―実写版セーラームーンを検証する―


Act.7:ゾイサイト登場編――

 

       本稿は、2003年11月15日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第7話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。

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       今回はいつも通り、セーラー解説で始まりました…。

       セーラームーン:「私達の中学に転校してきたまこちゃんは、ナンと、セーラージュピター!(←やっぱり「怪力少女」とか言いませんな…)…ついにセーラー戦士が四人っ、そろいましたぁ〜っ!…『ぱちぱちぱち…』「力を合わせて、プリンセスと幻の銀水晶を探しましょう!」…ルナは、正義の味方セーラーVがプリンセスと思ってるみたい。そうだったらすごいけど…、私としては、タキシード仮面の正体を知りたい気分だったりして…『しみじみ…』

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       ただ、いつもと違ったのは、オープニング開けで、いきなり「待ちなさいっ!」とセーラームーンが妖魔と戦ってたことです…。ちなみに今回の妖魔は『ワラ忍者妖魔』と命名させて頂きます(←公式発表によると「納豆」というコトらしいですが…)。

       月夜の晩…。これはどっかのスタジアムのゲート前のフロアですかね? セーラームーンが『ワラ忍者妖魔』を追ってます。妖魔はいきなり「イガッ!」(←伊賀?)と言ってジャンプすると、セーラームーンをかく乱するようにアッチコッチに跳び移ります。

       すると「コーガッ!」(←甲賀?…えらい日和見な忍者だな…)と言ってセーラームーンの背後に着地すると、刀を振り回してセーラームーンに切りかかります…セーラームーンはそれを得意のプリマドンナ・クルクルで華麗にかわし、ナンと「はぁっ!」とジャンプしながら前蹴りを食らわします(←たぶんスタントのお姉さんじゃないと思うぞっ!)…妖魔は刀を吹っ飛ばされ、セーラームーンは流れるような連続技から「ムーン・ティアラ〜、ブーメランっ!」で仕留めに入ります…「イガッ! イガァ〜〜っ!」。戻ってきたブーメランをキャッチして「フッ!」と構えた時のセーラームーンの顔つきがめちゃめちゃカッコイイです…。ところが、倒したと思った妖魔は、ナンとニセモノ…『変わり身の術』でかわされてました…「えっ?!」

       いつの間にか背後に回ってた『ワラ忍者妖魔』「セーラームーンっ! うしろっ!」(←志村っ! うしろっ!)「!…」…振り向くと、五寸釘手裏剣(←もっとデカイが…)が一気に何本も飛んできてますセーラームーン、ピ〜ンチ!!(←ワラ人形が五寸釘…まさに「カモがネギしょってる」の図…)。

       するとそこへ、いきなりタキシード仮面が現れて、かきん、かきん、かきんっ!とステッキで手裏剣を弾き飛ばします。「タキシード仮面!!」…ところがナンと! 振り向いたタキシード仮面のマスクがいつもと違っていたっ!…『え!?…2号?!』するとその瞬間、タキシード仮面2号は、『ワラ忍者妖魔』の投げた五寸釘手裏剣に肩を切られてしまいます…「うっ!」「あっ!」

       その隙に妖魔が自分の刀を拾おうとしますが、それに気付いたセーラムーンがとっさに五寸釘を拾って投げつけます。妖魔はそれをかわすと、刀をあきらめてさっさと逃げ出してしまいます「待ちなさいっ!」(←一日に二度も聞けるとは…)…すぐにあとを追いかけますが、妖魔は「ソゥ〜〜ワッ!」と一気に飛んでってしまいました「…逃げられちゃった…」

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       セーラームーンがあきらめて後ろを振り向くと、そこにはもう、タキシード仮面2号の姿はありません…「あっ、タキシード仮面『2号』!」…セーラームーンは足音のする方へ身を乗り出すと、「あっ!」…階下のフロアに、走り去るタキシード仮面2号の後ろ姿を見つけ、すぐに「たあっ!」と飛び降りてあとを追います…「……『なぜなの!…唐突に2号が出てくるってコトは…1号はバイク事故に?!』…とその時です…事件が起きたのは!

       「追ってはだめ!」

       「え!?…」(←いきなり立ち止まって、あっちキョロキョロ、こっちキョロキョロ)「だれ?!…」…するとそこには、階段の上の方の物陰からコッチを見ているセーラーVの姿が! 「!…セーラーV!!」「はっ!」(←ルナもいたのね)。

       セーラームーンが階段の下から回り込んでセーラーVのところへ行こうとすると、セーラーVはそれを制止するように、「彼に近付いてはだめ!…………ゼッタイに…」「え?…どういうこと?」。するとセーラーVは、セーラームーンから顔を背けながら、「危険なのよ、彼は敵だと思いなさい…」…(←せ、せ、セーラーVがしゃべったーっ!)(←て言うか…なんだあの…機械仕掛けのお人形さんみたいなお方は!?…ここへ来て、まだこんなすんごいキャラが控えていたとはっ!…ナンと言うかその…と、とにかく…、ジェダイトくん同様、そのまま最後まで『きぃーんっ!』と突っ走ってくれ〜っ!!)。

       ところでセーラーV、いきなり初対面で命令口調です。その偉そうな態度に何かを感じたか、ルナが「セーラーV! やっぱりあなたがプリンセスなのね!」…そう言われた瞬間のセーラーVが、「!…『ナニ言ってんだコイツ?』と思ったのか「!…『ハッ、しまった!』と思ったのか「!…『やっぱアルテミスもあんなのかしら?!』と思ったのかは定かではありませんが、一瞬かたまり、そのあとすぐにヒュイっ!と姿を消してしまいました。「まってぇ!!」とすぐさまセーラームーンがその方向へ移動しますが、セーラーVの姿はもう見えません…(←でもアレ、どう考えてもただ柱の後ろで止まってるだけだと思います)…「……タキシード仮面が敵って…………………………………………どういうこと?…『頭ごなしに「敵だと思いなさい」って言われてもなぁ…だいたい「思いなさい」ってどーゆーコトよ? むしろはっきり「敵」って言ってくれた方が…』『…て言うか、ごちゃごちゃ言ってないで早くあっち行きなさいよぉ…』by 柱の陰のセーラーV)。

       どうやら今回のこのシチュエーションは、いつものようにタキシード仮面が泥棒を働いて、いつものようにセーラーVに『きぃーんっ!』追っかけられてる最中に、たまたま近所でセーラームーンがピンチだったのでいつものように助けに入り、それも済んだので、そのまま再びセーラーVから逃げるべく、さっさと走り去って行った…という流れから生じたもののようです。『せっかくマスク変えてったのに、なんでタキシード仮面ってバレちゃったんだろ?…そもそもコイツらって、一体ナニ見て個人を識別してんのかさっぱり分からん…』by タキシード仮面1号)。

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       こちらダーク・キングダム…。

       前回、最後にチラッと出て来てセーラー戦士の会話を盗み聞きしてた白い人が、ピアノを弾いております…彼には専用の個室が与えられてるようです(←てっきり、ダーク・キングダムは洞窟暮らしなのかと思ってましたが、そう言えば、基地の外観は一応お城ですもんね。それはそうと、この部屋、窓の外がガンガンに明るいみたいですけど、基地は地下にあるんじゃないんですかね? ダーク・キングダムにも、お天道様が当たるんでしょうか?)。ちなみに彼が弾いてる曲は、「ショパン作曲 即興曲 第4番 嬰ハ短調 作品66 《幻想即興曲》」です…

       楽譜はダーク・キングダム出版のものを使用…非常にサイケで読みにくそうです…しかも手袋しながらじゃ弾きにくそうです…この音はアフレコっぽいですが、指の動きはちゃんと本人が弾いてるように見えます…(※ピアノは専門じゃないけどミュージシャンの方だそうです。この頃はやはりアフレコで、あとから本当に弾くようになったとのコトです)…そうです…彼がゾイサイトです。

