃんは、地場衛の肩に頭をそっと乗せて、甘えちゃっております…。

     「プリンセス・セーラームーン」は、手の中の「ムーンフェイズ」の懐中時計を見つめ、それから、それを両手で抱きしめるようにすると、目を閉じて、「…エンディミオン……」とつぶやきます…。

       で、うさぎちゃんが、そんな「プリンセス・セーラームーン」に、微笑みかけながら、「私…、あのとき決めたんだ」と言って最後に回想したのは…(↓)

―Act.32の回想VTR―

       地場衛はじっと海を見つめながら、「オレとお前の関係は、星を滅ぼす…。前世を繰り返したくない者にとって、オレたちは不吉な存在だ」。うさぎちゃんは、その言葉を、彼の横顔を見ながら聞いてましたが、また前を向き、「…うん…」とうつむきます。地場衛は、ここでうさぎちゃんを見て、「…信じるか?」と聞きます。

       さて、これらの『うさぎちゃん目線の回想シーン』は、『地場衛目線の回想シーン』の場合とは違って、彼女のその時その時の心理の変遷が劇中においても克明に表現されてきましたから、今回、コレそのものが我々に新しい情報を提供してくれるものとはなっておりません。しかしながら、ここで重要なのは、なぜ、今この状況で、この『うさプリ・ミーティング・ルーム』が出現したのか?…と言うコトです。つまりそれは、こう言うコトです(↓)

1.       まず、うさぎちゃんが、こうして『自分と地場衛との思い出』「プリンセス・セーラームーン」に話して聞かせ、それを相手も黙って聞いていると言うコトは、つまり、うさぎちゃんが現世で経験してきたコトは、一切、「プリンセス・セーラームーン」のあずかり知らぬモノだというコトです。つまり、Act.36の原っぱの一件でついに『前世のプリンセス』の意識が爆発するまで、彼女は『現世の月野うさぎ』『封印された記憶』の中でずっと眠っていた訳です。

2.       で、前回も説明したように、前回の原っぱの一件でついにそれが爆発して、『現世の月野うさぎ』『封印された記憶』の中から『前世のプリンセス』が幽体離脱してしまい、あたかも憑依するかのごとく、『現世の月野うさぎ(=セーラームーン)』の意識と体を乗っ取って支配している間は、逆に『現世の月野うさぎ』の意識が眠らされ、その間に起きてるコトに対して、うさぎちゃんのあずかり知らぬモノになっていたんですね。

3.       ところがです。「プリンセス・セーラームーン」の意識の中で眠らされていたはずのうさぎちゃんは、ここで、「プリンセス・セーラームーン」の発した衝撃の告白「私が…、星を…、滅ぼした…!」によって呼び覚まされてしまったんですな。

4.       だからうさぎちゃんは、「プリンセス・セーラームーン」の意識の中で眠らされてはいるけれど、その眠りの夢の中で、『前世のプリンセス』に対して、『現世の月野うさぎ』がどれほど前向きで、どれほど幸せであるかを教えるコトで、『前世のプリンセス』を、「星を滅ぼす」コトへの意識から遠ざけようと説得したかったんです。すなわちそれが、この『うさプリ・ミーティング・ルーム』が出現したコトの意味なんですね。だから、この眠りの夢の中で、うさぎちゃんの方からプリンセスの許を訪れ、そして話しかけた訳です。

        ★  ★  ★  ★  

       そして、そのうさぎちゃん目線の最後の回想シーンは、ダーク・キングダムの地場衛の回想シーンとシンクロし、「そうだ!…あの時オレは…」と、当時の決意を思い出し、振り向いて「メタリアの部屋」を出て行こうとします…「……!」

       するとそこへ、クンツァイトがやって来て、剣を抜きますしゃきんっ!「……」

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       するとそこへ、クンツァイトがやって来て、剣を抜きますしゃきんっ!「……」

       そのクンツァイトに向かって、地場衛が言います…「クンツァイト、そんなに復讐したければ、オレは斬られてもいい…」「…」「だが時間をくれ…」「…時間…?」「もしオレが剣の勝負でお前に勝ったら、しばらくオレに協力してもらう…」「……なに?!」「お前にも興味あるコトのはずだ」「…いいだろう…。…ただし剣では私に分があったことを…、覚えているか?」

       地場衛は、かすかにニヤリとし、「…いや?……五分五分だった…」と言うと、一瞬のうちにエンディミオンに変身して、剣を抜きます。クンツァイトがすかさず斬りかかり、勝負が始まりました。「ベリルの邪魔が入る前にカタを付けるっ!」

