―実写版セーラームーンを検証する―


Act.15:うさまもvs窃盗団編――

 

       本稿は、2004年1月17日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第15話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。

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       セーラー解説はうさぎちゃん…。

       「新しい敵、クンツァイトに、妖魔にされそうになって大ピンチだった私を、亜美ちゃん達が助けてくれました! 大感謝っ!…でも、もう一人だけ感謝しなくちゃいけないのが、タキシード仮面…。また、危ないところを助けてくれたんだよね…。これで、みんなも、タキシード仮面のこと、見直してくれたんじゃ…」「ドロボーはドロボー…」(←出たっ、ドロボーぎらい…)「悪い人じゃないと思うんだけどぉ…『ちょっと足は遅いかな…前回だって、私がチルチル・ミチルみたいにパンクズ落としてあげたからついて来れたけど』…」「うんうんっ…『って、それマジ?!』「なにかぁ…不吉なものを感じるのは確かよ…『盗撮とかしてそう…』…」「やっぱり、タキシード仮面には、近付かない方がいいわ」(←ノーマル・バージョン)(←って、あれぇ? いつの間にか亜美ちゃんまでもが、とうとう反対派に回ってしまいましたよ?)。

       この亜美ちゃんの心境の変化は、一体どうしたコトでしょうか? 前回、自分があんなに頑張ったのに、一番おいしいところを最後にタキシード仮面に持ってかれちゃったので、シャクに触ったんでしょうか?(←って、まさかね…)。なので、ちょっとここで、『マーキュリー目線でタキシード仮面を見る』ために、マーキュリーとタキシード仮面の『邂逅の歴史』を振り返ってみました(↓)

1.       【Act.1】⇒マーキュリーはまだ覚醒しておらず。

2.       【Act.2】「アルトゼミナール」にて…。タキシード仮面の独り言:「セーラームーンに…、セーラーマーキュリーか…」(←マーキュリーはまだ彼を知らず)。

3.       【Act.3】「万寿閣(まんじゅこく)」の庭にて…。「あの人も…私達の仲間?」「うぅん…分かんないけど…でも二度目なんだ…。助けてくれたの…」「……」(←マーキュリーにとってはこれが初遭遇)。

4.       【Act.4】「Club Moon」のビルの屋上にて…。「きゃあ〜〜っ!!」「しっかりつかまれっ!」(←「ファイト一発」の後、空中遊泳に…。しかし宝石箱は、「違ったか…」と言いながらも持ち去ってしまう)。

5.       【Act.5】「PGS文化スクール 第八回 陶芸展」の近所の森にて…。「タキシード仮面!」「…違うな…。幻の銀水晶じゃない…」(←ネックレスをセーラームーンに投げ渡す。この時はセーラームーンを助けてない)。

6.       【Act.6】『ジュピター登場編』にて…。タキシード仮面の出番なし。

7.       【Act.7】「ANGEL PARK」にて…。マーキュリーの出番なし。タキシード仮面はセーラームーンとジュピターを助ける。

8.       【Act.8】「ナコナコなりきりコンテスト」にて…。タキシード仮面、マーキュリー、共に出番なし。

9.       【Act.9】『声明文事件』にて…。マーキュリー&ジュピター・サイドと、セーラームーン&タキシード仮面・サイドは別行動となり、両者の邂逅なし。しかし、この事件によって、みんなから「タキシード仮面は敵だろっ」と叱られたうさぎちゃんを、亜美ちゃん一人が無言ながら擁護する

10.    【Act.10】『クイン・ベリル降臨編』にて…。タキシード仮面の出番なし。

11.    【Act.11】「星のまつり」の会場にて…。タキシード仮面:「あれは……プリンセス…」。ゾイサイト:「なんだ?…今のは?…お前は?」(←この時マーキュリーは、みんなと一緒に意識を失ってた)…が、タキシード仮面が去って行く時には起きた。しかしタキシード仮面は、セーラームーンが「あっ、待って!…タキシード仮面…」呼び止めても、ちょっと振り向いただけで呆然と去ってしまう「タキシード仮面も、それにあの敵も、一体、どうしたって言うの…?」

12.    【Act.12】「プリンセス危ないっ!」。ゾイサイトが「セーラーヴィーナス様」に襲い掛かった時、タキシード仮面が助けに現れる。ゾイサイトは『ヴィーナスビーム』で秒殺…「うわあ〜〜っ!」。タキシード仮面:「!…」。ゾイサイト:「マスター……エンディ、ミ、オン…」。タキシード仮面:「……えんでぃみおん?」

13.    【Act.13】「クンツァイト登場編」にて…。マーキュリーの出番なし。タキシード仮面は初めてセーラームーンを助け損なう。

14.    【Act.14】クンツァイト:「お前などに私は止められん」。タキシード仮面:「どうやら、本当にシンという男は消えたらしいな…」「最初からいないのだよっ!」

       こうして、あらためて調べ直して箇条書きにしてみると、実におもしろい事が分かりますな(↓)

1.       【マーキュリー】⇒Act.3で初めてタキシード仮面の存在を知った時、「でも二度目なんだ…。助けてくれたの」という説明を受け、続くAct.4でも同様の現場を目撃する。しかしそれ以降は、前回Act.14まで、彼がセーラームーンを助けるところを見てない。

2.       【マーズ】⇒マーキュリー同様、Act.3で初めてタキシード仮面の存在を知るが、「でも二度目なんだ…。助けてくれたの」という説明を、マーズは聞いてない。それ以降はマーキュリーと同じ。したがって、『マーズ目線』では、タキシード仮面がセーラームーンを助けた回数を、マーキュリーよりも一回少なく認識している。

3.       【ジュピター】⇒Act.7で『ジェダイトくんビーム』を食らいそうになり、セーラームーンと一緒に自分も助けられたのがタキシード仮面との初遭遇である。したがって、彼がセーラームーンだけを助けるところを見たのは前回Act.14が初めてで、したがって『ジュピター目線』では、Act.9の「声明文」事件とAct.11以降の『挙動不審』なタキシード仮面の方が印象に強い事が分かる。

4.       【セーラームーン】⇒Act.1、9、11において自分が助けられた時については、他の仲間は、誰もその現場を見てない。

       要するに、これがそのまま、四人のそれぞれの「タキシード仮面の印象」であり、極めて理路整然としているのである。そして、それは同時に、「うさぎちゃんとの付き合いが長い順」でもある。で、それを踏まえて、ここで問題としてる亜美ちゃんの『心境の変化』ですが、この流れからして、どうも亜美ちゃんは、『擁護派』から『反対派』に回ったと言うより、Act.11以降のタキシード仮面の『挙動不審』に対して、『ナニかあるんじゃ?』と警戒心が芽生えたとしか思えませんなぁ…。なぜなら、Act.11と12のゾイサイトも、前回のクンツァイトも、明らかに『タキシード仮面と知り合いみたい』な立ち回りを演じてましたからね。なので、『ひょっとして敵とつながりがあるのかも…』と亜美ちゃんが考えたとしても不思議じゃないのでは?…それが先ほどの、「悪い人じゃないと思うんだけどぉ…」に続く言葉だったのではないでしょうか? でも、それを受けて、レイちゃんが「なにかぁ…不吉なものを感じるのは確かよ…」と代弁するように続けたので、亜美ちゃんは、それ以上は言おうとしなかったんです。

       それで、うさぎちゃんはがっかりしてしまい、「…はあ…だめか…『て言うか、近付いて来んのはアッチなんだけどね…』

       ちなみに今回から、鏡の横に貼ってあった生写真が、反対側の壁に移動されてますね。壁には新たに、黄色や赤のプラスチックのボードが壁に下がってて、そこに写真が貼り付けられてますな。今後も、この写真が何かを語ってくれる時が来るのでしょうかね?

       ちなみに、中央の丸テーブルも、今まで白だったのが今回から黄色に変わりましたな。で、その上に青い丸があるのですが、どうやらそこがルナのテリトリーになってるようです。プリンセス・「セーラーヴィーナス様」用の白いイスはそのままですが、ナニげにアルテミィ〜ス用のスペースは確保されてないようですな(涙)…。

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       ある夜…、こちらは愛野邸(←初登場です)…。

       美奈子が、リビングから廊下に出てまいりました。そしてドア越しに、中にいる家族に向かって「おやすみなさぁい!」と声をかけております(←ところが、なぜか中からの返事は無し…?)。ナンだ?! 美奈子んちの家族って…一体どうなってんだ?! 今のシーンを見る限りでは、「おやすみなさぁい!」って言ってるんだから、最低でも誰かしら一人は中にいるはずですが?…。そう言えばワシ、アニメ版での美奈子の家庭環境がどうなってたのか、全く思い出せません(←ちなみに、今のシーンから想像し得る家族構成は、おそらく耳の遠いおじいちゃんか、おばあちゃんあたりか?)。…と言う訳で、ちょっと美奈子の家族について調べてみますと…(↓)

       …………て言うか、やっぱり調べるのめんどくさいし、たぶん、ストーリーの根幹にも美奈子の人格形成にも全く関係なさそうなので、調べるのやめました…(←美奈子には、アルテミィ〜ス」さえいてくれりゃ、それでいいじゃないかっ!)。

       で、そんな美奈子が自分の部屋に行くと、ナニげに、カーテンをちょっとずらして窓の外を見ております。すると向かいの家の塀に、ナニやら怪しげな人影が映っており、ナニやら怪しげな声を出しながら、ナニやら怪しげにうごめいております…。「また妖魔が付きまとってる…」(←え? マジっすか?! すごいじゃないか! ダーク・キングダムっ! ナンとこの連中は、悪の組織のくせに、『正義の味方の自宅を突き止める』などという離れ業が出来るのかっ!?)。