       で、他の役立たず二人は、いつもの場所で御前会議に出席中です…。ベリル様:「セーラーV?」。ネフライト:「はい、プリンセスかも知れぬと、ゾイサイトが…」「あの憎い小娘っ…。もしそうであったなら、ただちに命を断てとゾイサイトに伝えよっ…」「はあ…、…ヤツにそんな大役を任せるのは…少し…面白くありません…」「なに?!」「勝手に動きすぎます!『しかもちょっとピアノが弾けるからって個室まで…こっちはジェダイトと共同部屋で2段ベッドだってのに!』その上、ベリル様へのご報告に、この私を伝言役に使うとは!」(←じゃ使われてねーで断れよ)。「こらえよ…。やつは好きにさせておいた方がよい…。お前はこれまでどおり、幻の銀水晶を探せ」。ジェダイトくん:「!…『あの…ボクちんには何か…どうやらダーク・キングダム・サイドでも、セーラーVがプリンセスかもしれないという事で、ゾイサイトがプリンセス抹殺の任務に就いたようです。それにしても、それぞれの役割分担をはっきりさせるあたり、ベリル様はナニげに手綱さばきが巧みですな。こんな連中にヘタに同じ仕事で競わせると、単なる足の引っ張り合いになりかねませんからな。

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       御前会議の後…洞窟の通路にて…。

       一人でトボトボと歩いてるジェダイトくんの後ろから、ネフライトがやって来て声をかけます…「ジェダイト!…もうベリル様に、言葉もかけて頂けないな…。お前にはウンザリだとおっしゃっていたぞ…フッフッフ…」(←キ、キミのキャラって、そんな感じだったんですか…。どうやら、前回「ひし形ビーム」をマトモに食らったせいで、アタマがどうかしちゃったみたいですな…まあ、無理もないか…)。ジェダイトくん:「ネフライトォ…必ず人間どものエナジーをベリル様に捧げてみせる…。お前は黙って幻の銀水晶を探していろ!…『ちっ、オレも明日からピアノ教室でも通うかなぁ…』

       一方こちらは、ピアノ部屋で演奏中のゾイサイト:「…『フッ、もう遅い…今からじゃショパンは無理…』セーラーV…、…お前に近付いていく…」…セーラーチームに負けず劣らず、ダーク・キングダム・サイドもみんなキャラ立ってまいりました…ますます楽しくなってきそうです。

       ところで、この感じからすると、さきほどセーラームーンが戦ってた『ワラ忍者妖魔』は、やっぱりジェダイトくんの妖魔だったんでしょうか?

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       翌日…。

       うさぎちゃんは、学校帰りにクラウンにやって来たようです…。ナニげに足取りがゆっくりで、商店街からクラウンの入り口の前まで来ると、ふと立ち止まります…「…タキシード仮面が敵なんて…」…どうも昨夜のセーラーVの言葉が気になってる様子です…「でも、敵なら私のコト何回も助けてくれるハズなくない?…(←発想が常に前向き…)…そうだよっ、ぜったい敵じゃないっ!」(←ご都合主義とも言うが…)。

       うさぎちゃんが気分を一新して入り口の階段を下りて行くと、なにやら、受付のカメ野郎が、タキシードを持ってしげしげと眺めております………『あ〜あぁ…小林さんオレを2号に抜擢してくんねーかなぁ…』それを見たうさぎちゃんは、「…(心の声→)え? アレって…」…よく見ると、タキシードの肩の部分が切れてます…そうです、昨夜タキシード仮面が妖魔にやられたのと全く一緒です…「うそ……」

       うさぎちゃんが自動ドアを通り抜けると、「あ、いらっしゃい」(←今日は微妙に態度がいいな…あくまで微妙にだが…)と言ってタキシードをカウンターの下に置きます。うさぎちゃんはカメ野郎の顔をまじまじと見てます…「?」「…(心の声→)この人が…タキシード…仮面?」。水槽の中のカメキチ:「…『フッ…、そうつぁどうかな…』「…(心の声→)ウソみたい…こんな近くにいたなんて…」…ってうさぎちゃん…相変わらずスゲェな……早とちりはこの際置いとくとしても、ワシだったら、実際に本人の素顔を確認したら、その時点で、その人が「好みだったか好みじゃなかったか」によって、今後の身の振り方を再検討すると思うが?…「タキシード仮面」でありさえすれば、マスク取った中身の顔はこの際ナンでもいいってコトか? しかも今まで、散々コイツの勤務態度を見て来てるはずなのに?…それとも、意外とタイプだったのか?

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       で、ルナカラでのセーラー・ミーティング…。

       「ふ〜ん…、タキシード仮面が、敵…か…」「!」「セーラーVは、何もかも知ってるみたいだったわ…」「じゃあ…、やっぱり、プリンセス…?」「ルナ、そのプリンセスって、どういう人なの?」「そうね…、時が来たら、プリンセスとセーラー戦士達がナンなのか、話してあげる。大切な物語を…」「……『どうして今話せないの?…』(←うなずきつつ…)。「……『今言えばいいじゃん…』(←うなずきつつ…)。「……『言えよコラァ…』(←うなずきつつ…)。「…(心の声→)みんなには言えないな……タキシード仮面の正体…」(←ワシなら迷わず、「例の泥棒見つけましたっ!」ってすぐ110番通報するけどな…)。

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       その夜…うさぎちゃんがベッドに入ってじっと天井を見つめていると、ルナは何かを察したか、「ねぇ、うさぎちゃん?…まさかタキシード仮面のコト、好きになったりしてないわよね?」「えっ!?…ン、ナニ言ってんの?!(←がばっと起きつつ…)そんなコトある訳ないじゃんっ! ただ、何回も助けてもらったから、気になってただけ!」「ホントね?…セーラーVが言ってたけど、あたしもタキシード仮面には、近付かない方がいいと思うの…」「わかってるって…!」

       うさぎちゃんは再び横になり、昨日のセーラーVの言葉を思い出してます…「危険なのよ、彼は敵だと思いなさい…」「…(心の声→)ぜったい違うっ!…わかるモンっ!」…そのあと、うさぎちゃんは、さっきのルナの言葉を思い出します…「タキシード仮面のコト、好きになったりしてないわよね?」「…(心の声→)それは……わかんない…」…布団を頭から被ってしまいました…

       そのあと、夜空のお月さんが映し出され、その月を飛行機が横切って行きましたが…?

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       後日…クラウンにて…。

       「いらっしゃいっ」(←おい、今日はヤケに勤務態度がいいな…て言うかそれが普通なんだがな…)。うさぎちゃんは、今日も学校帰りにクラウンにやって来ました…。ところが、受付の前まで来ても、ずっと黙ったまま、カメ野郎の顔をじっと見つめちゃってます…。

       「?…どうかしたの?」「あ、別にっ、…こんにちはっ!」「ふっ…」(←おい、こらっ、褒めてるそばからすぐカメに向かうなっ!)。するとうさぎちゃんは、持ってた紙袋から何か取り出し、「あのぉ…これ、カメさんのエサに、どうぞ!」…どうやら、食パンの耳をビニール袋に詰めて持って来たみたいです。「ええっ?!…こいつ喜ぶよ! ありがとう」「いえっ、ぜんぜん、ぜんぜんっ…」「よかったなぁ…」(←こらっ、すぐカメに向かうなっつーの!)。

