―実写版セーラームーンを検証する―


Act.9:タキシ−ドうさぎ仮面登場編―

 

       本稿は、2003年11月29日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第9話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。

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       今回のセーラー解説はルナ…。

       「四天王の一人、ジェダイトっていう敵が、直接セーラームーンを狙ってきたの!」(←あれ? ルナは、Act.7でジェダイトくんが「四天王の一人、ジェダイト」って名乗ったの覚えてたんですね?)。「…敵が強くなってる!」(←でも、四天王は幹部ではなく、単なる『強い妖魔』だという認識は変わらないようです)。「…でも、プリンセスと幻の銀水晶だけは、絶対敵の手に渡せないわ!」(←うさぎちゃんがベッドに寝てる傍らで、ルナがそのようにしゃべっております…)。「うさぎちゃんっ、タキシード仮面に、ぽ〜っとしている場合じゃないわよ?!」(←そう言われて、うさぎちゃんは、聞こえてるのか聞こえてないのか、寝返りを打ってそっぽ向いちゃいました)。

       ちなみに前回も、最後の方で、うさぎちゃんとルナはこのシチュエーションで、ルナは同じようなコトを言ってたのですが、うさぎちゃんの着てるパジャマも、掛け布団や枕の柄もその時とは違うので、これはこの前とは別の日ですな。

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       オープニング開けは、夜…。とあるホテルにて…。

       ホテルのロビーに、ダイヤモンド・カットを施された水晶(?)みたいな宝石が展示されております。そのショーケースの前に、小学生くらいの男の子が一人やって来て、覗き込むようにして眺めてます。野球のボールくらいの大きさですかね?…プレートには「Icy Queen 氷の女王」と書かれております。

       すると突然、ガタンッ!という音と共に全ての照明が落ち、真っ暗になります。男の子は「あぁっ…」と大きな声を出します。しかしすぐに、かちっ!という音と共に照明が元に戻ります。一瞬立ち止まった人々も、すぐにまた、何事もなかったかのように歩き出します。男の子も再びショーケースに目をやりますが、「!…あれぇっ?!」…いつの間にか中は空っぽ…。

       消えた宝石は、夜の街を走り去るタキシード仮面の手の中に…(←野球のボールより小さいか…)…ナニげにタキシード仮面は、Act.1以来の、泥棒稼業の現場でございますな(←陰じゃ色々やってらしたようにも思えますが…)。それにしても、ルパン三世ばりの手際の良さですな。ところで、セーラーVに『Vちゃん走り』があるように、タキシード仮面にも『タキちゃん走り』があります(←両者のスピードはほぼ互角)。これがあるからこそ、彼はどんな時でも常に逃げおおせるのです(←人間が最も早く走ろうと思ったら、とにかく手を振らないことです…わが国の開発した『忍者走り』がその基本形なのだっ!)。

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       月野邸の朝…。

       うさママが、流しで洗い物をしております…今、透明のサラダボールの洗剤をゆすいでるところです…その下には、白いお皿が2枚……2枚?

       そこへ、ガチャンと居間のドアが開き、うさママはその音を背中で聞きながら、「…『あっ、やっと起きたわね』という表情をします…(←と言うコトは、今洗っているこの2枚のお皿は、えっと、うさママの分とぉ…、進悟の分とぉ…、うさぎちゃんはこれからだからぁ…えっと、えっとぉ……)…うさぎちゃんが、冒頭のシーンで着てたパジャマに白いカーディガンを羽織って、ルナを片手にあくびしながら「おはよう…ママ、目玉焼き二つねぇ」と入って来ます。「モーニング・サービスは終了でぇ〜す、いつまで寝てんのよ!」「いいじゃん、土曜日だもん、お願いっ」(←今回はいきなり土曜スタートですな)。うさぎちゃんはそう言いながらテーブルのイスに腰掛けると、すぐにリモコンを取ってテレビをつけます。

       テレビをつけると、偶然、ちょうど愛野美奈子が出てました…「あっ、愛野美奈子ぉ!」…背景はレコーディング・スタジオですな…画面上のテロップには、「新曲発表間近! 美奈子inロンドン★ LIVE」と出てます。で、ご本人曰く、「世界各国の、有名なアーチストさん達が集うコノバイン(←?)スタジオで、美奈子も気合を入れてがんばっています(←両手でガッツポーズ)。と言う訳で、ロンドンでのレコーディングは順調です。ファンの皆さん、新曲楽しみにしてくださいねっ(←前回テレビで言ってた、例の妙なドラマの主題歌ですかね?)『バイバ〜イ…』(←両手でバイバイ)。

     男性キャスターさん:「はい、以上、ロンドンの美奈子ちゃんのメッセージでした。次は、変な○×△□話題です…」

       「へぇ〜〜、新曲出るんだぁ、楽しみぃ。あぁ〜聴きたいなっ、どんなんだろ? ぜったい買お!」

     女子アナさん:「はい、ガラッと変わって、タキシード仮面です

       「えっ!?」「え!?」

     女子アナさん:宝石を専門に狙う、怪盗タキシード仮面の被害が、最近増えていますが、ナンと、マスコミに声明文を出してきました」(←画面上のテロップには、「謎の怪盗が追う 幻の秘宝!」「サタデーモーニンTV タキシ−ド仮面の真意 明らかに」、と出てます。彼もようやく、世間で認知される存在になったようですな…主役のセーラームーンの方は、いつそうなるんですかね?)。

     男性キャスターさん:「それによるとですよ、日本には「幻の銀水晶」という秘宝があって、彼はそれを探して犯行を重ねていると、そういう事ですね?」「はい、そうなんです。で、ですね、幻の銀水晶、は、ナンと、時価、数十億円という事なんです」

       うさママ:「ちょっと数十億円!?

     男性キャスターさん:「私達が一生かかって働いても、手が出ないです

       うさママ:ねぇっ? おばあちゃんからもらった水晶、あれどうしたっけ?! 探しさなくちゃっ!」

     男性キャスターさん:まあ、つまり、その幻の銀水晶っていうのは、それだけ、貴重で価値があると、そういうことですね?」「はい」。この「数十億円ってのはあくまでタキシード仮面の言い値でしょうが、これで地球が滅ぼせてしまう事を考えたら、「数十億円なんてめちゃめちゃ激安叩き売りですな…日本の軍事費だって、だいたい五兆円前後は行くそうですからな(←日本の場合は人件費がデカイそうですが)…。

       「ルナ…」「たいへんだわっ!」

       ※ 後日談。ところで、これは後日判明したコトで、まだ先のエピソードに出てくる話なのでアレなんですが、ストーリーの根幹に直接関係ないので敢えてここで言っちゃいますけど、実はタキシード仮面って、この人、ナンとこの時すでに、『セーラーVの正体は愛野美奈子だ』って知ってたんですよね。Act.35に、「セーラーVの頃から知ってたぞ」って告白するシーンが出てくるんです。でも、どうして知ってたのかは、Act.1から最終回までの、本編のどこを見ても全く分からず、ただ「知ってた」と言うだけなんです。で、なんで知ってたのかが分かるのは、ナンと本編終了後に発売されたスペシャル版DVD(ビデオ)の2本目の「アクト・ゼロ」において…。要するに彼は、設定上は、本編が始まる前からすでに、『セーラーVの正体は愛野美奈子だ』と知ってた、という訳なんですな。つまり、今回タキシード仮面が、なぜ、この段階でマスコミに声明文を送りつけて勝負に出たのかと言うと、今、天敵であるセーラーV(=愛野美奈子)がロンドンに行ってて日本にいないので、『今がチャンスだっ!』と踏んだってコトなんですな。おそらくこの「サタデーモーニンTV」が、この二つのニュースを連続で伝えていたのには、そんな裏設定も隠されてたからでしょうな…いかにもマニアックな話で、ちょっとアレなんですけどね…。

