―実写版セーラームーンを検証する―


Act.16:亜美ちゃんvsなるちゃん編――

 

       本稿は、2004年1月24日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第16話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。

        ★  ★  ★  ★  

       セーラー解説はうさぎちゃん…。

       「なるちゃんの勘違いで、地場衛と、また二人っきりになっちゃったんだけど、ドロボーと追いかけっこしたり、妖魔が出てきたりでタイヘン!……でもぉ…なんだか地場衛ってぇ…ちょっとイイ…かも?…違う違うっ!私が好きなのはタキシード仮面なんだからっ!……ところで、亜美ちゃん達がいないんだけど、ナニしてるんだろう?」

       …と言う訳で、うさぎちゃんはあのあと、地場衛のバイクに送られて、窃盗団から取り返した美奈子のアクセサリーを警察に届けてから、一人でクラウンに来たようです。

        ★  ★  ★  ★  

       で、前回のラストシーンを掻い摘んで再現しつつ、その続きです…。

       突然地面から出て来た巨大なアリジゴクの巣に、まこちゃんが「うわっ!」と足を取られて落ちそうになり、とっさにレイちゃんと亜美ちゃんが「まこと!」「まこちゃん!」駆け寄って手を掴み、「ファイト一発」状態になります。「まこちゃん!」。すると、巣の中心の穴から妖魔(←コイツは『アリジゴク妖魔』と名付けよう)が出て来て、「ハッハッハッハ…」と笑います。「妖魔っ!」。そこでレイちゃんは、たまらず亜美ちゃんを見て、「変身よっ!」「…うんっ!」

       レイちゃんは、まこちゃんの手を離して立ち上がると、「マーズパワ〜!」、すると亜美ちゃんも、まこちゃんの手を離して立ち上がり、「マーキュリーパワ〜!」と変身します…って、ええ〜っ?! 二人ともまこちゃんの手ぇ離しちゃったよ?!…ワシャてっきり、レイちゃんが亜美ちゃんに変身を促して、自分はまこちゃんの手を持ち続けるのかと思ってたら…『ナンであたしだけ、いつも扱いがぞんざいなんだよっ!』

       二人は変身し終わると、マーキュリーが「まこちゃん! しっかりしてっ!」とまこちゃんの手を掴み、マーズもそうしようとして一度はしゃがみますが、すぐに「!」と妖魔を見て立ち上がり、「妖魔〜退散っ!」をぶっ放ちます(←やっぱり妖魔退治が大好きだ…)。すると『アリジゴク妖魔』は、まるで掃除機の電源コードを収納するみたいに触手をしゅるしゅると引っ込めて、穴に潜って逃げてしまいました。

       「まことっ!」。マーズがまこちゃんの手を掴むと、マーキュリーが「レイちゃんっ!」と合図し、二人はとまこちゃんを引っ張り上げます。すると、『アリジゴク妖魔』の巣も地面から消えていきました。

       三人は立ち上がり、巣穴の開いていた地面を見つめます。マーズが一歩前に出てまこちゃんに並び、「妖魔の気配も消えたわ」「行方不明事件の真相がわかったな」。マーキュリーはその後ろで、「……」(←黙ってうなずく…たぶん、黙ってうなずかせたらこの人の右に出る女優さんはいないだろうな…つまり、一人だけ後ろに下がって見てるこの「アップ」が、『…てな訳で、今回の主役は私なの♪』って言ってる訳ですな)。

        ★  ★  ★  ★  

       「♪じゃ〜ん…ひとみは〜いつ〜も〜ジュ〜エル〜(ジュ〜エル〜)…♪」(←『てな訳で』、ここでオープニングです。気分が盛り上がるので、今回からこれを入れるコトにしました♪)

 

        ★  ★  ★  ★  

       オープニング開けは、クラウンでセーラーミーティング…。

       「えっ!? 妖魔と戦ったのぉ?!」「そうよ、逃がしちゃったけど、行方不明になった人があの妖魔にさらわれたのは間違いないわね」「たぶん、エナジーを集めるためよ。どこに集められてるのか、探してみるわ!」(←真顔バージョン)。。みんなの服が変わってませんから、三人もあのあとクラウンへ戻って来たんですな。つまり、まだ日付は前回に引き続き、今回Act.16の放送日である「1月24日(土)」のままです。

       「…で、そんなコトになってんのに、うさぎはどこ行ってたんだ?」えっ!?(心の声→)あぁ…地場衛と二人だったなんて…言えないよ…」(←ナンで言えないんだ? 『嫌い』ってコトになってるからか?)(←それとも、レイちゃんがオトコ関係に厳しいからか?)。「ん?!」(←うさぎちゃんの顔を覗き込むように)。「あー…、そのぉ…、ん〜…、なるちゃん達と一緒でさ!」(←「達」は「達」でも、なるちゃんと地場衛なのだ…)。「!…」(←亜美ちゃんがここで鋭く反応してうさぎちゃんを見る)。「でも、こっちにも妖魔が出てきちゃってさぁ、ナンとか倒したけど」(←一応…、ホントの話ではあるが…)。

       「ホントに? そっちもタイヘンだったんだ?」(←疑うコトを知らない人)。「……『ウソは言ってないようだが…』(←常に疑ってる人)。「くしゅんっ!」「カゼ?」「らしい…。妖魔にあんな穴に引きずり込まれたせいだ…」(←ってどーゆー理屈だよ…。そう言えば、まこちゃんだけ上着を脱いでないし、マフラーもしたままですな。ナニげに前回も、一人だけくしゃみして「うぅ、さむ…。もう何もないよ。帰ろ?」とやたら帰りたがってましたから、あの時から、すでに風邪ぎみだったんですな)。

       すると亜美ちゃんが突然、「……大阪さん達は妖魔に襲われなかったの?」(←鋭い指摘だ)。えっ!?…あ、なるちゃん?…あぁ…うんっ、ダイジョブだった!」(←一応…、ホントの話ではあるが…)。「…そう…」(←ここではかすかに微笑んでおりますが…すぐに顔を背けてうつむき…)「よかった…『ちっ、襲われりゃ「よかった」のに…』「亜美ちゃん…、なるちゃん達のコトまで心配してくれてるんだね? なんか嬉しいなっ♪」(←これは、うさぎちゃんがAct.5で見せていた願望…つまり、『友達の友達とも仲良くなって欲しい』って感じのアレですなぁ…)。「……」(←ナニげに笑みを返してはいますが…)。

        ★  ★  ★  ★  

       その晩の月野邸にて…。

       うさぎちゃんはベッドに入って天井を見つめながら、「ケガ…大丈夫かな…」と言いながら、地場衛が『戦闘員妖魔』に斬られた場面を思い出してます…。すると、いきなりベッドの上で上体を起こし、「やだっ、ナンでアイツのコトばっかり!……タキシード仮面のコト考えよっと!」と言ってまた横になります…。ところが、浮かんでくるのは地場衛のコトばかり…⇒(「うさぎっ! 乗れっ!」「うさぎっ!」…)。さすがのうさぎちゃんも、表情が険しくなってきて、思わず布団を被ってしまいました…。

        ★  ★  ★  ★  

       週明けの登校時…。

       うさぎちゃんはトボトボと通学路を歩きながら、「……(心の声→)なんか夢まで見ちゃったよ…。でも、ケガ痛そうだったなぁ…」(←ん?…てコトは、先ほどのシーンは日曜の晩だったんですかね?)。すると、突然立ち止まり、「って、ナンで考えちゃうかなぁ!」。うさぎちゃんは首を横に振ってすたすたと歩き出し、「……(心の声→)きっと、私のせいでケガしたからだよね!…礼儀として心配するでしょ普通!……うんっ!」(←無理やり一人で納得しております…)。

       すると、うさぎちゃんの後ろから亜美ちゃんがやって来て、亜美ちゃんはうさぎちゃんに気付くと、嬉しそうに微笑んで駆け出します…。ところがっ! いきなり横からなるちゃんが走って出て来て、先を越されてしまいます。なるちゃんはうさぎちゃんの肩を掴んで、「ナーニ考えてんのっ!」と呼び止めます。「あ、なるちゃん!」

       「……」(←亜美ちゃんは思わず立ち止まってしまいます)。「で、どうだった? 彼とのデート!」(←って、そのデートは土曜だったのですが…)。なるちゃんは、その日の晩とか昨日の日曜とかに、電話かなんかで『結果報告を聞く』とかしなかったみたいですな…(←これまた随分と悠長な人ですな…)。

       「だから違うんだって! 私が好きなのは…アイツじゃないの!」。うさぎちゃんはそう言いながら歩き出します。この時、カメラアングルが切り替わり、亜美ちゃんの背後右斜めから三人を映し出します…って、んん?!…ちょっと待てよ?…ここは歩道橋の上だったのか(←けっこう道幅が広いな)…しかもこの歩道橋は十字路かT字路になってて、そして、今亜美ちゃんが立ち止まった位置が、ナニげにその交差点を少し超えたあたりになってるぞ…(←つまり、さっきなるちゃんはこの横道から出て来た訳だ…)。…ここでワシは、ナニやら胸騒ぎがしてきたので、ここまでの歩道橋のシーンを何度も繰り返し見て検証し直してみました…。すると、さっきうさぎちゃんが「って、ナンで考えちゃうかなぁ!」と言って立ち止まったシーンのカメラアングルが、この交差点の手前の角から手摺り越しに映されていたコトに気付きました…。

       その結果っ! 以下のような事実(←妄想とも言う…)が判明いたしました…(↓)

1.       まず、さぎちゃんが「って、ナンで考えちゃうかなぁ!」と言って立ち止まった位置が、明らかに意図的なカメラアングルによって、歩道橋の交差点の手前であったコトが示される。

2.       その後、うさぎちゃんはすたすたと歩き出し、20歩近く歩いたあたりで、後ろにいた亜美ちゃんがうさぎちゃんに気付く。

3.       それから亜美ちゃんは、一瞬立ち止まってから笑顔になり、うさぎちゃんに追いつこうと小走りを始める。

4.       すると、いきなり交差点の横道からなるちゃんが飛び出して来て、「ナーニ考えてんのっ!」とうさぎちゃんを捕まえる。

5.       しかし、その次に切り替わった背後からのカメラアングルによって、その瞬間が、すでに交差点を超えた位置でなされていたコトが示される。つまり、この二つの意図的なカメラアングルは、なるちゃんが走って来た横道からの視点で撮られているのである。

