―実写版セーラームーンを検証する―


Act.14:セーラームーンが妖魔に!?編――

 

       本稿は、2004年1月10日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第14話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。

       ちなみに、テレビの本放送では、2004年の最初の土曜は三箇日で正月の番組編成だったためか、実写版セーラームーンも一週間お休みでした。なので、ワシもそれに倣って、原稿はとっくに上がってたのですが、『1月3日(土)』はお休みして更新しませんでした(←このホームページは構想1年で、2008年10月4日(土)に開設した時点で、すでに最終回までの大まかな下書きは出来てるんですけどね…)

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       セーラー解説はルナ(←きっと、今うさぎちゃんはお取り込み中だからですかね?)…。

       「とうとう、私達のプリンセス、セーラーヴィーナスが見つかったの(←新年明けの第一弾で、しかも一週間お休みだったので、前々回まで軽くおさらいしてます。一緒に、四天王の一人も倒したし(←ほら見ろっ! ゾイサイトは名乗ってないから未だに名前も知られとらん)。私達は、あらためて、敵から地球を守ってくコトになったんだけどぉ…」

       前回も検証した通り、やはりゾイサイトは名前も知られないまま葬り去られてますな…この点は原作に忠実です。ゾイサイトはAct.6のラストシーンから登場して以来、Act.11の「星のまつり」で初めてセーラームーン達の前に姿を現しましたが、やはりその時も、ルナは「あのとしか言ってませんでした。続くAct.12のセーラー解説においても、美奈子はゾイサイトに対し、「プリンセスを狙うは、セーラームーン達を操ってあたしを倒させようとした」という言い方しかしてません(←しかし美奈子は、「星のまつり」の現場には行ってないので、この情報自体はおそらく、アルテミィ〜スが『パシリ』で見に行かされてたんでしょうな…)。ひょっとすると美奈子ですら、四天王の事は知らないのかもしれませんな(←美奈子が初めてゾイサイトを見たのはAct.8ですが、その時の彼女の様子からは、美奈子がゾイサイトを知ってるようなニュアンスはあまり感じられませんでしたからねぇ…)ところが、名乗ってないのに、なぜか「四天王の一人」という認識だけはされている…なぜだ?…するとここで、またしても『色ボケ・ジェダイトくん』のAct,7における名乗りが意味を持ってくる。あの時彼は、クイン・ベリル様配下、四天王の一人と言っていた。つまり彼は、ボスが「ベリル」で、その下に「四天王」と呼ばれる幹部が四人いるという悪の組織の人事情報を、愚かにも思いっきり外部に漏らしてしまってた訳だ。しかしちょっと待て、それだけでゾイサイトが「四天王の一人」だと決め付けてしまっていいのか? なぜなら、「四天王」とはあくまでも『選ばれし者』…最初から四人しかいなかったら「四天王」とは言わん(←「アクト・ゼロ」でもそうツッコまれてました…ってまた「アクト・ゼロ」かよ…)。しかしルナは、Act.7でジェダイトが「四天王の一人」だと知った事により、必然的に、Act.4や9で出て来た『あの赤いバカ』(←ネフライト)も、実力的には似たようなモンなので、名前は知らんがヤツも「四天王の一人」だと判断したはず。すると、この二人よりよっぽど優れてる「あの(←ゾイサイト)が「四天王の一人」でないはずがない。しかも前回、自ら「ダーク・キングダム、四天王の一人………クンツァイトと名乗る男も出て来た。これでちょうど四人になる。つまり、名前は知らないけど、取り敢えず「あの「四天王の一人」だ、という結論に達した訳だ。

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       で、前回のラストシーンに続いて、今回のお話が始まります…。

       セーラームーンは、クンツァイトの術にかかって顔の表情が豹変し、今にも妖魔化しそうな雰囲気です(←これは、Act.11でマーキュリーとマーズがゾイサイトに操られた時の、その二人のちょうど中間くらいの『操られ顔』ですな…)。で、タキシード仮面が「セーラームーン!」と言いながら彼女の腕に触れようとした時、ナンとセーラームーンは、タキシード仮面の手をバッ!と払いのけ、彼の首を絞めようと、手を伸ばして迫ってきます…。タキシード仮面は後ずさりします…「……『て言うかオレ、遅れて来たからよく事情が飲み込めてないんだけど…』『こ、これは…! ドサクサに紛れて絶好のチャンスかもっ!…行けぇ〜っ! そのままひと思いに()ってしまうのよ〜っ!』

       しかしルナの願いも空しく、すんでのところでティアラの宝石が光って、セーラームーンは正気に戻ってしまいます…「うっ!……え?…あれぇ?」「セーラームーン!…『ちっ、惜しかったな…』「…タキシード仮面!」「…元に戻ったのか?…『て言うかオレ、マジで嫌われてんのかと思ったよ…中の人に…』「えっ?…『バレた?』「たぶん、セーラームーンの中にある戦士の力が、妖魔の力を押さえ込んだんだわ…『もうちょっとだったのに…』。…セーラームーン、ナンともない?」「うん、…ぜんぜん…『ジョークよっ! 軽いジョークっ!』「…本当に大丈夫か?…『オマエが言うと、ちっとも冗談に聞こえないんだよ…』「…うん…『バレた?』。しかし、そのセーラームーンの首から、例の髪の毛が一瞬浮き出てきて、すぐにまた消えます…。

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       オープニング開けはダーク・キングダム…。

       クンツァイトが、御前会議のお立ち台の前までゆっくりと歩いて来ました…「ベリル様、クンツァイト、只今戻りました」。ベリル様:「ようやくだな…。あのまま人間界に捨て置こうと思ったが…」「セーラー戦士どもに苦戦されてるご様子。見たところ…残ったのはコヤツネフライト)のみ…。これでは不安になろうというもの」(←日本中が大きくうなずく)。ネフライト:「クンツァイト!…貴様のような失敗作、ベリル様のご温情がなければ今ごろ野垂れ死に」シャキーンっ! すかさずクンツァイトがネフライトの首に剣を突きつけ、「失敗作かどうか…すぐにわかる…『て言うか、オマエが言うな』

       クンツァイトは剣を腰に収めると、ベリル様の方に進みながら、「ベリル様、大いなる悪の復活に、セーラー戦士どものエナジーはいかがか…」「なに?」…クンツァイトは、そのまま、ナンと男子禁制のお立ち台の上にまで上がってしまい、「偉大なる悪の復活は、私がお引き受けしましょう。…ベリル様はゆっくりお休みを…。少々お疲れのご様子…」

       ベリル様:「下がれぇっ!!」。ネフライト:「無礼者!!」。クンツァイトはうやうやしく一礼すると、そのまま去って行ってしまいました…。ナンと大胆不敵と言うか、ふてぶてしいと言うか、なんか偉そうと言うか、でも逆に頼りになりそうと言うか、中の人の演技ウマすぎと言うか、とにかく…、なんか、小学校の学芸会にいきなりプロの舞台役者が一人紛れ込んじゃったみたいな、そんな迫力がありましたな…こんな人連れて来ちゃって、ダーク・キングダムは大丈夫なんでしょうか?(ってワシはナニを心配しとるんだ?)。ネフライト:『だからベリル様も気が進まなかったのだ…もちろん私もだが…』。ジェダイト:『オレ、もう出たくない…』。ゾイサイト:『私はキャラで勝負してるから、別に気にしないが…』

       ※ ところで、このクンツァイトの中の人は、本当に舞台役者さんなのだそうな。でも、ナニげに舞台のお芝居とテレビドラマのお芝居って、実は「似て非なるもの」なんですよね。舞台の演技というのは、非日常的過ぎるくらい「大げさ」で「濃い」演技じゃないと客席で見てる人に伝わらないけど、最近のテレビドラマでそれをやると、逆にクドすぎてしまい、だったら、却って素人の棒読みの方が「自然で日常的」に見えてしまったりもするんですな(←あくまでもウマイ・ヘタの話じゃなくて)。だから舞台役者さんがテレビドラマに出る場合、コメディとか時代劇とかヒーローモノみたいな、最初から「大げさ」と言うか「濃い」演技が要求される役じゃないと、案外その才能や能力が発揮されにくかったりするんですな。そこでワシが思うに、たとえばレイちゃんの中の人なんかも、ドラマや映画のお芝居より、まず、舞台のお芝居でこそ、その真の才能を開花する事ができるんじゃないか?って気がするんですけどね(←彼女のインタビューでの、役者業に対するコメントなんかを見てると、性格的にも舞台の方が合ってるような気もしますし…)。

       さて、この御前会議でのやり取りは、ちょっと引っかかるものがありましたねぇ…。と言うのも、前回シンがクンツァイトに覚醒してから、彼は今日、初めてこうしてダーク・キングダムにやって来て、今、初めてベリル様やネフライトに会った訳ですよね? ところが、このやり取りからして、この人達は昔(←つまり前世)からお互いの事を知ってたのが分かりますな…。がしかしっ! しかしだ…お互いの事は知ってるようだが、それ以外の事に関しては、それぞれ記憶の状況に差があるみたいじゃないか?…では、ここでもう一度、初心に帰ってAct.1から順に思い出してみましょう…(↓)

1.       まずジェダイトくんです。この、『ダーク・キングダム四天王最初の一人』であるジェダイトくんは、一番最初にセーラームーンが出て来た時、彼女の存在を全く知りませんでした。彼は開口一番、「セーラームーン…何者だ?!」と言ってましたからね。そしてそれをAct.2でベリル様にご報告した時、ベリル様は「あの小娘ら(←この時点ですでに複数形です)が再びあたしの前に現れるとは…」と言ってますから、ベリル様は、最初からセーラームーン達の事を知ってました。

       ※【追記】 実はこれは間違いで、Act.2でベリル様は、「ジェダイト…、セーラー戦士の一人が目覚めたというのはまことか?」と聞き返してますから、ジェダイトくんもベリル様同様、「セーラー戦士」の事は知ってたんですな。ただし、2人とも、その中に「セーラームーン」と言う戦士がいる事を知らなかったんです。しかしこの件に関しては、また時を改めて徹底検証しますので、取り敢えず置いておいて下さい。