       で、「また」って事はこれが最初じゃないって事ですな。でも、ナニげにジェダイトくんなんかは、Act.1の頃からセーラームーンの正体を知ってたにも関わらず、Act.8に至ってもまだ『月野家』の自宅を突き止められず、ゾイサイトに心を飛ばしてもらって『最終決戦』に挑んでましたっけねぇ…。てコトは、美奈子の場合は特別で、彼女が有名人だからこそ、逆にこうして自宅も突き止められたんでしょうかね? タレントの追っかけみたいにスケジュールを調べて、仕事場を張って跡をつけるとかすりゃいい訳ですからな。…でも、どういう訳か、そのくせ家の中までは入って来られないみたいですねぇ…(←不法侵入はイケナイことだって、ちゃんと分かってるんですねぇ…偉いですねぇ…、立派ですねぇ…)。

       「ああ…、プリンセスと幻の銀水晶は、敵の狙いだからね…」(←おおっ、祝!「ぬいぐるみアルテミィ〜ス」の初登場ですっ!)(←ちなみに真顔バージョン)。やっぱり「ぬいぐるみ」でなくっちゃネぬいぐるみバンザ〜イっ!(←ぬいぐるみ擁護派)。

 

       余談ですが、原作やアニメ版のアルテミスは、基本的にはルナと色違いで、単に「まつ毛パーツ」(←これはマンガにおけるお約束で、それが「女=メス」である事を示す)がないだけでした。実写版においても、CGの時はやはりそうですが、しかしながら、どうやら実写版のこの「ぬいぐるみアルテミィ〜ス」には、若干のオリジナル要素が加味されたようで、ナニげに額の三日月の素材がルナと違ってますね。ルナはアップリケと言うかワッペンみたいなヤツでしたが、アルテミィ〜スはプラスチック製みたいです。最初これを見た時、「まつ毛」がない代わりに、ナニげにアルテミィ〜スの方がカネがかかってんのか?とも思いましたが、おそらくこれは、オスとメスの違いを表す意味で、「凸(♂)、凹(♀)」という風に、トレードマークの三日月を立体的に表現したんですね? これはまさに、「実写」ならではの細かい「こだわり」なんでしょうな

       そう言えば「額の三日月」で思い出しましたが、原作やアニメ版では、ルナは最初、月野うさぎから「三日月ハゲ」とか言われて怒ってたんですが、実写版のうさぎちゃんはそれ言わなかったですね(←実際ハゲには見えんしな)。やっぱりこれも、まこちゃんの「怪力少女」「でっかい女の子」同様、教育的配慮でしょうかね?

       「なんとかしなきゃ…。このまま追い詰められたら…大変…」「…うん…」(←ちなみに、部屋に置いてある時計が「10時半」ぐらいを指してますな)。

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       オープニング開けは、月野家の朝…。

       うさぎちゃん(←制服)が、「おはよう」と、いつものように遅れて起きて来て、居間に入って来ました…。うさママ:「はい、おはよう♪」進悟も、いつものように先に起きてて、すでに朝食をとりつつ、テレビ・ニュースに見入っております…。

     レポーターさん:「…泥棒が侵入するという事件が発生しました

       うさママ:「今日は、チーズ入りオムレツで〜す♪」(←Act.10で親子ゲンカの原因になったヤツですな)。「やったぁ!」(←それ以来作ってもらってなかったんですかね?)。

     レポーターさん:通報を受けた警察は、現在犯人の行方を追っていますが、まだ有力な手掛かりは、得られていないという事です…」

       進悟:「うさぎ、愛野美奈子の家に泥棒が入ったんだってさ」「うそぉ!」

     レポーターさん:「え〜、それで被害状況なんですが、自宅から盗まれたのは、宝石類で、金額にして、どの程度かは発表されていませんが、事務所の関係者(←社長さんかマツオちゃんか?)によりますと、愛野美奈子さんが、とても大切にしていた物のようです…」

       「ええ〜、美奈子ちゃん、かわいそう…」(←ナニげに、呼び方が「ちゃん」付けになってますな)。

       うさぎちゃんは、Act.11と12で、ついに美奈子本人と直接会って、個人的に親しく話しもしたので、もう芸能人だからって呼び捨てにはしなくなったようですね(←それ以前のAct.9では、うさぎちゃんはテレビで美奈子を見た時も、「あっ、愛野美奈子ぉ!」と言ってましたからね)。あの2話に渡るエピソードは、うさぎちゃんにとって、「愛野美奈子」「美奈子ちゃん」に変わるためのお話だったんですな。

       進悟:「アイドルなのに、警備、薄いよな…『HECOM(ヘコム)してないのかな?』「うん…『これじゃあ、美奈子ちゃんもHECOM(ヘコム)よね…』

        ★  ★  ★  ★  

       こちら地場邸…。

       その同じニュースを、地場衛も、自宅のテレビで見ております…。

     レポーターさん:「…最近この手の宝石泥棒が頻発しており、惜しまれるのは、以前は、こういった事件に必ず現れていた、セーラーVが、最近姿を見せないことで…」

       地場衛は「セーラーV」という単語を聞いた瞬間、眉間にしわを寄せ、テレビを消してしまいました。「…セーラー…Vか…」。で、地場衛は、Act.12でセーラーVがプリンセス・セーラーヴィーナスとして名乗りをあげた時の事を思い出してます…(↓)

       (地場くんの回想シーン→)「これ以上隠しているのは…無理なようね!」と言ってマスクを放り投げるセーラーV。そして「セ−ラーヴィナス様」登場。「…プリンセス……セーラーヴィーナス…」

       …ん? ってチョット待てっ! やっぱりキミって、ワシの睨んだ通り、あの時も、『セーラームーン探知機』で現場に駆けつけてから、自分が飛び出す絶好のタイミングを見計らってずっと陰で待機してたんだなっ! なぜならこの時、タキシード仮面が出て来たのはゾイサイトがヴィーナスに襲い掛かった瞬間なので、タキシード仮面がそのタイミングで現場に到着したのなら、彼は、セーラーVが「これ以上隠しているのは…無理なようね!」と言ってマスクを放り投げたシーンは見てないはずだからだ(↓)

       インタビュアー:『タキシード仮面さん、その時の感想を是非お願いします』

       タキシード仮面:『そう…、確か…、あの時私は、セーラームーンがピンチになったらすぐ助けに入れるよう、いつものように物陰に隠れてタイミングを見計らってました。でも、まさかそのタイミングで天敵セーラーVが出てくるとは夢にも思わなかったので、とっさに助けに入る事ができなかったのです。正直そのセーラーVがプリンセス・セーラーヴィーナスに変身した時は驚きましたねぇ…。でもそのお陰で私も、「エンディミオン」という、自分の過去に関するヒントを得る事ができたのです。たぶんみなさんは勘違いしてるでしょうが、あの時私は、ただ単に、私の事を知ってそうだったあのキモ白い男と話がしたくて出てっただけです。だから、本当はセーラーヴィーナス(元セーラーV)なんか助けたくもないのに間に入ったのです。ところが助けてやったにも関わらず、彼女はあのキモ白い男を殺してしまいました。正直「ナニすんだこのヤロウっ!」と思いましたね。私があのあと呆けてたのはそのせいです。今にして思えば、それが私の唯一の失敗談ですかね。でも、泥棒やってて本当に良かったです(笑)…』

       地場衛:「…オレの記憶に出てくるプリンセスと…関係あるのか?…セーラームーンたちに聞けば何か…」(←この「関係あるのか?」という言い方で、完全に彼が「プリンセス」「セーラーヴィーナス様」が同一人物ではないと感じてる事がハッキリしましたね)。

       「でも…」…ここで地場衛は、Act.13の『肉まん半分こ』のシーンを回想してます…(↓)

       (地場くんの回想シーン→)「…ちょっとはぁ、ありがとって言うか…」

       そして地場衛は、Act.7でセーラームーンに傷を手当してもらった時のハンカチを手にして見つめながら、「…あいつのコトは…これ以上…」。このハンカチは、要するに、同時に『月野うさぎと親友の元基の関係』(←つまり三角関係)を象徴してもいる訳です…だから地場衛は、これを見ながら、うさぎちゃんに対して距離を置こうと努めてるんですな…(←そのハンカチは、すでに元基の手をすり抜けて、地場衛の手へ渡されたと言うのに…)。

       とそこに、突然電話がかかってきました。…ぷるるる…、ぷるるる…、ぷるるる…、地場くんは、がちゃっ!と受話器を取ります(↓)

       「もしもし…」

     『私だ、成田物産の社長の、な・り・た・だ…』

       「!!…はい、どうも…」

     『例の、セーラー巫女さん達の盗撮ナマ写真はまだかね? もう前金は払ってるんだよチミ〜…』

       「わかってます! でも…約束は、卒業までですよね…」

     『そう、私は中学生じゃないと萌えないからねチミ〜…』

       「…『一人だけどうしても、いいのが撮れなくて…。あの、『ねじりハチマキ』とかしてちゃダメですか?』

     『そんなのは論外だよチミ〜…!』

       …一体ナンですかね? この思わせぶりな電話は?? しかも、あの口の悪い地場衛が、初めて敬語使ってますよ??…でも、「卒業」という言葉から、少なくともこれで、地場衛が学生であるというコトが分かった訳ですが…。

       ※ ちなみに、そもそも地場衛は、原作では「高二」で、アニメ版では「大学生」という、極めてテキトーな年齢設定が施されて来た人物ですから、まだまだ予断を許しませんけどね…。実写版では、前々回に判明したクラウンのバイト条件から、彼が「18」歳以上だというコトしかまだ分かっておらず、少なくとも原作設定の「高二」の線が消えた事だけは確かですが、もしも彼がこの春「卒業」を控えてるのなら、『高三』『大学四年』のどちらかになりますな…。

       ところで、テレビのレポーターさんが、「以前は、こういった事件に必ず現れていた、セーラーVが、最近姿を見せない」と言ってましたが、これには、二つの理由があるんですね(↓)