       「あのぉ…、名前聞いてもいい?」「オレ?…古幡元基…モトキでいいよ」…うわっ、なんだよっ! やっぱコイツ元基お兄さんだったのかっ!…………………………………………でもきっと、「偶然同姓同名だっただけの全然知らない人」…と思って観た方が間違いないんだろうな…。よって、「古幡元基」⇒本日よりアニメ知識消去…クシャッ!(←ゴミ箱を空にする音)。…ん?! ちょっと待て…なんか受付の奥の壁に、「アルバイト大募集!!」って張り紙がしてあるぞ!…詳細まではちょっと読み取れんが、「深夜勤務可能な男性スタッフ大募集」って書いてあるな…つまり人手が欲しいのは「深夜」か…てコトは、クラウンのオーナーも今のところ、まだコイツをクビにしようって魂胆はなさそうか…。

       ※ 後日談→実は彼の名前も、ずっとオープニングのキャスト表示に出てたんですね…しかも、ほとんどエキストラだった初登場のAct.2から既にっ! だがしかし! その瞬間というのは、制服姿のセーラー戦士五人が電車の座席に座って戯れてるシーン(←歌詞で言うと「♪えがおーより♪」のとこ)で、「古幡元基 誰某」と出るのは、画面向かって左からまこちゃん、美奈子、うさぎちゃん、レイちゃん、亜美ちゃんといるうちのレイちゃんと亜美ちゃんの膝下に2〜3秒だぞっ!(←ちなみにまこちゃん&美奈子側には地場衛氏)…この瞬間ココに目ぇ行くヤツいるか?! そのAct.2だけでも、DVDで何10回と繰り返し観てるワシですら、ずっと後になって初めてそれに気付き、今頃ここにこうして追加書き込みしとるのだっ! ワシはこのオープニング好きなので、DVD観賞ですらめったにチャプター飛ばしせんのにっ!

       「うさぎちゃん、だよね?」「あぁ…」「いつも友達が呼んでるから…」(←で? キミはその友達の、いったい誰に目ぇ付けとるのかね?)。「あはっ…」「うふっ…、…そうだ…、これエサのお礼って言うか…、遊園地のチケット。死ぬほどもらってんの忘れちゃっててさ。期限あしたまでなんだよね。よかったら一緒にどうっ?」「えっ!」「友達も誘ってんだけど、どうせなら大勢の方が楽しいでしょ?!」「それはもう、ぜんぜん…」「あは…」「だいじょぶって言うか…行きますっ!。それにしてもうさぎちゃん…カメのエサを使って釣るとはな…この男の普段の勤務態度を熟知してないと、この知恵は働きません…つまりそんなヤツでもイイというコトは、やはりうさぎちゃん、こういうのがタイプだったのか?…。

       ちなみにこのチケットは、場所は「ANGEL PARK」「有効期限 2003年11月15日」となってますな…この日付は要するに、今回のAct.7の放送日とリンクしてる訳なのですが(←まあ、遊園地のチケットの期限が「土曜日」ってものアレですが…)、と言う事はつまり、このクラウンのシーンは14日(金)で、昨日のルナカラ・ミーティングが13日(木)、さらにその前日に『ワラ忍者妖魔』と戦ってたのが12日(水)…と、このように劇中カレンダーが進んでた事になる訳です。それで、その12日(水)と13日(木)のシーンに、それぞれ月の映像が映し出されてましたが、この時の月の欠け方が、きちんと、その該当日の欠け方とほぼ一致してます。これが15日(土)前後だと、もっと半月に近くなるのです(←「東京 神栄館蔵版 平成十五年高島本暦」にて確認)。

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       翌日…遊園地にて…。

       「で…、どーしてあたしまで?!」…待ち合わせ場所の入り口前で、レイちゃんがたいそうご立腹です。この様子だとうさぎちゃんは、レイちゃんを引っ張り出すのに、敢えて詳しい事情を説明して来なかったようですな…これもやはり、普段のレイちゃんを熟知してないと、この知恵は働きません…つまりうさぎちゃん、次元の高い低いはさて置き、いつになくモノ考えて行動しております…さすが恋愛パワーだけは別モンのようです…。

       「だってぇ…亜美ちゃんがしばらくセーラーVの調査したいって言うし(←亜美ちゃん、うまく逃げたな…もうグループ交際は懲り懲りだモンね…)…元基くんには、三人で行くって言っちゃったし…」「元基くんねぇ…『ひゅうひゅうっ!』(←早いな、そういうコト察すんの…)。「えっ…」「ナニよ? そういうコトなの?!」(←こっちも早いな、察するの…オトコ嫌いな癖に…)。「いやぁ…そのぉ…」(←頭かきかき…)。

       するとうさぎちゃんは、ふと目の前に、なぜか地場衛がいるのを発見し、「ああっ!」「!…あぁ…またお前かぁ…」「なんでこんな所まで!」と、二人がケンカ腰になりかけたちょうどその時、そこに元基が、「あれ? うさぎちゃんたち衛のコト知ってたの?」と到着(←言い出しっぺが遅れて来んなっ!)。「えっ?…じゃあ、元基くんの友達って…」「そう、同級生の、地場衛…」「うそぉっ!…」「知り合い?…」。うさぎちゃんは『ぶんぶんっ!』と首を横に振り、「…時々会っちゃう、ムカつくヤツ…」

       女性陣が地場衛についてヒソヒソ話をしてると、元基が地場衛に「あっ、これ、ウチのお袋に直してもらったから…」と、例のタキシードが入った紙袋を渡してます。「あぁ、サンキュー」「こんなの着るなんて変わったバイトだよな…『今度小林さんに会ったら、2号の件話しといてよ』『やだ』

       そうか、ナニげにこの瞬間、何も知らないよい子のみんなは、ここで初めて、「タキシード仮面の正体は地場衛なのかもっ!」と勘付く訳なのですな…ワシも一緒に、「えぇ〜っ、やっぱりそうなのかなぁ〜っ!」って、テレビの前で叫びたかったなぁ…。ところで、地場衛と元基って、ほとんど身長一緒だな…でも、髪の色も長さもぜんぜん違うな…。そう言えばアニメ版では、この二人は大学の友人だったよな?(←実写版では、今のところ、この両者の年齢その他に関しては、一切触れられてませんが…)。

       「…(心の声→)せっかくタキシード仮面との初デートなのに、こんなヤツと一緒なんてぇ…」。しかし、そんなうさぎちゃんに更なる追い討ちをかけるように、「あっ、最後の一人来た…高井! こっちこっち!…カメ愛好仲間の、高井くんっ…」カメトレーナーを着てカメリュックを背負った高井くんが登場っ! 「どうも…」(←女性陣どんびき…)。…し、しかし…しかしだ…もしも昨日、クラウンでうさぎちゃんが元基に話しかけてなかったら、今日、この男三人で遊園地に来てたってコトになりますけど…このカメ野郎二人はそれでいいとして、地場くんの青春までもがそんなんでいいのか?!…まさか地場くん…キミも飼ってるのか?!…カメ…(←だって、高井くんと地場衛は互いに自己紹介してないから、明らかに初対面じゃねーぞコレ…)。

       元基がうさぎちゃんに向かって、「じゃあ、行こっか!」と言うと、うさぎちゃんはすぐに笑顔で、「うんっ!」(←切り替え早し…)。「…『現金よね…』(←首をすくめて…)、「…『ホント…』(←顔を見合わせる二人…)。

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       ペア決めジャンケン。。元基:「え〜とぉ、じゃペアはこうか?」

       ペアその1:【まこちゃん&元基ペア】 元基→嬉しそう。まこちゃん→どーでもよさそう…。

       ペアその2:【レイちゃん&高井くんペア】 高井くん→超嬉しそう。レイちゃん→露骨に不機嫌そう…

       ペアその3:【うさぎちゃん&地場衛ペア】 両者→…。

       「あ〜ぁ…」そんなうさぎちゃんを見てまこちゃんが、「ああ〜、あたし、せっかくだからぁ、初めて会う人にしとく!」と気を利かして自ら地場衛と組み、うさぎちゃんにペア交代を申し出ます…「えへぇ…!」『おい、コラっ! コッチも初めて会う人じゃねーのか!?…』by 貧乏クジの火野レイ嬢)…。元基:「いいよっ、じゃあ、うさぎちゃん行こうか?!」(←意外とおおらかだな…それとも、女なら誰でもいいのか?)「うんっ!」(←切り替え早し…)…(心の声→)まこちゃん、感謝!」…まこちゃんも満足げにうなずいております(←お姉さんやね)…。