6.       つまり、この流れで行くと、なるちゃんの視界に、うさぎちゃんの真後ろから駆け寄ろうとしてた亜美ちゃんが入っていないはずがないんですよ?…。

       つまり、それを分かりやすく図解で説明すると、以下のようなコトになります…(下図参照↓)※図が表示されない方はコチラをどうぞ⇒【亜美ちゃんvsなるちゃんの図▼】(←どーせ大した図じゃありませんが…)。

      【図1】

※ 【図2】

※ 【図3】

※ 【図4】

       ……こわいですねぇ、こわいですねぇ…。

       「またまたぁ…今だって彼のコト考えてたんでしょ?」「……それはぁ…」「やっぱり。最初に見てピピってきたんだよねぇ…」「もうヤメテよぉ〜」「うふっ、図星なんだ?」「もぉ〜」「あっはははっ!」(←まあ、何はともあれ、この年頃のこういう会話が、正に青春真っ只中ってカンジで、一番楽しい時ですよねぇ…しみじみ…)。

       するとここで、うさぎちゃんが亜美ちゃんに気付き、「あっ! 亜美ちゃ〜ん!」と駆け寄ります。その瞬間、なるちゃんの顔から笑みが消えます…(←かなり露骨ですし、これ、明らかに、亜美ちゃんがすでにそこにいたコトを知ってますね)。「一緒に行こ!」…うさぎちゃんは亜美ちゃんの腕を引っ張りますが、亜美ちゃんの方にも笑顔がありません…「ねっ♪」

       そしてなるちゃんは、またしても前々回の一件を思い出しております(↓)

       (なるちゃんの回想シーン→)「うさぎ! いるんでしょ!?」「待って!!」「…うさぎちゃん、寝てるの…。ウソだと思うなら思ってくれていい。私のいじわるだと思ってくれてもいいから…」

       ぴきんっ!「……『あぁ〜ナンか思い出したら、またムカついてきたわ…!』(←あれから2週間が過ぎ去っておりますが、先週の金曜も同じコト考えてましたな…けっこう根に持つタイプですかね?…やっぱなるちゃんは『A型』だな…)

       するとここで、うさぎちゃんが、あろうコトか、物凄く余計なコトを口走ってしまいます…「なるちゃんっ、亜美ちゃんスッゴイ優しいんだよ。なるちゃん達のコト心配してくれて!」「……」(←亜美ちゃんが、それとなくなるちゃんに視線を向けると…)。「……ナンで?」(←口のドアップ…)。「え?!…」(←意外なリアクションに凍りつくが…)。「ナンで心配されなきゃいけないの…!?」(←至極ごもっともだったりして…)。「……」「あっ!…『しまったっ!』…それは!…『もうちょっと勉強しないと…大阪さんじゃ100点はムリよっ!』…とか…』…うさぎちゃんは慌ててなるちゃんに駆け寄り、腕を引いて歩き出します…「あぁ〜色々!…ネっ!…『またセラミュに出れるといいね!』…とか…』…なーるちゃんっ、ネっ!」

       うさぎちゃんは、なるちゃんを引っ張って歩きながら、後ろを振り向いて、申し訳なさそうに亜美ちゃんに合図します…。亜美ちゃんもそれに対して、軽く笑顔で応えますが、すぐにうつむきながら歩き出します…。

        ★  ★  ★  ★  

       英語の授業にて…。

       春菜先生が黒板を指しながら、「はいっ、じゃあこの会話を、二人一組になってやってみて? 席移動していいから、楽しく会話するように!」「は〜い…」(←いいお返事ですな…)。

       ところで、この黒板に書かれてる文字の筆跡は、やはりAct.5で「塵も積もれば 山となる」を書いた人物と同じモノですな(←てっきりあれは、亜美ママだったと思ったのだが…てコトは、亜美ちゃんのお母さんは、実は春菜先生だったと言うコトに?…)…って、そんなどーでもいいコトはさて置き、春菜先生は、これまた随分と思い切った授業のやり方をしますな。普通こういうのって、そのまま隣の席の人同士でやるモンじゃないスかね? それとも、さすがに担任なだけあって、わざとこうやって、クラスの人間関係とかを観察でもしてるんでしょうか? さて、こういうシチュエーションになった場合、果たして人は、いったい誰と組もうとするものなのでしょうか? 単純に仲良し同士で組もうとするものでしょうか? それを検証するために、まず、ここでちょっと、Act.16における『2年1組の座席状況』を把握しておきましょう。※「画面見切れ」は全て「?」です(↓)

男子

女子

男子YH

男子

女子

女子

女子

うさぎちゃん

なるちゃん

女子

女子

男子

女子

クラスメイトB

クラスメイトA

男子

男子

男子

男子

女子

男子

亜美ちゃん

男子

女子

女子

         春菜先生

       ところで、実はこの席順は、毎回必ず同じではありません。「うさぎちゃん」が不動の定位置である以外は、エピソードによって多少変わってます。休み時間とかは席を移動してしまうので、授業風景が映されたエピソードだけを書き出してみましょう…「うさぎちゃん」「なるちゃん」「亜美ちゃん」の位置関係に注目して見比べてみてください(↓)

     Act.1⇒「つぅ〜きぃ〜のぉ〜さぁ〜ん」より…。

男子

女子

(うさぎちゃん)

男子

なるちゃん

女子

クラスメイトB

男子

男子

女子

男子

女子

男子

亜美ちゃん

女子

男子

女子

女子

女子

         春菜先生

     Act.5⇒「突然ですがぁ?小テスト〜っ! 赤点とった人が、今日の掃除当番で〜すっ!」より…。

男子

女子

男子YH

男子

男子

女子

女子

うさぎちゃん

クラスメイトA

男子

女子

男子

女子

男子

クラスメイトB

なるちゃん

男子

亜美ちゃん

女子

女子

女子

女子

男子

女子

男子

女子

女子

女子

         春菜先生

     Act.6⇒「こらぁ〜っ! こういうモノは休み時間に……あら?!…ちょっとカッコイイじゃんっ、…みんなホラ! 見な…!」より…。

男子

女子

男子YH

女子

うさぎちゃん

クラスメイトA

女子

男子

クラスメイトB

なるちゃん

女子

女子

女子

女子

男子

女子

         春菜先生

     Act.29⇒「転校生を紹介します。と言っても、もう知ってるみたいね」より…。

女子

女子

女子

男子

男子

男子

女子

うさぎちゃん

クラスメイトB

(空席)

(空席)

女子

男子

女子

なるちゃん

男子

男子YH

女子

女子

女子

女子

男子

女子

亜美ちゃん

(空席)

女子

女子

女子

女子

クラスメイトA

         春菜先生

     Act.45⇒「え〜、せっかくの登校日ですが、見ての通り、来れない人が、たくさんいます」より…。

(空席)

(空席)

(空席)

男子

男子

(空席)

女子

うさぎちゃん

(空席)

(空席)

(空席)

女子

(空席)

(空席)

クラスメイトB

(空席)

男子

(空席)

男子

(空席)

クラスメイトA

男子

(空席)

亜美ちゃん

(空席)

女子

(空席)

女子

女子

(空席)

         春菜先生

     Final Act⇒「おはよう。…今日もみんなそろ……あらっ?! ひとり欠けてるわね?」より…。

女子

男子

男子

男子

女子

女子

男子

(空席)

男子

男子

女子

女子

男子

男子

クラスメイトB

男子

女子

女子

女子

女子

クラスメイトA

女子

女子

亜美ちゃん

女子

女子

女子

女子

女子

女子

         春菜先生

     Act.5と6は1週間しか違わないので、おそらく「見切れ部分」も全部同じだろうと思われます。ちなみに「亜美ちゃん」は、唯一Act.5(←おそらく6も)で席が一つ後ろに移動してた以外は、Act.2、3、21等の休み時間のシーンでも、全て『窓際の2番目』です。クラスメイトBも、Act.29で一つ後ろ、今回で一つ横に移動した以外は、全て定位置です。これを見ると、2年1組はそれなりに『席替え』をやってたようですが、ただしこの様子だと、ほぼ定位置と言えるのが三名いるため、一体どういう方法で『席替え』をやってたのか、極めて謎です。ちなみにワシの個人的な例で恐縮ですが、ワシは、小、中、高は、全て公立校でしたが、『席替え』は各クラスの生徒主導で行われていて、その都度、時期も方法も全て生徒がアイディアを出しつつ(←くじ引きだのなんだのと…)、けっこう好き勝手にやっておりました…。で、ワシの実体験から導き出された答えは、おそらく2年1組は、『くじ引きで、1番を引いた人から順に、自分の好きな席を選ぶ』という方法だった事が考えられます。これなら、くじ運次第で、常に定位置を確保できる者がいても不思議ではありませんからね(←となると、クラスメイトAは若干くじ運が悪いらしいな…)

     しかし…『席替え』かぁ…。思えばあれって、ナニげに「甘酸っぱいビッグイベント」だったよなぁ…。学級委員が一部の生徒から急かされ、ある日教卓の前に出て来て、「そろそろ席替えをしたいと思います…」と言った瞬間の、みんなの悲喜こもごものリアクションによって、様々な人間関係が暴露されるという…しみじみ…。

       で、本題のAct.16ですが、これを見ても分かる通り、実は「うさぎちゃん」「なるちゃん」が隣同士なのは、ナニげに今回だけなんですな。しかもその二人の前には「クラスメイトB」「クラスメイトA」が並んでるので、ちょうどこの三人が、まるで「亜美ちゃん」に対して壁を作るように「うさぎちゃん」を取り囲む配置になってるんです。これでは、仮にいくら亜美ちゃんがうさぎちゃんと組みたいと思っても、完璧にガードされてしまってて近づくコトすらできません(※もう一度下図参照↓)

男子

女子

男子YH

男子

女子

女子

女子

うさぎちゃん

なるちゃん

女子

女子

男子

女子

クラスメイトB

クラスメイトA

男子

男子

男子

男子

女子

男子

亜美ちゃん

男子

女子

女子

         春菜先生

       で、このうさぎちゃん達四人は、これ、ただでさえ普段から仲良くつるんでて、しかもそれがこのような『座席状況』になってる訳ですから、当然、そのまま隣同士の「うさぎちゃん」「なるちゃん」が組み、「クラスメイトB」「クラスメイトA」が組むのが自然の成り行きとなるはず…と、ワシは最初、単純にそう考えておった訳です…。

       では、実際の劇中ではどうなっていたのでしょうか?…(↓)