1.       セーラーVは、「セーラーヴィーナス様」の登場によって廃業となったから。

2.       この事件そのものが、元セーラーVによる自作自演だったから。

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       ダーク・キングダムにて…。

       ベリル様:「クンツァイト、セーラー戦士のエナジーを集めるのではなかったのかぁ…?」(←けっこう挑発的な物言いですな…)。クンツァイトはお辞儀しながらニヤリと笑い、「…そう…、なかなか元気のある小娘たちでした。いずれまた狙ってみましょう」(←こっちも、ものすごい負け惜しみですな…)。ネフライト:「フンッ、何がいずれだ…。あれだけ大口を叩いておいて、よく手ぶらで戻れたな! お前はしょせん、復活しそこなった失敗作…。おとなしく元の巣に帰ってろ!」。クンツァイト:「ネフライト!…失敗作、失敗作とうるさいが、つまり私を作られたベリル様が、…マヌケだと言っているわけだな…」。ネフライト:「んなっ、」。ベリル様:「……」。ネフライト:「そうではないっ、私はオマエが…!」。ベリル様:「もうよいっ!」。ネフライト:「はっ…」

       ※ やはり四天王は自分達を、ベリル様によって石から「作られた」存在として認識してるようですな(←確かに彼らの名前は、みな鉱物に由来してはいますが)…それが事実の全てかどうかは置いといて、少なくとも表向きはそうなってるようです。

       ベリル様:「クンツァイト…、お前はエナジーを集め続けよ…。わらわはいつまでもこのような所で燻ぶっているつもりはない!」。クンツァイト:「お任せを…」。…クンツァイトの仕事はエナジー集めかぁ…。そう言えば、それはかつてジェダイトくんの担当業務で、彼、結局一つも集められなかったっけなぁ…。

       それからクンツァイトは、去り際に、ネフライトに耳打ちします…「知ってるか? プリンセスが大切な宝石を盗まれたとか…」「ナニ?…まさか、幻の銀水晶?」「可能性はあり…だな…。コソドロに先を越されるとは…お前もよくよくツイていない…(ニヤリ)…」(←ここで、さらに皮肉を言って仕返しをするクンツァイト…。剣の腕も立つが、たいそう口も達者ですな)。「バカなっ…妖魔を付けておいたのに…」(←バカはオマエじゃ! 自宅まで分かってんなら、他にいくらでもやりようがあんだろがっ! それにネフライト、キミ、いつもの大型街頭ヴィジョンでニュース・チェックしてたんじゃないのか?!)。これはおそらく、空間移動できるクンツァイトと、徒歩通勤のネフライトとの差ですな…(←ちゃんと交通費ぐらい支給されてるんでしょうか?)。

       ちなみにダーク・キングダムは、電波も届かないしケーブルも引いておりません。城の外観には衛星アンテナも立っておりませんでした(←立ってたらサイコーですが)。そこで…ワシ…、常々思ってるんですけど…、あのぉ…ベリル様、今時の悪の組織と致しましては、早急に職場環境を改善して部下にテレビぐらい見れるようにしてやらないと、世界制服の野望はチト難しいかと…。まあ言うてもみなさん、かな〜り大昔の人達みたいですからねぇ…あのぉ、ちなみに「電気」ってご存知ですか? ちょっと前まで、「えれきてる」って言われてたモンなんスけど……。ベリル様:『……………………』

       ※ ところでクンツァイトは、ワシが前回と前々回で検証したように、本当の「プリンセス」はセーラームーンだと知ってるはず。ところがここでは、『プリンセスはセーラーヴィーナスだ』とする『現世の現状』に則って話をしてますな。今のシーンは、事実を知っててネフライトをおちょくってるとしか思えないのですが、いずれにせよクンツァイトは、現世において、ダーク・キングダム・サイドでもセーラー戦士サイドでも、『プリンセスはセーラーヴィーナスだ』という認識の下に話が進んでるこの現状について、どう思ってるんでしょうかね?

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       十番中学の登校シーン…。

       下駄箱の前で、なるちゃんがうさぎちゃんに駆け寄ります…「うさぎっ、おはようっ」「おはよう! ねえ聞いた? 美奈子の話…」←今、ここでこの話題が出てるという事は、先ほどのダーク・キングダムの御前会議も、これと同時刻の朝だった訳だ…つまり、あれは社内朝礼だったんですな…悪の組織もけっこう規則正しい生活習慣なんですなぁ…)。

       ところで、うさぎちゃんは、なるちゃんと美奈子の話をする時は、ナニげに「美奈子」と呼び捨てにしてますね。おそらくこれは、うさぎちゃんが、自分が美奈子と会った事を、なるちゃんには内緒にしてる事を意味してますな。なぜなら、うさぎちゃんは、うさパパの職務上の秘密を利用して、まこちゃんと二人だけで抜け駆けし、しかも変身ケータイを使って病院に忍び込み、美奈子のプライベートに干渉し、その結果、病院がファンに取り囲まれてしまう原因まで作り、ドサクサに紛れて美奈子が買ったばかりの新しい帽子までふんだくってそれをショートケーキでごまかしちゃった訳ですから、こんなムチャクチャな話、とてもなるちゃんには、言いたくても言えませんわなぁ…。

       「ああ…あれねぇ…」「ひどいよねぇ、売っておカネにしちゃうんだよ、きっと…」「ウチのママが言ってたんだけど、宝石のオークションでたまに盗まれた物が、こっそり出品されてたりするんだって」(←それって…タキシード着てる人じゃない?)「そんなことがあるの? 信じらんな〜い」「でもオークションは面白いよ〜。すっごい宝石いっぱいあるし。あした土曜日だよね、ちょうどやってるけど行く?」(←てコトは今日は、今回Act.15の放送日である「1月17日(土)」の前日ですな。しかし…てコトはだ…、前回「1月10日(土)」のAct.14で、『セーラームーン妖魔化計画』に失敗したクンツァイトは、その結果報告を、今日に至るまで1週間も知らばっくれてた訳だ…)「え!? 入れるのぉ?」「ママの名前でねっ」「さすが有名デザイナー、かっこいい〜」

       とそこに、亜美ちゃんがやって来ました…しかし亜美ちゃんは、明らかにうさぎちゃん達に気付かない振りして、下駄箱の前に立ちます…「…『ちっ、いつも30分前に来てるはずの私なのに…こんな日に限って鉢合わせなんて…』逆にうさぎちゃんは亜美ちゃんに気付き、「あ、亜美ちゃんっ、おはよう!」「!…」「…おはよう…!」。なるちゃんは黙ったまま、例の亜美ちゃんちでの一件を回想してます…(↓)

       (なるちゃんの回想シーン→)亜美ちゃんにドアから押し出され、壁に叩き付けられるなるちゃん…「ちょっとぉ…!」「…うさぎちゃん、寝てるの…。ウソだと思うなら思ってくれていい。私のいじわるだと思ってくれてもいいから、…だから…お願いっ…

       ぴきんっ!「……『あぁ〜ナンか思い出したらムカついてきたわ…!』。その視線に気付いた亜美ちゃんは、最初は笑顔を取り繕ってましたが、思わず目を逸らしてうつむいてしまいます。それを見てなるちゃんは、「!…ねぇ、うさぎっ、放課後久しぶりにカラオケ行かない?!」と言いながら、うさぎちゃんの腕を引っ張って行こうとします(←「久しぶり」って、『Act.1ぶり』ってコトですかね? 三ヶ月半前ですモンね?)。「え? うん、じゃ亜美ちゃんも一緒に行こっ、今日塾休みの日じゃなかったっけ?」「……」(←なるちゃんはちょっと怖い目で亜美ちゃんを牽制したあと、ぷいっとそっぽ向きます)。「…うん、あぁ、でもぉ、私はいい…」「えぇ〜…」。その後なるちゃんは、一気にうさぎちゃんを連れ去ってしまいました…「え?」。亜美ちゃんは、一人その場に取り残され、「…………『宣戦…布告…そう受け取っていいのかしら?…』

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       こちらクラウンの受付では…。

       お馴染み、元基の『カメ漫談』が上演中なので御座いました…。元基は、ナニやらメスガメの写真を手に持ってそれを歩かせながら、(ウラ声で→)「カメキチさん、はじめまして…。あたしマリリン…」(地声で→)「お前この子どう? そろそろ結婚考えない?」。地場衛:「おまえ…、カメより自分の心配しろ…」「オレはいいの!」「いいって、あいつ、どうなってんだ?」「…あいつ?!…『って高井?』「……つ・き・の・う・さ・ぎ…」「ああ…『そっちか…』、…お前がヘンなこと言うから気になってたけどさ、やっぱ違うって…。オレなんか眼中になしって感じ」「バカ…去年遊園地行ったときに…」「気が変わったんじゃないの?…ここでニヤリと笑い)、お前こそ最近…『高井とどうなんだよォ?』…」

       ちなみにこのシーンで元基が言った、「お前がヘンなこと言うから」と言うのは、Act.11でも検証した通り、Act.10の「未使用シーン」でカットされてしまった『地場衛の元基へのセリフ』「さあな…。お前に会いに来ただけじゃないか?」を指してるんですね。つまり、DVD第3巻の映像特典を見ない限り、このシーンの元基のセリフの意味がつながらない仕組み(?)になってる、という訳です…。そして、地場衛が「バカ…去年遊園地行ったときに…」と言ってるのは、先の自宅のシーンで、Act.7のハンカチを見つめながら「あいつのことは…これ以上…」と言ってたのとつながってるんですな。でも、どうやら地場衛は、まだ『月野うさぎは元基のコトが好きだ』と思ってるので、一方の『元基が月野うさぎのコトをどう思ってるのか?』が気になってしょうがないようですな…それで探りを入れてる訳です…当然でしょうな…地場衛としては、うさぎちゃんをめぐって『親友と彼女を取り合う』羽目になりたくないのですから…。ところが元基の方は、『自分がうさぎちゃんをどう思ってるか』ではなく、『うさぎちゃんが自分をどう思ってるのか?』という視点でしか地場衛の質問に答えてません。この、全く噛み合ってない二人の会話によって、地場衛の気持ちも、我々視聴者も、完全にこの問題からはぐらかされてしまい、またしてもこの問題が先送りされてしまう訳です。