       するとそこへ、やっとゾイサイトが駆けつけ(←キミ、めちゃめちゃ走るの遅いんだね…クンツァイトは歩いて来てたよ?)、「クンツァイトっ! やめろっ!」。エンディミオン:「手を出すなっ!『どうせ弱いんだからっ!』。ゾイサイト:「……マスター…」

       さて、今までは、『ベリル様目線の前世の秘密』『プリンセス目線の前世の秘密』、あるいは『セーラー戦士目線の前世の秘密』について検証してきました。そして、最後にもう一つ、『四天王目線の前世の秘密』が残されてます。プリンセスが星を滅ぼした瞬間、そのプリンセスの姿を目撃した者は一人もいません。その時、ベリルとセーラー戦士達は、前線で戦っており、『プリンセスの部屋』があるフロアにはいませんでした。では、四天王は、その時、どこで何をしていたのでしょうか? つまりこれこそが、ワシが本稿で再三にわたって指摘してきた、例の『クンツァイトの雄叫び映像』における奇妙な点です。ワシは以前、この映像には奇妙な点が三つあると書きました。それは、

1.       なぜ、この映像を地場衛が記憶しているのか?

2.       なぜ、この状況でクンツァイト一人が生きているのか?

3.       そして、なぜ、これが、ゾイサイトがAct.24で回想した『悲劇の映像』と違うのか?

1.         まず、最初の疑問の「1」について…。前世のエンディミオンは、先ほどの『前世の回想シーン』を見ても明らかなように、主要な登場人物達の中で、唯一、一人だけ先に死んでます。それが「引き金」となってプリンセスが星を滅ぼしたのですから、エンディミオン以外の登場人物達は全員、それと共に一緒に死んでるはずです。ならば、先に死んでるはずのエンディミオンが、この『クンツァイトの雄叫び映像』を目撃してるはずがない訳です。それなのに、なぜ、地場衛はAct.32において、この映像を自分の『前世の記憶』の中から呼び覚まし、それを見て恐れおののいていたのか? 前回クンツァイトは、この『クンツァイトの雄叫び映像』について、「過去は…、…あの滅びの日にすべて消えた…!」と言ってますから、つまりあれが「滅びの日」の映像なら、その時すでに死んでるはずのエンディミオンが、この『クンツァイトの雄叫び映像』を見られる訳がありません。これはどう言うコトなのか?

2.         次に「2」の疑問について…。プリンセスは「幻の銀水晶」を暴発させ、それによって月も地球も、ほとんど一瞬で焦土と化してしまいました。もちろん、ベリルもメタリアもそれによって滅ぼされてます。そんな中、どうしてクンツァイト一人が生きてられてんでしょうか? 絶対にあり得ないコトです。これはどう言うコトなのか?

3.         そして「3」の疑問について…。ゾイサイトがAct.24で回想した、天変地異のような『悲劇の映像』と、今回明らかにされた『星の破滅の映像』は、明らかにその状況が違ってます。これはどう言うコトなのか?

       結論から先に言いましょう。つまり、四天王目線で言う『星の破滅』と言うのは、『プリンセスの手による最終的な星の破滅』を意味するのではないと言うコトです。つまり、ゾイサイトの回想した天変地異のような『悲劇の映像』も、『クンツァイトの雄叫び映像』も、どちらも、プリンセスが「幻の銀水晶」を暴発させて全てを無に帰してしまう前に起きていた出来事だったんです。地球国』の人間にとって、地球上には国が一つしかないのですから、そのまま『星=地球国』と言う意味になるのは自明の理です。つまり、あれらの映像は、地球国内で最初に起きた『反乱戦争』による、『キング・エンディミオンの統治する地球国(=星)の滅びの日』を意味していたんです。したがって、四天王目線での「前世の悲劇」は、当然、「月の王国」目線とも、ベリル様目線とも違うものになってきます。では、それはどう言うコトなのか? まずは、これからです(↓)

★ 前世の秘密その五:『クンツァイトの雄叫び映像の意味とは?』 

       前回、美奈子はこう言ってました(↓)