1.       まず、先生が「席移動していいから、楽しく会話するように!」と言って、生徒達が「は〜い…」と返事した直後、「クラスメイトB」「クラスメイトA」は、お互いに顔を見合わせながら、『やろうか?』みたいな感じで立ち上がります。

2.       で、その後ろの「なるちゃん」は、最初、自分の斜め前の「クラスメイトB」に一瞬目をやりますが、前の二人が組もうとしてる雰囲気を察したのか、そのすぐあとに、なんと、自分の隣の「うさぎちゃん」ではなく、真っ先に「亜美ちゃん」を見るんです。

3.       で、その「亜美ちゃん」は、すでに、じっとうさぎちゃんを見てます。この表情は、ほんのかすかに笑みを浮かべていて、その心中を推し量るのは難しいですが、「…『うさぎちゃんと組めたらいいなぁ…。うさぎちゃんはどうするのかなぁ…』という感じで、比較的ほのぼのとうさぎちゃんを見てるみたいなんですね。で、ここで注目すべきは、「なるちゃん」が真っ先に「亜美ちゃん」を意識したのに対して、「亜美ちゃん」の方はその「なるちゃん」が目に入っておらず、ただひたすら「うさぎちゃん」一点だけを見つめてるコトです。つまり、「なるちゃん」の方は「亜美ちゃん」をライバル視してるのに、一方の「亜美ちゃん」の方は、そんな「なるちゃん」など全く眼中にない』って訳です。なるちゃんはこれでいよいよ『カチン』ときた訳です。

4.       そして、そんな心理描写を可能にしたのが、今回のこの『座席状況』なんですな。たとえば、Act.5やAct.29のような位置関係だと、「うさぎちゃん」「亜美ちゃん」の間にちょうど「なるちゃん」がいるので、それだと「亜美ちゃん」は、「うさぎちゃん」を見る前に「なるちゃん」と目が合ってしまい、このように「なるちゃん」『シカトして怒らす』事ができなくなってしまうんです。また、Act.1のように「なるちゃん」「うさぎちゃん」から離れてしまうと、むしろ視界に入らなくても当然になってしまうので、やっぱり『カチン』とこなくなってしまいます。つまり、今回のこの『座席状況』は、非常に絶妙な位置関係に配置されてた訳なんですな。

5.       で、問題の「うさぎちゃん」ですが、こちらはどういう訳か、終始、なぜか自分からは誰も見ようとはせず、自分の席にじっと座ったまま、ただ目の前の状況を窺ってるだけなんですよねぇ…。このうさぎちゃんの態度は一体どういうコトでしょうか?…で、ナニげにこれを見て、ワシがよくよく考えてふと思い出したのは、また個人的な例で恐縮ですが、ワシが中学、高校の時に柔道の授業でやってた「乱取り稽古」です。実はこれが、この『英会話の授業』と全く同じシチュエーションで、先生は、組む相手を生徒に自由に選ばせてやってたんですな。で、そうすると生徒は誰と組もうとするか? 単純に仲良し同士で組むかと言うと、実はそうはならない。「乱取り稽古」というのは試合ではなく、単にお互いに技の掛け合いをするだけなので、別に本気で戦う訳じゃないのに、いざ始めると夢中になって、必ず本気モードになるヤツとか出てくるんですな。そんなコトもあって、向上心のある者は敢えて自分より強い(重い)ヤツと組み、優越感に浸りたい者は自分より弱い(軽い)ヤツと組み、特にナニも考えてないヤツはテキトーに組んでたんです。この例でいくと、うさぎちゃんは、コト勉強に関しては思いっきり『ナニも考えてない』人なので、このようなシチュエーションになれば、当然、「亜美ちゃん」「なるちゃん」のような『雲の上の優等生』など選択肢にある訳がないんですな…『だって足引っ張っちゃ悪いじゃない…』

6.       で、その他のクラスメイト達にしても、うさぎちゃんは普段は人気者のはずなのに、このようなシチュエーションでは誰もうさぎちゃんに声をかけようとしないのは、『コイツとマトモな英会話が成立するはずがないっ!』とみんなが思ってる証拠なんですな(←この仮説には自信ありっ!)。となると、亜美ちゃんがうさぎちゃんをじっと見つめながら微妙に微笑んでたのは、「…『こういう場合なら、もしかするとうさぎちゃんが余るかもしれない…。そうなれば、自然に私が組んであげられる…』という期待感の表れだったんですなっ!

       そんな訳ですから、このようなシチュエーションに限っては、本当なら「なるちゃん」も、「うさぎちゃん」のような『雲の下の劣等性』など選択肢になかったはずなのに、「亜美ちゃん」の態度に『カチン』ときたので、敢えて学生の本分である学問を捨てて「うさぎっ、一緒にやろう」と声をかける訳です(←英語を一番得意としてる優等生にしてみれば、この決断はそこそこ勇気の要るモノだったはず…『フッ、だからアナタはAct.2の「中間考査」「96点」しか取れないのよ…』)。

       すると「うさぎちゃん」の方でも、このようなシチュエーションに限っては、思いがけない『なる様からの有り難いお誘い』に、笑顔で「うんっ」と答えるのですが、うさぎちゃんはそれで気を良くしたのか、するとここで、あろうコトか、またしても物凄く余計なコトを口走ってしまいます…「あっ、亜美ちゃん、一緒に三人でやろう?」

       実は、うさぎちゃんが突然こんなコト言い出しちゃったのにも、ちゃんと理由があるんですな。と言うのも(↓)

1.       亜美ちゃんは、極めて理論的な根拠の元に『うさぎちゃんと組めるかも…』と期待して見ていた。

2.       それなのに、そんな亜美ちゃんに気付いたなるちゃんが、『そうはさせじ』とかっさらってしまった。

3.       なので、亜美ちゃんは途端にしょんぼりとうつむいてしまう。

4.       しかしちょうどその時、「うさぎちゃん」が、「なるちゃん」に声をかけられた事によって顔の向きを変える。

5.       すると、その寂しそうな「亜美ちゃん」が目に入る。

6.       うさぎちゃんにしてみれば、自分は『劣等性』であるがゆえに『はぶんちょ』にされかけてたので、亜美ちゃんが『優等生』すぎるがゆえに『はぶんちょ』になってるのを見て、理由は天地ほども違うのに、同じ立場的に立たされてるのに気付いて放っておけなくなる。

7.       で、なるちゃんが自分に救いの手を差し伸べてくれたように、うさぎちゃんも亜美ちゃんに救いの手を差し伸べた訳です。

       そして亜美ちゃんは、うさぎちゃんが「一緒に三人でやろう?」と言いながら亜美ちゃんの席に近付いて来た時、最初は、素直に嬉しそうに喜びます…この喜びの表情がまたポイントです…つまりそこには、亜美ちゃんの方では、その結果「なるちゃん」とも一緒に組む事になるコトに関しては、『全く意に介してない』という意味が含まれてるんですね。これがまたしても、なるちゃんのライバル心に火を点ける訳です。

       ところが亜美ちゃんは、うさぎちゃんの背後で、そんな「なるちゃん」が物凄く険悪な表情を浮かべてるのに気付きます(←亜美ちゃんはここで初めて、『全く眼中になかった』なるちゃんが目に入る訳です)。それで亜美ちゃんはこう答える訳です…「うぅん、これ二人でやる会話だし。私、誰か余った人と組むから…」(←この「余った人」という表現が、亜美ちゃんが、さっきまでは『自分は敬遠されて余る』と思ってて、さらに、うさぎちゃんも『違う意味で余る』と考えてた事を窺わせます)。

       するとうさぎちゃんは、「でもさぁ…!」と心配そうな表情を浮かべて亜美ちゃんに迫ろうとします。ワシは、この「でもさぁ…!」を聞いた瞬間、ある重大な事実に気付かされたのだったっ! そうなのだっ! 実は、今日の2年1組は、誰か一人休んでるに違いないっ!…と言う訳で、もう一度、今日の『座席状況』を見てみよう…「画面見切れ」の席に注目して見て頂きたい(↓)

男子

女子

男子YH

男子

女子

女子

女子

うさぎちゃん

なるちゃん

女子

女子

男子

女子

クラスメイトB

クラスメイトA

男子

男子

男子

男子

女子

男子

亜美ちゃん

男子

女子

女子

         春菜先生

       これを見ても分かる通り、このクラスは全員で30名である(←最前列の両端が「画面見切れ」で確認できないが、もしも座席数が29とかの奇数なら、このように最後列がぴったり揃うはずがないので、座席はぴったり30ある事が分かる)。つまり、もしも全員そろっていれば、「二人一組」なら、どんなに余っても最終的には誰かしらと組む事になる。しかし、仮に一人(←もしくは奇数人数)が休んでるとなると、余って余って最終的には、誰か一人が必ず『はぶんちょ』で取り残されてしまう事になるのである。で、うさぎちゃんは、なるちゃんから「うさぎっ、一緒にやろう」と声をかけられる直前、ナニげにこの「画面見切れ」の廊下側の前の座席の方を見ていたんです。その時の顔の表情は、「……『今日は一人休んでるなぁ…これだとぉ…』みたいな感じに見えないコトもない。となると、うさぎちゃんが亜美ちゃんに向かって「でもさぁ…!」と言った意味は、「でもさぁ…!『このままだと亜美ちゃん一人だけ取り残されちゃうよっ! だから「三人で」やろうよ?』と言いかけたのではないか?と推測するコトもできるのである…。そうでなければ、いくらうさぎちゃんでも、先生が「二人一組」と言ってるのに、「三人でやろう?」などとは言わないはずだからだ。そんな事をすれば、そのせいで他の誰かが『はぶんちょ』になってしまうからだ。そう考えると、なるちゃんが一番最初に一瞬「クラスメイトB」を見たように見えたのは、実はうさぎちゃんと同じように、今日休んでる廊下側前列の席を見たのかもしれませんな。

       ※ 実際、このあとに出てくる家庭科のシーンでは、このクラスは誰か一人(←もしくは奇数人数)が休んでて、結局うさぎちゃんが『はぶんちょ』となり、先生と組む羽目になるのだ(←今は真冬で、あのまこちゃんですら風邪をひく季節ですからねぇ…)。