       とそこへ、その噂の主がご来店です。元基が話の途中で「あ…」と言って入り口に視線を送ったので、地場衛もそれを察して振り返ります。うさぎちゃん、なるちゃん、クラスメイトA、クラスメイトBの四人が、ワイワイと楽しそうに談笑しながら入って来ました(←全員私服なので、一度家に帰って着替えてから来たんですな

       で、この四人で来たというコトは、おそらく、なるちゃんは確信犯的に、あのあと教室で「カラオケ」の話をして盛り上げ、亜美ちゃんを確実に遠ざけようとする意識が働いてたからではないでしょうか? なぜなら、なるちゃんは、いつもお昼を一緒にする四人が固まってるところには、もう亜美ちゃんは決して近付いては来ないと分かっているからです。

       クラスメイトB(←たぶん)「あはははは…」クラスメイトA(←たぶん)「笑っちゃうよね?」。なるちゃん:「そう言えばさ、前に言ってた、サーっと来てサーっといなくなっちゃう人?…どうなった?」「えっ?!」。クラスメイトB:「ナニそれっ?!」。クラスメイトA:「え〜?! ナニナニ?!」。なるちゃん:「うさぎのぉ!(笑)」「あ、ちょっと! やぁだ〜っ!」。うさぎちゃんは慌ててなるちゃんの腕をつかんで制止します。

       ところで、なるちゃんは意外とおしゃべりのようですな。て言うか、これが普通の女の子同士の日常的な会話なのかもしれませんが…それとも、ひょっとすると、なるちゃんにとっては、クラスメイトAとBも、ほとんどうさぎちゃんと同列と言っていいほどの仲良しなのかもしれませんな。

       で、その時うさぎちゃんは、受付の前に地場衛がいたのに初めて気付き、思わず固まってしまいます…「……」。すると他の三人も、そんなうさぎちゃんを見て急に静かになり、うさぎちゃんの視線の先へと振り向きます。一方の地場衛は、なんか微妙に意味不明な真顔でうさぎちゃんをずっと見つめており(←まだ「妖魔化」の心配してんのか?)、うさぎちゃんは、それと目が合った瞬間、「あっ…!」と声を漏らします。

       すると元基が、「うさぎちゃん、このあいだ、ダイジョブだった?」「あぁ…うん、ありがと」(←にこっ)。なるちゃん:「ナニ? どうかしたの?」「あ、こないだちょっと中で眠り込んじゃって、風邪かなっ! うふっ」。元基:「びっくりしたよ。ちょうど、衛がいたから、おぶって行ってもらえたけど…」「えっ!?……おぶって…?」

       ここで地場衛は、その時のコトを思い出し、そのあと、突然、タメ息交じりにカウンターにもたれ、「……『はぁ…元基のヤツ、余計なコト言うなよなぁ…。なぁ、カメキチ?』と、背を向けて水槽を眺め始めてしまいました。

       クラスメイトAかB:「うさぎ、やるぅ〜っ!」。なるちゃん:「そーだよ、うさぎ、ナンで言ってくれなかったのぉ!」(←うさぎちゃんを冷やかし始める三人)。「違うってっ!…」。うさぎちゃんは、地場衛の方に向き直って、恐る恐る近寄りながら、「…そのぉ……どうも…ありがと…」。すると地場衛は、振り向きもせず、いつものようにぶっきら棒に、「別に…!」と言い放ちます(←彼はこういう展開になるのが嫌だから黙ってて欲しかったのに、あろうコトか元基本人がそれを平然と口にしてしまったので、その事に対して呆れ返ってもいるようです。つまり地場くんには、『月野うさぎは元基のコトが好きだ』と言う気持ちを邪魔したくないという心遣いがあるという事です…口にも態度にも出さないが、なかなかいいヤツじゃないか)。

       すると、その二人の様子を後ろから眺めていたなるちゃんが、ナニやら、「…『ふーん…なるほど、そういうコトねぇ…』みたいな感じで、一人でニヤニヤしながらうなずいちゃっております…(←うさぎちゃんが、妙な感じでこのように地場衛を意識しちゃってるのを見ての勘違いではあるのですが、うさぎちゃんの無意識レベルでの話となれば、これはなるちゃんの『ものすごく鋭い直感』というコトにもなる訳ですが…)。

       ところで、なるちゃんは、前回亜美ちゃんのマンションに行った時、入り口の外で地場衛がうさぎちゃんをストーカーしてた、もとい、見守ってたのとすれ違ってるはずなんですが、全く気付いちゃいないようですな。あの時は急いでたみたいなので、彼の事が目に入ってなかったのかもしれませんな。出て来た時も完全に気付いてませんでしたからね。一方の地場衛は、やはり、なるちゃんがうさぎちゃんの友達だという事を知ってましたな。ここでなるちゃんを見ても、別に前回の『邂逅』を思い出すようなリアクションが全くありませんからな。「…『あ、この子はあの時の…』みたいな…。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       それと同じ頃、ルナカラでは…。

       ルナがパソコンに向かいながら、「…え〜っと…」

       レイちゃんが、「99の霊術・霊法」なる本を読みながら、呪文を唱える所作の練習をし…。

       まこちゃんが、両肘をテーブルに突きながらマグカップを持ち、ただボケーっと呆けております…(←ナニしに来てんだか…)

       するとそこへ、がちゃんとドアが開く音がし、亜美ちゃんが入ってまいりました(←全員私服です)。それを見て、まこちゃんとレイちゃんが微笑みながら、「うふっ、当たり。やっぱり来たっ」「えっ?! なに?!」「別に集合かかってなくても、みんな来るかどうかって話してたんだ」「…『うん』

       「あぁ…なんか、クセになっちゃって…」(←イスに腰掛ける亜美ちゃん)。「同じ。家にいてもしょうがないし」(←アナタの場合、ここにいても同じくらい手持ち無沙汰みたいだね? でもこの人の趣味関係は、人知れず『隠れ』でするコトが多いですからな…)。「うさぎは?」「!!…『ギクッ!』…クラスの友達と、歌ってるみたい…」「ふ〜ん…」(←恋愛関係以外は鈍い人…)。「……」(←ナンでも鋭く気付く人…)。「……」(←なんか心配事の様子…)。

       「なに?…どうかしたの?」「うぅんっ、…ただ…私達はここに来るのがクセになってるけど…、うさぎちゃんは違うんだなぁ…って…」「そりゃあ、ああいう性格だし…」(←やっぱり、恋愛関係以外は鈍い人…)。「……」(←うわべの言葉じゃだまされない人…)。「うん…そうだよねっ」「ふんん…」(←ルナはパソコンと睨めっこ…さっきから、ナニ調べてんですかね?)。

       ※ ちなみに、このシーンにおける、レイちゃんとまこちゃんの「亜美ちゃんに対する気遣い」の差は、言うまでもなく、Act.5の『友達ごっこ事件』を知ってるか知らないかの差でもあるんですね。つまり、それによって両者の間に、『亜美ちゃんのうさぎちゃんへの思い』に対する理解度に雲泥の差が生じる訳です。そしてそのレイちゃんが、のちに、美奈子にかまけて亜美ちゃんから目を離してしまったコトが、『あの悲劇』を招いた要因の一つにもなっていく訳なんですな…。

       ちなみに、レイちゃんが読んでた「99の霊術・霊法」なる本ですが、コレ、これそのものは実在しませんが、ナニげに「66の霊術・霊法―あなたにも今すぐできる」(←成甲書房。2002年10月発売)という本はあり、明らかにコレをパクってますな…。

 

        ★  ★  ★  ★  

       すっかり外も暗くなって、こちら一般客用のカラオケ・ルームでは、うさぎちゃんとクラスメイトAとBの三人が、楽しそうに「セラビー」を歌っております。おや? なぜかそこに、なるちゃんの姿がなく、ソファの上に彼女の上着が脱ぎ置かれておりますな…。

        ★  ★  ★  ★  

       で、こちらクラウンの受付では、またしても元基が、さっきとは別のメスガメの写真を手に持って歩かせながら、(ウラ声で→)「わたしはジェシーよ…」(地声で→)「なあっ、この子はどうだい?!」。するとそこへ、なるちゃんがひょっこり顔を出し、「かわいいカメぇ…」(←本気で言ってんの?)。元基:「わかるっ?!」「うふっ、わかるわかる!(←絶対ウソだろ?)…あのぉ…ちょっと教えてもらいたいコトがあるんだけど…」(←手には、ペンとメモ帳を持っております)。「……?」(←元基は、またこれでナンか勘違いして、そのあとで、すぐにイジケるんだろうなぁ…『なんで衛ばっか…』)。で、その地場衛は、もう帰っちゃったみたいですな(←別の部屋で演歌うたってたりして…)。

        ★  ★  ★  ★  

       で、その翌日…。

       うさぎちゃんが、「ワールドジュエリー オークション2004 アトリエ・ル・デコ 日時 1月24日(土)14:00〜」と書かれた看板のあるビルへやって来ました…って、あれぇ?!「24日」だぁ?! この日付は次回Act.16の放送日じゃないかっ!?…てコトは、今日の話はそのまま次回へ続いてたんですなっ!…てコトは、前回「1月10日(土)」のAct.14で、『セーラームーン妖魔化計画』に失敗したクンツァイトは、その結果報告を、昨日に至るまで2週間も知らばっくれてた訳だ…(←なんちゅうヤツだ…ベリル様に聞かれなきゃ、一生言わねーつもりだったんだな…)。