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       クラウンにて…。

       ニュースを受けて、急遽クラウンに集合したセーラーチーム…。みんなでじっと「サタデーモーニンTV」の続きに見入っております(←ルナカラのモニターはテレビも見られるんですな…カラオケって普通そうか? ワシ、カラオケ行かないんで、よう知らんが…)。

     男性キャスターさん:「ええ、それで、そのぉ幻の銀水晶っていうのは、どういうものなんですか?」。女子アナさん:「はい、怪盗タキシード仮面の声明文によりますと、光を反射して、虹色に輝くそうなんですが(←マジなのそれ?)…、…こちらが、スタッフの想像図です」(←ばっきゃろーっ! そりゃ虹色じゃねぇ! 一個一個が単色じゃねーかっ!)。

       ここで、ルナはリモコンのスイッチを押してテレビを消してしまいます…「信じられないわぁ…幻の銀水晶のこと、マスコミに発表しちゃうなんて!」(←真顔バージョン)。「来る途中でもう騒いでる人がいたよ。みんな銀水晶探す気になってる」「それが狙いなんじゃないかな。大勢で探せば、集まる情報量も違うし」(←アッタマいい〜っ!)。「幻の銀水晶の奪い合いが、激しくなるだけよぉ」「…」「プリンセスにも、害が及ぶかも…」「セーラーVがタキシード仮面を敵って言ったのはこういう事ね。確かにとんでもないヤツだわ!」(←セーラーVに一目置いたか?)。

       おや? 鏡の横の生写真(←22枚)が、前回までは同じだったのに、ここへ来てやっと数枚入れ替わってますな…この画面だけではハッキリとは見えませんが、たぶんまこちゃんが写ってるやつと貼り替えたんですな…。てコトは、やはり、前回まこちゃんが、レイちゃんが誘拐されたと思って助けに来てくれたり、戦士としてもマーズと初めて一緒に戦ったコトで、やっとレイちゃんに『仲間』として認めてもらえたんですね。レイちゃんは厳しい人なので、なあなあの馴れ合いだけでは『仲間』とは認めてくれないってコトなんですな。

       「だいたい泥棒だしな」「でもさっ、何度も助けてくれたよ?」「そうね、うさぎをだますためかも」「ひどいよ! そんなことないって!」「どうしてわかるの?」「だって!……わかるもんっ」「?…うさぎ?…アンタまさか、タキシード仮面のコト…」(←やっぱそういうコトに勘付くのは、この人が早いですな)。「え!?」「え?!」「え!?」「…………」

       うさぎちゃんはここで黙ってうつむいてしまい、前々回、タキシード仮面の手にハンカチを巻いて傷の手当をした時の事を思い出しております…。

       するといきなり、ステージのマイクを取って、「もう言っちゃいますっ!」(←ステージの上に立ち)。「私…」(←顔のアップ)。「タキシード仮面が…」(←口のアップ…て言うかドアップ過ぎ?)。「好きでぇ〜〜〜〜〜〜〜すっ!」(←バストアップから引きで全身…部屋には誰もおらず…「し〜ん」の字幕…)。

       うさぎちゃんはマイクを元に戻し、「はぁ…、言えないよ…こんな状況じゃ…」と言ってステージを降ります…「でも、タキシード仮面にだって、何か理由があるんだよ、ぜったい!…『病気のお母さんのためにおカネが要るとか…』…そう言って階段を駆け上がり、一人、部屋を出て行きます…おおっ! ナニげにルナカラは、最後の一人が部屋を出ると、自動的にすべての照明が落ちる省エネ設計になってるんですね(←どうせ電気代を払ってんのはクラウンですが…)。入り口のドアはセーラー戦士が出入りする時以外は外から見えないようになってるし、ナニげに超ハイテクですな。

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       「幻の、銀水晶を…、幻の、銀水晶を……お願い…」(←あえて暫定色にて表示)…白いドレス姿の女性のシルエットが、何かを訴えるようにそう語りかけております…どうやらそれは、地場衛の夢の中に出てくる光景のようです。地場衛は、自宅のソファでうたた寝をしてて、ふと目を覚まします…テーブルの上には、タキシード仮面変装グッズが…「幻の銀水晶…。…どんな手を使っても!…」

       なるほど…どうやら彼は、この夢の中に現れる女性に頼まれて、せっせと泥棒稼業にいそしんでたようですな。彼のこの必死振りから察するに、つまり、この女性のセリフの後半部分を補完すると、次のようになるコトが想像されます⇒「幻の、銀水晶を…、幻の、銀水晶を……お願い…『早く盗み出して、私にプレゼントして…。そしたら、なんでも言うコト聞いて、ア・ゲ・ル・ってなカンジ?(←そりゃ是非とも頑張らねばっ!)。で、その際、夢の中で地場くんは、当然、『で? その幻の銀水晶ってのは?』と聞きますわな…すると女性は、『光を反射して、虹色に輝く…』云々と答える訳です。だから彼は、幻の銀水晶を見分ける事が出来る訳です。Act.4では、一目見るなり「違ったか…」と言い、Act.5でも、彼は一目見て「違うな…。幻の銀水晶じゃない…」と言ってましたから…。…しかし、しかしだ、だとするとここで新たな疑問が沸いてくる…⇒一目見てそれと分かるんなら、なんでいちいち、違う宝石まで片っ端から盗んでくんだ?! 一目見て違ったら、その時点で盗むんじゃねーっ! 要するに、彼は元々、泥棒が本業の人だったんですな…だから、夢の中の女性も彼に依頼して来たという訳なんですね…つまり、地場くんにとっては、『幻の銀水晶は「ついで」だよ〜ん』てコトになりますな…。

       地場衛はおもむろに立ち上がってタキシードをつかみます。すると、その中から、はらりと、ピンク地に白いハート柄のハンカチが床に落ちます…(←ってそれ、前々回、遊園地に着てった白いジャケットのポケットにねじ込んでなかった?)。ところでこれ、返すとしたら、地場衛の状態でうさぎちゃんには返せないので、タキシード仮面の時にセーラームーンに返すしかないのですが、彼も、おそらくそのつもりで、タキシードと一緒にしておいたんでしょうな。

       地場衛は、その時セーラームーンに、そのハンカチを手に巻いてもらった時の事を思い出してます。それから地場衛は、床に落ちたハンカチを拾い上げてじっと見つめます…「……『そう言えばコレ、まだ洗濯してなかったっけ?…』

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       ダーク・キングダムにて…。

       ベリル様:「ジェダイト…愚かな失敗ばかり…(←そこが魅力だよね)…ベリル様の前で、ジェダイトくんが仰向けに眠ったまま宙に浮き、イリュージョン状態であります……だがここまでわらわに尽くそうとする、お前の心は買おう…」…ベリル様は、ジェダイトくんに魔法をかけて、白い石にしちゃいました…「しばらく力を蓄えよ、わらわのために…」…そう言ってベリル様が「ふうっ…」と息を吹きかけると、白かった石が黒く変色します…。

       どうやら彼、死んではいない様子ですね…これは、『いずれ復活ありっ!』と考えていいのでしょうか?…これがアニメ版のベリルだったら、間違いなくここで「永遠の眠りの刑」に処されるところでしたが…(←ところで「永遠の眠り」って、要するに「死んでる」って意味になるはずなんだけど、アニメではあくまでも「眠り」らしいんだよなぁ…?)、…まあ、取り敢えずは良かったじゃないかジェダイトくん、ワシャ持っとるよ〜〜(涙)…要らぬ心配とは思うが、休んでる間、くれぐれも演技とか上達しないよう気をつけるんだよ〜〜っ!