2.       さて、次にネフライトとゾイサイトですが、彼らは、初めて登場したのはそれぞれAct.4と6ですが、それは単に我々視聴者の前に姿を見せたのがそうだっただけの話で、実際は、彼らもまた、ジェダイトくんと一緒に最初からこのダーク・キングダムいて、ベリル様から指令が下るまでちゃんと控えていた訳です。ですから、Act.1から続いてるセーラー戦士サイドの情報は、当然彼らも逐一把握しており、その状態でそれぞれが初登場してた訳です。だからネフライトもゾイサイトも、彼らが初めてセーラー戦士の前に姿を現した時、すでに彼女達の事を知ってたので、一切、相手の名前を聞こうともせず、逆に自分も名乗ろうとさえしてないんですな。

3.       で、Act.7で、ネフライトがセーラーVについて、「プリンセスかも知れぬと、ゾイサイトが…」とベリル様に伝えた時、ベリル様は、「あの憎い小娘っ…。もしそうであったなら、ただちに命を断てとゾイサイトに伝えよっ」と言ってます。これを聞くと、さすがのベリル様も、現世における「プリンセス」の正体が誰であるかまでは、知らなかったみたいなんですな。

4.       そしてゾイサイトはAct.12で、その死に際に、「マスター……エンディ、ミ、オン…」と、あたかも、そこで初めて前世の記憶を取り戻したかのような格好で消えて行きました。

      今にして思うと、あの時のヴィーナスは、自分に斬りかかって来たゾイサイトが、タキシード仮面の登場によってその動きを止め、剣を下ろして後ずさりし始めたのを見て、ゾイサイトが何か余計な事を言わないようにと、とっさに『口封じ』のために彼を葬り去ったように思えるんですね。おそらく、あの時のヴィーナスの心理は間違いなくそうだったはず…(←で、今そのシーンを改めて見直したら、彼女の顔の表情が、明らかにそう語っているのが確認できました。と言う事は、ヴィーナスはやっぱり四天王の事も知ってるんですな)。

5.       それでは、このたび登場した、『ダーク・キングダム四天王最後の一人』クンツァイトはどうでしょうか? 彼は前回まで、前世の記憶を思い出せないまま、「シン」という人間として一般社会に生息してて、それからクンツァイトに覚醒した訳ですが、今日のこの御前会議のシーンを見ると、彼は、今回ダーク・キングダムに職場復帰の挨拶に来る前に、覚醒したその足でいきなりセーラームーンの前に現れ、彼女に対していきなり「お前がセーラームーンか…」と言ってた事になります。つまりクンツァイトは、いきなり最初からセーラームーンの事を知ってたんです。知ってた上で、それを確認するように、「お前がセーラームーンか…」と言ってたんです(←あの口ぶりは、『聞いた』のではなく、確認の意味でそう『言った』んです)。しかも彼は、今回のこの御前会議で「セーラー戦士どもとも言ってますから、当然、他の戦士達の事もみんな知ってる事が分かります。他の四天王は、最初は誰もセーラー戦士を知らなかったのにです。よくよく考えると不思議です…なんで彼だけが、最初からセーラー戦士の事を知ってたんでしょうか?

6.       いずれにせよクンツァイトは、ベリル様同様、すでに前世の記憶を持った状態で覚醒して来た事になります。そして、まだベリル様から何の指示も受けてない状況で、自分の考えで、「私からの挨拶代わりだ」と言って、いきなりセーラームーンに攻撃を仕掛けていた訳です(←ベリル様へのご挨拶もまだなのに)

      これはつまり、こう言う事でしょうな…。前回、シンがクンツァイトに覚醒した瞬間のシーンを思い出してください…あの時シンは、床に倒れてもがきながら、まるで何かに救いを求めようとするかのように、うさぎちゃんから届けられた「白い花」をつかもうとしてましたが、次の瞬間、クンツァイトとして目覚めると、その「白い花」を、手の中で粉々に散らしてしまいました。なぜなら彼の中では、その「白い花」は、まさにプリンセスを象徴していたからです。つまりそれは、『かつての忠誠心』が、『現在の憎しみ』に変わった事を意味してたんですな。そして彼はその足で真っ先にセーラームーンを襲いに行ってますから(←妖魔のところへ行ったのだとも言えますが、結果的には同じです。あの『銀ギツネ妖魔』は、『セーラームーン妖魔化計画』の試運転であると同時に、セーラームーンをおびき出すためのエサでもあった訳ですから)、要するに彼は、「セーラームーン」が、かつての(あるじ)エンディンミオンが愛した「プリンセス」だという事まで知ってた事になり、そしてそれは、この時点ですでに、彼がベリル様よりも多くの事実を知ってたという事にもなるのです。

      逆にネフライトなどは、クンツァイトの事を「失敗作」呼ばわりしてますが、この言い方は明らかに、『四天王はベリル様の創造物』という風に自分達の存在を認識してて(←妖魔が石から生まれるのと同じように…つまり石から「人間」になったから「失敗作」と言ってる訳です)、これは、ネフライトが、完全にベリル様から記憶を操作されてる事を意味してます(←バカで単純だから、きっと洗脳もしやすいんだろうなぁ…)。つまり、我々一般人が、催眠術にかかりやすい人とそうでない人がいるように、四天王もまた、ベリル様の洗脳術にかかる度合いにそれぞれ差が生じてるんですな。で、四天王の洗脳指数は、おそらくこんな感じでしょうな⇒ジェダイトくん(←120%)、ネフライト(←100%)、ゾイサイト(←50%ただし上下動あり)、クンツァイト(←1%)。

      ※【追記】 実はこれも半分は間違いでした。クンツァイトは最初から「プリンセス」を知ってはいましたが、ところが「セーラームーン」と言う戦士まで知ってた訳じゃなかったんですな。その名前を知ってたのは、前回セーラームーンが『銀狐妖魔』と戦ってる最中に、ルナが2度にわたって「セーラームーン」と呼びかけていたのを聞いていたからです。実はダーク陣営は、「セーラー戦士」の存在は知ってるけれども、誰一人として、「セーラームーン」と言う戦士を知ってるはずがなかったんです。でも、この件に関しては、また時を改めて徹底検証しますので、ここでは取り敢えず置いておいて下さい。

       何はともあれ、クンツァイトは明らかに、今までの連中とは一線を画してますな。こうなると、彼の不遜な態度も、あながち単なるハッタリには見えなくなってきます。前回ベリル様が、「四天王最後の一人…。気は進まぬが…使う他あるまい…」と言ってた意味も、どうやらその辺にあるのかもしれませんな。

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       ところ変わって、クラウンにてセーラー戦士の新年会…。

       ナニげに四人の書初めが笑えました(↓)

       「初日の出♡♡ 月野うさぎ」(←ナンと丸文字にハートマーク入り…しかも、書初めに選ぶ文句としてはもっとも一般的な「初日の出」という…これは、『うさぎちゃんらしさ』『普通の女の子』らしさが見事に同居した作品であります。ところで、なぜか台紙がセーラームーン・カラーの『ピンク』ではなく、『黄色』になってますが…)。

       「友達 水野亜美」(←やっぱりか…)。

       「質実剛健 木野まこと」)(←「しつじつごうけん」とは⇒「飾りけがなくまじめで、たくましく、しっかりしている・こと(さま)[大辞林 提供:三省堂]より」。文字の最後が、紙からはみ出しちゃってるのがポイントか?)。

       「妖魔退散 火野レイ」(←この人は、とにかく妖魔退治が大好きなのだ…。で、なぜか順番がまこちゃんのあとになってますが…)。

       ところでコレ、みんな本人が書いてるんでしょうかね?…うさぎちゃんのはアレですけど…みんなどれも…ナンと言うか…その…微妙に…

       さて、ルナカラはお正月モードにセットされ、琴と尺八の音楽をBGMに、ルナが正月のお供え物の鏡餅の上に、みかんの代わりに登っております…「えへへへ…」

       四人は、それぞれのセーラーカラーを基調にした晴れ着を着ております(←素晴らしいですねぇ…華やかですねぇ…)。「もう学校始まってるのに、お正月みたいっ」(←学校が始まってるというコトは、今日はだいたい『7日(水)』以降だと言うコトですな。つまり、このシーンが撮影されていた時点で、正月三箇日の放送はないという事が織り込み済みだった訳です)。「いいの、いいの。レイちゃんなんか神社で忙しかったから今がお正月だモンねぇ〜っ?」「まあねぇ〜っ」「誰かさん以外は手伝いに行ったしなぁ…」(←まこちゃんは『世話焼きお姉さん』なので、うさぎちゃんを叱ったり皮肉ったりするのは、どうやらすっかりこの人の役どころみたいですな)「え?! あ、う、うん…去年のコトは気にしないっ。じゃあそろそろ行きますかっ!」

       四人はオレンジ・ジュースの入ったグラスを持って立ち上がり、一人ずつアップで全身が映し出されます…うさぎちゃん、亜美ちゃん、まこちゃん、レイちゃん…う〜ん、みなさんモデルさんだけあって、ナニを着ても似合うんですけど、やはり、こと和服に関してはレイちゃんが一番似合ってますな…あの書初めの並び順は、そのレイちゃんをトリ(←て言うかオチ)に持って来るための便宜的措置だったようです。「せーのっ」! (←ちなみに、未成年者の乾杯は昔からオレンジ・ジュースと相場が決まっております…Act.5のパジャマ・パーティーでもオレンジ・ジュースでした…)。

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       と言う訳で、どうやら晴れ着はぜんぶ変身ケータイのなせる業だったらしく、あっという間に私服に戻ってしまい、正月用和室セットも取っ払って、いつものルナカラ・セットに戻し、さっそくカラオケ大会です…(←こういう部屋の模様替えみたいな事も、ケータイ・アイテムのなせる業なんでしょうか? だとしたら、Act.8で台車をワゴンに変えるなんてのも、お茶の子さいさいですな…)

       で、みんなは、元々この私服姿でクラウンに集まってたようですな。てコトは、「もう学校始まってる」んですから、つまり今日は土日のようですな(←ちなみに、1月は第二月曜が「成人の日」(←以前は「15日」と決まってたが…)なので、その三連休のいずれかになる訳ですが、おそらく放送日と同じ『10日(土)』でしょうな)