       すると、そのすぐあとに、なるちゃんが走ってやって来ます。「うさぎっ、お待たせっ!」「うぅん…!」

       二人は入り口の自動ドアを超えて入って行きます。「うわぁ〜すごい…。あ、カナミとモモコは?」「あぁぁぁ〜〜…あの二人は来ないから…。あたしも帰るし…」「えっ?!」「大丈夫っ、代わりの人が来ますっ。もう来てるかなぁ…」(←周りを見回す)。「あっ、いたいたっ!」

       なるちゃんが指をさしたその先には、地場衛の後ろ姿が…! 「えっ?!…代わりって…まさか…」「ナニも言わなくていいからっ! え〜とっ…、地場くんの、ケータイと、住所と、誕生日、血液型っ!」(←一枚一枚にメモってあるらしい…ところで、地場衛ってケータイ持ってんだ? まあ、今時ワシみたいに持ってない方が珍しいから当然なんだろうケド、使ってんの見た覚えがないな…と思ったら、Act.13で元基からの『カメキチ失踪』の連絡をケータイで受けてましたな…)。「……なるちゃん?」「がんばれっ! じゃあねっ!」(←とっとと走って帰っちゃいました)。「……もぉ〜、勘違いしてるよ…」

       ところで、ちょっと深読みかもしれないんですけど、このなるちゃんのうさぎちゃんへの一生懸命ぶりは、ひょっとして亜美ちゃんに対するライバル意識の現われなんでしょうかねぇ…(←話の前後の流れから、ないコトはないとは思いますけど…確信はありません…)。昨日学校で「!…ねぇ、うさぎっ、放課後久しぶりにカラオケ行かない?!」と強引に誘ったのは明らかにその意識が働いたからで、その流れでいつもの四人でクラウンに来て、そこで地場衛とのやり取りを見ての、このおせっかいですからねぇ…しかも、「美奈子の話」に絡めてデート場所を「オークション」に設定するのも、なるちゃんにしかできない芸当で、なるちゃんにしてみれば、『こんなコト、たとえ亜美ちゃんでも真似できないでしょ?』と言わんばかりの積極的な行動ですからねぇ…。

        ★  ★  ★  ★  

       うさぎちゃんは非常に困った顔して、地場衛の方を向きます。「うぅぅぅぅ……」。うさぎちゃんが仕方なく地場衛に近付いていくと、地場衛も気付いて振り向き、つかつかと寄って来ます。「おいっ、どういうコトなんだ?! 重要な話って…」「えっ?」「お前の友達がそう言ってた」(←なるちゃんは、うさぎちゃんに告白させやすいように、わざと「重要な話」って前振りしておいたんですな)。「…まちがい…。なるちゃんが全部勝手にやったコトだから…。ごめんっ、そういうコトで…!」うさぎちゃんがそう言ってスゴスゴと帰ろうとした時、ちょうど真横にあったエレベーターの扉が開いて、中から出て来た男の人とぶつかってしまい(←しかしよくぶつかる人だね…)、「あっ!」、その拍子に男の人の持ってたアタッシュケースが床に落ちて開いてしまい、「ごめんなさいっ!」、中に入ってた宝石のトレーが飛び出してしまいます(←そんな高価なモン入れてんならカギくらい掛けんかっ!)。

       うさぎちゃんはすぐにそれを拾ってあげますが、「……?」、ナニげによく見ると、どうやらその宝石は、このあいだ美奈子がテレビで、新曲の「肩越しに金星」を歌ってた時に付けてた『ダイヤを散りばめたハート型のイヤリング』(←?)だと言うコトらしいです(←めちゃめちゃ細かいトコ見てますなっ!て言うか、女の子のファン心理ってそういうモンなのか?)「♪ゆうぐれまーでー、かけてゆーくー、かがーやーきのーえーがおー♪」(←なんかの歌番組?…と言うより、「歌の天気予報」あたりに出てくるプロモーション・ビデオみたいな絵ヅラですな…)。「!…これぇっ!」

 

       ちなみにこの時、なるちゃんから渡されたメモの文字が見えて、そこに、地場衛の血液型が「A型」と書かれておりました(←ワシと一緒か…う〜む…、まあ、日本人はA型が多いからねぇ…)。と言うコトは、このシチュエーションを各自の血液型から分析すると、「A型」の地場くんは、きっちり時間通りに待ち合わせ場所に来てて、『O型』のうさぎちゃんは、いつものように遅刻して来て、何型か知らないなるちゃんは(←たぶんAだな…)、おそらく、ちゃんと時間通りに来てたものの、自分が地場衛と会わないように会場の外でうさぎちゃんを待ち伏せしてて、だからうさぎちゃんが来たのとほぼ同時に、すぐに「うさぎっ、お待たせっ!」と出て来たんですな(←なるちゃんは、なかなかの策士と見た…)。

       するとその男は、見られちゃマズイもんを見られてしまったのか、それをうさぎちゃんから引っ手繰るようにして奪い返し(←男は三人組で、いかにもそっち系の方々のような風貌です…)、男A(←シャツイエロー)「気をつけろ!」。男B(←シャツブルー):「気をつけろ!」。男C(←シャツレッド):「気をつけろっ!」(←戦隊モノの理論で言うと、シャツの色分けから、たぶん、一番声の高いこの男C(←シャツレッド)がリーダーのようだ…)、慌てて逃げるように走って行ってしまいました(←めっちゃ全力疾走です…)。

        ★  ★  ★  ★  

       地場衛は、その場にしゃがみ込んで呆然と彼らを見送ってるうさぎちゃんに、「おい、大丈夫か?」と声を掛けます。うさぎちゃんは立ち上がりながら、「あれ…、美奈子ちゃんのイヤリング…」(←地場衛の前では、なるちゃんと話す時みたいに「美奈子」と呼び捨てにはしませんね。これは、地場衛は友達でもなんでもないので、なるちゃんの時のように、別に気を使わなければならない理由は何もないからです)。

       一方逃げる三人組は、男C(←レッド)が転びそうになると、慌てて男A(←イエロー)と男B(←ブルー)が助け起こし、すぐにまた走り出します(←やっぱリーダーだからだな…)。

       「間違いないよ。テレビで見たコトあるもん。なるちゃんが言ってたけど、オークションで売っちゃうつもりなんだよっ!」。うさぎちゃんはそう言うと、窃盗団らしき三人組のあとを追おうとします。すると地場衛は、「待てよっ!」と言ってうさぎちゃんの腕をつかんで引き止めます…「どうするつもりだ?!」「だからっ、宝石取り返して美奈子ちゃんに」「バカかっ!」「ナンでよ?!」「こういうのは警察の仕事だ!」(←なんだ?! えらくマトモなコト言ってるじゃないか…これは、余計なコトさせて彼女を危険な目に合わせたくないからでしょうか?)。すると、ちょうどその時、建物の外に、警備のおまわりさんが歩いてるのを見つけます…「あっ…」

       で、二人は外に出て、おまわりさんに声をかけます…「おまわりさぁ〜んっ!」「はい…?」

        ★  ★  ★  ★  

       おまわりさん:「…愛野美奈子の、宝石?」「そうなんですっ! オークションに出るんですっ! 早く捕まえてくださいっ!」「あのね、アクセサリーは、よく似たようなのがあるんだよ。探偵ごっこはやめて、お母さんとこ戻んなさい!」(←なぜ『月野家が事実上母子家庭』だって知ってんだ?)。おまわりさんはそう言うと、さっさと行ってしましました(←なんか、田舎の駐在所のおまわりさんみたいな人ですな)。

       「ちょっと!…そんなっ! ひどいっ! ぜったいそうなのにぃっ!」。地場衛:「無理だなぁ…」「やっぱり自分で取り返すっ!」「どうやって?」「そりゃあセーラームーンに変身…」「!!」「…!!」

       …かぁ…、かぁ…(←カラス)、「……あ、……と…、鳥……」「……あ、……草……」「……」「……」♪きたかぜピ〜プ〜ふいている〜〜♪

       思わず言っちゃったうさぎちゃんもうさぎちゃんなら、思わず言われちゃった地場くんも地場くんで、言った本人よりも先に慌てちゃって驚いちゃってます。この人はこの人で、このリアクションのせいで、自分がそれを知ってるコトがバレやしないかと焦って、必死でその場を取り繕ったシュール・ギャグだったんですね。

        ★  ★  ★  ★  

       と言う訳で、ビルの地下駐車場で張り込みを始めた二人なのですが…。

       柱の陰に隠れて、様子を窺ってますが…「別にぃ…手伝ってくれなくても…いいのに…『て言うか、これじゃ変身できないし、ぶっちゃけ邪魔? せっかくセーラーVみたく世間に認知されるチャンスなのに…!』「さっきの警官の態度、ちょっと頭に来たからな…。オレ達で取り返すのも、面白いかもしれない…」。地場衛はそう言うと、ちらっとうさぎちゃんを見ますが、うさぎちゃんはそれと目が合うと、なぜかすぐに視線をそらしてしまいます…「……」「……」

       しかし、冗談抜きにこれ、ナンで地場衛は手伝ってるんでしょうか? うさぎちゃんを放っておけないから? いいえ、本当なら逆のはずです。なぜなら彼は、うさぎちゃんがセーラームーンだと知ってるんですから、マジであとは放っといて帰ってしまえば(←もしくは、帰った振りして陰で見守ってれば)、うさぎちゃんは、セーラームーンに変身して窃盗団なんか簡単にやっつけて、宝石だって楽勝で取り返せるはずなんです。ところがっ! うさぎちゃんは、さっき思わず「そりゃあセーラームーンに変身…」と口を滑らせてしまったがために、それができなくなっちゃったんですね。それを言っちゃったあとで本当にそれをしちゃって、それでセーラーVみたいにマスコミで取り上げられでもしちゃったら、それこそ地場衛に正体がバレてしまう訳です。だから、それを言われちゃった地場衛の方も、彼女に生身の状態で危険を冒させたくないので、手伝うしかなくなる訳です。つまり、あのシュール・ギャグは、二人が変身せずに共闘するためには、必要不可欠なものだったんですな(←※なぜならそれこそが、実は今回のテーマだからです)。

       「でもぉ、ここで待ち伏せして、本当に来るの?」(←なにか、妙な雰囲気を紛らわすかのように話します)「さっきあいつらが降りて来たエレベーターは、駐車場直通だ。つまり、車で来てる…」(←一見、理路整然とした名推理に聞こえますが…、フツー車じゃね?)。「でもぉ、オークションで売っちゃうかも」「さっき確かめて来た…。今日の出品予定に入ってない。…たぶん…今日は様子見だな…」(←なんで「様子見」でいちいちブツを持ち歩いてんだ? それに、出品予定にはナンて出てんだろ?『オークション・ナンバー5愛野美奈子の盗品。出品者:窃盗団ご一行様』…とか??)「へえぇ〜…『て言うか、なんでそんな詳しいわけ?』「…『だってオレ、いつも盗んだ宝石オークションで売りさばいて生活してるから…』…」「……『なぁ〜んだ、そっかぁ!』(←それならみんなも納得だねっ!