       ベリル様は妖しく微笑むと、その石を持ってお立ち台から去って行きます。すると、おや? その場にはネフライトもいたらしく、どうやらさっきからその一部始終を目の前で見ていたようです。ベリル様はそんなネフライトの事など気にも留めずに行ってしまいましたが、これはおそらく、『お前も行動で示してみよ』という、ネフライトへの無言のメッセージだったようですな。

       で、そのネフライトは、洞窟の通路を歩きながら、「ベリル様はなぜあんなジェダイトやゾイサイトにまで愛を注がれるのだっ!がんっ!(←洞窟の壁をコブシで横殴り)………早く幻の銀水晶を見つけなくては…。…確か…タキシード仮面と言う男が、妙な事を始めていたな…(ピンポーンっ!…ニヤッ)…見つけさせて…奪うのも手だな…」(←口のアップ…て言うかドアップ過ぎ?…ちなみにキミ、タバコ吸ってる?)…しかしキミ、そういうセコイ考えだけはよく思いつくんだね?…そうやって楽するコトばっか考えてるからいけないんじゃないの?…でも、ひょっとして、ジェダイトくんがいなくなっても…十分キミに期待していいってコトなのかな?

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       街の本屋さんでは…。

       店頭に並ぶ雑誌は、もう銀水晶関連の記事で持ちきりです。「Town news」という雑誌の表紙には、「あなたの家にも 幻の銀水晶が!」…。そしてその右隣に並んでる「週間マダムーン」(←ちなみに『週刊』じゃないそうです…「週間」の意味はよく分かりませんが、たぶん、その週一週間限り発行の日刊誌みたいです…ってンなバカなっ!)という雑誌の表紙には、「独占スクープ 幻の銀水晶を探そう! 時価数億円!七色に光り輝く「幻の銀水晶」とは…!?」(←ちなみにこの表紙では「時価数億円!」となってますが、その右隣に並んでる同じ雑誌の表紙は「時価十数億円!」となってて、アップで抜かれたのはこっちです…さすが「週間」誌…一冊一冊丁寧に手書きなので、細かい情報の変化にも、その日のうちに対応できるんですね…)(←ってンなバカなっ!)(←ちなみに「11月27日号」となってます。劇中カレンダーにおける日付は放送日と同じ「11月29日(土)」ですから、やはり「週間」誌というのは、『週刊』誌とは違う概念の雑誌みたいですね…)(←ってンなバカなっ!)

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       街の宝石店さんでは…。

       「すいませんっ、これが幻の銀水晶かどうか、鑑定してください! お願いします!」「ウチのがそうなんじゃないかと思うんですがね!」。…等々と、各自水晶を手にしたお客さんが殺到して大騒ぎです。

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       夜…月野邸のお茶の間にて…。

     男性キャスターさん:「話題騒然の幻の銀水晶ですが、今日はナンと、その幻の銀水晶に詳しいという、鑑定士の先生に来ていただきました。こちらが、青井先生です。先生、どうも」(←今朝の「サタデーモーニンTV」の男性キャスターさんと女子アナさんが、今朝と全く同じ衣裳で夜のニュースにも登場…どっちも局の社員なんだろうけど…)。

       そのニュース番組を、うさママがおばあちゃんからもらった水晶」を手に見入っております(←うさママの服も今朝と一緒)。その横にはうさぎちゃん(←こちらはクラウンで着てた服と一緒…つまりまだ土曜日です)。

     男性キャスターさん:「ところで…、その幻の銀水晶らしきモノは、出ましたか?」。青井先生:「いえ、まだです。ですが、時価数十億円の秘宝、ぜひ、みなさんもご協力を。意外なところに、あるかもしれません。え〜、もしなにかあれば、ぜひ、お知らせを。連絡先はこちらです」

       うさママ:「たいへ〜んっ! メモっ! メモ〜っ!」。女子アナさん:「ところで、タキシード仮面なんですが、ここ数日で被害は数十件にも及び、最近何人もいるとの情報もあります」「えっ!?…」

       ここで、うさぎちゃんの脳裏に、そのニセ・タキシード仮面の想像図が…(↓)

 

マスク

帽子(ハット)

蝶ネクタイ

マント

ステッキ

ニセ・タキシード仮面1号

薄い布生地製(黒)

黒いうんち帽?

「のみすぎ」の垂れ幕

ホンモノ

魔女の杖

ニセ・タキシード仮面2号

プラスチック製(黒)

シャーロック・ホームズ型

銅メダル

ホンモノ

高齢者用の杖

ニセ・タキシード仮面3号

ホンモノ(新型)

山が高く、ツバが反ってる

マフラー?

唐草模様

ごぼう?(←食ってる)

ニセ・タキシード仮面4号

ホンモノ(新型)

魔女の帽子?

形はホンモノに近い

ホンモノ

デッキブラシ

ニセ・タキシード仮面5号

バットマン型(赤)

黒い麦わら帽?

見えず

ホンモノ

ゴルフのパター

ニセ・タキシード仮面6号

ホンモノ(旧型)

山が低く、ツバが反ってる

昔の漫才師(デカ青)

唐草模様

ホンモノ

       注:全員オヤジで、3号はさらに小太り金髪…(←てコトは、うさぎちゃんの中では、タキシード仮面はオヤジ年齢層だと思ってるコトになりますな…つまり、「うさぎちゃんはオヤジ好みである」という事実が判明した訳だ…このワン・シーンは、ワシら世代に大きな夢を与えてくれました(涙)…)。

       ぱちんっ!(←想像図がはじける音)…「……『う〜ん…どれもステキ…』

     女子アナさん:「みなさま、宝石の管理には、十分お気をつけください」

       うさママ:「やだっ! 隠さなくちゃ」(←ぴゅ〜〜っ!)。

     男性キャスターさん:「いやっ、まさに、大騒ぎ」

       うさママ:「たいへんっ、たいへん…」

     男性キャスターさん:「今、世間は幻の銀水晶…一色ですっ」

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       週明け?…。

       ナニやら怪しげな、中年小太り風のオジサンが一人…、いかにも成金趣味風の指輪を、左手の小指と薬指にはめて、葉巻をふかしております…これは火川神社の前ですな…「んん??…」…そのオジサンは、学校から帰って来たレイちゃんを見付けると、いきなりレイちゃんの前に飛び出して来て、「先生!」「?」「火野レイ先生っ!…」「…」

       「はじめまして。わたくし、成田物産の社長の、なりたと申します」「…」(←渡された名刺を見てから、上目遣いに社長の顔を見てます)。「先生の霊感で、是非、ウチの幻の銀水晶のガードを、お願いします! お願いします! お願いします…」「ち、ちょ、ちょっと…!」

       ナニげにこの社長さん、初対面のクセに、レイちゃんを見るなり迷わずお辞儀して名刺を出し、本人かどうか確認しようともしませんでしたな。これはおそらく、秘書か誰かから、『火川神社の前で待ってれば、T・A女学院の制服を着た、そんじょそこらじゃ滅多にお目にかかれないようなスッゴイ美人が歩いて来ますから、その方が火野レイさんです』と教えられて、そんな話を聞いちゃったもんだから、こうして社長自らやって来たんでしょうなぁ…。それにしても……「火野レイ先生」…か……なんてイイ響きなんだ…。そう言えば前回、レイちゃんのお父さんも秘書の人から「火野先生」って呼ばれてたな(←まあ政治家だからなんだけど…)。ちなみに、『水野亜美先生』だと、今さら当たり前すぎてピンとこないし…『木野まこと先生』じゃ、なんかの武術の師範代みたいだし…『月野うさぎ先生』は論外………「火野レイ先生」…なんてイイ響きなんだ…。