       「♪あつい気持ちはセ〜ラ〜ビっ、わーたしがわーたーしーでいーる限りっ♪」。うさぎちゃんの歌に合わせて、亜美ちゃんは笑顔で手拍子し…、まこちゃんは笑顔で両手でマラカスを振り…、ルナは笑顔でタンバリンを叩き…「そーれっ♪」…。レイちゃんはつまらなそうに頬杖ついて唇をとんがらかしてタメ息をついております…(←でも、ナニげにテーブルの下でストローを振ってます…このストローはAct.6でも使ってましたな。ハートマークを2つかたどったクルクルストローです)。で、うさぎちゃんはステージを降りて亜美ちゃんを引っ張り上げ、マイクを渡して二人で一緒に歌います。最初はびっくりしてた亜美ちゃんも、ちょっと照れたあと、すぐに歌いだします。Act.5では、うさぎちゃんはなるちゃんと二人で歌って、亜美ちゃんには一人で歌わせてましたが、今日は一緒に歌ってます…(←ああ、あの時もこうしてあげてれば…)。

       お次は、まこちゃんが初の歌唱披露です。曲はやっぱり愛野美奈子で、彼女の新曲の「肩越しに金星」です。「♪あさのほどーお、いつまでーもー、てをつーないだーよねー」「♪だよね」(←オメメうっとりバージョン)、い、だ。この曲は、Act.12で初めて劇中に登場し、その時はまだ発売前で、観覧車の中で美奈子がうさぎちゃんにア・カペラ(無伴奏)で歌ってくれたのですが、カラオケになってるってコトは、もう発売されてるってコトですな(←余計なお世話かも知れんが、売れてんのか?)。しかし、いまだに「セラビー」を歌ってるうさぎちゃんと比べると、、同じミーハーでも、まこちゃんは密かに『オタク』が入ってるのかも…。

 

       …ところが…まこちゃんとルナが歌ってる最中に、カラオケ屋さんではお馴染みの光景が展開してしまいます。うさぎちゃんが、「ねえ、レイちゃんも歌おうよ、ね! ね! 新年なんだしっ」(←歌本を手に取って見せる)。「カラオケは嫌いなんだって」「またまたぁっ!…『ひそかに歌は好きな癖に!』(←レイちゃんの肩をド突く)。そんな二人を、亜美ちゃんが微笑ましく見ております。「ホンット今年もしつこいんだからっ」「ね、お願いっ! 歌お?」(←歌本をテーブルの上に差し出す)。「…『しつこい!』(←それを押し返す)。「お願いっ、歌おうよぉ〜」(←レイちゃんの腕を引っ張る)。「いいよぉ…!」(←一瞬イスから落ちそうになる)。「はいっ! ねぇってばぁっ!」「いいっ!」

       「ちょっとぉっ!」(←いつの間にかルナも真顔バージョンにっ!)。「!…『やべ!』「!…『やべ!』「みんな聴いてる(怒)?!…『出たばかりの新曲を歌詞も見ずに歌ってるってのにっ!』(←まこちゃんっ! 気にしちゃイカンっ! カラオケとはそう言うモノだっ!)。「!」「…もぉ〜レイちゃん歌わないから…」「うさぎだよぉ…」「…はぁ…」(←呆れタメ息…)。

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       お次は、うさぎちゃんが風船(←『水色』『赤』『緑』『黄色』の4つの風船をひと括りにしたヤツ…どーでもいいけど、どうも今回に限って、なぜかセーラームーン・カラーは『黄色』らしいですな…妖魔化してるから『黄色信号』というコトなのでしょうか?)をボールに見たて、バレーボールの真似をして「ア、タ〜ックっ!」とスパイクを打ちます。その風船が、テーブルの上でジェンガ遊びをしてたレイちゃんと亜美ちゃんのタワーに命中して崩してしまいます(←この二人はナニげにマジメ組なので、そのせいか最近ペアを組む場面が多いですな)。ジェンガを崩されて二人がゆっくり振り向くと、「!…『ギロッ!』「!…『ギロッ!』「!…『あちゃぁ〜!』。するとここで、突然、またしても、あの曲がBGMに…「♪ケ、エ、キもぉ、シャ、ン、パンもぉ、てーんーこもーり〜♪はーりきるインター、チェンジーはーみぞれぇ〜♪」(←って、どーゆーシチュエーションだよ?!)。

 

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       お次は、レイちゃんと亜美ちゃんがまこちゃんの腕を左右から押さえ付け、そのまこちゃんにうさぎちゃんが口紅を塗ろうと迫って来ます。しかしさすがにまこちゃん、力では二人がかりでも抑えきれず、すんでのところで逃げられてしまいます。「ああ〜、まこちゃぁ〜んっ!」。まこちゃんは相変わらず、女の子っぽいコトを表立ってするのには抵抗があるんですね(←きっと一人で家にいる時は、密かにお化粧とかして、鏡見ながら『う〜ん…まんざらじゃないな…』みたいにニタニタしてんでしょうな…)。

       ちなみにこのシーンは、なんかどこかで見たような気がしてよくよく調べてみたら、実はAct.5における次回予告で、Act.6のアクセサリー屋さんのシーンにうさぎちゃんとまこちゃんの二人だけで同じ事をしてる場面があったんですけど、次回予告では使われてたのに、実際のAct,6の本編ではカットされてたんですよね? で、実はこういうパターンはいくつかあって、たとえば前回Act.13の次回予告にあった亜美ちゃんのセリフが、今回の本編ではカットされてるんです(←DVDの映像特典に「未使用シーン」として収録されている)。

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       お次は、Act.8の、「愛野美奈子マスコットキャラ ナコナコなりきりコンテスト」の再現ごっこ…ですが…むむむ?? こ、この被りモノは?!…うさぎちゃんはもちろんですが、レイちゃんとまこちゃんの被りモノも、やはりあの時と同じモノです。と言うコトは、これらは明らかに、ケータイ・アイテムに保存されてるからこそこの場に出てくるのだから、やっぱりあの時、レイちゃんとまこちゃんは、「個人参加のキモオタ野郎を取っ捕まえて亡き者にし、ケータイ・アイテムで被りモノを頂戴しちまった」…というワシの仮説が偶然にも正しかったコトが証明されましたなっ!(←言ってみるモンだ…)。

       ところで、その「コンテスト」では、亜美ちゃんが一人蚊帳の外だったのですが、その亜美ちゃんがここで被ってるのは、ナニげにコレ、あの時なるちゃんが被ってたヤツですな…そして手に付けてるのは(←蹄をイメージしたスポンジでしょうか?)、やはり、その時クラスメイトBが手に付けてたヤツです。これらも、おそらく「コンテスト」の記念写真として、うさぎちゃんのケータイに保存されてたんでしょうな(←しかし、デキの良さで選ぶなら、断然クラスメイトAの被りモノですが、いかんせんアレだと、顔が全部すっぽりと隠れてしまいますからな)

       で、「くぴっ!」(←ドスが利いてます)。(←あくまで可愛く)。「はぁ、だめ、だめ、そんなんじゃだめっ」(←やはり、「コンテスト」の本番でやったあの『ガン飛ばしくぴ』には、相当自信があったようですな)。「あたしが一番!」「あたしだよ!」「全然だめ、みんなでもう一回、せーのっ!」しかし、なぜかこの場はレイちゃんがやたらマジになって仕切ってますが、一人亜美ちゃんだけ、めちゃめちゃヤル気なさそうです(←やはり、『この被りモノの持ち主達が気に入らない』んでしょうか?)。まあ、そんな感じで取り敢えず、ぱしゃっ!と記念撮影(←やはり、当初ワシが睨んでた通り、これらのセーラー生写真はルナがシャッターを押してたんですな)。

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       お次は、亜美ちゃんから「はいっ」と、みんなへの差し入れです。Act.2で登場した、「某有名なお菓子屋さんの超人気プリン」(←焼きプリン)です。「おいし〜っ、亜美ちゃんありがとう!」「…『ちなみにうさぎちゃんの分だけ、Act.2の残りモノだからねっ(←3ヶ月前のか…超レアものだぁ〜!「お〜いしぃ〜〜っ!!」。ここでもぱしゃっ!記念撮影(←新春第1弾だけあって、ナニげに、今までのエピソードをいくつか、それとなく振り返るように織り込んでありますね)。

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       するとここで、うさぎちゃんがマイクを持ってステージに駆け上がり、いきなり演説をおっぱじめます。「亜美ちゃんっ、レイちゃんまこちゃんっ、それからルナっ、もうみんなダ〜〜イ好きっ!」「…『にこっ』「うふっ」「ふっ」「ふふっ」(←にっこりバージョン)。「今年も、よろしく〜〜〜っ!」。するとここで、ぼぉ〜〜〜っ!とマイクがハウリング(←マイクとスピーカーの共振現象)を起こしてしまい、あまりのうるささにみんなが耳を塞ぎます。

       すると、突然うさぎちゃんが、その場にバッタリと倒れ込んでしまいました。「!?」「!?」「!?」「うさぎちゃんっ?!…やっぱりプリン腐ってた?!「どうしたの?!」「うさぎ!」。みんなが慌てて駆け寄り、まこちゃんがうさぎちゃんを抱き起こすと、「んん…なんか…ねむい…」(←これは、Act.11でジュピターがゾイサイトに操られた時の、単に眠そうなだけの『操られ顔』ですな…)。「え?!」。すると、うさぎちゃんの首に、例の髪の毛が浮かび上がって、また消えました。「なに?! 今の!?」「そんなぁ…。消えてなかったんだわ…」(←真顔バージョン)「なんのこと?」「うさぎちゃんっ! しっかりして!…プリンのせいじゃないの…?