       そして、ついに修羅場が訪れます…。

       うさぎちゃんが「でもさぁ…!」と言いかけたその時、なるちゃんがそれを遮るようにして出て来て、「正直に言えばっ。うさぎと組みたいって!」「……でも、大阪さんが先だから…」「そういう、自分を犠牲にしたような言い方ずるいと思うんだけど!…こっちが悪いみたいじゃない…」「そんなっ!」「ちょっとなるちゃん、亜美ちゃんはそんなんじゃないって! 本当に優しすぎるんだよ」「!……」「…ねっ?」「…ナニよ…。うさぎもさぁ! 最近亜美ちゃんばっかだよね?」「いやそれは…!」

       なるちゃんにしてみたら、彼女は最初、亜美ちゃんがうさぎちゃんと組みたそうに見てたのを知ってるので、「正直に言えばっ。うさぎと組みたいって!」という言葉が出て来たんですな。で、だからこそ自分が先にかっさらってやったのに、そのうさぎちゃんが亜美ちゃんを誘ってしまったので、余計にムカッ腹立って爆発しちゃった訳です。つまりなるちゃんは、亜美ちゃん個人に対してだけでなく、この二人の仲の良さに対して嫉妬してるんですな。だから、「…ナニよ…。うさぎもさぁ! 最近亜美ちゃんばっかだよね?」という言葉が出て来たんです。それにしても、「そういう、自分を犠牲にしたような言い方ずるいと思うんだけど!…こっちが悪いみたいじゃない…」と言うのはスゴイですな。これは、Act.14での前哨戦があっての言葉なんですな⇒(「あれ? うさぎは?」「ぇ…ちょっと…」「ヘンじゃない? 顔見せないなんて? あたしが来たって言ってくれた?」「…あのぉ…」「言ってないの?…あたしに会わしたくないわけ?」「そんな!」)…。なるちゃんは、この時ですら、すでに亜美ちゃんに対して『ライバル心』もしくは『嫉妬心』があったのか、それとも、単に『被害妄想』が激しい性格なのか、まあ、とにかくそんな感じですなぁ…。

       で、そのタイミングで今度は、春菜先生が、そんななるちゃんを遮るように出て来ます…「こらぁ! ナニやってんのぉ? こんなコトでもめないの! 先生が相手を決めてあげますっ」。…で、(↓)

1.       「大阪さんと、阿部さん」(←おおっ! クラスメイトAは「阿部さん」だったのかっ! でもすぐ忘れるから、やっぱクラスメイトAでいいや)。クラスメイトA:「よろしく!」(←笑顔です)。なるちゃん:「……」(←一瞬かすかに作り笑いを浮かべ、黙ってうなずきます。みんなの前で取り乱しちゃった事に対して、気まずく思ってるんですな)。

2.       「水野さんと、木村さん」(←おおっ! クラスメイトBは「木村さん」だったのかっ! でもすぐ忘れるから、やっぱクラスメイトBでいいや)。クラスメイトB:「…よろしく!」(←愛想いい感じです)。「……」(←しかしこちらは笑顔はなく、暗い顔で相手の目も見ず会釈…)。クラスメイトB:「!…」(←その態度に、一瞬『えっ…』みたいな…)。

3.       「月野さんと、山本ひこえもんクン」(←ひ、ひこえもん〜っ?! これには意表を突かれてウケたなぁ…)。ひこえもんクン:「よろしく!」(←おおっ! ナニげに応援団長風だ…)。「…ん、よろしく…」

       春菜先生:「はいっ、一言でも文句言ったら、小テストぉ〜〜♪」(←この先生は、いつもこの手で生徒を黙らせてるようだ…)。一同:「え〜〜っ!」。ちなみに、クラスメイトAとクラスメイトBは、最初二人で組んでたはずだから、このケンカが原因で引き離された訳ですが、ナニげに先生は、この二人がなるちゃんと仲いいのを知ってるからそうしたんですな。で、さらに先生は、このケンカの原因を作ったのは、先生の言いつけを破って「三人でやろう?」などと言い出した「月野さん」だと考えてる訳です。だから彼女だけ仲良し同士で組ませず、わざと男子と組ませたんですな。で、その「ひこえもんクン」は、最初他の男子と組んで、後ろの席に座ってすでにやってたんです。てコトは、その「ひこえもんクン」から引き離された男子が、結局最終的な『はぶんちょ』となり、春菜先生と組まされた可能性がありますな(←その男子は、さっき「ひこえもんクン」といた位置にはもうおらず、画面からはけてしまってしまってます。つまり、教卓近辺に移動してるというコトですな…お気の毒に…)。

       で、うさぎちゃんは、しぶしぶといった感じで、「ひこえもんクン」と英会話を始めます…。

       「へろぉ…」(←えっ?!)。「ハロ?」(←おおっ!)。「でぃす、いず…『あ、ぺん…?』(←ナニぃ?!…やはりこれでは、誰もがうさぎちゃんと組むのは極力避けたいと思っても仕方なさそうだ…)。で、ここでうさぎちゃんは、「ひこえもんクン」「ちょっと…」と断って、亜美ちゃんのところへ行きます…「なるちゃん、悪気はないから…」(←なるちゃんがそれに気付いて見てます…「…『うさぎったら、ナニよまた…!』みたいな…)。亜美ちゃんはうさぎちゃんに、「……『うん、分かってるよ』みたいな感じで微笑みます。その時、黒板の日付が「1月26日(月)」になってるのが見えます。

       で、今回、なんと言っても忘れてはならないのが「山本ひこえもんクン」。で、どうしても彼の存在が気になったので、ちょっと過去の回を遡って彼の追跡調査を行ってみましたところ…(↓)

1.       見つけましたっ! Act.2でっ! なんと廊下に張り出された成績優秀者のランキング表を、なるちゃんの背後からナニげに見てました…(ちなみに彼の名前は載ってませんでした…)。

2.       次に彼の姿をハッキリと確認したのはAct.5。朝、うさぎちゃんが教室に「おはよう!」と入って来たのに続いて、亜美ちゃんが「おはよう!」と入って来た時、クラスのみんなが一度は「おはよう」と返事をするも、それが亜美ちゃんだと気付いて「ええ!?」っとリアクションし直す場面。それまで陰で見えなかった「ひこえもんクン」が、突然ここぞとばかりになるちゃんの背後から顔を覗かせてました(←って、オマエはなるちゃんの背後霊かっ!)。その直後、昼休みのお弁当の時間に、クラスメイトBがアップになった時、その背後で一瞬だけアップで映りました。その直後、小テストの赤点掃除の場面で、男子二人がモップがけで「うぇ〜い!」と走って交差するのですが、あまりに早くて分かりにくいものの、画面左から右に流れていったのが間違いなく彼です…そのあと亜美ちゃんと会話するうさぎちゃんの後ろでちゃんとモップがけしてます…(て言うか、小テストで赤点取るようなヤツが、なんで成績優秀者の表なんか見に来てたんだよっ!)。秘かにAct.5では大活躍だったんですね…来たるべき衝撃デビューに向けて、伏線はバッチリだったわけです…(って誰も気付かねーよっ!)。

3.       続くAct.6では、授業中にタケルの写真にうつつを抜かすなるちゃん達を先生が注意した時、その後ろの方ににちらっと映っただけで、これといった見せ場は無し。

4.       次に発見したのは、本編ではありませんが、DVDの映像特典に収録されてるAct.8の「未使用シーン」。うさぎちゃんと亜美ちゃんが学校の休み時間に、教室のベランダで会話をしてる最中に、彼が友達の後についてベランダに出て来て、そのまま隣の教室のベランダを素通りしてどこかへ行っちゃってました。その頃教室の中では、なるちゃんとクラスメイトAとクラスメイトBが、「ナコナコなりきりコンテスト」の練習で『くぴくぴ』やってたので、さすがの「ひこえもんクン」も、そんななるちゃんを見るに忍びなかったものかと推測されます。

5.       それ以降は、今回に至るまで学校のシーン自体が激減した事もあり、残念ながら彼の姿を確認する事はできませんでした。だけどこれだけはハッキリと言えます。単なるエキストラでしかない男子生徒の中で、間違いなく彼だけが、常に微妙に特別なポジションにいました。ワシが睨んだところでは、彼がなるちゃんに気がある事だけは間違いないようですから、今後、このカップルがどう進展していくのか、とっても楽しみです(ってそんなのやんねーよっ!)。

        ★  ★  ★  ★  

       ダーク・キングダムにて…。

       ネフライト:「ベリル様っ、申し訳ありませんっ!…必ずプリンセスを見つけ出し、幻の銀水晶を…!」(←おなじみの光景)。ベリル様:「……」(←なんか言おうとしたような、してないような、不思議なリアクションですが、特に叱るでもなし?)。そんなネフライトに、クンツァイトがベリル様の方を見ながら、「いつまで口約束を唱えているつもりだ!…私がオマエにでも出来る仕事を与えてやろう。…たとえば私の…(←目線を落としてニヤつきながら)エナジーファームとか…」(←ここでネフライトの方を向く)。「だまれっ! 誰がオマエなどにっ!」。ベリル様:「クンツァイトっ!(←ネフライトに手を向けて制止し)…エナジーファームとはなんだ…?」「その名の通り…、牧場です。…ただし飼っているのは…集めてきた人間…」(↓)

       女の人が一人、『アリジゴク妖魔』の巣穴に落とされる…。落ちた場所は、どこだかの大きい建物の中の、やたらだだっぴろいロビー。そこに『アリジゴク妖魔』が現れて、落ちて来た女の人に催眠光線を浴びせる。すると、女の人は夢遊病者のように歩き始める。他にも同じように捕らえられた人々が、あっちこっちにたくさん歩いている。

       「人間どもには普通に生活をさせ、定期的にエナジーを吸い取ります」(↓)

       人々から吸い取られたエナジーが、天井の排気口に集められ、それが屋上にいる『アリジゴク妖魔』のところに出て来ると、妖魔がそれを扇いでダーク・キングダムの基地に送っている(←これって、ナニげにすげえシステムだな…ジェダイトくんなんか、地道にリュックに集めて徒歩でお持ち帰りだったのに…)

       「大いなる悪の復活が始まるのも、時間の問題でしょう…。ネフライトにはそこで下働きなどを…」ネフライト:「クンツァイトっ! それ以上言ってみろっ!」(←左手のひらを差し出す…これは、Act.9で見せた『ネフライト・ビーム』の構えだ)。「…やるか…?」(←剣の鞘を取り出す)。ベリル様:「またぬかっ!」ネフライト:「しかし…!」