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       十番中学にて…。

       放課後の掃除どき…ちなみに黒板の日付が「12月1日(月)」になってますな…と言うコトはやはり、先ほどまでの「土曜日」は、本放送日の「11月29日(土)」と劇中カレンダーがリンクしてた訳ですね。うさぎちゃんは窓拭きをしてますが、なにか考え事をしちゃってて手が動いておりません…「…(心の声→)こんな大騒ぎになっちゃって、タキシード仮面、大丈夫かなぁ…」。そこへぴゅうっ!と、なるちゃんがいきなり窓の外側から顔を出し、「うさぎっ!」「!…」「なにボーっとしちゃって? ああ…好きな人のコト考えてた?」「えっ!」「あれ当たり?!」…なるちゃんはうさぎちゃんをしゃがませ、「いるんだ? 好きな人…」「なるちゃんは?」「うさぎが言ったら言う!」(←って、タケルじゃないのか?)。「えーっ、ずるい!」(←って、タケルでしょ?)。

       「ね? だれだれ?!」「う〜ん…、なるちゃんの知らない人」…うさぎちゃんは立ち上がり、「…て言うか、私も知らないんだけどね」「え? ナニそれ?」「だって、時々サァ〜っと来て、サァ〜っといなくなっちゃうから…」(←正確には『マンントばさぁ〜っ!』)。「んん?…どういう人なのそれ?」「だから分かんないんだって…『オヤジってコトぐらいしか…』「ナニよ、聞けばいいじゃんっ、サァ〜っと来た時にサァ〜って!」「でもさぁ、色々あって…」「だめだよ好きになったらガンガンいかなきゃ! 後悔しちゃうよ?」「え?」

       ここでうさぎちゃんのケータイが鳴ります…「もしもし?」「うさぎちゃんっ、終わったら、クラウンに集合よ」。うさぎちゃんは、なんか首をひねってますが…?

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       クラウンにてセーラー・ミーティング…(←みんな制服姿です)。

       まこちゃんが名刺を見ながら、「聞いたことある会社だなぁ…」(←記憶あいまい…)。「日本でも、トップクラスの企業だから…」(←さすがっ! 情報が正確)。「…」(←心ここにあらず…)。「その社長の家に、幻の銀水晶があるって言うのね?」「ぜったいホンモノだって…。鑑定はこれかららしいんだけど(←って、社長テキトーだな…)…、いつタキシード仮面に狙われるか心配らしいわ」「それでレイに来てほしいって訳か…」(←おおっ! レイちゃんを呼び捨てだっ! 神をも恐れぬ豪胆なお方っ!)。「どうせ私のヘンなうわさ聞いたんでしょ? 犯罪の予知なんて出来る訳ないのに…。こんな時だけ私の力を当てにしないで欲しいわっ」

       …おや? 鏡の横の生写真…全部は見えませんが、見えるのだけで言うと、貼り替えられてるのはコレ、ストリートバスケやった時のですな…。てコトは、Act.6の時点からすでに、このような写真が撮り貯められてたコトになりますな…つまり…前回ワシが睨んだ通り、やはり、あとはそれをいつ貼るかという、目に見えない空気がルナカラに蔓延してたってのは、どうやら間違いではなかったようですな…。

       レイちゃんはそう言うと『ぷいっ』と横を向き、ひざの上に乗せてた手に思わず力が入ります…ナニげに亜美ちゃんがそれを見てます…「……『あ、それ以上スカート引っ張っちゃ…』

       「でもぉ、今回は、本物の可能性が高いみたいよ。行ってみた方がいいと思うんだけど…」(←つまり、ガードしに行くんじゃなくて、盗んで来いと?)。「あ、じゃあ私がっ!」(←ばっ!と立ち上がる亜美ちゃん)。「…」「…亜美ちゃんが?」(←こっちはやっぱ「ちゃん」付けだな…)。「形だけでいいんだし、レイちゃんの弟子って事なら、ちょっとやってみたいかな…『て言うか、ココんとこ3話連続でチョイ役だったし』「……『最初の頃やたら目立ってたじゃん』「……『って最近レイちゃんばっかりじゃない…』

       「じゃあそうしよう! あたしも行くよ、タキシード仮面が狙ってくるかもしれないし…『て言うか、まだ5話分の遅れ取り戻せてないし』「え?…あ、私も行く!…『て言うか一応主役だし』「いいけどぉ(←ノーマル・バージョン)…タキシード仮面が敵ってコトォ!(←真顔バージョン)忘れちゃダメよ!!(←恐バージョン)「あ…、…うん…」。ルナも面白かったけど、まこちゃんが「タキシード仮面」って単語を発するまで、ずっと髪いじくって『ホゲ〜っ』と考え事してたうさぎちゃんがナニげに笑えたな…。それにしても、ルナって戦士に指令出す権限って持ってないのかな…それともレイちゃんだけが言うこと聞いてくんないのか?

        ★  ★  ★  ★  

       成田物産社長宅にて…。

       それにしても、なんか…すごい事になってますな…。ルパン三世みたいに予告状でも送ってきたって言うんならまだしも、まだ鑑定すらしてなくて、まだ狙われるかどうかも分からない宝石一個を警備するのに、刑事だの警官隊だのが駆り出されるとは…。どうやら成田社長は、そっち方面に顔が利くらしいですな。

       玄関前を警備してる警官が、どうやら無線連絡で関係者の到着を告げられたようです…。そこへ、ハイヤーだか社長が使わした車だかが玄関前に入って来ます。後部座席に乗ってるのは、「マーズ登場編」以来二度目の『亜美ちゃん巫女さん』です。ドアが自動で開いたようですから、どうやらハイヤーですな…料金はもちろん社長持ちです。

       亜美ちゃんは車を降りると、メガネを指でクイっとしながらニッコリ…かわい〜っ! 「……『やっとストーリーに絡めるわ…』

        ★  ★  ★  ★  

       社長の部屋にて…。

       トントンとドアがノックされ、社長が「どうぞ」。秘書が「失礼します…」。ドアが開けられ、『亜美ちゃん巫女さん』が入ってまいりました。「はっ、どうもどうもぉ〜(←満面の笑み)、火野レイ先生の一番弟子とは、心強いです。いやいや、ありがとうございます…さ、どうぞどうぞ…」…またしても、初対面の相手と自己紹介のやり取りすらしない成田社長……そうか、わかったぞ…アンタ、ただの巫女さんフェチだろ? 巫女さんさえこの場にいれば、それだけでご利益があると思ってんだろ? まあ、セーラー巫女さんは誰が派遣されても超一級品だがな…(←今んとこ、まこちゃんだけ未知数ですが…)。

       亜美ちゃんがソファに腰掛けると、「もうすぐぅ、鑑定の青井先生がいらっしゃいますから…」(←やっぱこれから鑑定かよ…それで違ってたら警察の立場はどーなんだよ…)。亜美ちゃんは、メガネを指でクイっクイっとしながらニッコリ…かわい〜っっ!! 「……『どうでもいいけど、そろそろセリフも欲しいわ…』

        ★  ★  ★  ★  

       社長宅の外では…。

       お向かいさんの家の囲いの陰から、セーラー服姿のうさぎちゃんとまこちゃんが、社長宅の門の前の様子を覗き込んでおります。二人は一度顔を引っ込めると、「行こう…」と言ってカバンからケータイを取り出し、お互いにうなずき合ってしゃがみ込みます。

        ★  ★  ★  ★  

       サポート組は、各自別行動で外から警戒に当たるようです…。一方は、『まこちゃんおまわりさん』(←かっけぇ〜っ! 違和感ゼロっ!)と…もう一方は、『うさぎちゃん植木職人さん』(←違和感100っ! 他にナンか思い付かなかったのか!?)…「…(心の声→)おまわりさんばっかり…。こんなトコにタキシード仮面が来たら、捕まっちゃうよ…。お願い…来ないで…」(←でも、その前に自分が怪しまれないでね。あと、くれぐれも、切っちゃいけない枝とか切らないようにね…)。