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       みんなはうさぎちゃんをソファに寝かせ、その場を取り囲むようにして見守ってます…。

       「人間を妖魔に?!」「そんな!…うさぎにそんなコトするなんて!」「でも、戦士の力が妖魔になる力を抑えてたんでしょ?!」「だと思ったんだけどぉ…。たぶん、妖魔の力が強くなったのよ。今、うさぎちゃんの中で、二つの力が、戦っているんだわ…!」(←困ったバージョン)。ちなみに、気のせいか、とても「戦っている」ようには見えませんけど…。「もし、戦士の力が負けたら…!」「うさぎちゃんは…妖魔になってしまう!」「えっ!?」「ナニか方法は?!」「妖魔から人に戻せるのは、セーラームーンの力だけよ。うさぎちゃんの力を、信じるしかないわ…」

       その時、うさぎちゃんの胸元にボワ〜っと怪しげなマークが浮かび上がりました。「はっ! うさぎちゃんっ!」「!」。ここで、まこちゃんがスックと立ち上がります…「ルナ! そのクンツァイトとか言うヤツはどこにいたんだ?! そいつを倒せばもしかして…」(←まこちゃんがこのセリフをルナに向かって言ってる間、レイちゃんはまこちゃんを見上げてますが、亜美ちゃんは片時もうさぎちゃんから目を離しません)。「コンチェルト・ホールだけど…、今は、もう…」「とにかく探すよっ、ただじっと見てるだけなんてあたしはできない!」。まこちゃんはそう言うと、足早に部屋を出て行きます。

       すると、今度はレイちゃんがスックと立ち上がり、「あたしも、どれだけ自分の力が通じるか分からないけど(←ここまでは、ルナに向かって)、やってみるわ!(←ここで亜美ちゃんに向かって)亜美ちゃん、うさぎをお願いね!」「……」(←亜美ちゃんは、レイちゃんに向かってうなずきます)。レイちゃんも、上着を持って部屋から駆け出て行きました。「あ、みんな…」

       「うさぎちゃん…」…亜美ちゃんはうさぎちゃんの手を取ります…「…なんだか冷たい…」…それからうさぎちゃんの脈を見ます…「脈も遅くなってる!」(←さすが、将来お医者さんを目指してるだけのコトはありますな)。「暖めないと!」。亜美ちゃんは部屋の中を見回しますが、どうやら、「……『ここじゃ、ちゃんと介抱できない』と判断した模様です。

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       クラウンの受付にて…。

       入り口の自動ドアがうぃ〜んと開き、ナンと地場衛がご来店です。元基に向かって、軽く笑顔を見せております。すると、カメの水槽に手を突っ込んでた元基が、「あれ? 衛。どうした?」「ちょっと近所に来たから…」「ふん。あ、こないだホントありがとな。最近さぁ、カメキチ運動不足みたいでさぁ…。やっぱ散歩連れてかなきゃダメかなぁ…」…などと元基が話しておりますが、地場くんは全く聞いちゃいません。どうやらうさぎちゃんの様子が気になるのか、ナニげにカラオケ・ルームの方を見ちゃっておりますが…(←どーでもいいけど、なんでうさぎちゃん来てるって知ってんだろうね?)。そして、セーラームーンがクンツァイトに襲われた瞬間を思い出しながら、「…(心の声→)あいつ、本当に大丈夫なのか…」

       するとその時、ルナカラのドアががちゃんっ!と開いて、中から亜美ちゃんが、うさぎちゃんに肩を貸しながら出て来ました(←今日の亜美ちゃんはバッグを肩から提げてますが、そのバッグからルナの上半身が出てますな…)。元基:「どうしたの?!」「ちょっと風邪で…『て言うか、うさぎちゃん…めちゃめちゃ重い…』。よろける亜美ちゃんを見て、地場衛がすかさず手を貸しますが、うさぎちゃんの首にまだ例の髪の毛が巻きついてるのを見ると、「!…オレが背負う」「えぇ?!」。元基:「オレの友達だから大丈夫…女の子じゃ無理だよ」「でもぉ…『て言うか、アナタのナニが「大丈夫」なのよ?!』。ちなみに元基は、Act.7のトリプル・デートに亜美ちゃんは参加してないので、元基は、『亜美ちゃんと地場衛は面識がない』と思ってるんですな。

       ちなみに、亜美ちゃんが地場衛と会うのは、実はかれこれAct.4以来で、その時のシチュエーションはこうでした(↓)

     亜美ちゃんは(←その時もバッグを肩から提げ、そのバッグからルナの上半身が出てました…)、うさぎちゃんと一緒に、大型街頭ヴィジョンで「幻の青水晶」のニュースを見てた時、ケータイを取り出したうさぎちゃんの手が、後ろから歩いて来た地場衛にぶつかってしまい、「ッテェ!」「ごめんなさいっ!…ああっ!」「またオマエかぁ! ナンでオレのまわりをウロウロするんだ!」「それはそっちでしょお!?」「とにかく、人ごみでバカみたいにはしゃぐなよな!」「バカみたいってナニよぉ!」「…友達?」「ぜんぜんっ!」「…妙な感じがしたような気がするけどぉ…?」「だって妙なヤツだもんアイツ…!」(←うさぎちゃんが地場衛の名前を知るのは、次のAct.5ですから、ここでしか会ってない亜美ちゃんは、おそらく地場衛の名前を知らないはずです…)。

       つまり亜美ちゃんは、うさぎちゃんが『この人』を嫌ってると思ってる訳ですな(←レイちゃんとまこちゃんはそれをAct.7で知る訳ですが)。てコトは、今日のこのシーンで亜美ちゃんが「でもぉ…」と言ったのは、「でもぉ…『うさぎちゃん、この人のコト嫌いなのよっ!』って意味に取れるコトになりますかな?

       で、ところがその地場衛は、勝手にうさぎちゃんをおんぶしちゃうと、亜美ちゃんに向かってエラソーに、「怪我させるよりはいいだろぅ?」と言います。「…『ってアナタ何様よ?!』。地場衛からすれば、そのAct.4で、自分とうさぎちゃんが犬猿の仲なのを亜美ちゃんに見られてるので、「怪我させるよりはいいだろぅ?『オレのコト嫌いかもしれんが…』と言う感じでしょうかね? ところで地場くんは、うさぎちゃんがセーラームーンだって事は知ってますが、では、亜美ちゃんが『亜美ちゃん』で、しかも『セーラーマーキュリー』だって事は知ってるんでしょうか?…と思ってナニげに調べてみましたところ、偶然にもワシは、ナンと、驚くべき事実を発見してしまいました(↓)

       実写版スクープ!⇒「地場衛は、ナンとAct.2の時点で、すでにセーラーマーキュリーの正体を知っていたっ!」。…これはオドロキでした。彼は、セーラームーンの正体はAct.7で知るのですが、マーキュリーに関しては、ナンと、すでにAct.2の時点で知ってたのです。

       実はこの回、タキシード仮面は、セーラームーンを助けるためには登場してませんが、セーラームーンとマーキュリーが『埴輪妖魔』『犬妖魔』を倒したあと、最後の最後に遠めに姿だけ現し、「セーラームーンに…、セーラーマーキュリーか…」と、ボソッと独り言を言ってその場を立ち去ってます。これは、彼がいつものように、いつでもセーラームーンのピンチに飛び出して行けるよう、ずっと戦況を見守ってた事を示しています。実は彼には、「セーラームーン探知機」(←仮称)というものが内蔵されてて、自分でも何故か分からないけど、セーラームーンが現れるとそこへ行かないではいられないという習性があります(アニメ版では、「無性に熱き血が騒ぎ、助けたくなる」などと、そんな感じに説明されてます。ちなみにこの「探知機」は変身前のうさぎちゃんには反応しません)。そこで、Act.2で彼が現場に到着した時、ちょうどセーラームーンは亜美ちゃんと「ファイト一発」状態だったはずなのです。そして、彼女達は変身後もお互いの事を絶対に現世名でしか呼び合わないため、変身直後の「決めゼリフ」以外では、決して「セーラーマーキュリー」という単語を発しません。つまり、タキシード仮面がこの『水色の戦士』を見て、「セーラーマーキュリーか…」と言ったという事は、明らかに、彼がマーキュリーのあの初変身シーンを目撃してたという決定的な証拠となるのです(←これは、ジェダイトくんが、Act.1の時点でいきなりセーラームーンの正体を知ったのと全く同じ理屈です)。しかし、実にうらやましい限りですな…まさに彼は、歴史の生き証人な訳です(↓)

     インタビュアー:『タキシード仮面さん、その時の感想を是非お願いします』

       タキシード仮面:『そう…、確か…、あの時私は、セーラームーンが落ちそうになったらすぐ「ファイト一発」できるように、彼女と同じ階にいて、そのタイミングを見計らってました。でも、まさか亜美ちゃんという子だけが落ちるとは夢にも思わなかったので、とっさに助けに入る事ができなかったのです。正直その亜美ちゃんという子がセーラーマーキュリーに変身した時は驚きましたねぇ…。でもそのお陰で私も、助けられなかった事に対する良心の呵責に苛まれずに済みました。それに、私の位置からは、セーラームーンやお茶の間の方々とは別アングルでマーキュリーの変身シーンを見る事ができたんですよ。今にして思えば、それが私の唯一の自慢話ですかね。泥棒やってて本当に良かったです(笑)…』

        ★  ★  ★  ★  

       地場衛は、うさぎちゃんをおんぶしながら、周りに人がたくさん歩いてる並木道を歩いて行きます…。

       地場衛は、横目でちらっとうさぎちゃんを見ると、「……『ちっ、マジで重いぜ…』。亜美ちゃんは、その後ろから、うさぎちゃんの背中に羽織わせてる上着がずり落ちないように、位置を直したりしてます。

        ★  ★  ★  ★  

       うさぎちゃんは、どうやら亜美ちゃん宅へ運ばれたようです。

       地場衛がうさぎちゃんをベッドに寝かせると、すかさず亜美ちゃんが、地場衛を押しのけるようにして、うさぎちゃんに布団を掛けます…「うさぎちゃんっ、だいじょぶだからねっ、だいじょぶだからねっ!」とうさぎちゃんの体をゆすると、亜美ちゃんは何か思いついたらしく、いそいそと部屋から出て行きます。

       地場衛は、その場に立ち尽くして、うさぎちゃんを見下ろしております。

       するとすぐに亜美ちゃんが戻って来て、別の部屋から持って来た毛布をうさぎちゃんに掛けます…「うさぎちゃんっ、がんばってねっ」。ナニげにこの時、地場衛は、亜美ちゃんが自分の横を通り過ぎた瞬間、一瞬、亜美ちゃんに、「……『なにか手伝おうか?』みたいな事を言いかけてやめたような顔をします。