       ベリル様:「クンツァイト。オマエの作戦は買おう。だがネフライトはオマエの部下ではない」。ネフライト:「……『ベリル様…。ベリル様:「わらわにかしずく者だ」(←ネフライトは、そう言われてダーク・キングダムお辞儀をします)。「それはオマエも同じ」(←一方のクンツァイトは微動だにせず)。「身の程をわきまえよっ!」(←クンツァイは、ようやく、ネフライトと同じ格好でダーク・キングダムお辞儀をします)。ベリル様は、そんなクンツァイトを、「…『こやつめ…!』みたいに睨んでおります…。

        ★  ★  ★  ★  

       亜美ちゃんが、どこだかの大きな歩道橋を歩いております…(←それにしても、この番組は歩道橋が好きですな)。

       まだ明るい時間帯で、私服姿です。おそらく日付は変わっておらず、まだ今日(←「1月26日(月)」)の放課後だと思われますが、メガネをかけてないので、これは、向かってる先は塾ではなく、クラウンですな。理由は簡単で、今回Act.16の各シーンだけ拾って見ても(↓)

       冒頭のアリジゴク妖魔の巣のシーン

⇒かけてない

       オープニング開けのクラウンのシーン

⇒かけてない

       十番中の登校シーン

⇒かけてる

       教室のシーン

⇒かけてる

       今の歩道橋のシーン

⇒かけてない

       つまり亜美ちゃんは、今回に限って見ても、『仲間と会う時はメガネをかけない』のだ。

       で、亜美ちゃんはうつむき加減で、ナニか考え事してるようで、足取りも、やや重そうです…この感じは、今日学校で起きた事を考えてるんでしょうな。そんな亜美ちゃんですが、ふと前を見ると…、これまた私服姿のなるちゃんが、こちらに向かって歩いて来ます…「大阪さん…!」…亜美ちゃんは立ち止まり…「…どうしよう…」(←もう完全に、『苦手意識』というか、『拒否反応』みたいなモノが芽生えちゃったみたいですな)…そして、「…『どっか隠れる場所ないかな…』みたいに左側に顔を向けた瞬間、「きゃあっ!」というなるちゃんの悲鳴が!

       「!」。見ると、なるちゃんの目の前に、例の『アリジゴク妖魔』の巣が、みるみると広がっていってます…「あぁ…あ…!」。なるちゃんは後ずさりしますが、時すでに遅し、「うわぁぁっ!」と足を取られて巣にハマってしまいます。「大阪さんっ!」(←すぐに走り出す)。「助けて!…誰かっ!」(←亜美ちゃんが巣穴の端にたどり着く)。この感じだと、この両者の間合いは、最初、だいたい30メートルぐらいは離れていたようですな。…ん? あれ?…亜美ちゃんが走って来た右側に、ちょうど横道があるじゃないかっ!(←さっき左側なんか見てないで、こっちへ進路変更すれば良かったんじゃないか?!)。ちなみに、ここは公園の敷地内のようですな(←亜美ちゃんはAct.5でも、クラウンへ向かう途中で公園を通ってましたから、やはりクラウンへ向かってたんですな)。

       亜美ちゃんは右側から回り込んで、なるちゃんの前にかがみ込むと、「大阪さんっ!」と呼んで手を差し出します。しかし、一瞬指先は触れるものの、なるちゃんは「うわぁぁ〜〜っ!」と穴に滑り落ちて行ってしまいました。「大阪さんっ!」

       そして、なるちゃんを飲み込んでしまうと、『アリジゴク妖魔』巣がみるみる縮んでいき、終いには消えてしまいました…。亜美ちゃんは、その跡を見つめて呆然と立ち尽くします…「…大阪さん……『ラッキー

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       亜美ちゃんは、じっとその場に立ち尽くしたまま、穴の消えた跡を見つめています…。

       そこへ、「亜美ちゃんっ!」と、うさぎちゃんとレイちゃんが駆けつけます(←亜美ちゃんがケータイで呼んだんですな。やはりクラウンに集まる予定だったんですな。なぜなら、うさぎちゃんとレイちゃんの二人は、火川神社かクラウン以外で二人きりになる事はまずないからです。レイちゃんは巫女さん姿ではなく私服ですから、そうなると必然的に、この二人はクラウンにいた事になります。で、ナニげにまこちゃんが不在ですが、その理由は、今回は後ほど劇中にてきちんと明かされます)。

       「ここ?!」。亜美ちゃんはうなずくと、「地面に穴が開いて、引き込まれちゃったの…」「まことを襲った妖魔と同じね」

       するとうさぎちゃんは、一、二歩前に出て、その場にひざまずきます…「なるちゃん…」。両手を地面について、アスファルトを握り締めようとするようなうさぎちゃんの後ろ姿を、亜美ちゃんは、ただ黙って見つめてます…。その亜美ちゃんの横顔を、レイちゃんが、かなり心配そうに見つめてます…。

       と、そこへ、ルナから三人に連絡が入ります。「みんなっ! 人を集めてる場所が分かったわっ。すぐに来てっ!」(←真顔バージョン)。うさぎちゃんは、黙って「!…『よ〜しっ!』みたいな顔をし、亜美ちゃんとレイちゃんは、お互いに顔を見合わせてうなずき合います。

       ちなみに、この時ルナは、「エナジーファーム」の現場から連絡してきてます。そして、三人のケータイが同時に鳴ったので、三人はそれぞれ自分のケータイを取り出して、一斉に耳に当ててます。セーラーケータイは、1つのケータイから、個別に、あるいは二人、三人、四人と、必要に応じて複数同時にかける事ができるのです。なので、もしもルナがこの連絡を四人に同時にしてるのなら、まこちゃんは、たとえ別の場所にいても、これと同じ連絡を受けられますから、個別に現場へ駆けつけて来るはずなんです。さて、まこちゃんは来るでしょうか?

        ★  ★  ★  ★  

       三人が現場に到着します…。

       そこへ、三人を待ってたルナが走って来て出迎えます…「は、は、は、はぁ…」(←CGバージョン)。「ルナ!」。すると、レイちゃんがすぐに、ナニかの気配を察知し、「!!…これは…!」「わかる?!」(←アップはぬいぐるみ真顔バージョン)。「結界が張られてるわ!」「結界?!」「邪魔者を寄せ付けない、バリアみたいなものよ」(←分かりやすい説明です)。

       すると、階段の向こうに、なるちゃんがボーっと横切って行くのが見えます…「なるちゃんっ!」。うさぎちゃんが叫んで駆け出すと、すぐに亜美ちゃんも「はっ!」と続きます。しかしすぐにレイちゃんが「あぶないっ!」と制止します。が、うさぎちゃんは見えない壁にぼかっ!と頭をぶつけて止まってします…「ったぁ〜い…!」。それを見て亜美ちゃんは、すんでのところで立ち止まり、難を逃れます…そして、パントマイムみたいに手を当てて、「?…これが、…結界?…『て言うか、ただのガラス板…?』『結界よっ!』「この向こうに、捕まった人達がいるわ…。みんな、エナジーを少しずつ奪われてるの!」「そんな…ひどい…『大阪さんだけでいいのに…』「みんなの力を合わせれば、壁は破れるかも! やってみてっ!」「わかったっ!」。うさぎちゃんはうなずくと、「ムーンプリズムパワ〜!」「マーキュリーパワ〜!」「マーズパワ〜!」と、三人同時に変身します。

        ★  ★  ★  ★  

       「じゃあ、行くわよ!…いち」「に!」「さんっ!!」びびびびびびびっっっ……(←ビーム?をあびせてる音)。どか〜んっ!。しかし、あえなく弾き返され、その勢いで三人は床に倒されてしまいます。

       するとマーキューリーが「もう一回っ!」とすぐに立ち上がって、「いち!」「に!」「さん!!」びびびびびびびっっっ……。どか〜んっ!。また弾き返されて倒されてしまいました。

       するとまたマーキューリーが、「もう一度っ…!」と、すぐに立ち上がって、一人でしゅわ〜〜…どか〜んっ!「きゃあ!」「亜美ちゃん!」

       しかし、「だいじょぶ…」と、またすぐに立ち上がって、また一人で、しゅわ〜〜「亜美ちゃん…」どか〜んっ!「ああっ!」。やっぱり弾き返されて倒されてしまいました。

       「亜美ちゃん! ちょっとストップ!」「どうしたの!? そんなムキになって!」。しかしマーキューリーはヨロめきながらも、「…大阪さん…助けなきゃ…」と、また立ち上がります。するとセーラームーンもやっと立ち上がり、「亜美ちゃん……」「はあ、はあ、……」(←肩で息をするマーキュリー)。そんなマーキュリーの背中に向かってセーラームーンは、「……亜美ちゃんて…すごいね…」「え?」(←首だけ横に向けますが、振り返ってセーラームーンを見るまではしません)。「あんなケンカしたあとなのに、こんな一生懸命でさ。…私なら…どうかな…」「…………」(←そう言われて、視線を落としながら正面を向き、うつむいてしまいます)。するとセーラームーンは、「ねえ! ちょっと待ってて!」と言うと、突然どっかへ走って行ってしまいました。「うさぎ!…『トイレそっちじゃないわよっ!』

        ★  ★  ★  ★  

       セーラームーンを待ってる間、マーズがマーキュリーに歩み寄って声をかけます…。

       「大丈夫?」「…私…優しくなんかない…」「え?」

       いきなり、マーキュリーのこの語りだし方がすごいですな…。ここでマーズは、マーキュリーの肉体的疲労に対して「大丈夫?」と声をかけたのに、それに対してマーキュリーは、その質問自体は完全に無視して、突然『独白』を始めます。この語りだしは『告白』ではなく、『独白』です。つまり、マーズの事など無視してるんです。なぜなら、亜美ちゃんの事を「優しい」と言ったのはうさぎちゃんで、それも2度(←最初は登校のシーン⇒「なるちゃんっ、亜美ちゃんスッゴイ優しいんだよ。なるちゃん達のコト心配してくれて!」、次は教室のシーン⇒「ちょっとなるちゃん、亜美ちゃんはそんなんじゃないって! 本当に優しすぎるんだよ」…つまり、「私…優しくなんかない…」と言うのは、うさぎちゃんに対して訴えかけてる言葉だからです。当然マーズはそんな具体的な話など知りません。うさぎちゃんはレイちゃんの前では、亜美ちゃんの事を一度も「優しい」という言葉では語ってないんです。だからマーズは「え?」となる訳です。この語りだしは、亜美ちゃんが、いかにこの三角関係について思いつめていたかを物語るもので、そしてそれを聞かされた我々も、マーズ同様「え?」となるのです。