       そんな様子を見て、地場衛は他人事のように、「…なるほどね…」「今日はそういうコトらしいよ」「別にどうでも?…無理やり元基に連れ出されただけだし…」…そう言うと、地場衛はさっさと歩き出します…ふと、まこちゃんが付いて来ないのに気付くと、「一応乗れば? 見ててもしょうがないし…」(←とにかくぶっきらぼうなヤツだな…て言うか、実はアンタが乗りたいんだろ?)。「ああ…うん…」(←いざ自分のコトとなると、めっちゃ消極的…さすがに前回の大失恋で、いい加減もう懲りたか?)。

       一方、残されたこちらのペアは……「あの…『あたし帰っていい?…』「ヒック!『ヤですっ!』「?…」「あ、すいません、ヒック!…女性と一緒に、ヒック!…いると、…シャックリが…ヒック!……ヒック!。レイちゃんは、楽しそうにジェットコースターに並ぶうさぎちゃん達を見て、「……『あいつらぁ〜…』(←わなわな…)。

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       このあとは、しばし遊園タイム…。

       まずはジェットコースター…。最前列に元基とうさぎちゃん、その後ろの列に地場衛とまこちゃん、その後ろは知らない人々…(心の声→)ウソみたい…。タキシード仮面と一緒なんて…!」。そのタキシード仮面→「うぅぅ〜〜っ! ドキドキしてきたぁ〜!…」(心の声→)ちょっと雰囲気違うけど(←ちょっとか?)…正体隠すためだよね!?」(←あくまで前向き…)。そのタキシード仮面→「う゛さ゛き゛ち゛ゃん゛い゛く゛よ゛っ!」「あぁ〜っ! あぁ〜〜っっ!!(笑)」。そのタキシード仮面→「う゛わ゛ぁ〜〜っ!」終始、最前列のこの二人のみ大騒ぎ…後ろのまこちゃんと地場衛は、なぜか無言で顔を伏せ、ひたすら耐え忍ぶの図…。

       続いて、タワーハッカー(←「東京ドームシティ公式サイト」によると、「地上80mから急降下する超絶景スリルライド。頂点からは高層ビルも、東京ドームもよ〜く見えるが、足元もよ〜く見える! 後悔しても、もう遅い。あとは真っ直ぐ落ちるだけ。乗車後、絶句・号泣など人さまざま。さあ、あなたは?」…だそうです…ちなみに遊園地は大の苦手のワシは、死んでも乗りたくないです…)。で、これは4人乗りで、4人が横一列に座ってます…「あぁ〜っ! あっ!(笑)」。で、そのタキシード仮面→「すっけ゛ぇこ゛れ゛っ、死゛ぬ゛よ゛ぉ〜〜っ!」終始、この二人のみ大騒ぎ…まこちゃんと地場衛は、やっぱり無言で耐え忍ぶの図…。「あぁ〜レイちゃ〜んっ!(笑)」。そのレイちゃんは、一人蚊帳の外で、高井くんの背中をぽんぽん叩いてシャックリの介護中…「ヒック!」…レイちゃんはうさぎちゃんに応えて、力なく手を振っております…「ヒック!」(←キミもタワーハッカーに乗れば、一発でシャックリ止まるぞっ、今すぐ一人で乗って来いっ!)。

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       別のアトラクション会場に向かう途中…。

       相変わらず、レイちゃんは高井くんの背中をぽんぽん叩いてあげてます…(←なんだかんだ言っても一応巫女さんですからねぇ…やっぱり目の前で困ってる人は放っとけないんでしょうなぁ…。うさぎちゃんのためのグループ・デートをぶち壊す訳にもいかないでしょうし…)。「ヒック!…すいません、ヒック!…ちょっと待っててください…、ヒック!…」。高井くんはそう言うと、石垣に腰掛けてカメリュックを降ろし、中から黄色いカメタッパを取り出すと、「ヒック!…シャックリには、ヒック!…レモンが一番効くんです…、ヒック!…」と言ってレモンスライスをかじり始めました…(←それ、いつも持ち歩いてるんだ…)。レイちゃんはそんな高井くんの顔をじっと覗き込み、「……『ンな話聞いたコトねぇよ…』(←と呆れ顔…)。

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       お次は池でボートに乗ります…(←ロケ地がどこであろうと、ここはあくまでも「ANGEL PARK」という架空の遊園地なんですな…)。

       元基がうさぎちゃんを乗せてのんびりボートを漕いでると、その真横を「フッ!……フッ!」と、まこちゃんボートが地場衛を乗せてかっ飛んで行きます!…元基があっという間に追い越されてオッタマゲてます。地場衛は、ナニげに元基達のボートを眺めてましたが、じきにまこちゃんに、「代わろうか?…『て言うか、ジェットコースターより怖いんですけど…』と言います。「平気、平気っ!」(←って、だからいつもフラレんだっつーのっ!)。

       一方うさぎちゃんは、池に手の先を浸して気持ち良さそうにしてます。すると元基が、「うさぎちゃんっ、ほらほら、カメっ!」「!」。見ると、この池に住んでるカメが、木の杭に乗って甲羅干し(?)しております。「可愛いねぇ…」「うんっ!…『って、どこがじゃっ!』(心の声→)ウサギとカメ…やっぱ運命かも…!「うさぎちゃんはさぁ、なんか好きなモノとかないの?」「…う〜ん…」…うさぎちゃんは、はにかみつつも、ナニげに探りを入れるように、「…タキシード……かな?…」「えっ!?」「なぁんてっ! うふふっ…!」「…?…あはっ…」「(笑)…(心の声→)…ダメじゃん私…秘密なんだから…!」「あとでアイスおごるよ、ここの美味しいんだって!」「ホント!? うれしいっ!…(心の声→)でもナンでだろう?…タキシード仮面と一緒なのに、ちっともドキドキしない…」(←それ、今言いますか?!)。うさぎちゃんがそう思って元基の顔をしげしげと眺めてると、元基は「あははっ…」と笑います。「…(心の声→)いやっ、そんなハズないってっ! 盛り上がっていかなきゃっ!」(←それでいいんですかっ!?)。うさぎちゃんは「あははっ!」と笑いながら、手で池の水をすくって元基にぶっ掛けます。「お、お、つんめてっ! ナンだよっ!…」「あははっ、や゛ぁっ!「え゛え゛っ!?…『マジかよ!?』(←みたいな…)。

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       お次は「鏡の館 MIRROR WORLD」…。

       依然として遊んでるのはこの四人だけ…。うさぎちゃんは、「あっ!」と言って元基のコートの袖を引っ張り、「…迷路だっ! やろうやろうっ!」と先に入って行っちゃいました。すると元基は、「えっ!?…『マジで!? これはちょっとぉ…』…みたいな感じで戸惑ってます…。するとまこちゃんが後ろから、「…『おら、とっとと入んなよ! 気が利かないねっ!』と、元基の背中をド突いて、「うっ!」と無理やり押し込んじゃいました。