       で、地場衛は、結局その様子をただじっと見てるだけでしたが、じきに、亜美ちゃんに「じゃあ…」と声をかけて帰ろうとします。でも亜美ちゃんは、地場衛がそこにいる事すら忘れてるかのように全く聞こえちゃいません。「うさぎちゃんっ、うさぎちゃんっ」。なので地場衛も、それ以上何も言わず、黙って部屋を出て行きました。

       地場衛は、亜美ちゃんの部屋のドアを閉めると、一瞬その場に立ち止まり、「…(心の声→)あいつが…妖魔に…!」。それはそうと、亜美ちゃんちは、おそらく高級マンション(←億ション?)なんでしょうけど、やたらオシャレで、やたら広そうですな…。

        ★  ★  ★  ★  

       それから亜美ちゃんは、ノートパソコンを立ち上げます…。

       おや? そのベッド脇の台の上に、Act.5の時と同じ写真立てが置いてありますが、中に入ってる写真が入れ替えられてますね。Act.5当時はまだ三人時代だったので、三人が写ってる写真が入ってたのですが、今は四人が写ってる写真に入れ替えられてますな…四人とも制服姿で、手前左側にレイちゃん、その右隣に、お互いに頭をくっ付け合うようにして亜美ちゃん、その亜美ちゃんの左肩からうさぎちゃんが顔を覗かせ、レイちゃんの後ろからまこちゃんが顔を覗かせてます。

       亜美ちゃんはパソコンで、ナニやらソフトを立ち上げると、「よしっ」と言って、うさぎちゃんの布団をめくります。亜美ちゃんは、いつの間にか布団の上にいたルナすら目に入ってない様子で、ルナごと布団を跳ね除けちゃいました。亜美ちゃんがうさぎちゃんの手を取ると、うさぎちゃんの爪がやたら伸びてます。「あっ!」「マズイわ。妖魔化が進んでる…!」(←真顔バージョン)。亜美ちゃんは、うさぎちゃんの指にナニか黒いバンドのような物(←センサー?)を巻き付けると、再びパソコンの前に座ります。

       ちなみに、このパソコン・ソフトには日付と時間が表示されてて、「2004/01/10 16:34」となってます。この日付は要するに、今回Act.14の本放送と同じ日です。前回Act.13の劇中カレンダーは、おそらく『12月28日(日)』で終わってますから、セーラームーンがクンツァイトに襲われてから、現実世界のカレンダー通りに、かれこれ13日近くが過ぎ去ってたようですな。しかしさすがはセーラームーン…よく2週間も「妖魔化」せずにいられましたな。さっきクラウンでルナが、「そんなぁ…。消えてなかったんだわ…」と言うだけあって、それだけの日数を、うさぎちゃんは何事もなく普通に生活してたんですな。

       で、亜美ちゃんが開いたそのソフトですが、これはナンですかね? たぶん亜美ちゃんが独自に開発したと思われる、『超ハイテク医療機器ソフト』でしょうかね? それはナンと、指にバンド・センサーを巻きつけるだけで、「体温、血圧・血行、呼吸回数、心拍数、心拍出量」が瞬時に測れてしまうというスグレものです…(←これにはブラック・ジャックもびっくりです)。で、それによると、現在のうさぎちゃんの体温はナンと「28.0」「やっぱり! 体温がすごい低い…!」「亜美ちゃん! 少しでも、暖めてみて!」「うんっ」。亜美ちゃんは再びうさぎちゃんに布団を掛けます…「うさぎちゃん、待ってて…!」

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは火川神社…。

       レイちゃんが祈祷用の炎の前に正座しております…「…(心の声→)妖魔の力…、なんとか封じ込めなければ!」

        ★  ★  ★  ★  

       こちらはまこちゃん…。

       たぶん…真っ正直に「コンチェルト・ホール」に向かってるんでしょうなぁ…で、現在、どこだかの歩道橋の上を走っております…「…(心の声→)うさぎ! ぜったい妖魔なんかになっちゃダメだっ!…『て言うか、コンチェルト・ホールってどこだよ?!』。…どーでもいいけど、あれからもう2週間近くが過ぎ去ってる訳ですから、どう考えても、もうクンツァイトは「コンチェルト・ホール」にはいないと思うけどなぁ…(←クンツァイトがそこに住んでるってんなら話は別ですが…何しろあの人は、人んちに勝手に住み着いちゃうような人みたいだし…)。

        ★  ★  ★  ★  

       再び亜美ちゃん…。

       『超ハイテク医療機器』をうさぎちゃんに取り付けた亜美ちゃんですが、ナニげに、体温の低下したうさぎちゃんを暖める応急措置の手段は、ナンと! 家中のストーブの総動員(←しかも、ポジション的に亜美ちゃんが一番暖まっちゃってます(←これにはピノコもびっくりです…『アミチャンブリケ!』)。

       亜美ちゃんは汗ダラダラで(←その白いふかふかのセーター脱げば? お気に入りらしいけど…)、爪の伸びたうさぎちゃんの手を、祈るように握り締めております…「うさぎちゃん…」。で、ふと窓の外を見ると、もうすっかり日も暮れてしまってます…「ああっ……うさぎちゃんのウチに電話しないと…」

        ★  ★  ★  ★  

       その頃、月野邸では…。

       うさママ:「ほぉっ、ワン、ツゥ…、がんばるわっ!」そこへ電話がかかってきます…ぷるるる…ぷるるる…「んん?!…はい、はい〜♪…」(←どうやら、うさママは、なんかダイエットでもしてるのか、ダンベル体操みたいなコトしております)…うさママは受話器を取ると、「あ、もしもし?…あっ、亜美ちゃ〜ん?…えっ?! 亜美ちゃんちに泊まるの? それはいいけど…うさぎったら、亜美ちゃんに電話させてナニしてんの?」

        ★  ★  ★  ★  

       「あ、カラオケのやりすぎで、声が出ないみたいで…」(←笑顔…)(受話器の向こうから→)「やっだぁ、今朝から風邪気味だったのよ、だーから言ったのにねぇ〜〜、あ、ワン、ツッ…あ、じゃよろしくね!」「はい、それじゃ」(←笑顔…)「(ぷつっ)…」(←うさママ切るの早っ!)。向こうが電話を切ると、亜美ちゃんは突然真顔になり、真っ暗な居間で、ゆっくり受話器を置きます…(←ちなみにこのシーンで、亜美ちゃんは左手で受話器を持ち、右手にハンカチを持ってその手を受話器に添えて話してたんですけど、このハンカチって、たぶん顔の汗を拭くために使ってただけで、別に受話器に関して潔癖症みたいな意味じゃないと思われます)。

       ※ ちなみに、うさママのやっだぁ、今朝から風邪気味だったのよ、だーから言ったのにねぇ〜〜と言うのは、実は、DVD第4巻の映像特典に収録されてる、この回の「未使用シーン」を受けてのセリフだったんですね。その月野家の朝のシーンも、いかにも「月野家らしい」いいシーンだったので、カットされちゃったのは惜しまれます。

        ★  ★  ★  ★  

       うさママはダンベル体操を続けながら、「まったく! あの、…バカ娘!…んん〜!」…とそこへ、すぐにまた電話がかかってきます…ぷるるる…「ん?!…はい、はい〜♪…」…ぷるるる…「はい、月野ですぅ〜♪あっ、なるちゃん?! こんばんはぁ〜っ!」(←ちなみに、この、うさママが電話に出た時の第一声ですが、さっきは「はい、月野です」って言いませんでしたね…さっきの第一声は「あ、もしもし?」でした。…てコトはこれ、うさママは、さっきの電話は完全に、帰りの遅い「あのバカ娘」からだと目星をつけて受話器を取ってたんですな。だからさっきは「はい、月野です」って言わなかったんです)。

        ★  ★  ★  ★  

       亜美ちゃんは、電話を終えて部屋に戻ると、「はぁ…」タメ息をついて、「…(心の声→)うさぎちゃんのお母さんに…うそ…ついちゃった…」。それにしても亜美ちゃんは、この程度の「うそ」を気に病んでしまうなんて…今まで亜美ちゃんは、どんなささいな「うそ」もついた事のない、人間的な意味でも優等生だったのですね。だから、Act.5で塾の模試をサボってパジャマ・パーティーに参加した事が、気疲れして倒れてしまうほどの事態に発展してしまうんですな。

       ふと、うさぎちゃんを見ると、ナンと爪が元に戻ってます。「爪が!…。パソコンを見ると、温度計が「30.0」になってます。体温が上がってる!…そうだよね…うさぎちゃんが今一生懸命に戦ってるんだから…私だって…(あ、あのぉ…お取り込み中すいませんが…)…『ナニ?!』…(…どう見てもうさぎちゃん、ただスヤスヤと寝てるだけみたいなんスけど…)…『それがナニ!? 今いいところなんだからっ!』…(て言うか、前回妖魔にされちゃった女の子の方が、よっぽど一生懸命に戦ってたかなあって…)…『だから、これがセーラー戦士と一般人の差なのっ!』…(あ、やっぱそっスか…お見逸れしやした…)。

       しかし、亜美ちゃんの本当の戦いは、むしろこれから始まるのでした…。そしてそこへ、突然、ぴんぽ〜ん…と来客が…。

        ★  ★  ★  ★  

       玄関の来客モニターには、ナンとっ! なるちゃんが映ってます(←どーでもいいけどメチャメチャ来んの早いな…近所なのか?)…それを見て、思わず返事を躊躇する亜美ちゃん…「…『なぜこの人が私のウチに…?』。しかし、亜美ちゃんコンピューターが瞬時に導き出した答えは、「…『きっとこれは、うさぎちゃんに用があって、うさぎちゃんのお母さんに聞いてここに来たに違いない…となると、これじゃ居留守は使えない…』。…で、亜美ちゃんはしぶしぶドアを開けます…。

       なるちゃん:「あは(笑)…、遅くにゴメンね。うさぎのお母さんに聞いて…」「…『フッ、だから仕方なく出てあげたのよ…』「今日、うさぎに返してもらう約束のCDがあるんだけど…あしたどうしてもいるんだよね」