       ところが…うさぎちゃんの心配もよそに…来ちゃったみたいですねぇ…ちなみにこれは、正真正銘ホンモノのタキシード仮面です。それにしても、今回、さっきニセ・タキシード仮面を6人も見ちゃった後だけに、このマスクって、つくづく、顔を隠すのに何の役にも立ってないのがよく分かりますなぁ…実際、隠れてんのは目の周りだけで、つまり、一番どーでもいい場所しか隠れてませんからねぇ…。真剣に顔を隠して泥棒するなら、やはり最も一般的なのはストッキングをかぶるコトなのですが、そうすると彼は、今日から『タキシードストッキング』に改名しなければなりません…。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       これは社長宅の裏庭ですかね? やたらだだっ広いですな…ほとんど公園か広場みたいです。

       再び成田社長の部屋…。トントンとドアがノックされ、社長が「どうぞ」。秘書が「失礼します…」。ドアが開けられ、鑑定士の青井先生が入って来ました。社長:「あ、先生ぇ…お待ちしてました…。さあ…どうぞ…」(←この瞬間、『亜美ちゃん巫女さん』が青井先生を鋭く睨んでます…「……『この人…上着これしか持ってないのかしら?』)。「遅くなりました…」…青井先生はそんな『亜美ちゃん巫女さん』に気付いて、一瞬いぶかしげな表情を浮かべます…すると社長は、「え、こちらは霊能力先生のお弟子さんで、幻の銀水晶を守って頂いています」(←名前を聞かんか名前を〜っ! そして『水野亜美先生』と呼べ〜っ!)と紹介します。『亜美ちゃん巫女さん』は青井先生にニッコリと会釈します…「……『セリフまだかなぁ…』。すると、向こうも軽く会釈を返します…「なるほど…『かわいいですねぇ…』。で、水晶の方は?」

       「はい、ここにしっかりと…」…社長が内ポケットから紫色の包みを取り出し(←包みの色が名刺の色と一緒…成田物産のイメージカラーなのか?)、「はい」と水晶を差し出します…きらりんっ!…それを見た『亜美ちゃん巫女さん』は、「…(心の声→)きれぇ…『ってアフレコかよっ!』。青井先生:「ほぉ〜〜う…。…では、拝見…」。青井先生は、水晶を手に取ろうとした瞬間、またしても『亜美ちゃん巫女さん』の鋭い視線に気付き、チラッと怪しげに牽制します。すると『亜美ちゃん巫女さん』は、顔を正面に向けて視線をそらし、メガネを指でクイっクイっクイっとしながらニッコリ…かわい〜っっ!! 「……『って、どうでもいいけど、こればっかり…』

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは、『うさぎちゃん植木職人さん』…。

       木の上から部屋の中の様子をうかがっておりますが、「…見えない…。どうなんだろう…。ホンモノなのかなぁ…?」。するとその時、木の下の草むらがガサガサ言って、そこにタキシード仮面(←ホンモノ)が現れます。「あっ!…(心の声→)うそっ…タキシード仮面、見つかっちゃうよ…!」

       …するとうさぎちゃんの脳裏に、「敵ってコト、忘れちゃダメよっ!」(←恐バージョン)…

       …なるちゃん:「好きになったら、ガンガンいかなきゃっ!」(←メットをガンガン叩く)…

       そうこうしている内に、おまわりさんが三人、こちらへ見回りに来ます。「うぅ〜〜…」

       どぉ〜んっ!…なるちゃん:「後悔しちゃうよっ!」

       うさぎちゃんは何かを決意したようにうなずきます。…ところで今回は、やたら絵づらがアニメチックですな…。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは社長の部屋…。

       銀水晶の鑑定が行われております…。社長:「どうですか?!」。青井先生:「確かに…、幻の銀水晶の特徴が見られます」(←特徴て…)。「!……」。社長:「あ、…やっぱりぃ!…」(←喜ぶのはまだ早いと思うが…)。

       するとその時です、いきなり外から、「タキシード仮面だあっ!!」と叫ぶ声が…。社長と『亜美ちゃん巫女さん』が慌てて窓の外を見ると、「私はここだあぁ〜っ! 捕まえてみたまえ〜っ!」。ばらばらと群がってくるおまわりさんの中で、一人不審そうに見つめてる『まこちゃんおまわりさん』「……うさぎ?」「は……」「逃げたぞ追えっ!」。そう、誰がどう見てもうさぎちゃん100%の『タキシードうさぎ仮面』の登場ですっ! 『タキシードうさぎ仮面』は、木陰に隠れて追っ手を見送ると、そこにいたタキシード仮面に「こっち、早くっ!」と言って手を引いて行きます。どうやら、ホンモノを逃がすために、わざと囮になって注意を引き付けようとしたみたいです。

        ★  ★  ★  ★  

       成田社長と『亜美ちゃん巫女さん』が、そんな外の様子を、窓からじっと見てます…。すると、その隙を見計らって、青井先生が、鑑定用の白手袋を外した素手の状態で水晶をつかみ取り、いかにも悪そうな笑みを浮かべております。

       「待ちなさい!」(←意外なコトに、これが亜美ちゃんの初「待ちなさい」だったのだ)。「怪しいと思ってたけど、やっぱり!『やっとしゃべれた…』「先生!」。青井先生は慌てて逃げ出します。「待ちなさいっ!『あ〜スッキリした…』『亜美ちゃん巫女さん』はすぐに青井先生を追いかけます。社長:「あぁ〜〜幻の銀水晶がぁ…あぁ〜…」(←その場にヘタリ込む成田社長…アンタそれでも社長かっ!)。

        ★  ★  ★  ★  

       水晶を持ち逃げした青井先生は、外で待ってたネフライトにそれを手渡します。ネフライトが「ご苦労だった」と言ってパチンと指を鳴らすと、青井先生は気を失ってその場に倒れてしまいました…。…あれ? この人…妖魔に取り憑かれてたんじゃなかったんだ?…てコトは、今回も妖魔はナシ?…てコトは、今回の妖魔はネフライト?…てコトは…まさか…キミも今日で?!

       ネフライトが、ニヤつきながら水晶をしげしげと眺めていると…(←ってアンタ、前にもそんなコトしてなかった?)、案の定、「ちょっと待った!」(←まこちゃんはキャラ的に『待ちなさい』は言わないよなぁ…)。「銀水晶を返しなさい!」と二人から挟み撃ちにされます。「貴様ら〜っ!」(←だから早く逃げろっつーのに…つくづく詰めの甘いヤツ…)(←ところでこの人も、「貴様ら〜っ!」ってコトは、やっぱりセーラー戦士の正体を知ってるみたいですな)。で、ここでやっと逃げ出したネフライト…。

       すると二人はすかさず、「マーキュリーパワー!」「じゅぴたーぱわー!」と変身して、あとを追います。ナニげにマーキュリーは、おそらくAct.5以来の戦闘シーンじゃないでしょうか? 変身コスチュームだけでもAct.6以来です。ちなみにジュピターとは初コンビです。つまりジュピター登場してから一度も戦ってません。『あなたのせいだったの?』『ま、まあいいじゃんっ、レイと揉めるよりいいだろ?』。がんばれ! ボクらのマーキュリーっ!