     「前世での戦いは地球に反乱が起きたのが始まり…」

       …そうなんです、つまり、「クイン・ベリルは、最後には月の宮殿にまで攻め込んで来た…」と言う、『地球国の反乱軍』『月の王国軍』による戦争が起きる前に、地球国内では、まず最初に『反乱戦争』が起きてるんです。つまり『反乱軍』『正規軍』との間で「戦い」があって、それが「始まり」だった訳です。つまり、あの『クンツァイトの雄叫び映像』とは、四天王率いる『地球国の正規軍』の敗北の映像だったんです。ゾイサイトはAct.31で、四天王の役割について、「はるか昔…、我ら四天王は、この星と、この星の王子である、マスターを守護する役目にあった」と説明してますからね。ジェダイトくんも、ネフライトも、ゾイサイトも、その戦いで、ベリル率いる『反乱軍』の前に討ち死にした姿だったんです。そうやって、まず『正規軍』を滅ぼした『反乱軍』は、その勢いで月にまで攻め込み、そして、『月の王国軍』との戦争に突入した訳です。

1.         たとえば、『クンツァイトの雄叫び映像』の中では、四天王の三人が城の瓦礫に埋まって死んでますが、その城の床を見てください。普通の白い石畳です。これは、ここが「月の宮殿」ではなく、『地球国の宮殿』であるコトを意味してます。なぜなら「月の宮殿」は、『プリンセスとエンディミオンの最期』のシーンを見ても分かるように、床が大理石でできているからです。

2.         それに、その『プリンセスとエンディミオンの最期』のシーンの中の「月の宮殿」の柱は、破滅前は白かったのに、破滅後は灰色に変色してます。一方、『クンツァイトの雄叫び映像』の中では、瓦礫の柱とかは白いままです。つまりこれは、「幻の銀水晶」の暴発によって崩壊したのではなく、それ以前の段階で、メタリアとベリルの攻撃でやられたコトを意味してます。このコトからも、ここが「月の宮殿」ではなく、『地球国の宮殿』であるコトが分かるのです。

3.         そもそも、「幻の銀水晶」の暴発はメタリアもベリルも滅ぼしてしまったくらいなんですから、それでクンツァイト一人がこのように生き残ってるなど絶対にあり得ない訳で、その点一つをとっても、このシーンが「幻の銀水晶」の暴発以前の出来事である事は明白な訳です。

       『反乱軍』を率いていたのはベリルです。それに対して、『正規軍』を率いていたのは、もちろん、エンディミオンと四天王です。つまり、この『クンツァイトの雄叫び映像』の中で、なぜ彼が「う゛わ゛あ゛ああああああああああ〜〜〜っっっ!!!」と慟哭とも憎悪ともつかぬ絶叫を上げているのか? つまり、この『正規軍』の敗北の最大の原因が、この『反乱戦争』のさ中に、あろうコトか、マスター・エンディミオンが、プリンセスを連れて月へ逃げ去ってしまったからなんです(←おそらく、この表現は適切ではありませんが、クンツァイト目線ではそうなります)。つまりそれこそが、クンツァイトの言う『マスターの裏切り』です⇒(「お前のせいだよ。…お前は我らを裏切り…、…そしてこの星(=地球国)は滅んだ…」)。そしてそれを説明しているのが、すなわちゾイサイトの回想する『悲劇の映像』だったんですね。なので、次はこれです(↓)

★ 前世の秘密その六:『ゾイサイトの回想シーンの中の「前世の悲劇」とは?』 

       では、もう一度それを振り返ってみましょう(↓)

―Act.24の再現VTR―

       一方ゾイサイトは、「革命のエチュード」を弾きながら、「…マスターに目覚めてもらわなくては……。この星に…再び悲劇が訪れないように…」…で、彼がそう言ったあとに映されたゾイサイトの回想シーンなのですが…(↓)

       コレはナンでしょうか?! 『タキシード姿のエンディミオン』(←マスクとハットは着けてません)が、炎と溶岩に飲み込まれて、頭を抱えながら倒れる映像が映し出されましたが???…ナンか、前世で天変地異でも起きたんでしょうか?】。…そう言えばこの地場衛の姿は、Act.11の「星のまつり」会場で、タキシード仮面とゾイサイトがバロムクロスした時の映像の中に登場した、「記憶」の中の地場衛』と同じですな…つまり『マスクとハットなしのタキシード姿』で、すなわちコレが、前世の「エンディミオン」と言うコトなんですな…。

        ★    ★  ★  

       地場衛が気付いて目を開けると、いつの間にかそこは、プラネタリウムの中でした…。「月光の曲」が流れる中、「…なんで…こんなところに…?」。ふと見ると、そこには、ゾイサイトの姿が…「!」。ゾイサイトは、芝居がかった仕草で、ぱっ!と天井を指して見上げると、「…これは遥か昔、…我々が見ていた…夜空…。そしてあなたが愛してやまなかった……月…」「……」。そう言われて地場衛が天井を見上げて月を見ます…。そのあと、例の、ゾイサイトが「悲劇」と呼んでいた『天変地異』の映像が映し出されます…そこでは、炎に包まれた『タキシード姿のエンディミオン』が、プリンセスの手を取って、逃げ惑い、地面に倒れ、身を挺して彼女をかばっています。

