―実写版セーラームーンを検証する―
Act.6:セーラージュピター登場編――
★ 本稿は、2003年11月8日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第6話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。
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え?! なんか一瞬違う番組かと思ってびっくりしちゃった……という事で、今回はセーラー解説(前回のあらすじ紹介等)はナシで、いきなり本編からスタートしました(←ンなモンに時間使ってらんないってくらい内容が濃いってコトでしょうか?)…『ったり前だっ! 原作重視ならホントはあたしは前回登場してるハズだったんだよっ!』…でもアニメ版みたく、「第25話」に登場じゃなくてヨカッタねっ!…『半年過ぎとるわ!!』。
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で、なにやら、公園みたいな広場で、男の子達がストリートバスケをしております(←野外に設置されたバスケットボールリングを使って、ハーフコートで攻撃と守備を交代しながらやるヤツです。明確なルールがある訳じゃないそうですが、彼らがやってるのはいわゆる「3on3(スリー・オン・スリー)」という3対3でやるゲームですな。日本じゃこれが主流らしいです)。
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するとそこへ、なるちゃんが走って来て、「早くっ!」と催促するように手招きします。あとから走って来たのはいつものメンバー(←みんな制服なので学校帰りのようですな)。クラスメイトB:「あっ、いたいた…!」。「どの人どの人ぉ?」。クラスメイトA:「あの帽子被ってる人!」。なるちゃん:「ナイッシュ〜! かっこいい〜っ! タケルさんて言うんだよ! 高二!」。うさぎちゃんは、クラスメイトAの持ってた望遠付カメラを、「ちょっと貸して」と言って覗き込み、「うん、なかなかイイかも!」とまんざらじゃない様子…。なるちゃん:「でっしょ〜お? 最近いっつもここでプレイしててさ、もうファンがすっごい増えてるんだから!」。そのファンの子達が彼に駆け寄り、汗拭きタオルとか手渡しちゃってます。クラスメイトB:「あ〜ん、もっと近く行こうよぉ!」。なるちゃん:「行こ、早く早くっ!」。うさぎちゃんが一人でカメラを除いてる隙に、三人は先に行ってしまいました。「あ、ちょっと待って私も〜っ!」。
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置いてけぼりにされちゃったうさぎちゃんが一人で走ってると、いきなり、目の前をさえぎるようにバスケのボールが飛んで来て、横の建物の壁にボムッ!と当たります。「きゃあっ!」。ボールが壁に跳ね返って転がっていくその先に、なにやらガラの悪そうな三人組のガキどもが現れました。グラサンしたリーダー格らしきヤツがそのボールを拾い、ポンポンつきながらうさぎちゃんに近付いてきます(←ちなみに下手クソです…)。
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「な、なに?…」。「カノジョ〜、バスケやりたいなら教えてアゲルよ?」。「い、いいです!…『ナニよ? ナンパ?』」と無視して行こうとすると、いきなりまた、その行く手を阻むようにボールをボムッ!と壁に投げつけます。「!危ないじゃない!…『私、ガキは趣味じゃないのよっ!』」。手下格A:「レッスン、レッス〜ン!」。手下格B:「フハハハハハッ!」。
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でも、こんな連中相手にひるむ様なうさぎちゃんじゃありません。「…『アンタ達、この私を一体誰だと思ってんのっ!』」とレイちゃんばりに睨み返します。
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そう言えばアニメ版では、セーラームーンも、セーラーVと同じ様にヒーローとして世間で認知されてて、劇中でセーラームーン・グッズなんかも売られてて、実の弟が何も知らずにそのファンだったりしてましたが、実写版ではどうなんでしょうね? Act.3では変身した状態で一般の人々を救出してましたが、少なくともその時助けられた六人の少女達は、セーラームーン達を正義の味方だとは思っていないはず…しかしそんなコトで、地球の平和の守り甲斐ってあるんでしょうか?