       ちなみに、今回のAct.9は、ナニげに『ジュピター・ローテーション』の完結編でもあったんですな(↓)

1.         【Act.6】 ジュピター登場編。まこちゃんはたった一人で変身し、戦い、妖魔を倒したので、その時点では、『戦士』にはなったが、まだ完全に『仲間』になってはいなかった。

2.         【Act.7】 まず、セーラームーンとバッテリーを組んで、二人だけでワラ忍者妖魔と戦い、倒した。

3.         【Act.8】 今度は、一番厳しかったマーズとバッテリーを組んで、二人でジェダイトくんと戦い、『仲間』として認められた。

4.         【Act.9】 最後は、別に何の問題もないのだが、マーキュリーとバッテリーを組んで、二人でネフライトと戦う。

       要するに、ジュピターはAct.6で登場してから、一人ずつ順番にローテーションでバッテリーを組み、5話分の遅れをフォローしつつ、縁の下の力持ち的キャラを描き、かつ、各戦士との親睦も深めていたんですな…やはり、『4番、キャッチャー、木野』だったのだ…。よって、ここで、草野球チーム「十番町セーラースターズ」の先発投手陣のローテーションが判明いたしました(↓)

       一番手:月野うさぎ(←エース。ただし、剛速球ストレートのみのノーコン…それでなぜ「エース」かは聞かないでくれっ!)。

       二番手:火野レイ(←球速はないが、新開発の大リーグボール『燃える魔球』が武器。バットに当たる寸前でバットを燃えカスにしてしまう)。

       三番手:水野亜美:(←正確なコントロールと配給の組み立てで勝負する頭脳派)。

       『…対戦チーム募集中!!』by ルナ監督)。

        ★  ★  ★  ★  

       二人は走って逃げてるネフライトに追いつき、空中回転で追い越し、彼の行く手に立ちはだかります。「水と知性の戦士、セーラーマーキュリー」「いかずちとゆうきのせんし、せーらーじゅぴたー」「水星にかわって」「もくせいにかわって」(だ)

       するとネフライトは、「ナニをわけの分からんコトを!」(←ってアンタ、テレビの前の茶の間の爺さんかっ!)。ネフライトはすかさず「ハアッ!!」と掌から『ネフライト・ビーム』(←勝手に命名)を発射し、と二人を分断させます。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       一方こちらは、『タキシードうさぎ仮面』…。

       「オイ! 向こうだっ!」。おまわりさん達が走り過ぎて行くのを、道の角で見送っているタキシード仮面と『タキシードうさぎ仮面』…。がしかし…このタキシード仮面…変装グッズは完全コピーされてはいるが、髪形も違うし、やはり一発で別人と分かる…(←つまり、ニセ・タキシード仮面7号である)。しかしその横で『タキシードうさぎ仮面』は、「はぁ〜、よかったぁ…。もう大丈夫っ!」

       するとそこで、そのタキシード仮面が話しかけてきました…「あ゛の゛お゛〜…」「えっ!?…『風邪でもひいた?』(←声が違うコトは分かるのか?)。「…」(←なぜかここで、ニセ・タキシード仮面7号はマスクを取り外します)。その顔を見て、「ええっ!」(←元々顔は知らないんだから、この「ええっ!」は、『こんな顔だったの!?』「ええっ!」だよね?)。

       「アンタ…なんでオレを…?」「……『でもぉ…よく見ると、コレはコレでステキかも…』(←考え中…)。「て言うかオマエ、……オンナか!?」…ニセ・タキシード仮面7号は、ここでいきなり『タキシードうさぎ仮面』の手を触りだし…「オンナじゃんっ!」…さらにニセ・タキシード仮面7号は、手袋をめくって直接指でちょんちょん触りまくっております…「てっへへっ…!」「!…きゃあ〜〜っ!『こんな人だったの〜っ!? もう嫌いよ〜っ!』どかっ!とニセ・タキシード仮面7号を突き飛ばす『タキシードうさぎ仮面』「どぁっ、うわぁっ…イテッ!」

       「お! いたぞ!」「おとなしくしろ!」「御用だっ!」(←って聞こえる)。「おとなしくしろ!」。一気に五人のおまわりさんに取り押さえられるニセ・タキシード仮面7号…「放しなさいってば、このボクがナニをやったんだよ…!」(←少なくとも、痴漢の現行犯なのは間違いないな…)。

       その光景を、ただ呆然と見ている『タキシードうさぎ仮面』「……『やだ、どうしよう…私ってば、タキシード仮面を警察に売っちゃった…』。おまわりさんA:「オイ! もう一人いるぞっ!」「はぁっ!」…慌てて逃げ出す『タキシードうさぎ仮面』…(←犯人の逃亡を手助けした罪に問われちゃうからか?)。「待てっ!」

        ★  ★  ★  ★  

       『タキシードうさぎ仮面』が角を曲がると、ナンとそこは袋小路…。

       絶体絶命の大ピンチとなったその時、どこからともなく「セーラームーン! 変身しろ!」という神のお告げが…「あっ、そっか!」ってそうなの? 単純にケータイ・アイテムで元に戻れば?と思う間もなく、「ムーンプリズムパワ〜、メーイク・アップ!!」…なるほど、そうか、地場くん、キミ、またコレが見たかったんだね?…さすが本家、7号よりキミの方がうわてだね。

       おまわりさん達が袋小路をのぞいた時には、もうそこはもぬけの殻…「……お、オイ、あっちだっ!」「はいっ!」。…で、なぜかタキシード仮面グッズが道に転がってますが…?? ここでまた新たな疑問が…(↓)

       うさぎちゃんがタキシード仮面に変身したのは、明らかに、あの時目の前にいたホンモノのタキシード仮面をケータイ・アイテムで写した結果です。そして今、うさぎちゃんはセーラームーンに変身する直前に、そのうちのステッキとハットとマスクの3点を取り外してから変身しました。で、それが今、この袋小路にそっくり残っちゃってます。つまり、これによって、『直接身に着けてないものは変身の影響を受けない』という物理的事実が判明した訳ですが、もしもうさぎちゃんがそれを分かった上で、敢えてこの3点を現場に残して行ったのだとしたら、その意図は一体ナンなのか?! たとえば、前回うさぎちゃんは、ナコナコの帽子をかぶったまま変身してましたから、別に帽子をかぶってても変身できるのだし、亜美ちゃんはメガネをかけたまま変身してますから、マスクも変身の妨げにはなりません。変身ポーズを取るためにステッキが邪魔になるのは分かりますが、しかしマスクとハットはなぜ?…そこでワシは、いくつか仮説を立ててみました(↓)

1.       【仮説その1】⇒テレビを見てるよいこのみんなが、ひょっとして『タキシードうさぎ仮面』の正体が分かってない場合を考慮して、一度、『実はこの人はうさぎちゃんだったんだよ、びっくりしたねぇ〜』とネタばらしした上で変身させた。

2.       【仮説その2】⇒遺留品をわざと現場に残す事で、おまわりさんの目をまどわし、少しでも逃げる時間を稼ごうとした。

3.       【仮説その3】⇒気分。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは、マーキュリーとジュピター…。

       このネフライトは、けっこう牽制がうまいようで、なかなか二人に攻撃の隙を与えません…やるじゃないか! 今んトコは…。するとここで、二人はうなずき合い、なにやら順番に側転を開始します…ま、まさか! またアレ(←名付けて「おっぴろげダブル・セーラーキック」)をやるのか!?と思ったら、ジュピターがマーキュリーを補助する形で勢いよくジャンプさせ、ネフライトを追い越して彼の行く手を塞ぎ、挟み撃ちの布陣を敷きます。さすが、マーキュリーがいるとナニげに頭脳的です。

       「逃げてもムダよ」(←ちっちっ)「シャイン・アクア〜・イリュージョン!!」(←おおっ! 今日はマーキュリーも新技です)、で、「ふらわー・はりけーん!!」と同時攻撃を放ちます。ところがネフライトは、ここで意地を見せます。とっさに「うおぁぁ〜〜〜〜…」とバリアーを張ってそれを防ぐと、「ああっ!!」とそのまま弾き返して二人にお見舞いします。「きゃあ!」「う゛わ゛ぁ!」

       ところがその瞬間、持ってた水晶を落としてしまい(←おバカ)、それが地面に落ちると、チャリンっ!と割れてしまいます(←おマヌケ)。「…!」「…!」「…!」。ネフライトは、「…本物では…なかったか!」と言って、そのままマントばさぁ〜っと去ってってしまいました…(←ちなみに普通の水晶も落とすと割れますが、鉱物というものにはそれぞれ決まった「割れ方」というものがあり、その「割れ方」でその鉱物を特定すらできるそうです。ですから、当然幻の銀水晶にも特有の「割れ方」があるはずなのですが、それとも、銀水晶は地球を滅ぼすほどなんだから、絶対割れないとでも決まってるんでしょうか?)。まあ、それはそうと…生きて帰れたんだね? ネフライト…ワシャてっきり…。