       「あなたはマスター・エンディミオン…。かつてこの星を守るために……戦った…」「……」…そう言われて地場衛が目を閉じると、なぜか彼の脳裏に、Act.1で初めてセーラームーンを助けた時のコトが回想されます…その映像は、先ほどゾイサイトが回想してた『天変地異』の中の二人が取っていた行動と、全く一緒です…。どちらも、同じように身を挺して彼女をかばい、助け、守っているのです…。

       「思い出せるはず……あなたは」「やめろっ!」(←いきなり立ち上がり)…「オレは!……オレは…地場衛だ。…もうそれ以外の過去は必要ない」「マスター!」「そんな名前で呼ぶなっ!!」

        ★    ★  ★  

       地場衛は、プラネタリウムを飛び出して、建物の外に出てしまいます…。

       ゾイサイトは、ここで、あくまでも「この星(=地球国)の悲劇について語ってますから、したがって、この、『マスクとハットなしのタキシード姿』のエンディミオンとプリンセスの映像は、どちらも地球上での出来事であり、「月の王国」で起きてる出来事ではありません。つまり、この時プリンセスは、エンディミオンに会うために地球国に降り立っていて、そこで、地球国で催された舞踏会に招待されていたんです。そして、そのさなかに、ベリルが『反乱戦争』を起こし、メタリアを動かしてプリンセスを抹殺しようと襲い掛かってた映像だった訳です。

       ※ ちなみに、原作では、前世のエンディミオンがタキシードを着てるシーンと言うのはありません。ただし、アニメ版には出てきます。アニメ版では、その舞踏会は「月の王国」で催され、そこにエンディミオンが招待され、そしてそのさなかに、ベリルが「月の宮殿」に攻め入って来てました。つまり、実写版のこの映像は、ちょうど、アニメ版のそのシーンを逆の設定にして活かしていた訳です(↓)

―アニメ版・第44話「うさぎの覚醒! 超過去のメッセージ」

       プリンセスが月の宮殿のバルコニーに立っていると、その下からエンディミオンが声をかけます…「プリンセス・セレニティ!」「プリンス・エンディミオン…!」「舞踏会に遅れてすみません」(←この時はまだ、エンディミオン・ルック)。「お待ちしておりました…」「大変な事件が起きたのです」「え?」「私たち地球の多くの者たちは、ベリルに洗脳されました」「!…ベリル…!?」「ベリルはメタリアという悪のエナジーに取り憑かれたのです。そして寿命の長いあなた方に憧れる人間の心に付け込んで、月を襲おうとしている」

       するとそこへ、緑の甲冑に身を包んだ「月の王国」の兵士達がエンディミオンを見つけ、「そこにいるのは誰だ!」。するとエンディミオンは、「舞踏会場で!」と言ってその場から走り去ります。「はっ…、エンディミオン様…」。兵士達がエンディミオンを追って行きます(←って、プリンセスにはコイツらに命令する権限もないのか?)。

       舞踏会上にて…(←これは仮面舞踏会ですな。男女共に正装して仮面を着けてます)。そこへプリンセス(←なぜかプリンセスだけ顔出しです)が降りて来ると、そこに、『ハットなしのタキシード仮面』が出て来て、プリンセスの手を取り、「プリンセス…、お相手を…」と言います。「エンディミオン様…」(←って、これは一目で誰だか分かるのかよっ!)(←てコトは、どうやらハットを被ると見分けが付かなくなるらしい…)(←ってンなバカなっ!)。

       で、二人は、踊りながら会話を交わします…「私たち地球人と、あなたたちとの間には、これから熾烈な戦争が繰り広げられるに違いありません。敵となる私の正体が、今わかるのはまずい。このままでお許しください」「あなたが敵に?!」「メタリアは人間ではない。悪意のエナジーのかたまりです。ベリルは魔導師だ。メタリアのパワーを利用して、月と地球を征服しようと考えている」「……」