       中に入ると、「うわぁ〜、面白そう〜っ!」「うさぎちゃん、ハンカチ、持ってる?」「えっ?!…うん」。元基はナニを思ったか、うさぎちゃんからハンカチを受け取ると、うさぎちゃんの手を取ってハンカチの端を持たせ、自分も端を持って命綱(?)みたいにしてます…「うさぎちゃん、離れないようにね?」…コレ、たぶん元基の中では、『オレ達、付き合ってる訳でもないのに、ましてこの子、オレのコト好きって訳でもないのに(←鈍感)、ひょっとしたら、他に彼氏がいるかもしれないのに、こんなオレが気安く手なんか握っちゃ失礼だ…そうだ、きっとそうに違いないっ!…だからここはハンカチで…ああ、なんてオレってジェントルメェ〜ンっ!』と考えたものかと思われます…(←でも今、そのドサクサにしっかり手ぇつかんでたじゃねーか! 触りてーのか触りたくねーのかハッキリしろいっ!)…でも、まじめな話…意外と悪いヤツじゃなさそうかも…。

       うさぎちゃんの方は逆に、ナニげにそんなシチュエーションにときめいちゃってるみたいです…。さっそく二人は迷路の中を歩き始めますが、元基がガラスの壁に正面衝突して「イテッ!」「痛いっ!」と二人がよろけた拍子に、どういう訳か元基だけ壁をすり抜けて裏側へ行ってしまい、「だいじょうぶ?」「だいじょぶ、だいじょぶ」と言って近寄ろうとした時には、二人はガラスの壁を挟んで別々の道に迷い込んでしまいました。「あれ? ナニこれ?!」「ナンだよコレ?!…裏回ってっ!」「うんっ!」。…しかし、それにしてもすげぇ仕掛けだな…こんな迷路がホントにあったら、誰も生きて外へは出られねーぞ…(←どっかに白骨死体の一つや二つ転がってるかもしれん…)。

       で、元基の判断ミスで、いよいよド壺にはまってしまった二人…かたや、「元基く〜ん!…」…かたや、「……」

       で、こちらまこちゃんペアの方は、迷うでもなく、別にお互いを気遣い合うでもなく、各々勝手にきょろきょろしながら歩いております…。

        ★  ★  ★  ★  

       一方こちらは、レイちゃんペア…。

       「レイさんっ!」「!……あ゛ん?!(←やばいぞ〜)。「ヒック!…これでツバを飲めば、ヒック!…ぜったい止まりますっ!ヒック!…」(←フツーに鼻をつまめ!フツーにぃ〜っ! その親指の角度に一体どんな意味があんだよっ!)。…そんな高井くんのアホづらに、さすがに呆れ果ててしまったレイちゃんは、石垣から立ち上がって、思わず「はぁ〜…」とため息をつきます。おや? 高井くんの横には、カメタッパに続いて、すでにカメ水筒までが動員されておりますな…もはや万策尽きた感があります…彼なりに必死で頑張ってはいるのだな…というコトだけは、十分にうかがえます…。

       するとその時、ぴき〜んっ!とレイちゃんが何かの気配を感じます…「!!」…眼光鋭く辺りを見回すと、なにやら風船売りのピエロさんの後ろにくっ付いて、遊園地のキャラクターの振りして歩いてる『ワラ忍者妖魔』を発見っ! レイちゃんは『しめた!』と一目散にその場から逃げ出し、もとい、駆け出します「レイさんっ!…『見捨てないでっ!』

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは「鏡の館 MIRROR WORLD」…。

       元基とはぐれてしまったうさぎちゃんが、迷路内の小部屋で地場衛と出っくわします…「あっ!…」「…お前…、元基は?」「はぐれちゃったわよ!」「なに!?……お前、元基はこういうの弱いんだぞっ!」(←って、ナンで知ってんだよ?! そもそもキミら野郎三人は、一緒にココ来んの何回目なんだよっ!)。「えっ?!…『って、そんなヒト聞いたコトないわよっ!』

        ★  ★  ★  ★  

       その元基は、ナニやら迷路酔いと言うか、鏡酔いと言うか、とにかく気分悪そうで、その場にしゃがみ込んじゃって今にも吐きそうです…(←どういう体質なんだよ?!)。するとそこへ、まこちゃんがバッタリ行き会って、「!…ちょっと、大丈夫?!…『まさか、うさぎにイタズラしようとして肘鉄でも食らった?!』と駆け寄ります。

        ★  ★  ★  ★  

       「そんなコト言ったって…、そっちこそまこちゃんどうしたのよっ! 女の子一人にするなんて最低っ!」「好きなオトコ放っぽり出すよりマシだっ!」「え?!……ナニよっ! 関係ないでしょっ!…『フンだっ!』。…なんて不毛な言い争いなんだ…。ぷいっと背中を向けちゃったうさぎちゃん…すると地場衛が、そのうさぎちゃんが手にしてたハンカチの端をいきなりつかみます。しかし、すぐにうさぎちゃんの手の方をギュッとつかみ直します(←なんて強引なっ!)。「!…ナニすんのよ?!」「…これ以上はぐれたらたまんないからな…。行くぞっ…『ったく、こんなオママゴトみたいなコトやってっからはぐれるんだ…』「…うん……」。地場衛はうさぎちゃんの手を引いて、ずんずんと歩き始めます…「……『えっと…ココは確かこう行ってああ行って…くそぉ〜何度来ても迷うよなぁ…こういうの高井が得意なんだけどなぁ…』。うさぎちゃんは、そんな地場衛の背中を上目遣いに見ながら、「…(心の声→)やだ、ナンでコイツにドキドキしてんのよ…」(←こういう風にぐいぐい引っ張ってくタイプに弱かったりして…)。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       こちらはレイちゃん…。

       風船売りのピエロさん(←タダで配ってるだけか?)を追って、野外ステージのある場所まで来ましたが、妖魔の方は見失ってしまったらしく、「…気のせいか…」とその場を立ち去ろうとします…(←それはそうと、うさぎちゃんやルナから、『今度の妖魔はワラ人形みたいなヤツよ…』みたいな業務連絡ぐらい、行ってないんですかねぇ…)。

       するとそこへ、高井くんが健気にもレイちゃんを追っかけて来て、「ヒック!…あっ、レイさんっ!…」と駆け寄ろうとします。ところが、いきなり背後から現れたワラ忍者妖魔に「イガァ…!」と肩をつかまれ、振り向くと「はっ!…」…高井くんピ〜ンチ!

        ★  ★  ★  ★  

       すると、その気配を感じたレイちゃんが振り向きます。見ると、ピエロさんの風船がぜんぶ空高く舞い上がってて、ナンと、高井くんがピエロさん達を襲ってて、周りにいた子供達が「エ〜ン、エ〜ン…」と泣いてます。「高井さんっ!『って、さん付けかよっ!』。高井くんは不敵な笑みを浮かべると…、「ヒック!…」(←妖魔も、もっとマシなヤツ選んで取り憑けよ…)。しかし見た目では騙されないレイちゃんは、すぐさま「妖魔!」と見抜きます。すると高井くんは、「ヒック!…ヒッグ!…ヒッガ!…イッガ!イガッ!…『ちっ、バレちゃしょーがねぇ!』と、レイちゃんに向かって一気に走り出します。

       すかさず、レイちゃんが変身しようと「マーズパ…!」と叫んだ瞬間、「コゥ〜ガッ…!」と高井くんがレイちゃんの変身を阻止します…ってキサマ、変身中になんてコトすんだコノヤロウ! ソレ、絶対やっちゃいけないコトなんじゃねーのか!? 悪の組織のツラ汚しめっ!(←しかもキサマ、どこ触っとんのじゃコラァアッ!)。

       高井くんがレイちゃんのお腹に触ると、「う゛っ…!」…高井くんのカメリュックがムクムクと…(←って下ネタかよっ!)…不覚にもエナジーを吸い取られてしまったレイちゃんは、その場に倒れてしまいます。その光景を見て、周りの人々が「きゃ〜っ!」と逃げ出し、高井くんがそれを追いかけます。レイちゃんは必死にケータイを取り出して仲間に連絡します。