       ちなみに「今日」は土曜なので、当然「あした」は日曜です(←おまけに明後日は「成人の日」)。つまり、三連休なので、火曜になるまで学校での受け渡しができない状況なんですな。したがってうさぎちゃんは、今日クラウンの帰りになるちゃんちに寄るつもりで、そのCDを持って出て来てて、なるちゃんともそう言う「約束」をしてた訳です。ところが、待てど暮らせどうさぎちゃんが返しに来ない。それでなるちゃんは月野家に電話し、うさママから、『そのCD、うさぎの部屋にはないみたいだから、たぶんうさぎが持って出てるんじゃない? 今日は亜美ちゃんちに泊まるのよ』と聞かされて、こうしてやって来た訳です。で、おそらくうさママは、Act.5のパジャマ・パーティーの時に、なるちゃんを送ったあと、亜美ちゃんも送って帰らせてるはずなので、なるちゃんは、この亜美ちゃんちの場所も、電話でうさママから教えてもらって来たんでしょうな(←まあ、もっとも同じクラスなので、ひょっとしたら連絡網とかに住所が書いてあるのかもしれませんが…)。

       「!……ああ…、ちょっと待って…」。そう言って亜美ちゃんは、一旦ドアを閉めて引っ込んでしまいます。なるちゃん:「?…」

       しばらくしてドアが開き、亜美ちゃんが一枚のCDを差し出しながら出てきます…「…これ?」(←なんスかコレ? まったく字が読めませんな)。「あれ? うさぎは?」「ぇ…ちょっと…『もう用は済んだでしょ?』「ヘンじゃない? 顔見せないなんて? あたしが来たって言ってくれた?」「…あのぉ…『意外にしつこいのね…』「言ってないの?…あたしに会わしたくないわけ?」「そんな!…『けっこう性格も悪いのねっ!』「うさぎ! いるんでしょ!?」(←いきなり、強行突破で踏み込もうとするなるちゃん)。すると亜美ちゃんは、なるちゃんを押し返すようにして、「待って!!」(←どすこい、どすこい)。「!!『亜美錦っ!』…なるちゃんを突っ張りで押し出し、壁にどんっ!と叩き付けちゃいます…「ちょっとぉ…!『あたしを誰だと思ってんのっ!』「…うさぎちゃん、寝てるの…。ウソだと思うなら思ってくれていい。私のいじわるだと思ってくれてもいいから、…だから…お願いっ…『セラミュ時代の栄光はもう忘れて!』…」『グサッ…!』行司:亜・美・に・し・き〜〜ぃ』(←勝ち名乗り)。ちなみにこのCDは4曲入りですな。

        ★  ★  ★  ★  

       なるちゃんは、首をかしげながらマンションから出て来ます…「…(心の声→)ナンなのぉ? いったい!…。でもぉ…あんな亜美ちゃん初めて見た…『勉強だけかと思ったら、意外と力も強いのね…不覚だったわ』。で、なるちゃんが立ち去ると…、な、ナンとそこに…ち、地場くんの姿がっ!(←実はまだ帰ってなかったのね〜っ!)…ナンと、マンションの外で張り込み(←ストーキングとも言う…)してるじゃありませんかっ!「…『チョット!こういうトコ映すなよっ! 主人公を陰で助けるカッコイイ役なのに、ますます誰もオレを正当に評価してくれなくなるじゃないかっ!』

       ところで地場衛は、なるちゃんが首をかしげながら出て行ったのを見て、ナニやら訝しげに、おそらく亜美ちゃんの部屋の方だと思いますが、そっちに目をやります。これって、彼はずっとここにこうしていたんですから、当然なるちゃんがマンションに入って行くのも見てたはずで、そのなるちゃんが、ほとんど数分のうちに首をかしげながら出て来たので、『何かあったのか?』みたいに気にしてる仕草ですよね。つまり地場衛は、なるちゃんの事を知ってるって事です。だとすると彼は、Act.1で「MAYUMI OSAKA 新作ジュエリーコレクション 〜2003 秋〜 会場:ルネサンスホール」の下見をしてた時、「モデルもどき」となるちゃんが一緒にいるところを見てたコトになりますな。それで、なるちゃんがうさぎちゃんの友達だという事を知ってた訳です。そうでない限り、この地場衛のリアクションはありえないし、説明もできない事になります。

        ★  ★  ★  ★  

       ところ変わって、ダーク・キングダム…。

       ベリル様:「クンツァイト! セーラー戦士どものエナジーはどうなった」。クンツァイト:「セーラームーンを妖魔にして、戦士どものエナジーを吸わせるつもりなのですが(←ここでニヤリ…)、多少抵抗しているようです」。それを横目で見ているネフライト:……『滑舌いいなぁ…』。クンツァイト:「私が出向いてカタをつけてきましょう」…マントばさぁ〜っ!

        ★  ★  ★  ★  

       再び水野邸…。

       うさぎちゃんを介抱していた亜美ちゃんは、つい、ベッドに突っ伏してウトウトと…すると、ナニやら…ぴるるる…ぴるるる…ぴるるる…という音が聞こえてきて、亜美ちゃんは目を覚まします…次の瞬間、パソコンがビーっ! ビーっ! ビーっ! と警報を鳴らし、「WARNING!!の文字が赤く点滅してます。「はっ!」。見ると、うさぎちゃんが突然カッ!と目を見開き、前回の女の子と同じ『銀ギツネ妖魔』にっ!

       そこで亜美ちゃんは「はっ!」と目を覚まし、「はっ…!」と見ると、うさぎちゃんに異常は無し…「はぁ…『夢か…』。すると今度は、ルナがベッドの上を歩いて来て、「亜美ちゃんっ、敵の気配よ!」「ええっ!?」。見るとうさぎちゃんの体温が見る見る下がり、「はっ…!」顔が凍ったように白くなって、吐く息も真っ白にっ!…。「うさぎちゃんっ!」

       ちなみに、この時パソコンの日時表示が、「2004/01/11 04:12」となってます。つまり、もう深夜を回って日付も変わってたんですな。

        ★  ★  ★  ★  

       すると、火川神社のレイちゃんも、「!…うさぎ…!」と何か危機を察知します。しかし、それにしてもさすがレイちゃんですな。こんな早朝の4時までスゴイ集中力です(←亜美ちゃんですら居眠りしちゃったぐらいなのに…)それはそうと、ところでまこちゃんは、今頃どこでナニしてるんでしょうかね?(←DVDの映像特典によると、まこちゃんはちゃんと「コンチェルト・ホール」には行ってて、当然そこにクンツァイトもいなかったので、なので、とっくに家に帰って『ガーガー』イビキぶっこいて寝てんじゃないでしょうか?)。

        ★  ★  ★  ★  

       すると今度は、突然亜美ちゃんの部屋のカーテンが激しく風に煽られ、窓も開いてないのに、どこからともなく吹き込んで来た黒紫色の花びらが、渦を巻くように舞い始めます…「はっ…!」。亜美ちゃんは、うさぎちゃんをかばって懸命にベッドに押さえ付けますが、「きゃあっ!」と吹き飛ばされてしまいます。

       次の瞬間、クンツァイトの声が鳴り響き、「目覚めよ! セーラームーン!!『て言うか、うさぎっ、本番だよっ!と言って、うさぎちゃんを黒紫の花びらで包んで、連れ去ってしまいます。「ハッ! うさぎちゃんっ!!」

        ★  ★  ★  ★  

       大慌てでマンションを飛び出し、走って行く亜美ちゃん。

       その様子を、実はまだ帰ってなかった地場衛が見て、「!?…まさか!」(←この人も、朝の4時までネバリましたな…住民に通報されなくて良かったネ♪)

       しかし、ホントの「まさか!」はこの直後だっ! 亜美ちゃんはナンと、走りながら、いきなり「マーキュリーパワー、メーイク・アップ!」と瞬時に変身してのけますっ!(←そ、そんな事もできたのっ?!)。おそらく、その様子を、亜美ちゃんの後ろから追っ掛けて見てたはずの地場くんもびっくりだっ!『まさか真後ろからのアングルも見れるとは! ストーカー冥利に尽きるぜ…』

       しかしっ! もっとびっくりしたのはこの直後、「うさぎちゃんっ! 絶対守るからっ! ふっ!!」と言って、猛スピードでビルからビルへとピョンピョン飛び移って行くマーキュリーの勇姿がっ!! こ、これにはさすがの地場くんも『お、追いつけね〜っ!! タキちゃん走りでも無理だ…』…そう、これがセーラー戦士と一般人の差なのだよ…彼の場合、うさぎちゃんがセーラームーンに変身してくれない事には「探知機」も作動せず…『クソ〜っ! このままじゃただのストーカーで終わってしまう…』。がんばれ地場くんっ! キミの出番がありますように…。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       で、うさぎちゃんですが…ここはどこですかね? まさかダーク・キングダムの基地???

       それはそうと、あ、あれ〜え?! ナンかうさぎちゃん、いつの間にかドレスだかネグリジェだか分からんモンに着替えさせられてる〜っ!って言うかオイ、そこのクンの字っ! キサマ一体どうやって着替えさせたんだこの野郎っ! 勝手にお団子まで解きくさって! オマエはただのエロオヤジかっ!…で、そのエロオヤジ曰く、「ここまで抵抗するとは、さすがは戦士と言うべきか…」。クンツァイトはそう言いながら、うさぎちゃんの頭の方に回り、手をかざします…「だが…ここまでだ…。我が分身となり…大いなる悪に仕えよ!」。クンツァイトが、額にぶら下げてるティアラ(?)から光を放ち、うさぎちゃんに術をかけようとすると、うさぎちゃんの胸元に例の怪しげなマークが光り出します(←おおっ、このマークは、クンツァイトが額にぶら下げてるヤツと一緒だったんですな。しかし、ナニげにコレは、どうやら彼特有のモノですよねぇ?ベリル様にも他の四天王にも、この手のマークはどこにも見当たりません…そもそもダーク・キングダムには、ショッカー・マークのような悪の組織の紋章みたいなモンがありませんからねぇ…)。

       すると、うさぎちゃんが、必死で抵抗するように苦しみ出します…爪もぐんぐん伸びてます…「うっ、うっ…!」(←そうそう、だからワシはさっきから、「一生懸命に戦ってる」って、こうあるべきなんじゃないんですか?って言いたかったのね…マジで寝てないで…)。