       ここで場面は変わり、夜空の下のバルコニーに移って二人きりになり、ここでエンディミオンは、『マスクもなしのタキシード姿』になってます。「このままでは、月は滅ぼされる。一刻も早く、膨大な悪のエナジーを秘めたメタリアを消滅させ、ベリルの野望を砕かなければならない。協力して欲しいのです、セレニティ。私の話を信じてくれますか?」「はい…!」(←おめめキラキラ…)。「セレニティ…」「エンディミオン様…」(←おめめを閉じて…)。…んで、ぶっちゅ〜〜っ!(←きゃぁ〜っ!)。で、この直後に戦争が勃発し、月は滅ぼされ、セーラー戦士も二人も殺され、ダーク・キングダムが誕生しますが、あっという間にクイーン・セレニティに返り討ちにあいます…(←めでたし、めでたし…)。

  

       このように、アニメ版では、プリンセスが『月の宮殿で催す舞踏会』にエンディミオンを招いていたのですが、実写版では逆で、エンディミオンの方が『地球の宮殿で催す舞踏会』にプリンセスを招いていたんです。そして、その舞踏会の最中に、ベリルが「地球の人達を扇動」して、地球国内での『反乱戦争』を勃発させた訳です。だからエンディミオンは、タキシード姿のままプリンセスを守って逃げ惑っていたんです。そしてそれに対してベリルが、メタリアの力を利用してプリンセスを抹殺しようと、追っていたんですね。

       前にも書きましたが、プリンセスは、エンディミオンに会うために何度も地球へ降り立ってます。おそらくそのたびに、今、現世で起こってるのと同じような現象、すなわち、「幻の銀水晶」「クイン・メタリア」の共鳴反応による異常現象が徐々に悪化していて、ベリルにとって、まさにゾイサイトの言う、「プリンセスとの絆は、不吉…。…断ち切らねば」と人々を扇動するに相応しい状況にあったはずです。なので、ゾイサイトの回想していた天変地異のような『悲劇の映像』は、その共鳴反応によってメタリアが地上で暴走し始めていたもので、これは、前回美奈子が「災い」と言う言い方で説明していた事柄そのものの映像だった訳です(↓)

     「前世での戦いは地球に反乱が起きたのが始まり…。地球に災いが起き始めたのはプリンセスとエンディミオンのせいだって…」「禁じられてた恋をしたから?」。美奈子はうなずくと、「その時、災いを起こした力がクイン・メタリア…。その力で地球の人達を扇動したのがクイン・ベリルよ」

       美奈子の説明では、ここまでが地球国内の『反乱戦争』について語ったもので、続く次の説明が、『地球国の反乱軍』『月の王国軍』との「戦い」についてになります(↓)

     「クイン・ベリルは、最後には月の宮殿にまで攻め込んで来た…。その日、何かが地球を滅ぼして…、月も滅亡したのよ」「何かって、クイン・メタリアじゃないの?」「それは分からない…。たぶん、プリンセスとエンディミオンにしか…」

       Act.24で、ゾイサイトはこう言ってます(↓)

     「あなたはマスター・エンディミオン…。かつてこの星を守るために……戦った…」

       地球国の人間にとって、地球上には国が一つしかないのですから、そのまま『星=地球国』と言う意味になります。つまり、エンディミオンが「この星(=地球国)を守るために戦った」のであれば、その戦う相手とは、すなわち国内の『反乱勢力』以外にはない訳です(←彼自身は、『月の王国軍』等の地球外の敵とは戦っていないのですから)。つまりこれは、そのままベリルの起こした『反乱戦争』の事を指してたんですね。つまりゾイサイトは、その『反乱戦争』を戦ってる最中に、マスターが戦いを放棄して、プリンセスを連れて月へ脱出してしまったコトが、最終的な悲劇につながったのだから、「プリンセスとの絆は、不吉…。…断ち切らねば、再び悲劇が…」と、ここでマスターを説得しようとしていたんです。しかし、Act.24における地場衛は、この時、まだその事実と向き合うのが怖くて、実は逃げていたんですね。クンツァイトは、これを「裏切り」と捉えてマスターを憎悪しましたが、一方のゾイサイトは、原因はむしろプリンセスの方にあると解釈してるんですね(↓)

     クンツァイト:「かつてこの星(=地球国)を破滅させたのはマスターだ」。ゾイサイト:「違うっ!…………プリンセスだ…。…彼女さえいなければ…」(←Act.25より)。