        ★  ★  ★  ★  

       こちら、いつの間にかすっかり夜…(←きれいな満月です…ちなみに現実世界では、実はこの日付け近辺は半月に近い…がっ!…我らが実写版セーラームーンは、半月をも満月に変えてしまう程の存在なのだっ!)。

       「お前たちはあっちだっ!」「はっ!」「はっ!」。…で、助けるつもりがやっぱり助けられちゃったセーラームン…。そのセーラームーンが、タキシード仮面(←ホンモノ)と一緒に、おまわりさん達の追跡をかわして、どこだかの街中の大きな川沿いの公園みたいなところに潜んでます…。

       おまわりさん達が行ってしまうと、タキシード仮面は、「オレのニセモノを助けてくれたらしいな…」(←それは皮肉で言ってるのか?)。「ホンモノかと思って……バカみたい…」(←どの時点でニセモノって分かったのかが是非知りたいが…)。「…『フッ…お前らしいな、コイツぅ…。…て言うかオレ、本当のところは邪魔されたんだけどね』『えへへ…そうだっけ…』…どうして幻の銀水晶のこと、教えちゃったの?」(←その前に、なんで銀水晶のコト知ってんのかは気にならんのか?)。「オレには、お前達みたいな力はないから…。…だが、どうしても幻の銀水晶を手に入れたかった…」「どうして?!」「オレが…何者であるかを知るために…」「どういうこと?」「……(夢の中に出てくる、「幻の…銀水晶を…お願い…」と言う女性を回想中)……」。ここで、遠くからサイレンの音が聞こえてくると、タキシード仮面は駆け出そうとします…「待って! 私、何度も助けてもらってるのに、顔も名前も知らなくて……だから……そのぉ…『一回でいいからそのマスクを…』「……その方がいい……たぶん…『お前好みのオヤジじゃないんでな…』。マントばさぁ〜っ!たったったったっタキちゃん走り…………。「…タキシード仮面…」

       しかし、このシーンでの二人の会話は、ナニげに不思議なコトだらけですな…。なぜなら、この二人が、今、ここにこうして一緒にいるというコトは、さっきうさぎちゃんがセーラームーンに変身したあと、あの場から二人で一緒にここに逃げてきたコトを意味してます。つまり、今、この時点では、セーラームーンは、うさぎちゃんである自分に「セーラームーン! 変身しろ!」と言ったあの神のお告げの主が、タキシード仮面だったコトを知ってる訳です(↓)

1.         【不思議な点その1】⇒なぜタキシード仮面は、『タキシードうさぎ仮面』の正体がうさぎちゃんだと知ってたのか?

2.         【不思議な点その2】⇒なぜうさぎちゃんは、タキシード仮面が変身前の自分に向かって「セーラームーン!」と言ったコトに疑問を抱かないのか?

3.         【不思議な点その3】⇒セーラームーンは今、彼に素性を教えてもらおうとしてたが、その代わりに自分の素性も教えなければならないとまでは考えていないのか?

4.         【不思議な点その4】⇒逃げる方(セーラームーン達)も逃げる方なら、追う方(おまわりさん達)も追う方だ。

       これはもう、どう考えても、セーラームーンは、『自分が月野うさぎであるコトを、タキシード仮面はすでに知ってる』という前提で話してるとしか思えない会話です。しかしそんな訳はないはずで、要するに、その前提とは、あくまでも我々視聴者にとっての前提でしかないはずなのに、それをセーラームーンの目線に同化して視聴者に語ってしまってるんですな。

       ※ 実は、後日、原作を読んでみて気付いたところでは、どうやら実写版は、ところどころ、原作のセリフをそのまま、もしくは部分的に引用してる箇所があり(←今回の「セーラームーン! 変身しろ!」もそう)、それにも関わらず、その設定背景が微妙に違っていたために、そのせいで、このような行き違いが生じてしまったもののようですな…(←ですから、原作にはこのような矛盾はありません。たとえば、「不思議な点その2:なぜうさぎちゃんは、タキシード仮面が変身前の自分に向かって「セーラームーン!」と言ったコトに疑問を抱かないのか?」についても、原作の月野うさぎはきちんと疑問に思ってました)。要するに…こういった矛盾点は、実写版が原作に敬意を表してるからこその結果なのだと思って、何も考えずに、聞いたままをそのまま受け止めるのが一番いいみたいですな…て言うか、どうやらワシは、考えてはイケナイことを考えてしまってたみたいで、そんな自分が恥ずかしかとです…。

       ※ あと、ちょっと先の話になってしまうのでアレなんですが、その絡みでもう一つだけ言えるコトは、これは前にも言いましたが、実写版のセーラー戦士達は、あくまでも「現世の友情」でつながってる「仲間」であり、原作やアニメのように、決して「前世の使命」でつながってる「同僚」や「主従関係」ではないというコトです。すなわち、今後、双方のその設定要素を対比(対立)させて実写版独自の世界観を描いてく訳ですから、実写版が、あくまでも「現世の友情」でつながってる「仲間」である事を強調するために、戦士の勧誘をルナではなくセーラームーンにやらせたのと同じように、やはりセレニティとエンディミオンの「前世の恋」も、その対立要素として、原作やアニメとは違う設定で分離させる必要があったんですな。だからこそ実写版は、うさぎちゃん以外の全員に、必要以上に「タキシード仮面は敵」という共通認識を持たせてる訳です。それを端的に説明しているのが、以下のルナカラのセーラー・ミーティングのシーンです。そしてこのシーンで、亜美ちゃんただ一人だけが、その対立から完全に浮遊してしまってるコトがお分かりいただけるでしょう…これは非常に示唆的です(↓)

        ★  ★  ★  ★  

       事件解決後、クラウンにて…。

       「そう…幻の銀水晶じゃなかったのね…」「やっぱりレイちゃんが行く必要なかったねっ」(←ニコ…)。「…ありがとう…『て言うか…、出番を取られたと考えるべきか?』「…『うぅんっ、気にしすぎっ!』(←ニコッ!)。

       「うさぎっ!」(←こわっ!)。「いやぁ〜…」「タキシード仮面は敵だろっ」「違うんだって! タキシード仮面にも、事情があるみたいで…」「また何か吹き込まれたのね?」「ったく、これからはタキシード仮面に近付くのは禁止だ」「なんで信じてくれないのぉ?」「泥棒なんか信用できないよ…」(←この人は、とにかく徹底的に「泥棒」が大嫌いみたいですな…泥棒に入られたコトでもあるんですかね?)。「……」…まこちゃんにそう言われてションボリしちゃったうさぎちゃん…イスに腰掛けてうつむいちゃいました。

       おっ?! 例の鏡の横の生写真…ついにまこちゃんが写ってるやつを確認しましたっ!…前回までのは全て制服姿でしたが、先ほど確認したストリートバスケ姿の他にも、レイちゃんが巫女さん姿で写ってるのもありますね。やはり、これらの写真は数日に渡って撮り貯めてあったんですね。

       亜美ちゃんはそんなうさぎちゃんを見て、すっと席を立ち、うさぎちゃんの後ろに回って肩に手をあて、優しく微笑みかけます…「……『私だけはうさぎちゃんの味方だよ…』…ってな感じ?(←ただし、ここでの亜美ちゃんは、思想的にうさぎちゃんに賛同してるのではないという点が重要です。他のみんなは、あくまでも思想的に反対しているのにです)…「亜美ちゃ〜んっ!」(←ひしと腰にしがみ付いてハグ〜っ!)。「まあ、幻の銀水晶騒ぎも、ただのブームで終わりそうなのがありがたいわ」「でも、こんなに大騒ぎしても本物が出てこないなんて…」「そうね…もしかして、プリンセスが持っているのかもしれない…」