       ※ ところで、うさぎちゃんは、ナンだっていきなりこんなドレスに着替えさせられちゃったんでしょうか?しかもわざわざ、トレードマークの『お団子』まで解かれてしまって…。おそらくクンツァイトとしては、『生け贄の儀式』のようなつもりだったんでしょうな。で、それを、制作者サイド的に『裏の意味』で言えば、それにかこつけて、ここで、地場衛の夢の中の「プリンセス」が、『ほら、うさぎちゃんに似てるでしょ?』と「ほのめかす」意図があったんですね。そして、それを『表の意味』に置き換えると、前世の記憶を持って覚醒して来たクンツァイトには、『お前は、お前の本当の姿で、大いなる悪に仕えるがよい』という意味があったという訳ですな(←※ちなみに、アニメ版の『夢の中のプリンセス』のシルエットは、思いっきりお団子アタマなのでモロバレでしたが、原作では分からないように描かれてましたね。やはり『影武者』設定のあるなしの違いですかね?)。

        ★  ★  ★  ★  

       するとそこへ、「待ちなさいっ!」とマーキュリーが参上!(←しかも得意のペンギンポーズだっ! このポーズの時のマーキュリーは怖いぞ〜!)。「うさぎちゃんを! うさぎちゃんを返してっ!!」…でも、どうでもいいけど、マーキュリーはどうしてこの場所が分かったんでしょうか?『フッ…、一般人には見えない、例の黒紫の花びらが道に落ちてたのよっ!』

       しかしクンツァイトは、ふてぶてしく笑いながら余裕の表情で、「もちろん返す(笑)……。妖魔になったセーラームーンをなぁ…」…おや?…うさぎちゃんが寝かされてる台の横に、鍾乳洞の柱みたいなモンが立ってるんですけど、そこに、まるでショッカーの基地みたいに、クンツァイト・マークがあしらわれてますな…。てコトは、ここはクンツァイト個人の秘密基地かナンかですか??(←名付けて、『クンクン・キングダム』)。

       それはさて置き、マーキュリーはすかさず、「マーキュリー・アクア〜・ミ〜スト!」を放ちますが、ナンとクンツァイトは、これを剣の鞘で受け止めて吸収してしまい、あっさり防御します。「はっ!」。そしてクンツァイトは剣を抜くと、得意の剣波一振りで、マーキュリーを吹っ飛ばしてしまいます。「アアッ!」クンツァイトがもう一発剣波を食らわすと、マーキュリーは倒れたまま横にごろごろと転がされ、ナンと、一着ン百万もすると言われるコスチュームとマーキュリーのきれいなお顔が泥だらけにっ!…「うぅっ!…うぅっ…」それでもマーキュリーはナンとか立ち上がり、クンツァイトを睨みつけますが、またしても剣波一発ですっ飛ばされてしまい、そのまま、ナニもそこまでせんでも!ってくらい、洞窟の壁にどかっ!と激突させられます…「うぅっ!…うぅっ…」。…クンツァイトつぇ〜っ!! ワシ、痛々しくて見ちゃおれんかったよ…(←どうせヤラレ役はスタントのお姉さんなんだろうけど…)。

       一方のクンツァイトの方は余裕しゃくしゃくで、「もう…終わりか?」などと言って、ゆっくりと歩み寄ります…。「あぁっ…うぅっ…」…歯を食いしばって土を握り締めるマーキュリー…。「フッフッ…」「……」。マーキュリー、ピ〜ンチ!!…とその時、マーキュリーは、ふと、洞窟の壁から湧き水がぽたっ、ぽたっ…と滴り落ちてるのに気付き、それを見てうなずきます。「フッフッフッ…」(心の声→)水よ、お願いっ!」(←目を閉じて祈りを込めるマーキュリー)

       クンツァイトは、ついにマーキュリーの前に立ちはだかると、「セーラー戦士とは……弱いものだな…」と言ってから、「フッ!」とトドメの一撃を振り下ろします。

       すると次の瞬間、シャリンっ!…ナンとっ!湧き水を『氷の剣』に変えたマーキュリーが、とっさに片ヒザついてクンツァイトの剣を受け止めますっ! そして、マーキュリーは立ち上がりながらクンツァイトの剣をはじき返し、その勢いで回転して背を向け、『氷の剣』が一気に溶けて地面に流れ落ちます…か、カッコイイ〜〜っっ!! 今まで「かわいい〜っ!」の一点張りだったマーキュリーが、初めてマジでカッコよかったですっ! もう今回はこれで終わりにして、さっさと次回に行っちゃってもいいくらいですっ!

       マーキュリーは、肩で息をしながら、ゆっくりとクンツァイトの方に向き直ると、「…うさぎちゃんを……返してっ!!」←こんな局面においても、やっぱり頭の中にあるのは「うさぎちゃん」…これがペンギン・マーキュリーの強さの秘密なのだっ!)。これには、さすがのクンツァイトも、「ほ〜う…」と感心した様子…(←見たかエロオヤジめっ!)。

        ★  ★  ★  ★  

       するとその時、そこへ、「ふっ!」「はっ!」「ふっ!」「はっ!」とジュピターとマーズが前転と側転で参上!(←この二人がこうやって出てくる時は怖いぞ〜!)。二人は、左右からクンツァイトを挟み撃ちにして牽制し、マーキュリーから引き離します。「!」「亜美ちゃん!」「大丈夫?!」「うん!」(←どんなに泥だらけでも、やっぱかわいい人はかわいいんだなぁ…)。ちなみにこの二人は、当然、マーキュリーから連絡を受けて駆けつけたんですな。

       ジュピターとマーズはすかさず、って今日はみんな「すかさず」だね、「しゅーぷりーむ」「悪霊〜」(←おおっ! ジェダイトくんの時もそうでしたが、やはり四天王が相手の時は、「妖魔」扱いはしないようです)、「さんだあ!」「退散っ!」とダブル攻撃を放ちます。ところが、「四天王相手にすかさず技を出す時は、たぶんこうなるんだろうなぁ…」という予感通り、クンツァイトはやっぱりそれを剣で受け止めてしまいました。「えっ!!」「えっ!!」「えっ!!」

       するとクンツァイトは、またしても余裕の表情で、剣波一振りで、「ああっ!!」「あ゛っ!!」「う゛っ!!」と、三人まとめて吹っ飛ばしてしまいます。…やっぱクンツァイトつぇ〜っ!!(←マーキュリーが弱いんじゃなくて良かった…)。…で、「うっ!」(←どたっ)。「うっ!」(←どたっ)。「うっ!」(←どたっ)と、結局三人とも、「うっ、うっ、うっ…」と這いつくばり状態に…。…ん?…ちょっと待てよ…。このクンツァイトの『剣波攻撃』ですが、これ、さっきマーキュリーは3発も食らったのにまだ立ち上がり、今、この三人は、1発食らっただけなのにもう立てなくなってるぞ…これはどういうコトだ???ひょっとするとコレは、『返し技』なのではないか?(←かつてジェダイトくんがやろうとして果せなかった…)。だとすれば、最初のマーキュリーは、自分の「アクアミスト」をクンツァイトの剣に吸収され、それを『返し技』として浴びせられても、3発くらいならまだ致命傷には至らなかった。ところが、今のは「しゅーぷりーむさんだあ」「悪霊退散」のダブル攻撃だったので、さすがに1発で三人とも立てなくなってしまった(←そうだっ! きっとそうに違いないっ!)。

       クンツァイトは、そんな彼女達に向かって、「おとなしく待ってるんだ…」と言うと、うさぎちゃんの方へ行き、「セーラームーンの最初の餌食が……お前たちだ…!」「!!」「!!」「!!」

       クンツァイトは剣を構え、「目覚めよ! セーラームーン!!…」と言いながら、うさぎちゃんの胸元のクンツァイト・マークの刻印に剣をかざして光らせます。すると、あっという間にうさぎちゃんの爪が妖魔化します…「…やめてっ!」「…うさぎっ」…うさぎちゃんの目が開いて、怪しい光を放ちます…「だめっ!」…うさぎちゃんは不気味な笑みを浮かべ始めると…「…うさぎちゃんっ! やめてっ!!」…ついに全身から光を放射して、「うううううう…」と、前回の女の子同様、うさぎちゃんも『銀ギツネ妖魔』にっ!…。「!……」「ううううっ!」「ふん…」(←ほくそ笑むクンツァイト)

       「…………」。マーキュリーの目には涙があふれ、今までのうさぎちゃんとの思い出が走馬灯のように回想されます…以下、全て無音で(↓)

1.       Act.2で、下校途中の歩道橋でルナを拾い、初めてうさぎちゃんに声をかけられた時のこと…「あのさぁっ、(水野さんて…ぬいぐるみに、敬語つかうんだ?)」

2.       Act.9で、みんなから「タキシード仮面は敵だろっ」と詰め寄られてたうさぎちゃんの肩に手を置き、「亜美ちゃ〜んっ!」と腰にしがみ付かれた時のこと…。

3.       Act.5で、『ポヨン妖魔』を倒して助けてくれたセーラームーンに、初めて「うさぎちゃん」と呼んで、「亜〜美ちゃんっ」と抱きつかれてホッペとホッペを合わせた時のこと…。

4.       Act.2で、初めてセーラーマーキュリーに変身して地面に着地したあと、セーラームーンと駆け寄って「亜美ちゃん!」と手を握り合った時のこと…。

5.       昨日のクラウンの新年会のカラオケ大会での、うさぎちゃんの笑顔…。

       「…(心の声→)うさぎちゃん…うさぎちゃんっうさぎちゃんっ!…」。マーキュリーの目から、大粒の涙が零れ落ちます…。

        ★  ★  ★  ★  

       するとその時、突然、「うるさ〜いっ!!」「…?」。…「!?」「!?」「!?」…って、何がうるさいのか分からんけど、突然、白い光に包まれてたうさぎちゃんの妖魔化が解けて、急に上体を起してお目覚めのうさぎちゃんなのでした????…で、「はあぁ〜〜ぁ…んん…」と、のん気に大あくびぶっこいて、伸びを入れております…。

       「?!」「?!」「?!」…、「…なに?!…」。…「あれ?ナニここ?!」(←きょろきょろ)「えっ?!…」(←自分の服装に驚いて後ろを振り向くと)「やだっ、敵っ!?」(←って、もう「クンツァイト」って名前忘れてんな…)。「…うさぎちゃんっ!」(←嬉しそう)「…」(←笑顔でうなずく)「うさぎっ、変身して!!」(←いつもながら、さすが『冷静』な一言…)。

       うさぎちゃんはイマイチ状況が把握できないまま、「う、うんっ!」と、取り敢えずセーラームーンに変身…「ムーンプリズムパワ〜、メーイク・アップ!」「愛と正義の、セーラー服美少女戦士、セーラームーン! 月にかわってぇ、お〜しおきよっ!」(←久々のフル・バージョンですかね?)