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するとリーダー格が、「…『あんなスカシた野郎より、オレのがずっとイカシてるっぺ!!』」とばかりに、うさぎちゃんにボールをぶつけようと、ワンフェイク入れてから思いっきりボールを投げつけます…びゅんっ! コンガキャ〜! うさぎちゃんにナニしくさんじゃテメエ!! マジでハラワタ煮えくり返ったぞ!!(←一瞬だけだけど…)。うさぎちゃんはとっさに、「!…『顔だけはヤメテっ!』」と頭を伏せて防御体勢を取ります。ところが…し〜ん…飛んでくるはずのボールが、待てど暮らせどやって来ない…「…?」と顔を上げると…ナンとそこには、音もなく現れて音もなくボールをキャッチし、間一髪で助けに入ってくれてた(?)らしき長身の少女が立ってたのでありました…。『キミ、アメフトやってみる気ない?』(by NFLのスカウトの人)。
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長身の少女はチラッとうさぎちゃんを見て、「…『ドッジボールは顔面セーフだよ…』」と目で語ると、「…『ドッジってのはな……こうやんだっ!』」とリーダー格めがけてビュンっ!とボールを投げつけます。リーダー格がキャッチしようとしたその手の動きよりも早く、ボールがリーダー格の胸を直撃っ! まともに食らったリーダー格は、「うっク〜、ぅえッテ〜」ともんどりうって倒れます。手下格A:「おいっ、シュンちゃん、ダイジョブかよっ?!」(←おおっ、リーダー格の名前が「シュンちゃん」である事が、手下格Aの発言によって判明しました)(←これは収穫です)。シュンちゃんは自分のヘタレっぷりをフォローしようと、「バカぢからなんだよあの女っ」と、苦し紛れに戦況を手下どもに説明します(←これって、すでに彼女と面識があるってコトみたいですな…)。さらに面目を保つべく、長身の少女に向かって「おい、拾えよ!」と玉拾いを要求。しかし長身の少女は、無表情のまま「…『フッ…哀れだな…』」と彼を見下ろすばかり…。
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シュンちゃんは、たまらずグラサンを外して凄みながら、「テメェ、なんだあ?! オイ、ケガしてぇのか!」と、圧倒的な身長差をも省みず、果敢に詰め寄ります…意外と健闘しております(←ここまでは…)。シュンちゃんは懸命に手を伸ばし、やっとの思いで山頂(←少女の肩)に手をかけるも、しょせん伸び切った体勢では成す術もなし、あっという間にその手を振り払われ、流れるような動きから胸に平手突きを食らい、距離にして約5メートルほど吹っ飛ばされ、「うっ、…いてぇ…」。手下格A:「シュンちゃんっ!」。手下格B:「いい加減にしろよオマエ!」(←どっちがじゃっ!)…ドンッ! バンッ! 手下格A:「うわぁ、いってぇ!」。手下格B:「!…」…哀れ…残りの二人も同じ目に…。するとシュンちゃんは、「ちっ、おぼえてろおっ」と言い残し、一人猛ダッシュで逃げて行きます。手下格A:「シュンちゃん…シュンちゃん待ってよお!」。手下格B:「シュンちゃ〜んっ」。残る二名も、そんなリーダーを必死で追走…。
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うさぎちゃんが、「すごーいっ、ありがとう!…あの…」と話しかけようとするも、長身の少女はチラッとうさぎちゃんを見て、「…『顔かばってるようじゃドッジは勝てないよ…』」と冷たく突き放し、そのまま無言で立ち去ってしまいました…。『キミ、やっぱりアメフトやらない?』。「…『悪いね…あたしはドッジしかやんないよ…』」。……うさぎちゃんは、そんな彼女の後ろ姿に見とれながら、「…かぁっこいい〜! …でもどこの制服だろう?」。「…『って制服かよっ!』」。
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ここでオープニングが入ります…そうでした、まだオープニングやってなかったコト、完全に忘れてました…。ナニげにオープニングに入るのがどんどん遅くなってるような気がするんですが、そのうち気付いたらエンディングになってたりして…。「♪じゃ〜ん…ひとみは〜いつ〜も〜ジュ〜エル〜(ジュ〜エル〜)♪」って前にもやったね…。
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オープニング開けはダーク・キングダム…。
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ベリル様:「やはりそう簡単には見つからぬか……幻の銀水晶は…」。ネフライト:「はい、ですがっ、クイン・ベリル様のため、私の命に代えても、探し出すつもりでおります!」。ベリル様:「…愛おしいことを…(←妖しく微笑みながらそう言うと、ベリル様はネフライトの前まで歩み寄り)…それまではジェダイトが集める人間どものエナジーを…」(←お立ち台の上から、ネフライトに覆いかぶさるようにしてかがむと、胸元がネフライトの目と鼻の先に!)。ネフライト:「!…『ゲッ! ひし形がっ!…』」。ベリル様:「…大いなる悪に捧げるとしよう…」(←両手をネフライトの肩に置きます…)。ネフライト:「あの小僧は失敗続き!『見ちゃいかん…』そろそろ見限られては!『見ちゃいか〜んっ!』」(←ネフライトっ! 目が泳いでるぞ〜っ!)。ベリル様:「わらわのために必死に動いておる…」(←ここでネフライトに背を向けます)。ネフライト:「…『あ、待って…ひし形…』」。ベリル様:「愚かさも、愛おしく思えてこようというもの…」(←薄っすらと含み笑いを浮かべながら、後ろ目にチラッとネフライトの顔色を伺います)。ネフライト:「……『ちっ、やっぱり…見とけばよかったかなぁ…』」。