       「…大阪さんを助けたいのは、自分のせいかもしれなくて、怖いからだよ」「そんな…! 亜美ちゃんのせいな訳ないじゃない…」。マーキュリーは首を横に振り、「…私…大阪さんに、すごい嫉妬してた…」(←ええっ!? そうだったの?!)。「うさぎちゃんは、私だけの友達じゃないし…大阪さん達とだって一緒にいたいのは当然だって(ここで初めて、ちらっとマーズを見ます)頭では分かってるんだけど、うさぎちゃんと楽しそうに話してるの見るだけで、大阪さんのコト嫌いになりそうで…」

       亜美ちゃんって、なるちゃんに対してこんなに「嫉妬」してたんだ?! 不覚にもワシ、言われるまでちっとも分かりませんでした。逆になるちゃんの『嫉妬』の方が露骨だったので、それに対して戸惑ってるだけで、てっきり、セーラー戦士としての仲間意識の前では、余裕しゃくしゃくで『なるちゃんなんか眼中にない』のかと思ってました。でも、なるちゃん目線や視聴者目線では、亜美ちゃんの「嫉妬」は、ここで告白されるまでずっとヒタ隠しにされて来たので、分からなくても当然なんですが。

     ただ、唯一それを匂わせてたのは、最初のクラウンのシーンで、「あー…、そのぉ…、ん〜…、なるちゃん達と一緒でさ!」とうさぎちゃんが言った瞬間の、亜美ちゃんの「!…」という鋭い視線ぐらいです(←ただし、それにしたって、Act.14と15における前哨戦を受けて『過敏に反応した』のだとしか思えませんでしたからね)。

       つまり亜美ちゃんは、自分の「嫉妬」を認めたくないから、「大阪さん」の存在を無視しようと努めていたのかもしれませんな。それが傍目には、あたかも『眼中にない』かのように映っていたのではないでしょうか?

       ちなみに、「うさぎちゃんと楽しそうに話してるの見るだけで、大阪さんのコト嫌いになりそう」と言うのは、実は登校シーンの二人の会話を指してたんですな…この時の会話の内容は⇒(「で、どうだった? 彼とのデート!」「だから違うんだって! 私が好きなのは…アイツじゃないの!」)…この手の恋愛話は、セーラー戦士同士の間でもされない、ごくプライベートなものであるばかりでなく、亜美ちゃんにとって唯一最も苦手な分野で、つまり、『入りたくても、私には絶対入れない』会話です。実はこれが、密かに亜美ちゃんの「嫉妬」を煽ってたんですねぇ…なるほどねぇ…これならなるちゃんでも十分、『セーラー戦士の仲間意識』に対抗できますもんねぇ…。

       マーキュリーは続けます…「…あの時…(アリジゴクのシーンを回想しながら)…大阪さんを助けられなかったのは、自分の中にそういう気持ちがあったから…」「亜美ちゃんっ!」「もしかしたら…『て言うか、ぶっちゃけ』…いなくなればって、思ったかも…『てか思った♪』。…私…自分がこんな嫌な人間だって知らなかった…。それなのにうさぎちゃんは、私のコト優しいって思ってくれて…」(←ここでようやく、さっきの語りだしの『独白』における私…優しくなんかない」の意味が説明され、いつしかレイちゃんへの『告白』に変わってます…)。…で、ここで、懸命にどっかへ走ってるセーラームーンが映されてますが???思いっきり外の道を走ってますな…マジでナニやってんでしょうか?

       で、マーキュリーはその場にへたり込んでしまいます…「うさぎちゃんも騙してるんだよっ、…最っ低……」

       すると突然、マーズの御身足がドアップでカーンっ!と一発ヒールを踏み鳴らし、『女王様とお呼びっ!』なによっ、そんな事ぐらい…なんでもないじゃんっ(←声が震えてます)「…え?」「裏表のない人間なんていないわよっ!『アリジゴクの巣を見てアリを落としたいと思わない人間なんていないわよっ!』誰だって色んな自分がいるわ『誰だって1匹や2匹落としたわ』私だって…」「…レイちゃんも?…『ちなみに何匹くらい?』「…『う〜ん…軽く100匹は落としたかな』いいじゃない、嫉妬くらい『いいじゃない、大阪さん1匹くらい』亜美ちゃんは満点を狙いすぎよっ!『亜美ちゃんは昆虫を観察しただけよっ!』「…………」(←ここでマーキュリーは、マーズから顔を背けてうつむいてしまいます…)。

       するとマーズは、『ちょっと言い過ぎたか?』と思ったのか、ひざまずいて「でも大阪さんを助けられなかったのは、そのせいじゃない」(←マーキュリーはマーズを見ます…その目には涙がにじんでます…)。「亜美ちゃんなら絶対にない! 私が保証する」(←マーズは、マーキュリーの手を取り、マーキュリーの体を揺すりながら)…「だから、自分を嫌いにだけはなっちゃだめっ、いいわね?…」「……レイちゃん…」…え、ええ話やぁ〜(涙)…ちなみにワシも、ガキの頃10匹くらい落としました…。

       ところで、もう一方のマーズですが、この人もここで、ナニげにすごい『告白』をしましたね。マーズはここで、「誰だって色んな自分がいるわ…私だって…」と言いましたが、それでは、この時マーズが飲み込んでしまった、「私だって…」のあとに続く言葉とは、一体なんだったのでしょう? 話の流れからすれば、当然、「私だって…『うさぎと同じ学校の亜美ちゃんに嫉妬するのよ』ですよね? でもマーズは、Act.5の教訓があるから、マーキュリーに気兼ねしてそこまでは言えない。だから言葉を飲み込んだあと、「いいじゃない、嫉妬くらい…」と、まるで他人事のような言い方でごまかしてるんです。要するにマーズは、「自分を嫌いにだけはなっちゃだめ」という言葉を、実際はマーキュリーにではなく、むしろ自分自身に言い聞かせてたんですね。

       でも一方のマーキュリーは、今は自分と「うさぎちゃん」の事で頭がいっぱいなので、「レイちゃんも?」と言いながら、マーズの言葉を、「裏表のない人間なんていない」という一般論でしか理解しておらず、レイちゃん個人の『うさぎに対する気持ち』にまでは思いが至ってません。このように、この会話の中にすら、まだまだお互いの遠慮やすれ違いがあるのです。

     ※ レイちゃんの、この、『うさぎを巡っての亜美ちゃんへの遠慮』は、のちにレイちゃんが、うさぎちゃんよりも美奈子の方に執着し始める原因の一つともなり、それが、レイちゃんが亜美ちゃんから目を離してしまう事にもつながっていきます。そして、そんなリーダーの不在が、『あの悲劇』へと導いてもいったのです。

       そこでだっ! このマーキュリーの『告白』を聞いた上で、そんな亜美ちゃんの心理状態を前提に、もう一度、『なるちゃんアリジゴクに浜る』のシーンをつぶさに検証し直してみると、我々は、驚くべき事実に気付かされるコトになるのであるっ!(下図参照↓)※図が表示されない方はコチラをどうぞ⇒【なるちゃんアリジゴクに浜るの図▼】

      【図5】

1.       まず、亜美ちゃんは、なるちゃんの悲鳴を聞いてすぐに走り出します。

2.       そして、巣穴の端にたどり着きます。その時点では、もう巣穴の拡大も止まっており、穴の向こう側の「大阪さん」もまだ落ちたばかりなので、手を差し伸べれば十分手の届く範囲内にいます。

3.       ところが、亜美ちゃんは、巣穴の端にたどり着いた時点で、そこで一度立ち止まってしまうんです。

4.       それから亜美ちゃんは、「大阪さん」を見ます(←この時、「大阪さん」は這いつくばってる状態で亜美ちゃんに背を向けてるので、まだ亜美ちゃんに気付いてません。最初に亜美ちゃんは、駆け出す前に「大阪さんっ!」と言いましたが、その声は「大阪さん」には聞こえてないんです。だから「大阪さん」は、「誰かっ!」と言ってる訳です)

5.       それから亜美ちゃんは、一瞬視線を落として巣穴の中心点を見ます(←おそらく、妖魔が出て来るのを気にして、このタイミングで変身するかどうか迷ってたはずです。なぜなら、今なら「大阪さん」に見られる事なく変身できるからです。だからここで立ち止まったんです)

6.       でも亜美ちゃんは、すぐに右方向に走り出します(←その右方向には、『悪魔のささやき』のような横道が…しかも、左方向に走った方が近いのにっ!)。で、その直後に「大阪さん」が映された時、彼女はさっきより下に落ちてます(←つまり亜美ちゃんは、『変身してたら間に合わない』と判断したので走り出したんです)

7.       そして、亜美ちゃんは迂回して来て、「大阪さん」の前にしゃがみ込みます。そして、そこで初めて「大阪さんっ!」と呼んで合図し、手を差し出します。しかし、その時にはもう、「大阪さん」は手が届かないところまで落ちてしまってたんです。

       つまり、亜美ちゃんに何の迷いもなく、一瞬たりとも立ち止まる事なく「大阪さん」の前に回り込んでいれば、少なくとも手は届いてたはずなんです…。ただし、仮に手が届いても、その場合、まこちゃんの時のように、妖魔が足を引っ張りに出て来てしまうでしょう。でも、そうしたら、「大阪さん」に見られようがどうしようが、変身して助ければ良かったんです。そこまでした結果、それでも助けられなかったのなら、その時は『最善は尽くしたのだから仕方ない』とも思えますが、「あの時」の亜美ちゃんにはそれができなかった…。なぜできなかったのか? その理由を、亜美ちゃんは、「大阪さんに、すごい嫉妬してた」せいだと自分を責める訳です。しかし、亜美ちゃんのこの躊躇は、亜美ちゃんが頭脳派で完璧主義者であるがゆえの逡巡と表裏一体なんです。まこちゃんのように、後先考えずに行動が先に出るタイプではないですから。つまり、レイちゃんが言った「亜美ちゃんは満点を狙いすぎよっ!」というセリフは、そういう事も示唆しているんですね。

        ★  ★  ★  ★  

       とそこへ、「まこちゃん、頑張って! ここだから!」と言いながら、セーラームーンがジュピターを連れて、走って戻って来ました…。

       これを見て誰もが、「ケータイで呼べばいいじゃんっ!」とツッコミを入れたはずだ(←て言うか、ワシがそうでした…)。しかし、よくよく考えれば、ジュピターはたぶん、風邪で療養中のため、ケータイの電源切って『ガーガー』イビキぶっこいて寝ていたはずだ。そのくせ、「大丈夫っ! 風邪ぐらい平気だよ。最初から呼んでくれれば良かったんだっ!」と豪語しながら走っております(←そうなのだ…。こういう人なら、亜美ちゃんみたいなコトになって悩んだりはしないのだ…)。