       すると地場衛は、いきなりうさぎちゃんの肩をがばっ!とつかんでしゃがませます(←いちいち行動が強引な人…)「えっ!?…」(←そしていちいち、地場衛に触られるとリアクションがヘンな人…)。警備員が巡回に来てたのです。「気をつけろ。ぼーっとしてると、見つかるぞ」←さすが泥棒、経験がモノを言うとはこの事だ)。「…う、うん……(ドキッ…、ドキッ…、ドキッ…、)(←Act.7の「鏡の館」の再現ですな

        ★  ★  ★  ★  

       その頃クラウンでは…。

       ルナがパソコンをいじり、亜美ちゃんとレイちゃんが読書してるところへ、まこちゃんがやって来て、「あれ? 今日はうさぎは?」(←今日は土曜ですから、もちろんみんな私服です)。亜美ちゃんは一瞬目を伏せ、間を置いてから、「…クラスの友達と出かけたみたい…」「ふ〜ん…」「……」(←レイちゃんは、そんな亜美ちゃんの微妙な態度に気付いてますが、じっと見つめるだけで何も言いません…)。

       するとルナが、「う〜ん…やっぱり気になるわ…」「なに?…うさぎ?」「うぅんっ、最近、行方不明事件が、連続しているの…。もしかすると、…敵かもっ!」(←真顔バージョン)。「!」「!」「!…」

       ちなみに、ルナの見てるパソコンの画面には、こうあります(↓)

       「行方不明事件に関する情報」(←地図や現場写真なども載ってる)

最近発生した行方不明事件

●16歳女子高生が、通学途中に自転車残し行方不明!!

1月14日 港区 麻布狸穴町

●12歳男児、小学校で行方不明。連れ去りの可能性も?

1月15日 港区 麻布狸穴町

●通勤途中の会社員、謎の失踪!!

1月15日 港区 東麻布台

●買物に出掛けた主婦が、鞄を残し行方不明!!

1月17日 港区 西麻布台

●帰宅途中のOLが、行方不明!!

1月18日 港区 麻布狸穴町

●公園に出掛けた母子、行方不明!!

1月??日(←ルナの耳で見えず) 港区 麻布九?町(←ハッキリ読めず)

       このページは、「行方不明事件多発地帯」の現場写真が「(1月23日)」となってますから、つまり昨日現在の情報です。今回のAct.15は、次回と話しがつながってるため、放送日の「1月17日(土)」とは直接リンクしてませんでしたが、このように、その期間に、きちんと「行方不明事件」が起きてたんですね。やはり今回も、何らかの形で、劇中のカレンダーは現実世界と一緒に動いておりました。つまりクンツァイトは、前回『セーラームーン妖魔化計画』が失敗に終わった「2004/01/11」の三日後には、もう次の作戦に移ってた訳だ。だから失敗の結果報告を、あのように平気で知らばっくれていられたんですな。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらオークション会場…。

       地下駐車場に、窃盗団の三人組が降りて来ました…。「よし。さっき打ち合わせた通りだからな」「うん」。地場衛はうなずくと、うさぎちゃんの肩をぽんと叩いて走り出します。

       窃盗団の三人が車に乗り込むと、そこへ地場衛がやって来て、助手席のドアのガラスをトン、トンと叩きます。ドアガラスが降りると、助手席に座ってた男B(←ブルー)が、「なんだよ?!」と言います。地場衛は、「あのぁ、オークションのことで、ちょっと…」と言いながら車の中へ首を突っ込み、男A(←イエロー)が座ってる後部座席へ、何かモノを投げ入れ、そのまま速攻で逃げ出します。男B(←ブルー)「あっ、おっ、ちょっとぉ!」。すると後部座席の男A(←イエロー)がドアのガラスを下ろして、「……『なんだアイツ…?』みたいに地場衛を見ます。

       ところが、地場衛が投げ入れたのは、発炎筒か何かで、それが突然、男A(←イエロー)の足元で煙を出し始めます…「!?…えっ、おほっ、おほっ!」。運転席の男C(←レッド):「なんなんだよっ!」(←あれ? やっぱりこのレッドはリーダーじゃないな…。リーダーは運転なんかしねーもんな。こういう場合、ボスは後部座席で偉そうにふんぞり返ってるもの…つまり、リーダーは男A(←イエロー)だったか…)。

       三人は、煙に巻かれてゲホゲホ言いながら、車から飛び出します。男A(←イエロー):「あんのヤロー! どこ行きやがったぁっ!」。男B(←ブルー):「あっちです!」。男C(←レッド):「あっちーっ!」男A(←イエロー):「追えっ!」(←やっぱコイツがリーダーだったっ!)。男B(←ブルー):「はいっ!」。三人が地場衛を追い駆けていきます。

       すると、彼らと入れ替わるようにして、うさぎちゃんが白いヘルメットをすっぽり被って、ソロリソロリと車に近付きます。うさぎちゃんは後部座席に置いてあったアタッシュケースを取り返しますが、どうやら、何か感付いたらしい男B(←ブルー)が振り返ります…「……」「はっ…!」「あっ! どろぼーっ!」「…は、そっちでしょ!」男A(←イエロー):「追えっ!」(←やはり彼がリーダーだ…)。男B(←ブルー):「いやぁ待て〜っ!」。男C(←レッド):「待てぇっ!」(←コイツは一番下っ端だったなこりゃ…)。

       今度はうさぎちゃんが逃げる番となりますが、追い駆けてくる窃盗団を気にして後ろを振り向いた瞬間、ナンと足がもつれてしまい、「あっ、あっ…」あろうコトか「あぁ〜っ!」ぼよんっ!と転んでしまいます。ケースを持ってたせいで手がつけず、地面にべたぁ〜っ!とうつ伏せに倒れてしまいました…「うっ、う…」うさぎちゃんピン〜チ!

       するとその時、地場衛がバイクに乗って戻って来て(←おおっ! そう言えば今日の地場くんはラーダース・ジャケットだったっ!)、窃盗団の前に回り込んで止まり、ヘルメットのシールドを上げ、「うさぎっ! 乗れっ!」「えっ!?『って、ナニ窃盗団の前で思いっきり名前言っちゃってんのよこのタコ!』

       地場衛はうさぎちゃんを乗せると、蛇行運転しながら窃盗団めがけて突っ込んで行き、「うわぁ〜っ!」彼らを蹴散らして走り去ります。ブロロロロォォォォォォ…! 男A(←イエロー):「待てぇっ! この野郎っ!」(←さすがリーダー、一番根性があります。きっとこの三人組は、Act.6のシュンちゃん達のお父さん達なのでしょう…)。

        ★  ★  ★  ★  

       で、どこだかの川に橋が架かってる場所へと逃げ延びた二人…。

       ※ ちなみにこの川は新河岸川だそうな…って、この川は埼玉のワシんちの近所を経由しとる川じゃないかっ!(←このロケ地自体は板橋区だそうだが)。なんたってワシんちの最寄の駅は、東武東上線の新河岸駅なんだからっ! ちなみに、ついでにロケ地つながりで言うと、ワシは埼玉県人なので、ダーク・キングダムの基地(←「埼玉県吉見百穴」)にはガキの頃から何度か足を運んでおっただけに、ナニげにあの場所には、少し感慨深いものがありますなぁ…。…と、そう思いつつこのロケ地について調べていたら…、ん? あれ? これって「ひゃくあな」って読むの?? ワシらガキの頃からずっと『よしみのひゃっけつ』っつってましたけど…? ナニげにチョット調べてみたら、公的機関でも読み方がまちまちのようですな…でも、「よしみひゃくあな」って、ナンか杓子定規で語呂が悪いと言うか、歴史の重みを感じないと言うか、ちょっと言いづらくねーか?