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一方、ジェダイトくんは別の場所で、妖魔石を取り出すと、ロウソクの炎に照らされながら、「今度こそベリル様に喜んでもらわなければ!…ネフライトのヤツに『ひし形を、もとい』手柄を先取りさせるかっ!」。…う〜む…なるほど…。今回のダーク・キングダム内でのやり取りを見た結果、ベリル様の部下達というのは、ただひたすら、ベリル様のご寵愛を得んがためにせっせと仕事に励んでただけである事が判明致しました。故に彼らは、同僚を出し抜く事しか頭になく、ベリル様もそれを承知で巧みに彼らを煽っておられるご様子…。そんな訳で、今回はジェダイトくんの鼻息が相当に荒い模様です。
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十番中学の昼休み…。
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「ええ?! 今日もバスケ見に行くの?」。なるちゃん:「だってタケルさん見たいんだもーん!」。でもうさぎちゃんはもうあまり関心なさそうで、「そんなにイイかなぁ…」。三人:「イイっ!」(←ショッカーじゃありません)。「!…はいっ…(心の声→)タキシード仮面の方が全然!…」。うさぎちゃんは、タキシード仮面の素顔をまだ見てもないのに、勝手にカッコイイと決め付けてる様子ですが…(←ちなみにワシも妄想力にはけっこう自信ある方ですが、仮面姿の女性を見ただけでその人を「美人」と決め付けるのは、かなり危険度の高いコトだろうとは認識しております…)。
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そんな時、うさぎちゃんは、昨日の長身の少女が廊下を横切って行くのを見かけます…「あれ? あの子どうして…」。なるちゃん:「誰? 制服違うね?」。クラスメイトB:「あぁ、6組の転校生でしょ?」。「転校生?」。クラスメイトA:「ねえ、聞いた? あの子前の学校でケンカして怪我人出しちゃったらしいよ。それで転校してきたんだって」(←そりゃすごい理由だね…て言うか、クラスメイトAとBは何でも知ってるんだね? もしかして名前「海野」?)。
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その転校生こと長身の少女は、人目を避けたいのか、屋上で昼食をとろうという様子です…。
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するとそこには先客がいて…、そうです、いつものように亜美ちゃんがいて、おにぎり片手にお勉強中なのでした…(←おおっ、やっぱりおにぎりの時はミニペットボトルの緑茶にストローを挿してたな…)。長身の少女はそんなガリ勉少女を見て、「……『コイツは……』」と、しばし観察しております…それに気付いた亜美ちゃんが、おにぎりもぐもぐしながら軽く会釈すると、長身の少女も会釈を返し、「……『メガネか…コイツもドッジ弱そうだな…』」と、離れたところに腰掛け、ナニげにコソコソと一人昼食に取り掛かります。
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その放課後…。
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長身の少女は、無人の荒野を行くが如く廊下のド真ん中を闊歩し、みんなが怖がって避けながらじろじろ見ても知らん顔…(←おお…ナニげに十番中の生徒が部活やってる姿を初めて見ました…)。
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長身の少女は、校舎の外へ出ると、一本の高い木をじっと見上げながら、一人で何かを考え中…「……『負けるもんか…。でも今度の学校も状況は厳しそうだな…。でも必ず作ってみせるよ…………ドッジ部…』」。
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すると、そんな彼女の肩を、後ろからポンポンと叩く者が…「…『!…ナニヤツ!!』」と振り向くと、そこには、昨日彼女のメンバー構想から外されたばかりのうさぎちゃんが立っておりました。