        ★  ★  ★  ★  

       まこちゃんは、すでに「鏡の館」から元基を連れ出していて、入り口前の階段に元基を座らせ、介抱してる最中に電話を受けます…。で、「えっ!」と立ち上がり、すぐに駆け出します(←元基なんか放ったらかしだっ!)。

       一方うさぎちゃんの方はまだ「鏡の館」の中におり、「分かったっ! すぐ行くねっ!」と返事してケータイを切ります。うさぎちゃんはこの緊急事態に、地場衛に対してその場をなんやかやと取り繕う必要があったはずですが、見ると、彼の姿がありません…「…いない…。もういいや、あんなヤツ…」

       どうやら地場衛は、うさぎちゃんが電話に出てる間、出口でも探そうと思ってその辺をウロウロしてたみたいですな…すると、その地場衛の耳に、突然「ム〜ン…プリズムパワ〜〜」(←って、どーでもいいけど、声デカイねぇ…声張らないと変身できないようになってんスかね? 格闘技は、気合が肝心ですからねぇ…)と、うさぎちゃんの声が聞こえて来て、「!?」と振り向くと、鏡の反射越しに、うさぎちゃんが「メーイク・アップ!」とセーラームーンに変身してるところを目撃してしまいます!…「!!…」(←地場くんオッタマゲっ!)。

       セーラームーンは変身し終わると、一目散に駆け出して行ってしまいます(←変身すると、迷路も簡単に抜けられるようになるんですかね?)…「…まさか!?…あいつが?!」(←それはそうと、これは一般の感覚では、単なる女性の早着替え…地場くん、アンタまばたき一つせず思いっきり見てたねぇ…。でもワシ、そんなキミを決して責めたりはしないよ…)。

       ところでワシ、ナニげに地場衛って、とっくにセーラームーンの正体知ってんのかも?…なんて仮説も考えていたんですが、やっぱり今日初めて知ったみたいですねぇ…。だとしたら、この人、ナニげにものすごく鈍いんじゃ…? だって彼、セーラームーンの名字が「月野さん」である事は、おそらくAct.2から(少なくともAct.4では確実に)知ってたはずだし、Act.5では、うさぎちゃんの名前が「月野うさぎ(こぶた)」だとも知った訳ですから、「月野」は実在する名字とは言え、けっこう珍しいと思うんで、『ひょっとしたら?』と思い当たってもよさそうなもんなんですけどねぇ…。おまけにタキシード仮面は、Act.1からすでに、セーラー戦士サイドにいるルナの存在も知ってて、Act.4ではそのルナと会話も交わしてて、しかも彼は、うさぎちゃんがそのルナを普段持ち歩いてるところも見てるんですよ?(←Act.2ではアルトゼミナールの前でぶつかった時、Act.4では大型街頭ヴィジョンの前でぶつかった時、この時は一緒にいた亜美ちゃんがバッグに提げてました)。あと、うさぎちゃんの身に付けてるペンダントとセーラームーンの胸のブローチは、大きさが違うだけで形が一緒だとか(←細かい模様のあるなしの違いはある)…。要するに、これだけあちこちに状況証拠が転がっていながら、『今まで全く分からなかったっ!』って言うくらい、「まさか!?」ってコトだったんですかね?…だとすると、きっと彼の中では、セーラームーンって言うのは、フルネームが『月野セーラームーン』って言うハーフの女性で(←金髪だし…きっとお母さんがアメリカ人で、アメリカでは『ムーン・セーラー・ツキノ』って言うんだと思う…)、だから、ちゃきちゃきの日本人の「月野うさぎ(こぶた)」は完全に別人だと思ってたんでしょうな…。

        ★  ★  ★  ★  

       レイちゃんの倒れてる現場に、ジュピターとセーラームーンが駆けつけます…。

       「レイちゃん!」「……」(←しゃべるのさえままならない様子のレイちゃんですが、さすがにセーラー戦士、意識だけはハッキリしてるようです)。一方、野外ステージの客席には、たくさんの人々が意識を失って倒れております…「…ひどい…」。そこへルナがやって来ます…「セ−ラームーン! みんな、命の力、エナジーを吸い取られてるのよぉ!」。おおっ、エナジーって「命の力」だったんですね? 初めて知りました…ワシ、てっきり、「エネルギーの今風なやつ」なんだとばっかり思ってました。「命」そのものではないので、殺されちゃう訳ではないようです。たとえるなら、本人に断りもなく無理やり献血させちゃうような感じでしょうか? しかし「ダーク・キングダム」って名前の割に、けっこう地道な悪の組織ですな…ジェダイトくんの苦労がちょっとだけ分かるような気がしました。

       するとその時、「やめろっ、やめてくれぇ…!」という声が聞こえてきて、セーラームーンが振り向くと、高井くんが「イガ!」と言いながら若い男の子を襲っております…(←やっぱりお腹を触ってますな…エナジーっておへそから吸い取るんですかね?)。男の子がばたっと倒れ、高井くんの背中のカメリュックはもうパンパンです。レイちゃんは懸命にそれを指差しながら、「…あの……リュック…!」と、やっとの思いで声を絞り出します(←ナニげにこの業務連絡は重要ですなっ! さすがレイちゃんだっ!)。

       すると、高井くんが『ワラ忍者妖魔』に変身し、その妖魔から高井くんが離脱してその場に倒れ、妖魔は高井くんの背中から「コゥッ!」カメリュックをもぎ取って逃げ出します。

        ★  ★  ★  ★  

       妖魔がステージ上に駆け上がると、そこへジュピターが「はっ!……ふっ!……ふっ!……」とバク転しながら追いつきます…Act.5のマーキュリーもそうでしたが、セーラー戦士はバク転、もしくは側転による移動がもっとも速いようですな…(←って、ンなバカなっ!…これはきっと、体操競技の床運動の極意に違いない…)。

       そして、妖魔の前に立ちはだかったジュピターの背後から、セーラームーンが勢いよく走って来て、「はあ〜っ!」とジュピターの肩に手を突いて高々と空中回転します!(←こ、これは正に、体操競技の跳馬の極意っ!)…きれいに着地も決めました! もちろん採点は10点満点ですっ! 「みんなのエナジー返してっ!」

       『ワラ忍者妖魔』は、刀を抜いてセーラームーンに斬りかかり、「イガッ、イガッ!」セーラームーンがしゃがんで避けてから側転します…「ふっ!」

       そこへ、ジュピターが回し蹴りを妖魔の延髄にヒット! 「たあっ!」その流れからバク転して妖魔の注意を引き付ける! 「イガッ」「ふっ!」「イガッ!」「ふっ!」…。

       するとセーラームーンが得意のプリマドンナ・クルクルから「たぁっ!」と足払いを食らわして妖魔が転倒! 「コゥ〜ガッ…!」

       ここでジュピターとセーラームーンが並び立ち、「おしおきだっ! しゅーぷりーむ…さんだーっ!」「ムーントワイラ〜イト…」…おっ? しかしここで、セーラームーンが「あっ…」と動きを止め、逆方向へ振り向きます…その横ではジュピターがばりばりばり…っと妖魔に「さんだー」を浴びせまくっております…妖魔は「イガァ〜〜っ!」とその場に倒れますが、見ると、またしてもニセモノ! 「えっ?!」…それを見越して逆を向いたセーラームーンが「フラーッシュ!」…するとそこへ、「飛んで火に入る夏の虫」のように妖魔が着地して来てみごと命中! 「…変わり身の術、破れたりっ!』…そして爆死っ! 「イガァ〜〜っ!」あたしだって学習するんだから!同じ手を二度使う『ワラ忍者妖魔』もどうかと思われますが、今回のセーラームーン(&うさぎちゃん)は、終始、いつになくモノ考えて行動しております…。