       前世でのクンツァイトは、「あるじ」を失った『正規軍』を最後まで指揮し、孤軍奮闘する中で、仲間の四天王達の討ち死にをまざまざと見せ付けられてるんです。原作でもアニメ版でも、四天王は最初からベリルに洗脳されて月に攻め入ってましたが(←だからエンディミオン一人が孤立しただけで、地球国内で『反乱戦争』も起きてません)、実写版の四天王は違うんですね。彼らは決してベリルに洗脳されなかったし(←クンツァイトに至っては、現世において、ベリル様によって「望まぬ形で」蘇生されてすら、ベリル様の洗脳がほとんど通じていなかったのですからね)、だから当然マスターを裏切ったりなんかもしてません。逆にマスターの方が四天王を裏切って、地球国を棄ててしまったんです。それが、あのクンツァイトの雄叫びの意味です。もしも実写版の四天王が、原作やアニメ版のようにベリルに簡単に洗脳されてしまうような連中なら、クンツァイトのあんな姿(←憎悪、悲しみ、怒りの入り混じった絶叫)など絶対に起こりえません。

       ※ たとえば、原作では、これは先にも紹介したシーンですが、セーラームーンがプリンセスに覚醒して前世の記憶が甦った時の回想シーンの中に、地球国側が月へ攻め込んで来た時、まさに、当時のベリルが「地球の人達を扇動した」場面が描かれてますが(↓)

―原作「Act 9 セレニティ―PRINCESS

       ベリルは、自らも剣を振りかざしながら、「月の王国を われらのものとするのだ! 「幻の銀水晶」を この手に!」

       さらにエンディミオンに向かって、王子! 地球をうらぎるのか!? すべては地球の繁栄のためだぞ!」

       しかしエンディミオンは、プリンセスを守りながら、「やめろ! やめるんだ! むだな争いは!」と叫んでます。

       「美少女戦士セーラームーン (2) (講談社コミックスなかよし)、及び「美少女戦士セーラームーン 2 新装版 (KCデラックス)より

 

     仮に実写版の四天王が、この原作のようにベリルに洗脳されていて、このベリルの言葉(「王子! 地球をうらぎるのか!?」)を『マスターの裏切り』と考えてるのだとしたら、それがどうして、あの『クンツァイトの雄叫び映像』になどなり得ましょうか? 原作のこのような状況下では、クンツァイトに、マスターに対する『憎悪』など生まれようがなく、原作のクンツァイトが自ら語っていたように、『自責と後悔の念』しか生まれようがない訳です。

       と言うコトは、Act.26でルナがみんなにした説明は、四天王目線では、実に的を得たものだったんですね(↓)

       ルナのナレーション:「地球の王子と、月のプリンセス…、二人はとても深く愛し合っていましたが…」

1.       前世で、「プリンセス」「エンディミオン」が、緑の草原を、「あはは、うふふ…」と手をつないで走っております…。…それから、芝生の上に腰を下ろして、笑顔で見つめ合っております…「……」「あはは…」

       「実はそれは、禁じられた恋だったために、災いが災いを呼び、月の王国と地球は戦いを始め…」

2.       城の周りを劫火が取り囲み、天変地異のような地割れが起こり、そこからマグマと言うか炎が吹き上げております…(←つまり、これが「幻の銀水晶」「クイン・メタリア」の共鳴反応による、地球国内での『反乱戦争』時におけるメタリアの暴走で、ゾイサイトの回想した『悲劇の映像』と同じ状況です)(←※次回のエピソードにおいて、まさに、その前兆となる現象がついに起こります)

       「ついには、大いなる悪によって、地球は滅亡し…」

3.       地球全体を、黒紫色した炎のようなものが包み込んでおります…(←これは、『反乱戦争』の結果、地球がメタリアの暗黒のエナジーに飲み込まれた時の映像です。すなわち四天王目線での『星の破滅』とは、コレを指しているんです。だから、プリンセスが「幻の銀水晶」の白い光で最期に星を滅ぼした映像とは違うんです。そしてこの映像は、Act.2でベリル様が、「エナジーを集め続ければ、やがてこの地球に滅びの日が訪れる…。最良の破滅だ!と言ってた背景に映し出された地球の映像と同じものですから、つまり、前世のベリルがメタリアの力で地球を征服した時の映像な訳です)。

       「月の王国も、滅んでしまいました…」(←※そうなんです。「月の王国」目線では、ルナの説明でも、美奈子の説明でも⇒(「その日、何かが地球を滅ぼして…、月も滅亡したのよ」)、このように、先に滅んでるのは地球の方だと言う認識なんですね。すなわちそれが、四天王目線における、ベリルとメタリアによる『反乱戦争』での『星(=地球国)の破滅』なんです。なので、そのあと、最後の最後にプリンセスが星(=月と地球)を滅ぼした順番とは逆になる訳ですが、プリンセスが月を滅ぼした段階で、地球上にただ一人瀕死の状態で生きていたクンツァイト以外はすでに全員先に死んでますから、『プリンセスの手による最終的な地球の滅び』については、誰も知りようがない訳です)。