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その後二人は、一緒に下校しながら話を始めます。「おんなじ学校だったんだね! 昨日はありがと!」。「ああ…、別に…」と言いつつ、不思議そうにうさぎちゃんを見てます。「なに?」。「いや、話しかけてきた子、初めてだからさ…」。「あー、あのうわさ? 私は信じられないな、そんな人に見えないし、あれ、うそでしょ?…『て言うか昨日も話しかけたんだけどね』」。「どっちでも…、弁解する気ないから…『だってあん時は使えねーヤツと思ったから…でも、まさかこのあたしの背後を取るとはね…ちょっと見直したよ』」。「男らしいんだね!」。「よく言われる」。
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亜美ちゃんの「慣れてるし…」は、レイちゃんの「別に…いつものことだし…気にしてないわ…あんなの…」で、それがこの彼女の場合だと、「どっちでも…、弁解する気ないから…」になるんですね。
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「あ、私、月野うさぎ」。「うさぎ?!…へえ〜…『ぷっ、変な名前…』私はぁ、木野まこと」。「じゃあ…まこちゃんか!」。「え?『勝手に決めんなよっ…って言うか早いな決めんの』」。「もうここらへん、慣れた?『だって、まことちゃんじゃ嫌でしょ?』」。「そうだなあ、買い物とかが、まだぁ…ちょっと…『ソレ言ったら殺すよ…』」。「うそっ、じゃあ、案内するよ!」。うさぎちゃんは、「長身の少女」あらため「まこちゃん」の腕を引っ張って走り出します。
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「まこちゃん、こっちこっちっ」と言って最初に飛び込んだのはアクセサリー屋さん…「これどう? これっ! これなんか似合うんじゃない? ほら?」(←袋入りのイヤリング? らしきモノをまこちゃんの耳にあてがってるんでしょうか?)。「いやぁ〜…『これはちょっと…』」(←自分の趣味はちゃんと主張するようです…)。
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次は洋服屋さん(←衣類関係はなんでも置いてあるようだが…)。まこちゃんは靴を見てます…そこへうさぎちゃんが可愛くボディアタックで合図して、「…『ファッション・ショーごっこしようよっ!』」みたいな感じで微笑みかけます。※ちなみにワシは、女性の衣類関係は完全にパーなので、以下の文章は極めてテキトーであるコトを予めお断りさせて頂きます(↓)
1.
まずはうさぎちゃんがシルバーのきんきらハイヒールを履き、肩に水色のレースのショールを巻いてニコッ!
2.
まこちゃんは赤いエナメルのペタンコブーツを履き(←身長デカイの気にしてる?)、腰に手を当てて軽くポージング(←「…『どうよ?』」みたいな…)。
3.
次はうさぎちゃんが茶色のスウェードのブーツに白いハット。
4.
まこちゃんは薄紫のスニーカー(←紐が黄色いリボンでつま先部分に金メッキの飾り物付)に緑のキャップ(←アーミー模様と言うかカエル柄と言うか…?)。
5.
お次はうさぎちゃんが赤いハイヒールに赤いバッグ(←レイちゃん風?)。
6.
まこちゃんが緑のきんきらヒールにデカ丸サングラス(←「…『ちょっとこれは違うかな…?』」みたいな…)。
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次のシーンは、おそらく、「…『まこちゃんの欲しい靴当ててあげるっ!』」みたいな感じで「…『これでしょっ!』」と赤い皮製のパンプスを持って来たうさぎちゃんに、「…『残念でしたっ、あたしはこういうのがいいんだよ〜ん』」みたいにごく普通のスニーカーを出して見せるまこちゃん…するとうさぎちゃんは、「…『え〜、そんなの可愛くな〜い…』」みたいな感じでふくれっ面…。
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再びさっきのアクセサリー屋さん?(←て言うか、ずっと同じ店だったのか? まあいいや)、で、依然として「これいいよねぇ〜っ、あぁ、ぜぇんぶ可愛い〜」と大はしゃぎのうさぎちゃん…「これは?!」(←なんスかソレ? 髪飾りボンボン?)。「…『う〜ん…ちょっと…』」(←首をひねるまこちゃん…)。「う〜ん、ピンク?!」(←だからなんスかソレ?)。「…『う〜ん…』」(←照れ笑い…)。「だめぇ?!」。「…『ちょっとね…』」(←まこちゃん、笑顔がめちゃめちゃ可愛いっス…)。
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このあと店を出てからも、うさぎちゃんはひたすらハイテンションでまこちゃんの手を引いて走ります。(※画面は2〜4倍速で)⇒「さっきの可愛かったねっ、ね、この商店街安いんだよっ、見てこのジーパン、安くない?!」。「う、うん…」。「次、コッチの店っ、おじさぁ〜んっ!」。「こんにちは…」。「じゃあねぇっ!」。「…『早っ、て言うか今の何屋だよ?!』」。「次次次の店もっと可愛いのぉ〜っ!」。「…『って、おじさんの立場はどうなるんだよぉ〜っ!…』」。ぴゅ〜〜〜〜っ!……