        ★  ★  ★  ★  

       とりあえず無事妖魔も退治

       「やるね! うさぎっ!」…二人はコブシとコブシでぼんっ!と手首のハイタッチ。「あれ?…リュックはぁ?」「こっちだよ!」。二人は、妖魔が爆発した時にすっ飛ばしたカメリュックを拾いに、ステージの裏口へ回ります。

       パンパンに膨れ上がったカメリュックが、道路に転がってました…。「…『あっ』「…『あった、あった…』。二人が駆け寄ろうとすると、そこに突然、「触るな!」と、ついにジェダイトくんがセーラー戦士の前に現れました。

       ところが、彼を見たジュピターは開口一番、「…妖魔…?!」「…『え!? ボクってそんなザコキャラに見える?!』「…じゃない…」「…『ほっ…(←胸をなでおろすジェダイトくん)…どいつもこいつもバカにしやがって…聞いて驚くな…こう見えてもオレはなぁ…』クイン・ベリル様配下、四天王の一人………ジェダイト『フッ…決まったな…』「クイン…ベリル?」(←ルナ真顔バージョン)。ジェダイトくん、これ以上バカにされないようにと、念には念を入れて名乗っちゃってますけど…でも根本的な問題として、まず「クイン・ベリル」がナンなのか先に言ってくんないと、「四天王の一人」とか言われても、偉いんだか偉くないんだかよく分かりません。

       そう言えばワシ、昔からずっと疑問に思ってるんですが、「クイン・ベリル」「クイン」って、「クイーン(Queen)」の事でいいんでしょうか? もしそうなら、いっそ普通に『クイーン・ベリル』って言ってもらった方が、一発で『女王様=偉い人』って分かりそうな気もするんですけどねえ…いきなり聞いた人には『くいんべりる』にしか聞こえないわけですから…。たとえばアニメ版では、セレニティの方はちゃんと「クイーン・セレニティ」って言ってましたからねぇ…。そういえばジャガイモの「メークイン」も英語の綴りは「May Queen」だから、やっぱ「クイン・ベリル」「クイン」も「クイーン(Queen)」でいいのかなぁ…日本語ってムズカシイ…。まあ、今回は、ついに「エナジー(=Energy)」と「エネルギー(=Energy)」の違いも解明された訳ですから、今後の研究成果に期待しましょう…(←※実は、この謎はAct.36で解けるのだった…)。

       「セーラー戦士どもォ! 貴様らのせいで!!(←今まで散々ヘマして上司に叱られてきたってのが、言外ににじみ出てます。敵には知られたくない恥辱です)ハァッ!!」…平手突きの構えから渾身の一撃(←『ジェダイトくんビーム』と勝手に命名)を放つジェダイトくんっ! 「あぶないっ!」(←びっくりマナコ・バージョン)。

       しかしそこへ、またしても、いきなりタキシード仮面が「…『やっと「鏡の館」から抜け出せたぜっ!』と現れ、身を挺してセーラームーン(←と、ついでにジュピターも…)の盾になります。

 

 ★  ★  ★  ★   CMタイム― ★  ★  ★  ★  

 

       し、しかしこれは!…どう解釈したらいいんでしょうか!? タキシード仮面がすごいのか?! ジェダイトくんの技がすごくないのか?!…タキシード仮面はナンと、腕一本でジェダイトくんの攻撃を受け止めてます! しかしジェダイトくんが「へやぁっ!」と力を込めると、タキシード仮面は吹っ飛ばされてしまいます(←が、見ると、手袋に穴が開いて、手の甲をちょっと擦りむいてるだけ…極めて軽傷です)。

       「タキシード仮面っ!」…セーラームーンが駆け寄ると、「かまうなっ! 早くっ!」。その隙にカメリュック持って逃げようとするジェダイトくんを、セーラームーンが「ムーンティアラ〜、ブーメランっ!」で阻止します。「あっ…」。ブーメランがリュックに命中すると、中からエナジーが飛び散り、全部元の場所へ戻って、人々が次々と目を覚まして起き上がります…「あれ?」「どうした?」…(←やっぱり、いつものように、事件の記憶そのものは消されてますな…)。

       倒れていたレイちゃんも、上体を起こして、その光景を見渡しながら、「……『勝ったのね…』という感じでホットして、柔らかに微笑んでおります…(←話は関係ないけど…おうつくし〜っ!)。

        ★  ★  ★  ★  

       ジェダイトくんはカラになったリュックを地面に叩きつけ、「セーラー戦士ども! 貴様ら必ずつぶす!!」…つぶすってアンタ、チンピラ同士のケンカじゃないんだから…自分で四天王とか言っときながら、言ってるコトは完全に下っ端レベルです…で、ここでジェダイトくん退却…。

        ★  ★  ★  ★  

       「……」…ジェダイトくんが去ったあと、セーラームーンはふと、何かに気付いて振り返り、タキシード仮面が、怪我した手の甲を気にしながら立ち去って行く後ろ姿を見ます。すると次の瞬間、セーラームーンは、ナニげに不可解な行動に出ます…(↓)

1.       セーラームーンは、一瞬タキシード仮面を追いかけようとするのですが、なぜかすぐに思いとどまり、何か『ハッ』としたように、急に横の方へ走り出します…それを後ろから見てたジュピターが「?…『ちょっと、どこ行くの?』という感じでキョトンとして見てます。

2.       タキシード仮面は手袋を取って、痛そうにしながら歩いております…今日は別に泥棒してた訳じゃないので、セーラーVに『きぃ〜んっ!』と追っかけられる事もなく、のんびり歩いてのお帰りです…。するとその後ろから、セーラームーンがハンカチを手にしながら走って来ます(←「鏡の館」で使ってたヤツです)…「タキシード仮面、待ってっ!」

3.       タキシード仮面が振り向いて立ち止まると、セーラームーンは、彼の手にハンカチを巻いて傷の手当てをします…。

       …ナンでしょうか? この不可解な行動は? どうしてセーラームーンは、急に横道へそれるように走り出したんでしょうか? このハンカチを取りに行ってたんですかね?(←ってどこへ?)…それとも、みんながタキシード仮面を「敵」と考え始めてるため、ルナやジュピターに自分の行動を悟られないよう、わざと後を追わずに違う方向へ走る振りをして、みんなから見えない所で別の道から回り込んで来たんでしょうか?(←きっとコレだな…)。

       セーラームーンはハンカチを巻きながら「…(心の声→)…そうだよ…いつも…この…、ドキドキ…」(←その「ドキドキ」と、さっきの「鏡の館」の中での地場衛への「ドキドキ」が一緒のモノだとは、この段階ではまだ気付かないようですな…)。セーラームーンがハンカチを巻き終わると、タキシード仮面は、「……ありがとう…」(←この、マスク越しながら複雑な表情は、セーラームーンの正体が、あの「月野うさぎ(こぶた)」だと知った上での「ありがとう」という意味なのですが…その心中やいかに?)。

       「うぅん、私のせいでごめんなさい(←って、ジュピターも忘れないでね…ここは『私達』が正解よ…)。でも、どうしていつも助けてくれるの?」「さあな…(←タキシード仮面は視線をそらすように背中を向け)…オレにも…わからない…」(←わからないそうです…)…そう言ってまた歩き出し、立ち去ってしまいました…。

       セーラームーンはそれを見送りながら、「…(心の声→)…私も…どうしてこんなに…」。…で、ナニげにふと見上げると、ナンと、一体いつからそこにいたのか、またしても高いところからじっとこちらを見下ろしてるセーラーVの姿がっ! 「セーラーVっ!」(←たぶん、この声を聞いてタキシード仮面は、『やべ!』と一目散に駆け出してます…ワシにはそんな彼の後ろ姿が見える…)。