       ところで、真面目な話、ジュピターはケータイの電源を切ってたんでしょうな。つまり、風邪のまこちゃんを休養させるため、緊急の『全員呼び出し』で起してしまわないように、みんなで申し合わせてまこちゃんにケータイの電源を切らせ、今回だけは休んで早く風邪を治すように言ってあったはずなんです。今回セーラーチームは、前回同様「行方不明事件」の捜査に当たってて、今日もそれでクラウンに集まる予定だったはずです。それで亜美ちゃんはクラウンに向かってたんです。その途中で「大阪さん」『アリジゴク妖魔』にさらわれ、ケータイでみんなを呼んだ時、うさぎちゃんとレイちゃんが二人で駆けつけましたが、それなのに、その時点でまこちゃんだけ来なかったという事は、まこちゃんはクラウンに来てなかった事になります。つまり、風邪で療養中だったからです。そして、そのためにケータイの電源を切ってたからこそ、亜美ちゃんがケータイでみんなを呼んだ時も、その直後にルナが「みんなっ! 人を集めてる場所が分かったわっ。すぐに来てっ!」『全員呼び出し』をかけた時も、まこちゃんだけ来なかったんです。だからこそ、セーラームーンは、直接まこちゃんちまで走って呼びに行くしかない事を、最初から分かってた訳です。だからそうしたんですね。

       で、セーラームーンは、手を取り合いながら座り込んでるマーズ達に、「ごめんね!」と言います。

       すると二人は立ち上がり、マーズは笑顔で、わざとセーラームーンに聞こえよがしに、マーキュリーにこう言います…「うさぎの理想なんか、裏切っちゃえばいいのよ♪」「えっ?!…ナニぃ…?」。マーキュリーは微笑みながら、セーラームーンに、「うぅん…」とすっとぼけてみせます(←もう涙はすっかり乾いてます)。

       「見て! ひびが入ってるわ」…ってあれぇ?!「ひび」って…、やっぱりただのガラス板なんじゃ?…『結界よっ!』「ホントだ! じゃあ、トドメの一発!」「いち!」「に!」「さんっ!」しゅわ〜〜っ!びびびびび……ぱり〜んっ!…ってあれぇ?!ぱり〜んって…、やっぱりガラス板だったんじゃ?…『結界よっ!』

       「やったぁっ!」「やった…!」「やったわね!」(←マーキュリーに)。「うん!」(←マーズに)。…これ…美奈子がいりゃ、ケリ一発で割れたな…。「行こうっ!」。みんなは、うなずいて走り出します。

        ★  ★  ★  ★  

       セーラー戦士達が「結界」を破って踏み込むと、それを見て『アリジゴク妖魔』は焦ったのか、人々から一気にエナジーを吸い取ってしまい、今まで夢遊病者のように歩いてた人々が、その場にばたばたと倒れ込みます。

       その中になるちゃんを見つけたセーラームーンが、「なるちゃん!」と叫ぶと、すかさずマーキュリーは、「…『ンなモン放っといて』妖魔を探さなきゃ!『そーだそーだ!』。するとセーラームーンとジュピターも、思いっきりと即答しちゃってます…(←い、いいのか?!それで?!)。『いいのよっ!』『いいと思う…』『…いっかぁ?!』『…だな!!』。…は、走れっ!愛と正義のセーラーチームっ!

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       ところがっ! その直後、突然背後から現れた妖魔が、ナンと、ジュピター、マーズ、セーラームーンを、それぞれパンチ一発であっけなくマットに沈めてしまいます。「うっ!」「う゛っ!」「あっ!」

       一人で先頭を走ってたマーキュリーが振り向きますが、その目には一切の動揺の色もなく、極めて冷静に、向かってくる妖魔を見据えております…(←前々回から、戦うマーキュリーがすっかりカッコよくなってる…)。あとはもう、マーキュリー怒涛の独り舞台だっ! マーキュリーは妖魔のパンチを軽やかなステップでかわしながら牽制しつつ(←って、クンツァイトの妖魔って、いつも殴る蹴るばかりで、なんか技ねーのか?)、で、マーキュリーは『マーキュリージャーンプ!』から『マーキュリーキーック』をお見舞いして空中回転し、倒れてる三人の前に立つと、妖魔に向かって指を振り、「こっちよっ♪」と可愛く挑発。そしてトドメは、「マーキュリー・アクア〜・ミ〜スト!」で、「うわぁ〜っ!」と見事に『アリジゴク妖魔』を退治します(←日本中の亜美ちゃんファンも大満足!!)。

       みんなが立ち上がってマーキュリーを祝福します。「やったわね」「やったね!」「やったな」「うふ」「くしゅん!」(←大地が揺れてます…地震、カミナリ、木野まこと…か?)。「だいじょぶ? まこちゃん!」「だめみたい…」「うぅん、ごめんね〜…『ドアぶち破って叩き起こしちゃって』。一同爆笑(←約一名ややウケ…マーズは、マーキュリーの後ろ姿を微笑ましく眺めております…)。

       そこへルナがやって来て、「セーラーム〜〜ン! あとは、エナジーを奪われた人達に、パワーを!『あ、それと、ついででいいんだけど、気が向いたらなるちゃんにもねっ♪』(←CGバージョン)。セーラームーンはうなずいてスティックを取り出し、Act.10の時のように、それをかざして光を放つと、倒れていた人々が次々と目を覚まして起き上がります。えっとぉ…なるちゃんはぁ……と…あ、やっぱ一番最後に起こしてもらえたようですね(←ヨカッタね♪ワシャてっきり…)。

       で、そのなるちゃんはと言うと…「……ナンでこんなトコに…?」(←おおっ! やっぱりか!)…いつものように、事件の記憶そのものが消されてます。これはものすごく便利な展開です。彼女、亜美ちゃんにアリジゴクに落とされたコトを全く覚えてませんっ!(←え?! 落としてない?…そうかなぁ〜…)。

        ★  ★  ★  ★  

       日付変わって、十番中にて…。

       「調理実習室」…。おおっ! 英語以外の授業風景はナニげに初めてですな。家庭科と言うコトは、これは無条件で今日は『木曜日』です。なぜなら2年1組の時間割はAct.1や3でハッキリと確認する事ができ、そこにそう書いてあるからです(↓)

 

1限

英語

国語

体育

音楽

英語

2限

社会

美術

数学

英語

美術

3限

体育

数学

理科

国語

理科

4限

理科

社会

国語

数学

社会

5限

国語

英語

英語

技/家

数学

6限

数学

 

音楽

 

国語

       つまり今回Act.16は、放送日当日の『1月24日(土)』に始まり、事件の解決した日(←おそらく「1月26日(月)」)を経て、それから3日後の『1月29日(木)』まで劇中カレンダーが進んだという事になりますな。

       で、家庭科の先生が、「はーい、いいですかぁーっ。じゃ、これから、クッキーを作りますから、テキトーに、二人一組になってください」。一同:「は〜い…」(←いいお返事ですな…)。しかしこの人だけ⇒「えっ? またぁ?!…(心の声→)どうしよう…なるちゃんと亜美ちゃんが…『モテる女は辛いぜ…』。うさぎちゃんがそう思いつつ、恐る恐る後ろを向くと、ナンと亜美ちゃんが、「大阪さん…」と、うつむきながら、なるちゃんのところへ来ます。「あれぇ?!」

       するとなるちゃんは、「ナニこれ?…優等生のやり方?」と、冷たく言い放ちます。亜美ちゃんは、依然としてうつむきながら首を横に振り、「ケンカはしたくないけど、でも…うさぎちゃんと組むのは譲りたくないし…」…ここで亜美ちゃんは顔を上げ、なるちゃんを見ながらキッパリと、「そんなに優しくないの、…私……だから…!」と言います(←ナニげにこれは、『攻撃は最大の防御なりっ!』の極意ですなっ!)。

       …で、なるちゃん:「……」(←考え中…)。亜美ちゃん:「……」(←目のドアップ中…)。なるちゃん:「……」(←こっちも目のドアップ中…)。両者:(←にらめっこ中…)。

       ここでなるちゃんが口を開きます…「へぇ〜、まあそれならあたしも同じかな」…なるちゃんはそう言うと、急に吹っ切れたような笑顔になり、「じゃ、やりますか?!」「…うんっ!」(←にっこり)。

       そんな二人を見て、うさぎちゃんは嬉しそうに、「…亜美ちゃん…。…って、じゃあ私一人ぃ?」。すると、ちょうどそこへ先生が来て(←家庭科の先生、けっこう美人だな…)、「月野さん? 先生と組みましょ」「えっ…………はいぃ…」。ちゃんちゃん。そうなのだ、2年1組は、今日は一人お休みしてるのだ(←この季節なので、きっと風邪に違いない)。てコトは、やはりこの前の英語の授業の時も、やっぱり一人休んでたのでは?(←いや、きっとそうだっ! そうに違いないっ!)。

       どうやら、なるちゃんと言う人は基本的に、『本音を言わない優等生タイプ』の人が好かんみたいですな(←うさぎちゃんの煮え切らない恋愛事情に関して、やたら積極的にアドバイスしたりおせっかいを焼くのも、同じ性格から来てます…とにかく物事をハッキリ白黒付けたがる、要するに欧米タイプの人ですな)。その点において、正にうさぎちゃんと亜美ちゃんは全く正反対のタイプですからな。そう考えると、このシーンで、初めて亜美ちゃんの『本音』の言葉を聞いて、ころっと態度を豹変させたなるちゃんの気持ちは、非常に納得のいくものに映りますな。ただ、一方の亜美ちゃんはどうなんでしょうか? ここで亜美ちゃんは、マーズから「うさぎの理想なんか、裏切っちゃえばいいのよ♪」と言われて、正にその通りに「優しくない」と宣言して見せた訳ですが…。う〜む…ワシとしては、この場は取り敢えず、なるちゃんの意外なリアクションに救われた形になった…としか、言いようがありませんなぁ…。亜美ちゃんが亜美ちゃんなりに一歩成長したように、なるちゃんだってなるちゃんなりに一歩成長してる…と言ったところでしょうか?