       ただし、おそらく、エンディミオンには、決して四天王を裏切るつもりはなく、彼なりの考えがあったはずなんですが、結果的に裏切る形になってしまったんでしょうね。おそらく、エンディミオンは、「幻の銀水晶」「クイン・メタリア」の共鳴反応について、ナニか気が付いていたんじゃないでしょうか? それで、このままプリンセスを地球に置いておくのは危険だと判断し、月の王国に無事に送り届けるために、やむなく『反乱戦争』の戦場から離脱したんじゃないでしょうか。その際、エンディミオンは、空間移動の最中に後ろを振り返りながら、ゾイサイト達が討ち死にしてしまう姿を、断腸の思いで見送らざるを得なかったんじゃないでしょうか…。

        ★  ★  ★  ★  

       では、話を劇中に戻しましょう…。

       再び『うさプリ・ミーティング・ルーム』…。

     プリンセス・セーラームーン:「…でも、このままならまた悲劇は繰り返される…。エンディミオンも…」。ここでエンディミオンが斬られるシーンを回想します(↓)

      プリンセスを庇って背中を斬られ、「うわぁっ!」ばたっ!と仰向けに倒れるエンディミオン…。「!!…」

     プリンセス・セーラームーン:「そうなった時、私はまた同じコトをしてしまうかもしれない…」。ここで、月と地球が滅んだシーンを回想します(↓)

      プリンセスが「エンディミオンっ!!」と叫ぶと、プリンセスの体内にあった「幻の銀水晶」が暴発し、みるみる全身から白い光を放射し始め、一気に月を白い光が覆い、その光が地球にまで達して、地球全体をも多い尽くし、青かった地球が、真っ赤に焼き尽くされてしまいます…。

      その後、「月の宮殿」では、プリンセスとエンディミオンが手をつないだまま、二人並んで仰向けに倒れ、息絶えてます…。

     プリンセス・セーラームーン:「…私は……!」

     すると、ここで、プリンセス・セーラームーンの姿が消え、白いベンチだけが残ります…。

        ★  ★  ★  ★  

       そして、「プリンセス・セーラームーン」の意識が眠りに就き、うさぎちゃんが一夜明けた朝のビルの屋上に姿を現します。そこへ、「プリンセス・セーラームーン」の最後の語り掛けが聞こえます…

     プリンセス・セーラームーン:「また星が滅んでしまう…。今もそれは進んでいる…」

       うさぎちゃんが「ムーンフェイズ」の懐中時計を見つめていると(←やはり時計は「1時50分」で止まってます…)、するとそこへ、『泥妖魔』どもが三匹出てきます。うさぎちゃんは、その気配に気付いてそいつらの方を振り向きながら、「でもっ、私は…!」と言い、

     Act.32の海岸での、地場衛の言葉を思い出します…「…信じるか?」

       『泥妖魔』どもが迫って来ます…。うさぎちゃんは一度うなずいて、時計を首にかけ、意を決したように変身します…「ムーンプリズムパワ〜、メーイク・アップ!!」

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは、エンディミオンとクンツァイトの勝負…。

       クンツァイトの鋭い剣さばきをかわしていたエンディミオンは、避けた勢いで後ろに倒れてしまいます。それを見てクンツァイトは、ゆっくり歩み寄り、トドメを刺さんと一気に上から剣を振り下ろします…「や゛ぁっ!」

       エンディミオンは倒れながらそれを剣で受け止めますが、背後には通路の壁があり、もうあとがありません。そこでエンディミオンは、クンツァイトの腕に蹴りを食らわして弾き返すと、一気に形成が逆転し、渾身の突きを入れます(←どうも、エンディミオンは『突き』が決め技みたいですな…)。

1.       前回、前世のエンディミオンとクンツァイトが剣の稽古をしてる『前世の回想シーン』があったのですが、その中でエンディミオンは、闇雲に『突き』を入れて、それをクンツァイトに、「何度言ったら分かるんです? そういう乱暴な剣は、王家にふさわしくありません」とたしなめられていたんですね。

2.       この『突き』と言うのは、相手の懐に正面から飛び込んで行く技ですから、クンツァイトの言うように、一歩間違えると、「それでは、敵と刺し違えるコトさえもありうる」訳です。