       すると、そこへいきなり、「セーラームーン!…忠告を忘れたの?」(←出たぁ〜っ!機械仕掛けのお人形さんっ!)(←もはやワシは、Vちゃんの存在自体がツボだっ!)(←もぉ〜矢でも鉄砲でも持ってきやがれってんだコンチクショ〜っ!)。

       「タキシード仮面に近付かないなんて、無理だよっ!…どうしてか分からないけど……私…たぶん……」(←ワシはどうしてか分かるぞ〜、それは向こうが近付いて来るからだっ! そりゃ「無理」に決まってる! 忠告する相手が違うと思うぞ〜っ!…ナンたってセーラー太陽系では、月の周りを地球が回っているのだっ! わっはっは…)。

       ここでセーラーVは、またセーラームーンから顔を背けながら、ボソッと独り言…「運命は…変えられないのね…」(←ルナも言ってたように、セーラーVは何か知ってるようですねぇ…)「えっ?!…『すいません、今の聞こえなかったんでもっかい!』「!…『あ、独り言おっきかった?』…セーラーVはさっと姿を消してしまいました。「セーラーVっ!」。…しかし、いつも高いところから出て来て、上からモノ言う人だよなぁ…。しかし、アップでよく見ると、この人、ナニげにこのマスク似合ってるよな…やっぱ顔立ちがシャープに整ってるモンなぁ…その理屈で言うと、次に似合うのはまこちゃんか?(←※でも、「アクト・ゼロ」まで含めて、唯一まこちゃんだけが結局このマスクしなかったなぁ…レイちゃんは、厳密にはセーラーV仕様のモノではありませんが、Act.4でしてましたな…)。

        ★  ★  ★  ★  

       事件解決後…。

       こちらは高井くん…。この人は別にエナジーを取られてた訳じゃなかったらしいので、今頃になってようやく一人でお目覚めのようです…おもむろに起き上がると、「…シャックリ…止まった!…『よ〜し、今度こそレイさんと…!』(←がんばれ高井くんっ!)。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらは元基…。いまだ回復の見込みなし…「鏡の館」の前の階段の手すりにしがみついて、依然うなされております…。

       それを遠目に見ながら、女性陣三人が密談中…「え?! 彼がタキシード仮面だと思ってたの?!」「う〜ん…、でもぉ、傷もないし…違うみたい…」「まったく、くだらない勘違いでいい迷惑だわっ…」「くだらないってコトはないだろ!」「くだらないわよっ!…『だったらアナタが高井さんと組む?!』「…『そ、それは……』

       恋愛体質派のまこちゃんと、非・恋愛体質派のレイちゃんがガンを飛ばし合う中、うさぎちゃんは一人物思いにふけるように、「…(心の声→)…タキシード仮面…いったい…誰なの…?」…うさぎちゃんが見上げる視線の先に、誰かの手から離れてしまったらしいピンク色の風船が、一つ…、どこへともなく、空高く舞い上がって行きます…。

        ★  ★  ★  ★  

       こちらはそのタキシード仮面こと地場衛…。

       その左手には、先ほどセーラームーンに巻いてもらったハート柄のピンクのハンカチが…。どうやら彼は、一人で勝手に遊園地から出て来ちゃったみたいですねぇ…確かにその傷を見られちゃマズイですからなぁ…そしてこの瞬間、何も知らないよい子のみんなは、初めて、「タキシード仮面の正体は地場衛だったんだっ!」と知る訳なのですな…ワシも一緒に、「ほらぁ〜っ、やっぱり思った通りだったぁ〜っ!」とテレビの前で叫びたかったなぁ…。それはそうと地場くん、今頃みんなは、たぶんキミがまだ「鏡の館」の中で迷ってるんだと思って、ずっとキミが出て来るのを待ってるんじゃないかと思うぞ…。

       地場衛は、ふと立ち止まって、自分の左手に巻かれたハンカチを見つめながら、「…あいつが……セーラームーン…」。するとここで、これまた不可解な、地場衛の回想シーンが流れます(↓)

1.       まず、Act.4でセーラームーンと空中遊泳した時の思い出…「……『あん時のセーラームーンの歌、マジでうまかったなぁ…』(←うそつけ)。

2.       次は、今日一緒に乗ったジェットコースターでの思い出…最前列で楽しそうに大騒ぎしてるうさぎちゃんと元基…「……『?…なんで元基…?』

3.       次は、今日の遊園地で、ポップコーンを持ったうさぎちゃんと楽しそうに談笑してる元基…「……『?…なんで元基…?』

4.       そして、脳裏に浮かぶ…うさぎちゃんの顔…そして、うさぎちゃんの顔…。

       …なんですかコレは? これが今現在の彼のアタマの中の映像ですか??

       すると地場衛は、手に巻かれたハンカチを自分でほどいてしまい、それを無造作に丸めてポケットにねじ込みながら、さっさと階段を下りて行きます…。…ちょっと待て…この行動はいったい…?

       さっきの回想シーンの映像を、この行動と合わせてそのまま解釈すると、これはもしかして…「地場衛…セーラームーンにフラレちゃった」の図…か?! つまり彼は、「月野うさぎ(こぶた)」のコトはナンとも思ってなかったが、実はAct.4の時点で、秘かに『月野セーラームーン(=ムーン・セーラー・ツキノ)』のコトは気にかかっていた、というコトになりますわな(←つまり、あの時に言った、「けっこう…歌うまいんだな…」はマジだったんだっ! 「アバタもエクボ」に見えるほどにっ!)。ところが、その惚れた相手の正体がナンと「月野うさぎ(こぶた)」で、しかもそれが、ナンと自分の親友の元基に惚れていた、…と言う愕然たる事実…。これは、もはや、自ら身を引くしかない…だから、その思いを断ち切る意味で(←ハッキリと「恋愛感情」を持つまでには至ってないのかもしれませんが…)、彼女によって巻かれたハンカチも、ほどいて丸めてしまった…。…これでは、傷の事がなくても、みんなの待ってるところへは戻れないよなぁ…(涙)。それにしても、片方が追えば片方が逃げ、片方が逃げれば片方が追う…みたいな、皮肉な展開になってきてますなぁ…。

        ★  ★  ★  ★  

       ところで今回、「ゾイサイト登場編」と銘打って書き進めてたのに、ゾイサイト…登場したけど別に何もしなかったね?(やっぱ手袋でピアノ弾くのに慣れるまで、もうちょっと時間かかるんでしょうか?…彼の魅力は、ジワジワくるのだよ…フッフッフ…)…でもよく考えたら、登場しただけなら既に前回の最後に登場してたんだっけ?…でも題名考え直すの面倒なんで、そのままにしちゃいました。

       敢えて考えるとしたら、Act.7:いやぁ〜んっ、見られちゃったぁ〜っ!編――…てトコでしょうか?

       それともやっぱり、Act.7:機械仕掛けのお人形さん登場編――…ですかね?

        ★  ★  ★  ★  

       次回は、レイちゃん誘拐かっ!?

        ★  ★  ★  ★  

       セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】

       マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】

       マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】

       ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】

       セーラーV:美奈子(小松彩夏さん):「」『』【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】

       ルナ(声・潘 恵子さん):「」『』

       その他:「」『』

[2008年11月15日(土)初稿 トモロー]


Act.8:レイちゃん誘拐編

 

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       今回レビューしたAct.7は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第2巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)

 

DVD第2巻 作品本編(4話収録)

 

Act.5 Act.6 Act.7 Act.8 

毎回映像特典(10分)

 

「セーラームーン」におしおきよ 沢井美優浜 千咲A

Act.7 ゲストキャスト

 

高井康太:

三嶋啓介

 

 

セーラー戦士アクション:

妖魔アクション:

今井ゆり子
半澤友美

藤榮史哉
中島俊介
前川貴紀

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