       ちなみにワシが中学の頃は、女子が家庭科、男子が技術科と別れてたもんでしたが、今じゃ男女一緒で「技術家庭科」となってるそうな…(知らなんだ…)。んでワシ、探しました、目を皿のようにして…我らが「ひこえもんクン」がクッキーを作るその勇姿を!…しかし、確かに男子は数名おれど、必死の捜索にも関わらず、彼の姿を確認する事は出来ませんでした。おそらくコイツに違いないと思われた人物は、残念ながら先生の影に隠れてしまってよう見えんのだ。と言う訳で、英会話の授業の再現とはあいならず、今回ひこえもんクンの出番は無し…ちょっと残念。しかし、ワシは確信している! 姿こそ見えなかったが、彼はきっと自分の焼いたクッキーを、愛するなるちゃんに渡したに違いないっ! がんばれ「ひこえもんクン」っ! なるちゃんには、あくまでも『本音』でアタックが効果的と見たぞっ!

        ★  ★  ★  ★  

       さてさて、家庭科でクッキーを焼くというコトは、出来上がったそのクッキーを誰かにあげると言うのが、学園生活恒例の「甘酸っぱいイベント」の一つであります…。で、うさぎちゃん、亜美ちゃん、なるちゃんの三人は、「調理実習室」のテーブルに並んで座り、あげる相手の名前をカードに書いております(←この三人の並び順は、なるちゃんが席を譲ったって形ですかね?『今日のところは、正直に言った事に免じて譲ってあげる』みたいな…)。

       で、亜美ちゃんは、水色のカードに「ママへ」と書いております。うさぎちゃんもナニか書いてますが、そこへなるちゃんが席を立ってうさぎちゃんに、「うさぎはカレだよねぇ〜♪」と冷やかしに来ます。するとうさぎちゃんは、「やだ違うよぉ〜!」と言ってなるちゃんを押し戻します。そんな二人のやり取りを、亜美ちゃんは背中越しに微笑ましく聞いております。で、うさぎちゃんのピンク色のカードには、ナニげに「地場 衛さま」(←ウサギさんのイラスト入り)って書いてあります(←うそつき〜っ! でも、確かに『カレシ』という意味では、「カレ」ではないもんな…)。「…(心の声→)お礼だもんね。このあいだの…ただのお礼…」(←前回の窃盗団事件のコトですな)。

       すると、突然なるちゃんが亜美ちゃんに、「ああ! これ余ったの頂戴?!」と言うと、うさぎちゃんがすかさず「だめっ!」「だめなの〜」「ナァンで? いいじゃん頂戴よぉ」「じゃあたしが食べるっ!」「うさぎはダメ〜っ! 一緒に食べよ?!」「うん」「うん」「ええ〜! ひど〜〜い…」「いただきます」。…って、ナンだ?! このやり取りは?! 会話の流れの意味が全く分からんっ!

       コレ、たぶん亜美ちゃんは、自分の焼いたクッキーを、「ママへ」あげるのとは別に、クラウンの仲間にもあげようと思って取っておいたんでしょうな(←亜美ちゃんの前に置いてあるトレーには、クッキーがちょうど3枚しかない…つまり、うさぎちゃん、レイちゃん、まこちゃんに1枚ずつか?)。だから真っ先にうさぎちゃんが「だめっ!」って言ったんですな。でも亜美ちゃんは、なるちゃんの強引さに負けて、さっきの『借り』を返す意味でも、「うん」と寝返ってしまったんですな。それで、うさぎちゃんが「ええ〜! ひど〜〜い…」ってなったんでしょうな。

       何はともあれ、そんなほのぼのとした(?)やり取りの背後では、教室の窓の外に、ナニやら怪しげな稲光がごろごろと…。

        ★  ★  ★  ★  

       ダーク・キングダムにて…。

       その稲妻が、基地のお城に直撃してます。で、御前会議中のベリル様が、ナニげにうろたえております…「これは…!」。クンツァイト:「お分かりにならないか?…復活の兆しですよ。…大いなる悪…クイン・メタリアの!」(←ガッツポーズ)。すると、突然大地震のように基地が揺れ始めます。ベリル様がヨロめいております…「はっ…は…!」(←ナンか、普通のか弱い女性みたい…)。ネフライト:「ベリル様っ!」(←そんなベリル様を庇おうと前に出ます)。

       すると、壁の一部が崩れ、そこから、怪しげな赤い光りと共に、「アァ〜〜…」という怪しげな呻き声が聞こえてきます。ベリル様はそれを見て、やっと威厳を取り戻し、「…クイン・メタリア…!」と言います。

        ★  ★  ★  ★  

       さて、今までダーク・キングダムの基地と言えば、御前会議に使われるベリル様の『お立ち台部屋』と、ゾイサイトのピアノ部屋と、洞窟の通路しか公開されてなかったのですが、ナニげに今回、新たな部屋が出てまいりました。…まいりましたが、これは部屋と言うよりは、通路の途中にある石造りの棚みたいですな。どうやら、『四天王石』の保管庫みたいです。石を置くための窪みが四つあって、そのうちの二つに『四天王石』が保管されてます(←ジェダイトくんとゾイサイトのやつですな)、そのうちの一つが、基地が揺れた拍子にコトンと下に落ちました…、すると…おや?…ナンと…、ジェダイトくんが復活いたしましたっ!(←イヤッホ〜イ! ワシャ待っとったよぉ〜っ!)。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらはうさぎちゃん…。

       私服姿で、住宅街を歩いております。これは、家庭科のあった『木曜』の放課後ですかね? 左手にクッキーの袋をかかえ、右手に地図らしき紙切れを持って辺りを見回しながら、ナニやら「えへっ」とか照れ笑いなんか浮かべちゃっております。で、目的地を見つけたらしく、嬉しそうにそれを見上げます…「ここかあ〜…」(←めちゃめちゃデカイ高級マンションだか億ションだかです)。どうやら、地場衛の家に来たようですな。手に持ってた紙切れは、前回なるちゃんに渡されたメモです⇒(「ナニも言わなくていいからっ! え〜とっ…、地場くんの、ケータイと、住所と、誕生日、血液型っ!」)⇒メモの左下に、たぶん犬のイラストか写真だと思われますが、それが印刷されてるので、これがこのあいだのメモだと言う事が分かります(←なるちゃんが一枚一枚に分けてメモってくれたヤツが、こんなところで役に立つとは…)。

       「すごっ!…おぼっちゃまなのかなあ〜…(突然、心臓の音が)ドキッ…ドキッ…ドキッ…」(←うさぎちゃん、なんかニヤついちゃっております)…「…『しめしめ…うまくいきゃぁ、玉の輿ってかぁ?』(←などと妄想中…)…この時、うさぎちゃんの持ってるメモが風に揺れて、地場衛宅の住所の一部が見えます…読み取れる文字は、一行目が「麻布十番」、二行目が「の31」、三行目が「906号」です。つまり、地場衛も同じ十番町内に住んでたんですな(←ナニげに狭い世間だったんですな。どうりでタキシード仮面がすぐに来られる訳だ)。で、うさぎちゃんはふと我に返ると、「!…(心の声→)なんでドキドキしてんのよっ、こんなのに意味はないんだからっ。私が好きなのはタキシード仮面っ」。するとそこへ、「!…『あっ』偶然にも、ちょうど地場衛が出て来ました。

       うさぎちゃんは、「…『来たぁっみたいな感じで、とっさにクッキーの袋を後ろへ隠します(←いきなり見せて、驚かしてやろうと思ったんでしょうか?)。ところがっ! ナンと、その地場くんのあとから見知らぬ女性が出て来て、馴れ馴れしく彼と腕を組んで、「行こっなどと言っちゃってるではありませんかっ! で、地場くんも、それがさも当たり前であるかのように、「うん」などと返事しちゃっております。

       「えっ!?」。すると、地場衛がうさぎちゃんに気付いて、なぜか『やべっ』みたいな顔してます(←完全に、浮気現場を見られた亭主の顔です…)。すると、その女性もうさぎちゃんを見たあと、地場くんに、「どうかしたの? まもる…」なんて声かけちゃってるではありませんかっ! で、地場くんは、「いや?」などと言って、何も見なかったかのようにさっさと行ってしまったではありませんかっ! で、うさぎちゃんは、地場衛を驚かせようと思って後ろに隠したクッキーの袋が出せなくなってしまい、逆に自分が驚いちゃって、完全に固まってしまっております…「……(心の声→)そっか…カノジョいたんだ…。別に、関係ないけど…」(←早いな結論出すの…)。しかしこの女性…地場衛のコトを気安く「まもる」と呼んで、馴れ馴れしく腕組んでたところを見ると、やっぱ「カノジョ」なのか? ワシャどうせ、元基の妹の宇奈月ちゃんだろうと踏んでるんだが…(確かアニメ版でそんな話あったよな…)。

       うさぎちゃんは、二人が去って行ったのとは反対方向に歩き始めます…。その表情には、来る時に見せていた笑顔はもうありません(←どーでもいいけど、風つよっ…)

       ※ それはそうと、今回は、美奈子…一瞬たりとも出て来なかったなぁ…。ちなみにどういう訳か、亜美ちゃんが主役の回って、ナニげにいっつもそうなんだよなぁ…(←Act.2、5、14、16、27、33、34等々…)。

        ★  ★  ★  ★  

       次回は、その美奈子が主役だっ! ついに「セーラーヴィーナス様」初変身のお披露目かっ!?

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       セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】

       マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】

       マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】

       ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】

       ヴィーナス:美奈子(小松彩夏さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】

       ルナ(声・潘 恵子さん):「」『』

       アルテミィ〜ス(声・山口勝平さん):「」。『』。

       その他:「」『』

[2009年1月24日(土)初稿 トモロー]


Act.17:ヴィーナス初変身編

 

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     今回レビューしたAct.16は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第4巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)

 

DVD第4巻 作品本編(4話収録)

 

Act.13 Act.14 Act.15 Act.16 

毎回映像特典(10分)

 

「セーラームーン」におしおきよ 沢井美優北川景子A

Act.16 ゲストキャスト

 

日下陽菜:

菊池先生:

木村桃子:

安部香奈美:

松下萌子

松井涼子

清浦夏実

平井愛子

松下萌子オフィシャルウェブサイト▼

松井涼子オフィシャルブログ▼

公式ホームページ▼

所属事務所 放映テレビプロダクションの公式サイト▼

 

セーラー戦士アクション:


今村ゆり子

永瀬尚希
中島俊介
伊藤由紀子

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ジャパンアクションエンタープライズ公式サイト▼
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