       バイクの二人乗りなので、当然うさぎちゃんは、地場衛の背中にぴったりとしがみ付いておった訳なのでありますが、それが気恥ずかしかったのか、うさぎちゃんは、バイクが止まってバイクから降りると、ヘルメットを脱ぎながら(←お団子が解かれてます)、すぐに橋の手摺りの前へ行き、正面の川の景色を眺めます…(←まるで、地場衛と顔が合わせられないかのように…。ウブですなぁ…)、「うふ、やぁったぁ〜っ」

       地場衛の方は、バイクを止めてヘルメットをサイドミラーに引っ掛け、うさぎちゃんの横に駆け寄り、うさぎちゃんの持ってたヘルメットを受け取ると、「久しぶりに面白かったなぁ!」(←アナタの言動がね)。しかし、それでも、お互い顔を見る事もなく、どこかよそよそしい空気が流れてた二人なのでしたが…「美奈子ちゃん、喜ぶだろうなあ…」というその言葉を聞いて、地場衛も嬉しそうにうさぎちゃんを見ます。うさぎちゃんも、その視線に気付いて地場衛を見ますが、ふと、二人は目が合うと、お互いに、急に我に返り、なぜが妙な気まずい雰囲気になって目をそらしてしまいます…。そしてうさぎちゃんは、先ほどの「うさぎっ! 乗れっ!」の場面を思い出しております…。ああいう緊迫した状況だったとは言え、地場衛の口から、初めて「うさぎ」と名前を呼ばれたコトが心に引っかかってるようで、もう一度、地場衛の方に目をやりますが、彼の方は、何を思うのか、視線を下に落として、もううさぎちゃんの方を向こうとはしません…。

        ★  ★  ★  ★  

       一方その頃、こちらは亜美ちゃん、レイちゃん、まこちゃんの三人…。

       三人は、オフィス街の広場みたいな所?へと走って来て立ち止まります…。で、辺りを見回しながら、「この周辺か…。行方不明になる人が多いのって…」「レイちゃん、ナニか感じる?」「…うん……特には……」。どうやら三人は、ルナから指令を受けて、「行方不明事件」の調査に乗り出したようですな。ルナの見てたインターネットの情報画面では、一番事件が多く発生してたのは「麻布狸穴町」でしたから、ひょっとするとここは、そこかもしれませんな(←ロケ地じゃなくて、あくまで劇中の話ですよ)。

        ★  ★  ★  ★  

       再び、うさぎちゃん達…。

       地場衛が、「帰るぞ」と言うと、うさぎちゃんは「うん…」と答え、二人はバイクの方へ戻ろうとします。…するとそこに、さっきのおまわりさんが現れ、「そのカバン、渡してもらおう…」と言います。「えっ?!」「アンタさっきは!」(←すごいぞっ、おまわりさんを「アンタ」呼ばわりだっ!)。

       すると次の瞬間、ナンと、そのおまわりさんが妖魔に変身し、妖魔がおまわりさんから離脱します。「えっ?!」。えっ?!て言うか、コイツどっかで見たコトあると思ったら、ナンとこの妖魔は、Act.1112で美奈子の事務所の社長さんに取り憑いてたヤツと全く一緒じゃないかっ!(←唯一の違いは、今日のヤツは、腰に剣を挿してます)…もしかしてコイツは、完全に戦闘員クラスの妖魔なのか?(←さすがはネフライトの妖魔だ…と言うコトは、もはや彼は、ベリル様からこんなのしか支給されなくなってしまったのか?!…なので、今回のコイツは『戦闘員妖魔』と命名させていただきます)。たぶんこの『戦闘員妖魔』は、いわば、ネフライトが美奈子専門に付けてるヤツなんでしょうな。だからAct.11〜12の時と同じなんですな。

       で、その『戦闘員妖魔』が、剣を抜いてうさぎちゃんに襲い掛かります。するとすかさず地場衛が、「うさぎっ!」と言って妖魔に飛び掛り、腕を押さえて取っ組み合いになります。「はっ…!」。ところが地場衛は、やはりタキシードを着てないと力が出ないのか(←もしかしてパワースーツ?)、妖魔に押されて橋の手摺りに背をつけられ、あとがありません(←この時うさぎちゃんは、助太刀に入ろうとしたのか、持ってたカバンをおっぽり投げてます)。で、地場衛が自分の背後を気にした瞬間、妖魔に手を外されてしまい、一瞬の隙を突かれて二の腕を斬られ、「あ゛っ!」「ハッ!」そのまま突き飛ばされて橋の下へ落とされてしまいます…どたっ!

       妖魔は「フン!」と言ってその場から離れ、それと入れ替わるようにしてうさぎちゃんが手摺りから乗り出して下を見ます…「はぁっ…!」。見ると、そこは川じゃなくて、下は川岸の公園みたいで、コンクリの地面に地場くんが仰向けに倒れ、腕を押さえて痛そうに呻いております…「……『あれ?! 動いてる?! 取り敢えず生きてんじゃん?!』

       するとうさぎちゃんは、下に降りようと思って振り向いたのかどうか、ちょっと定かではありませんが、とにかくその際、自分がおっぽり投げてたケースを、妖魔が拾って逃げてくのを見ます…「どうして妖魔が?!…『あのカバンを…?』

       そう…「どうして妖魔が?!」…それは言うまでもなく、ネフライトがプリンセスの宝石奪還のために派遣したからだ。しかし、うさぎちゃんは美奈子がプリンセスだとは知らない…だから、なぜ妖魔が美奈子の宝石を狙うのか、その理由が分からない。我々視聴者は、もちろんその事を全て分かった上で見ている。そして、うさぎちゃんがここで窃盗団と遭遇したのは単なる偶然に過ぎない…そう、うさぎちゃんは偶然なのだが…しかしだっ! この『おまわりさん妖魔』『偶然』ここにいたはずがない。この妖魔は、さっきうさぎちゃん達がおまわりさんに声をかけた時には、すでにおまわりさんに取り憑いていた。だからこうして彼女達を追って来たのだ。と言うコトは、妖魔は最初からオークション会場を張ってた事になる。それではなぜ、ネフライトはこの会場に妖魔を送り込んでいたのか? 不思議じゃないか? だってネフライトは、美奈子の自宅が窃盗団に襲われたのを知らなかったんだぞ? つまりネフライトもこの妖魔も、犯人が誰か知らないのだ。なのになぜ、この会場を張っていたのか? 不思議じゃないか? ワシは不思議だ…あまりにも話がうますぎる。だがその謎は解ける。そのヒントは、実はAct.9にあった…そしてその結果、以下の事実が判明いたしました(↓)

       実写版スクープ!⇒「ネフライトはバカだが、決してまんざらバカではないっ!」。…これはオドロキでした。それではまず、彼がAct.9で何をしたのか? ここで改めて検証し直してみましょう。

1.       ネフライトは、タキシード仮面がマスコミに「声明文」を送り付けて銀水晶探しの勝負に出た際、確か…タキシード仮面と言う男が、妙な事を始めていたな…。…見つけさせて…奪うのも手だな」と言ってます。そこでネフライトは、その『漁夫の利作戦』のために、タキシード仮面の動きをマークする事にした訳です。

2.       次に、そのタキシード仮面ですが、彼がドロボーをする時の犯行の手順はこうです。⇒ネットで情報収集する⇒地場衛の姿で現場の下見に行く⇒犯行計画を立てる⇒タキシード仮面になって実行する⇒『タキちゃん走り』でセーラーVから逃げる⇒盗品をオークションで売る⇒そのカネでエロ本を買う(←Act.1で彼は、地場衛の姿で現場の下見をし、翌日タキシード仮面として犯行現場に現れてますし、Act.9で「Icy Queen 氷の女王」を盗んだ手口は、そのようにして綿密な計画を立てない限り、とても実行できない鮮やかなものでした)。

3.       このタキシード仮面をネフライトが出し抜くためには、タキシード仮面が次にどこを狙うのかを知る必要があります。そのためには、地場衛が現場の下見に行くところを押さえ、その彼がタキシード仮面として犯行現場に現れる前に先回りすればいい訳です。なのでネフライトは、今回美奈子の自宅に妖魔を付けていたように、あの時も地場衛の自宅を張ってたはずです。Act.9では妖魔は出てきてませんから、あの時は鑑定士の青井先生にやらせてたはずで、だから青井先生は、タキシード仮面が現れるよりも先に成田社長宅へ来て、そして、まんまとタキシード仮面を出し抜いて見せた訳です。青井先生が、あのバカでかい社長宅の勝手口まで迷わず走って逃げられたのも、そしてそこにネフライトが待っていたのも、予め彼らが、地場衛に便乗して現場の下見をしていた証拠です。

       つまり、今回ネフライトがオークション会場に妖魔を送ってた理由は、彼が、プリンセスの自宅を襲ったのはタキシード仮面だと考えたからです。だからネフライトは、美奈子の自宅に張らせてた妖魔を地場衛の自宅に回し、妖魔は地場衛の跡をつけてこの会場にやって来て、会場で動きやすいようにおまわりさんに取り憑いた訳です。そこへ、セーラームーンである月野うさぎが『犯人を見た』という情報をもたらしてくれたので、『しめたっ! 真犯人が分かったっ!』と思って、彼女がその犯人と接触したら横取りしてやろうと狙ってた訳です。

       …で、うさぎちゃんはと言うと、一瞬、「……『う〜ん…地場衛を助けるのが先か? それとも、彼の死を無駄にしないためにも、カバンを取り戻すのが先か?』という選択を迫られ、迷わず「ムーンプリズムパワ〜、メーイク・アップ!!」とセーラームーンに変身しますっ!(←い、いいのかそれで?!)…い、いいんだっ! きっと、それでいいんだセーラームーンっ!!(←細かいコトは後回しで、今はとにかく、何も考えずに走れ〜っっ!!)。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       『戦闘員妖魔』は、どこだかの建物(←スタジアム?)の中の広い通路を走ってます…。

       するとそこへ、「そのカバンを返しなさいっ!」と、いつの間にか先回りして来たセーラームーンが、妖魔の前に立ちはだかります…「愛と正義の、セーラー服美少女戦士、セーラームーン! 月にかわってぇ、お〜しおきよっ!」(←本当に「愛と正義の…」かどうかは、この際問うまい…)

       妖魔は「フン!」と言って、今来た道を逆戻りして逃げます(←やはり、ネフライトの妖魔は相変わらず好戦的じゃありませんな…)。するとセーラームーンは、すかさず妖魔に「ムーン・ティアラ〜、ブーメランっ!」を食らわします。しかし、Act.12でもそうでしたが、この『戦闘員妖魔』には全く通じず、剣で軽く跳ね返されてしまいます。で、それがセーラームーンめがけて勢いよく戻って来て、「きゃあっ!」と間一髪でよけてます。