       「まさか!……なぜだっ!」(←ワシも知りたい…)。それはさて置き、ついにセーラームーンとクンツァイトが一揆打ちに! またボッコボコにされるのかと思いきや、今度はすかさず技を出さないセーラームーン…(←そうだっ! ヤツは『返し技』で来るから、むやみに技を放ってはいかんっ!)。

       なので、クンツァイトがセーラームーンに斬りかかろうとした瞬間、ここでいきなり、やっぱり最後の最後に出て来てくれたこのお方…そう、ボクらのヒーロー、タキシード仮面が参上っ!「ふっ!」かきんっ!(←ステッキで剣を受け止める…このステッキは超合金か?!)。「タキシード仮面!」…でも、どうでもいいけど、タキシード仮面はどうしてこの場所が分かったんでしょうか?『フッ…、一般人には嗅げない、マーキュリーの残り香が道に落ちてたのさっ!』

       クンツァイト:「お前などに私は止められん」。タキシード仮面:「どうやら、本当にシンという男は消えたらしいな…」「最初からいないのだよっ!」

       …う〜む…しかしそれにしても、この二人の、この会話も奇妙ですねぇ…。これだと、クンツァイトは、このタキシード仮面の正体が誰だか分かってるコトになりますよね?(←つまり、シンがクンツァイトに覚醒した瞬間を見ていたあの男、つまり地場衛だと…)。これは、どう考えてもそうとしか思えない会話のやり取りです。となるとクンツァイトは、覚醒した瞬間からセーラームーンの存在を知ってたのと同じように、この地場衛(=タキシード仮面)の存在も知ってた事になりますな…。もっと言えば、要するに、ゾイサイトが死に際に「マスター……エンディ、ミ、オン…」と言いながら取り戻した記憶を、おそらくクンツァイトはすでに持っている、というコトなんでしょうな。そうでなければ、今回初めて剣を交えるというのに、「お前などに私は止められん」などというセリフも出てこないはずです。ただ、地場衛の正体がエンディミオンだと知ってるのはそれでいいんですが、このタキシード仮面の正体が地場衛だと知ってるっていうのは、ちょっと意味が違うような気もするんですが…???(←きっと、エンディミオンって、前世でもこの格好で泥棒やってたんだろうな…『地球の王子』なのに…)。

       で、タキシード仮面がクンツァイトの剣をはじき返した直後、「今だっ!」という合図で、セーラームーンが「ムーントワイラ〜イト、フラーッシュ!」を放つと、クンツァイトは、それを例の如く剣で受け止めながらも、ナニげにセーラームーンの妖魔化失敗に気落ちしたのか、それとも技の属性の相性で『返し技』が出せないのか、どうかは知りませんが、とにかくマントばさぁっ!姿を消して退却してしまいました(←空間移動ってヤツですかね?)。ちなみに、どこかに帰って行ったというコトは、やはりここはダーク・キングダムの基地ではなかったようですね…(←見た目まぎらわしいので、何か一言欲しかった気もしましたが、なんかどうでもいい気もしました…あ、そう言えば『クンツァイト・マーク』があったっけ…

       う〜ん…しかし、この人も結局、大口叩いてたわりに失敗した訳だけど…他の連中に比べてなぜか頼りがいありそうに見えるのは、やっぱり役者さんの圧倒的な演技力の差なんでしょうかねぇ…。だって、クンツァイトってメチャメチャ強かったけど、実はセーラー戦士との直接対決では、ジェダイトくんもネフライトも、みんなそれなりに、なんだかんだ負けてないんだよね…あのゾイサイトだって、あんな状況でなけりゃああも簡単にやられはしなかっただろうし…。つまり、やりようによっちゃ、みんな余裕で勝てるハズの人達なんですけどねぇ…。

       クンツァイトが去ったあと、タキシード仮面は、セーラームーンを見て、「…『無事でよかった…』みたいにかすかに笑みを浮かべてうなずきます。で、セーラームーンも、そんなタキシード仮面に笑顔で答えますが、こちらはこちらで、いつになく無言で、すぐに仲間のところへ向かいます…「みんなだいじょぶ?!」。みんなはゆっくりと立ち上がると、笑顔を交し合います。「うさぎちゃん……よかった…」「…亜美ちゃん…!」「……」「顔まっくろけ!」「取れなぁい!」

       タキシード仮面は、そんな彼女達の姿を微笑ましく眺めたあと、急に真顔に戻ると、いつものように、マントばさぁっ!と去って行きました。このタキシード仮面の最後の微笑みは、彼がマーキュリーの正体が亜美ちゃんだと知ってて、その亜美ちゃんがうさぎちゃんを、そしてマーキュリーがセーラームーンを守るために必死だったその姿を見てたからこそ、そんな彼女達に対して向けられた笑顔だったんですね(←なんか、だんだんイイヤツっぽくなってきてますな…)。なので、このタキシード仮面の表情にセリフをつけるとなると、「…『見事だ、セーラー戦士達…。戦いの中にあって、友情の放つ輝きは常に美しい…アデュー』(←by 月影のナイト様。アニメ版「第50話」より)と言ったところでしょうか?

        ★  ★  ★  ★  

       事件解決後…めでたしめでたしで、家路に就く四人と一匹(個)…。

       四人は横並びで、うさぎちゃんがルナを抱えておりますが、あれ?ルナはいつどこで合流したんですかね?…「ふわぁ〜」(←って、まだ寝たりないんかいっ!)。

       ちなみにこのシーンは、これに続く会話の内容からして、明らかに事件解決後の帰宅途中です。うさぎちゃんがクンツァイトに連れ去られたのが「2004/01/11 04:12」(←つまり早朝の午前4時)で、この時期の東京の日の出はだいたい7時くらいですから、話の流れからして、今現在はその辺の7時以降の時間帯という事になります(←つまり、眠いのはむしろ他の三人の方なんじゃ?!…まあ、とにかく、三連休の真ん中で良かったネ♪)。

       ちなみに、今四人が着てる服は、全て、それぞれみんながクラウンの新年会に着てきたものです。しかしながら、うさぎちゃんは連れ去られた時は上着を着てませんし、亜美ちゃんがマンションを飛び出した時も上着は着てませんでしたし、その時レイちゃんも巫女さん姿でした(←まこちゃんは不明)。でも、もちろん、さすがに今は真冬の早朝なので、全員ケータイ・アイテムでリセットしたんでしょうな。亜美ちゃんとまこちゃんの髪型も、その時とは違って普段どおりに戻ってますからね。

       「けど、なんであそこでうさぎが元に戻ったんだろ?」「うさぎぃ、なんか覚えてないの?」「うーん、なんかねえ…みんなが私のコト呼んでて、なんかうるさいから起きた気がする!」「え?みんなってあたしたち?」「そっ! 特に亜美ちゃんの声がおっきかったよ!」。それを聞いた亜美ちゃんは、一瞬、『え?』って顔したあと、嬉しそうにニッコリします…。「みぃ〜んなホ〜ントにうるさいんだもんっ」「みんなの思いが、うさぎちゃんに届いたのねっ、うふっ…」「どうかな…とにかく良かったよ…『マズイ…あたし一回しか呼んでないや…』「…『マジ?! あたしなんか一回も呼んでないわよ?「だめっ!」とは言ったけど…』「…『でも、私もせいぜい4回ぐらいだよ?』「うん…みんな…ありがとう…」。…え、ええ話や〜(涙)…。

       ちなみに、うさぎちゃんが目を覚ました時に言った「うるさ〜いっ!!」は、クラウンの新年会で、「亜美ちゃんっ、レイちゃんまこちゃんっ、それからルナっ、もうみんなダ〜〜イ好きっ! 今年も、よろしく〜〜〜っ!」と言った時の、みんなのに呼応してもいるんですな。みんなのと共にぶっ倒れて、今度は逆に、そのみんなが「うるさ〜いっ!!」ので目覚める…という風に…。

       「あっ、冬休みの宿題まだ残ってたんだ! お願い手伝って!」(←って、もう学校始まってんじゃなかったのか?!)「だめ」(←即答)「ねぇお願い」「…」(←苦笑いのみ…)「ねぇねぇ!」「逃げろっ!」(←Act.8では、「ったくしょうがないなぁ…じゃあ、四人でページ数割ってぇ…と言ってくれてたのに、今日はレイちゃんに追随。そして駆け出す三人。「ちょっと待って! あっ!」(←と、コケそうになったところで、本日のお話はおしまい…)。なんか…ものすごく懐かしいテイストの終わり方だなぁ…。

       ※ それはそうと、今回は、美奈子…一瞬たりとも出て来なかったなぁ…。ちなみにどういう訳か、亜美ちゃんが主役の回って、ナニげにいっつもそうなんだよなぁ…(←Act.2、5、14、16、27、33、34等々…)。

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       次回は、…ドロ警ごっこ?!か?

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       セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】

       マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】

       マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】

       ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】

       ヴィーナス:美奈子(小松彩夏さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】

       ルナ(声・潘 恵子さん):「」『』

       アルテミィ〜ス(声・山口勝平さん):「」。『』。

       その他:「」『』

[2009年1月10日(土)初稿 トモロー]


Act.15:うさまもvs窃盗団編

 

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     今回レビューしたAct.14は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第4巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)

 

DVD第4巻 作品本編(4話収録)

 

Act.13 Act.14 Act.15 Act.16 

毎回映像特典(10分)

 

「セーラームーン」におしおきよ 沢井美優北川景子A

Act.14 ゲストキャスト

 

 

 

 

セーラー戦士アクション:

今村ゆり子

永瀬尚希
中島俊介
佐野弥生

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