1.       以下、追加改訂稿[2008年12月5日(金)]

2.       ところで、こう言ったコトも含めて今回の亜美ちゃんの言動を総括すると、ワシは、ちょっと不思議な感じがしてなりません(↓)

3.       レイちゃんが成田社長から銀水晶のガードを依頼され、「どうせ私のヘンなうわさ聞いたんでしょ? 犯罪の予知なんて出来る訳ないのに…。こんな時だけ私の力を当てにしないで欲しいわっ」と難色を示した時、その言葉以上に、レイちゃんが自分のスカートを握り締める手を見て、亜美ちゃんは「形だけでいいんだし、レイちゃんの弟子って事なら、ちょっとやってみたいかな…」と代役を買って出ます。この言い方は非常に絶妙で、個人的な感情で職場放棄しようとしてるレイちゃんのプライドを傷つける事もなく、しかも恩着せがましくなる事もなく、極めてさらりとその場を収めてしまいましたからね。ただし、ワシが不思議だと感じるのは、亜美ちゃんのこの言動が、純粋にレイちゃん一人を慮ってのコトだったのだろうか?という部分がどうしても引っ掛かってしまうからです。

4.       それは、Act.4の時と少し似ている気がするのです。あの時の亜美ちゃんも、一見レイちゃんを慮ってたようにも見えますが、実際は、自分がそうしたいと思うよりも、『うさぎちゃんを喜ばせたいから』という動機の方が強くて、懸命になってうさぎちゃんの失敗をカバーしようとし、レイちゃんに「仲間」として認めてもらおうと頑張ってました(←て言うか、ワシにはそう見えました)。

5.       そして今回はどうかと言えば、みんなが「タキシード仮面は敵」という認識で一致し、うさぎちゃん一人が孤立してる中、亜美ちゃん一人がその立場を曖昧にしたまま、うさぎちゃんに理解を示そうとしてます。なぜなら亜美ちゃんは、『理屈の上ではみんなの言う事が正しい』と分かってるからです。でも亜美ちゃんのうさぎちゃんへの感情は、もはや理屈を超えたところで動いており、それでいて他のみんなとケンカしないためには、このように、あたかも「浮遊してるかのような立場」を取るしかないのではないでしょうか?

6.       つまり、『一切誰とも対立する事なく、それでいて常にうさぎちゃんの味方になる』、という亜美ちゃんのスタンスが、今回、レイちゃんの代役を買って出た事の動機の裏に潜んでるような気がしてならないのです。自分がそういうスタンスでみんなの間に立ち回る事で、少しでもうさぎちゃんの盾になってあげようとしてるんじゃないでしょうか? 亜美ちゃんに、『レイちゃんへの思いやり』があったのは勿論ですが、単純にそれだけでは説明できない気がするんですよねぇ…。

7.       たとえば、Act.6でもこんな事がありました(↓)

8.       うさぎちゃんがせんべい(←エビせんべい?)をばりばり食べながら、「ぜっったい、そうだと思うんだけどなぁ…」。すると亜美ちゃんがジュースを傾けながら、「簡単には決め付けられないよ」。お次はレイちゃんが壁にもたれながら、「戦士かどうか、ルナの三日月がはっきり反応しないと…」「違うよぉ、まこちゃんが男の子に憧れてるって話!」「なによ、そんな話!?」「大問題だよ〜っ!」「オトコに憧れるなんて時間の無駄!」「えぇ?! レイちゃん、男の子好きになったコトないの?」「ないわよ。だいたい、本人がそういうタイプじゃないって言ってるんでしょ?」(←うさぎちゃん…片っ端からべらべらしゃべってるのね?)。「うん…まぁ…」(←自らが提供した情報で自らの説を否定され、返す言葉なし…)。「でも、あの人のお弁当、隠してたけど…、手作りでとっても可愛かったよ。すごく…女の子してた…」(←すかさず、的確な情報処理能力でうさぎちゃんを援護射撃)。「そっか、まこちゃん、やっぱり…」(←復活早っ! いちいち人の意見に左右される人…)。その横でレイちゃんが、「……『ふ〜ん…そうなんだ…亜美ちゃんの情報ならねぇ…』みたいに小さくうなずいております。

9.       このシーンでも、レイちゃんは、案外と理論派の亜美ちゃんに弱いコトが描かれてます。レイちゃんはAct.4でも、これと似たように、亜美ちゃんの理論的な言葉に思わず言葉を詰まらせてしまうシーンがありました⇒「妖魔には、人数多い方がいいと思うし…」「それは…まあ…」

10.    今回のこのクラウンでのシーンで、一番キビシイはずのレイちゃんが案外それほどでもなかったのは、やはり亜美ちゃんの根回し(←言い方は悪いが)があったお陰で、今回の一件ではレイちゃんに少し負い目があったからです。それゆえ、まこちゃんが一番キビシイ立場に立つコトにもなった訳ですが、でも、レイちゃんと対立するのはチト厄介ですが、まこちゃんならさほど大したコトにはなりませんしね。

11.    つまり、ワシが思うに、亜美ちゃんは、レイちゃんとうさぎちゃんがケンカしないようにするためには、自分がその間に入るのが適任で、しかも、その意図を誰にも悟られてはならないと考えてるように思えてならないのです。

        ★  ★  ★  ★  

       ダーク・キングダム音楽室…。

       ゾイサイトが、なにやら聴き慣れない曲をポロポロと弾いてます。右手でメロディだけを弾き、それを楽譜に書き取ってます。どうやら何か作曲してるようです。「タイトルは…(←また口のドアップ…。…そうかっ! 今回は『クチフェチさん感謝の日』だったのかっ! 実写版は、色んなお友達にやさしいぞ〜っ!)…そう…プリンセスへのレクイエムがいい…」。レクイエムとは、「鎮魂ミサ曲」または「鎮魂歌」…つまり死者の霊を慰めるための音楽…。この人、やっとこさ、次回あたりはちゃんと仕事するんでしょうかね?

        ★  ★  ★  ★  

       次回は、ついにベリル様がお外の空気をお吸い遊ばしたっ!

        ★  ★  ★  ★  

       セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】

       マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】

       マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】

       ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】

       セーラーV:美奈子(小松彩夏さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】

       ルナ(声・潘 恵子さん):「」『』

       その他:「」『』

[2008年11月29日(土)初稿 2008年12月5日(金)追加改訂 トモロー]


Act.10:クイン・ベリル降臨編

 

【Act.8:レイちゃん誘拐編▲】 【トップページ▲】 【筆者紹介へ▼】


     今回レビューしたAct.9は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第3巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)

 

DVD第3巻 作品本編(4話収録)

 

Act.9 Act.10 Act.11 Act.12 

毎回映像特典(8分)

 

「セーラームーン」におしおきよ 沢井美優北川景子@

Act.9 ゲストキャスト

 

青井:
成田政信:
友情出演:

木村靖司
森 富士夫
弓削智久
正城慎太郎
高田英子
岩城美香
小野口淳子

所属事務所 ミーアンドハーコーポレーション公式サイト▼

所属事務所によるプロフィール▼
オフィシャル・ウェブ・サイト▼
所属事務所 スカイ・コーポレーション公式サイト▼
所属事務所 ボイスワークス公式サイト▼
所属事務所 オフィス・ワタナベ公式サイト▼
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セーラー戦士アクション:

妖魔アクション:

今井ゆり子
半澤友美

白井雅史
前川貴紀
中島俊介

G-Rocketsの公式サイト▼
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ジャパンアクションエンタープライズ公式サイト▼
ジャパンアクションエンタープライズ公式サイト▼
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