       その隙を突いて、妖魔はセーラームーンのいる階へ飛び移り、剣で斬りかかります。防戦一方となったセーラームーンは妖魔に転ばされてしまい、妖魔はトドメを刺さんと、セーラームーンに向かって思いっきり剣を振り下ろします。「あぁっ!」と、その時っ! かきんっ!といつもならここで、タキシード仮面がステッキで敵の剣を受け止めて助けに入ってくれる場面ですが、今日はさすがに、橋の下で虫の息状態なので、助けに来てくれません…で、今回のかきんっ!は、ナンとセーラームーンのムーンライトスティックでした。スティックの三日月部分で妖魔の剣を受け止めると、そのままの状態で立ち上がり、妖魔の剣を「ふっ!」と弾き返して、妖魔のどてっ腹に「はぁっ!」とケリを食らわし、『地場衛のお返しっ!』とばかりに妖魔を階下に突き落とします。

       セーラーム−ンもすぐに「ふっ!」と飛び降りて、すかさず、この前の『戦闘員妖魔』を倒した時と同様、「ムーン・トワイラ〜イト・フラッシュ!」でコイツを仕留めます(←粉々に吹っ飛ぶ『戦闘員妖魔』…持ってたカバンだけがその場に残ります

       で、何はともあれ、取り急ぎケースの中身を確認するセーラームーンですが…「幻の銀水晶…じゃないよね?…ナンで狙ったんだろう??」…えっ?! 今ナンと?! 今までそんな鋭いコト、一度だって言った事のなかったアナタが…。そうかっ! これで、うさぎちゃんがさっき地場衛を見捨てた理由が分かったぞ…。うさぎちゃんは、「どうして妖魔が?!」と言った時、『妖魔が狙うという事は、あれは幻の銀水晶なんだっ!』と思ったからだったんですなっ! で、銀水晶を奪われちゃったら地球はダーク・キングダムに征服されてしまう訳ですから、そんな時に、地場衛一人の命なんか構ってる場合じゃないっ! て言うか、冗談抜きに、仮にそれが家族だったとしても、この場合の優先順位は「幻の銀水晶」にならざるを得ないのでは?…仮にワシが斬られて落ちた本人だったとしても、きっとこう思うぞ⇒【…「ワシの…ワシのコトなど構わずに…早く…幻の銀水晶を…!(ガクっ…)」。『ワシさんっ! ワシさぁ〜んっ!』(←号泣希望)…】⇒それが、正義の味方の辛いところなのだ…。

        ★  ★  ★  ★  

       一方こちらは、美奈子…。

       白いスーツケースを持って、人ごみの中を歩いております…すると、ジャンバーの胸元からひょいっ!と顔を出したアルテミィ〜ス(←うらやましいぞっ!)が、「窃盗団を利用して、敵の目をそらす作戦、成功だね!…これでしばらく行方を知られずに済む」「でも、セーラームーンが絡んでたのは計算外。うまく、切り抜けてくれたから良かったけど…」「ああ、彼女に何かあったら、我々が時間を稼いでいる事も全く無駄になる。難しいところだな…」「でも、あの子強いよ。きっと大丈夫…!」「ああ…!」。…と、いう筋書きだった訳なのですが…。まあ、それはいいんですが、この会話からすると、あの「窃盗団」って…、実はホンモノの窃盗団だったんですか?! ワシャてっきり、美奈子が悪役商会に手を回して派遣した役者さん達なんだとばっかり思ってたんですが…。

        ★  ★  ★  ★  

       再び、うさぎちゃん…。

       うさぎちゃんは地場衛のところへ戻り、傷の手当をします…斬られた腕を革ジャンの上からハンカチで優しく巻いて…ってナニ〜ぃ?! 革ジャンの上からだぁ!? そ、そんな応急処置でホントにいいんですか?? あ…、そっか、実は斬られたのって、革ジャンだけだったんだ…そう言えば血も出てないもんね?…だからさっきは放ったらかして行けたんだね?…いや〜それが分かってヨカッタヨカッタ…そうだよね、革ジャンの穴ふさいどかないと、バイクで走ってるとき風が吹き込んで寒いし走りづらいもんね?…ああ、ナンて気の利く優しい子なんだキミって子は…それなのにワシは…ワシは…。

       「…大丈夫?…『さっきは見捨ててゴメンね。だってアナタより美奈子ちゃんのイヤリングの方が大事だったから…』地場くんは、やや間を置きながら顔を背け、「ああ…『どうせそうだろうよ…どうせオレなんか…オレなんか…』とぶっきら棒に答えてスックと立ち上がると、スタスタと歩き出し、バイクにまたがってヘルメットを被ると、「送ってくっ。それ…、警察に届けるんだろ?」。うさぎちゃんは、急に嬉しそうな表情を浮かべて「うんっ!…『よかった! 怒ってないみたいっ!』と言うと、ケースを持って駆け寄り、ヘルメットを受け取って後ろにまたがると、地場衛の背中にひしとしがみ付くように抱きつき、地場衛もそれを複雑な表情で見やってから走り出します…。…がっ!…その間に、またしてもここで、あの曲が…♪じゃんじゃか、じゃんじゃか、じゃんじゃか、じゃんじゃか……ひゅるひゅるひゅるひゅる……「♪やぁっぱそーばーにーいーたい、あーなたーとーりーぐーれぇっとっ♪かーおがーみーたいーのぉ、あーいたーい、たまーにーはーしかーたないっ♪やぁっぱうーんーめいーねぇ、あーなたーとーでーすーてぃにーいーっ♪あーやまーらーなくーてぇ、いーよぉー、やさーしーくぅ、はぐしてぇっ♪やぁっぱあーつーあつーねぇ、あーなたーとーばーけーいいしょんーっ♪さーんぐーらーすしーてぇ、おーしゃあんらぶーつぅあーっあーっ、つーれてえってえーーっっ!!♪」…と言う訳で、バイクの二人乗りでかっ飛ばす二人なのでした…。バイクのナンバーは「品川 き 30−52」で、Act.13の時と同じですが、今日被ってるヘルメットは、二つとも前とは色も形も違いますね。前のは頭からスッポリ被るタイプではありませんでした。やはり真冬の寒さで使い分けてるんでしょうな。で、そのヘルメット越しに、二人はお互いに、ナニを思い合っているのでしょうか? その表情は複雑そうです。

 

        ★  ★  ★  ★  

       一方こちらは、まこちゃんが「ハクションっ!」と、くしゃみで高層ビルを揺るがしたあと、「うぅ、さむ…。もう何もないよ。帰ろ?」と、「行方不明事件」の捜索にやって来たルナカラ組の三人…。

       「う〜ん…」。亜美ちゃんが気の抜けたような返事をするのを見て、とうとうレイちゃんが、「亜美ちゃん、あんまりおせっかいなコトしたくないんだけどさ、うさぎとのコトで…なんかあった?」(←そのせいで、セーラー業務に支障をきたすのは良くないと判断したのでしょうか?)「え!?」。突然そう言われて亜美ちゃんは驚き、思わずレイちゃんの方を振り向きますが、すぐに顔をそらしながら、「うぅん、別に…」と言います。「そう…」(←納得してませんな)。「……」「……」(←レイちゃんも心配そうに、目を伏せてしまいます…『マーキュリーだけに、「水」くさいじゃない…』)。

       するとその時、突然レイちゃんが「!!」と、妖魔の気配に「気をつけて!」と叫びます。「!」「!」すると地面から、みるみる巨大なアリ地獄の巣が広がり出て来て、まこちゃんが「うわっ!」と足を取られ、下に引きずり込まれそうになります!

       「まこと!」「まこちゃん!」とっさにレイちゃんと亜美ちゃんが駆け寄って手を掴み、恒例の「ファイト一発」状態に!(←何度目だよ)。「まこちゃん!」。すると、巣の中心の穴から妖魔が上半身だけ出して、「ハッハッハッハ…」と笑っております。「妖魔っ!」。しかし、ワシはその光景を見て思わず、「妖魔よ、頭を使え! もうあと1メートルほど巣を広げりゃ、三人とも簡単に捕獲できるぞ〜っ!」とアドバイスを送るも、当然ンなこたぁ無視して、妖魔は「ハァッ!」まこちゃんの足に触手を巻きつけて引っ張る作戦に!(←やっぱチカラ技かよ…)。「ああっ!」。それを見たレイちゃんは、「!…『何すんだコノォ! まことはただでさえ一番重いってのにっ!』。まこちゃんはまこちゃんで、「うっ!…『両方で引っ張らないで〜っ! また背が伸びちゃう〜っ!』

       そこでレイちゃんは、たまらず亜美ちゃんを見て、「変身よっ!」「…うんっ!」。やっぱり今回と次回は話が続いてたので、そういう場合は後の方に日付を合わせると言うコトで、劇中カレンダーの日付もそうなってたようですな。

        ★  ★  ★  ★  

       次回は、この続きだっ!

        ★  ★  ★  ★  

       セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】

       マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】

       マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】

       ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】

       ヴィーナス:美奈子(小松彩夏さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】

       ルナ(声・潘 恵子さん):「」『』

       アルテミィ〜ス(声・山口勝平さん):「」。『』。

       その他:「」『』

[2009年1月17日(土)初稿 トモロー]


Act.16:亜美ちゃんvsなるちゃん編

 

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     今回レビューしたAct.15は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第4巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)

 

DVD第4巻 作品本編(4話収録)

 

Act.13 Act.14 Act.15 Act.16 

毎回映像特典(10分)

 

「セーラームーン」におしおきよ 沢井美優北川景子A

Act.15 ゲストキャスト

 

上島:

中本:

下村:

警官:

レポーター:

吉田

山中

花井京乃助

寺十

里江子

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セーラー戦士アクション:


今村ゆり子

永瀬尚希
中島俊介
伊藤由紀子

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