3.       ところが、エンディミオンは、本気で「敵と刺し違える」つもりであれば、「敵は倒せる」、だから「五分五分だった」と言ってるんですね。

4.       さて、ワシが思うに、これが真剣勝負なら、間違いなく、クンツァイトが言うように、クンツァイトに「分があった」でしょうな…。ところが、実はこれは真剣勝負ではなく、エンディミオンが持ち掛けたのは、あくまでも「剣の勝負」です。言うまでもなく、『殺し合い』『試合』は別物です。そしてそれだと、むしろエンディミオンの方に「分が」あるんですな。

5.       なぜなら、クンツァイトは、エンディミオンの言う、「お前にも興味あるコト」に興味があったからです。だから「いいだろう」「剣の勝負」を受けたんです。エンディミオンは、クンツァイトと言う男が『剣豪』であると同時に『策士』であると言うコトもよく知ってます。だからわざと最初に餌を撒き、戦う前の駆け引きの段階で、すでに心理戦で優位に立っていた訳です。エンディミオンがニヤリと笑ったのは、つまりそういう意味なんですな。クンツァイトの方も、これが真剣勝負なら負ける訳にはいきませんが、「剣の勝負」なら、そこに隙が生まれる訳です…ここでエンディミオンを殺してしまっては、「お前にも興味あるコト」が何なのか、知る事が出来なくなるからです。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらはセーラームーン…。

       しばし『泥妖魔』どもと接近戦を繰り広げたあと、「ムーン・トワイラ〜イト・フラーッシュ!」『泥妖魔』どもに浴びせます。しかし、その表情には悲壮感が漂い、再び、Act.32の海岸での、地場衛の言葉を思い出します…(↓)

1.       地場衛はじっと海を見つめながら、「オレとお前の関係は、星を滅ぼす…。前世を繰り返したくない者にとって、オレたちは不吉な存在だ」。うさぎちゃんは、その言葉を、彼の横顔を見ながら聞いてましたが、また前を向き、「…うん…」とうつむきます。

2.       地場衛は、ここでうさぎちゃんを見て、「…信じるか?」と聞きます。「だって!」「オレは信じない!…そう決めた」。地場衛は、うさぎちゃんの方に体を向け、「だから帰って来たんだ……お前と一緒に証明するために…!」「!!…」

3.       さぎちゃんは、半泣き状態になり、地場衛は、思わずうさぎちゃんをぎゅっと抱きしめます…「……絶対、星なんか滅びない…!」

       セーラームーンは、『泥妖魔』を三匹一緒に倒します。そして、「ムーンフェイズ」の懐中時計を取り出して見つめます(←あれ? 時計は秒針が止まったままですが、時間は「1時52分」になってますな…さっきから「2分」動いてますけど…?)。

        ★  ★  ★  ★  

       するとそこに、突然、四天王が現れます…(←あ、三天王だったね…実質二天王だけど…)。

       クンツァイトが、痛そうに二の腕を押さえています(←エンディミオン:『安心せい、みね打ちじゃ…』)。

       セーラームーンは、「あっ!」と振り返ります。

       彼らがマントばさぁっ!と翻すと、そこには、エンディミオンの姿が…。「!…まもる…」

       ところが、エンディミオンは前に出ると、どう言う訳か、セーラームーンの前で、剣を抜きます。それを見てセーラームーンは、地場衛があの日、自分に言った言葉…「ゼッタイ…を復唱します…。

       エンディミオンがクンツァイトに、「しばらくオレに協力してもらう」と言ったコトは、一体ナンだったのでしょうか? しかし、それよりも今ワシが気になるのは、ジェダイトくん…、キミはそこでナニしてんの?(←この『日和見主義』の男は、今は取り敢えずエンディミオンについたようですな…)。

        ★  ★  ★  ★  

       次回は、ナンかよく分かりませんが、とにかく社長さんなのだっ!

        ★  ★  ★  ★  

       セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】

       マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】

       マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】

       ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】

       ヴィーナス:美奈子(小松彩夏さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】

       ぬいぐるみルナ(声・潘 恵子さん):人型ルナ(小池里奈さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小池里奈さん編)▼】

       アルテミィ〜ス(声・山口勝平さん):「」。『』。

       その他:「」『』

[2009年7月3日(金)初稿 トモロー]


Act.39:社長さん、再び…編

 

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     今回レビューしたAct.38は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第10巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)

 

DVD第10巻 作品本編(4話収録)

 

Act.37 Act.38 Act.39 Act.40 

毎回映像特典(13分)

 

「セーラームーン」におしおきよ

スペシャル座談会

@高丸雅隆監督インタビュー
Aセーラー戦士座談会〜1年間を振り返って〜その2

Act.38 ゲストキャスト

 

 

 

 

 

アクション:

半澤友美

後藤 健

山口喜男

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