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ナニげにこの「下校道草シチュエーション」は、Act.2の亜美ちゃんと全く一緒のパターンですが、亜美ちゃんがうさぎちゃんの本心を量りかねて終始顔色を伺ってたのに対し、まこちゃんはほとんどあっという間に打ち解けてしまいましたな…。レイちゃんが一番時間がかかりましたが、それは彼女が最初から『自分は一人で生きていく』と決めて、敢えて世間を拒絶してたからで、亜美ちゃんは、心のどこかでずっと誰かに救いを求めてた分、レイちゃんよりは早かったのですが、その分のめり込み度も大きかったようです…これは友情経験者と未経験者の違いもあるでしょう。一方まこちゃんは、元々がさばさばした性格なので、基本的に『来る者は拒まず、去る者は追わず』みたいな感じですな…それなのに、『たまたま今まで誰も来なかっただけ』…のようですね。
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やっと一息…オープンカフェで休息する二人…。
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「引っ越してきたばかりで大変でしょ?」。「うん、一人暮らしだから…」。ちなみにクレープを食べてますが…ここはクレープ屋さんでしょうか?(←ドリンクはないんスかね?)。「うそっ?! まこちゃん一人暮らしなの?」。「うん、両親が小さい頃に死んじゃってるからね」(←さらりと言ってのけてますが、亡くなった理由までは言いませんでした)。「……そっか……そうだっ! もう一ヶ所案内するよっ、困ったときに、神頼みするトコっ!」(←こっちも、亡くなった理由を聞こうとしませんな…気を使ったのか?)。そう言ってカバンを肩にかけ、さっと立ち上がるうさぎちゃん。「…『って、まだ食べ終わってないよっ!』」。どんよりムードをあっけらかんと吹っ飛ばしてしまうパワーは、うさぎちゃんならではですな。…て言うか、込み入った話は苦手なだけかもしれませんが…。
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まこちゃんは「一人暮らし」…だったっけ?…中二で?…ちなみにワシ、アニメ版でまこちゃんの家庭環境がどう設定されてたのか、そう言えば全く思い出せません…。で、試しにちょっと今、アニメ版のジュピター登場編である第25話「恋する怪力少女、ジュピターちゃん」を見てみましたが(←アニメもやっぱ面白いね)、その辺は一切何も触れられてませんな…。ちなみにそこでは、うさぎが転校生のまことに話しかけてお弁当をおすそ分けしてもらった時、「まこちゃんのお母さんって、料理の天才だね♪」と褒めたのに対して、「あ、これ、あたしが作ったんだ…」と顔を赤らめて恥ずかしそうにしてただけでしたから、これでまさか両親が亡くなってるとは、誰も想像できません(←アニメは映画版とかも入れて200話以上もあるので、それ調べるためだけにいちいち全部見直すのは、正直キツイしなぁ…)。
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…と思って、今度は原作をパラパラと紐解いてみましたところ、「美少女戦士セーラームーン (13) (講談社コミックスなかよし)」、及び「美少女戦士セーラームーンショートストーリーズ 1 新装版 (KCデラックス)」に収録されてる番外編「受験戦争編 第1話 まこちゃんのユーウツ」に⇒(「アタシの両親 アタシがちいさいころ 飛行機事故で 死んじゃったの」)⇒とありました(←原作もやっぱ面白いね…ただ、さすがに歳を取ると、単行本コミックスは字がちっこくて読みにくいんだよな…)。「飛行機事故」というコトは、事故原因にもよるんでしょうが、当然航空会社から慰謝料だの賠償金だのが出るでしょうし、両親の生命保険やら生活保護とかもあるでしょうから、案外まこちゃんって、ナニげに貯金たんまり持ってたりして…。それにまこちゃんなら、歳ごまかして暇見てチョイと日雇いの肉体労働でもすりゃいくらでも稼げますしな…お小遣い程度なら、ファーストフードだろうとファミレスだろうと、厨房は彼女の庭みたいなモンです…生活力あります。
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しかしあれですな…うさぎちゃんは別として、他の三人、つまり亜美ちゃん、レイちゃん、まこちゃんの描かれ方は面白いですな。三人とも、最初はほとんど無言の演技が続いて(←セーラーVはいまだ一言もなし…)、その中で彼女達に対するイメージが、「映像と世間のうわさ」によってのみ積み上げられ、いつの間にか我々も、そんな彼女達を世間の色眼鏡で追ってしまっている。そしてうさぎちゃんが話しかけた時、やっとそこで、初めて自然体のセリフらしいセリフを聞くことができ、そこに至って我々も、うさぎちゃん同様に、「あれ? 話してみると意外と普通じゃん?」という感覚を追体験する事になる。そうやって三人の描かれ方が同一のフォーマットで対比される事で、それぞれの本当の性格が、それだけ三者三様にくっきりと浮かび上がり、我々もうさぎちゃんとその体験を共有したような錯覚に陥って、気付いた時にはもう完全に彼女達に感情移入してしまってる。逆に言うと、だから我々は、目線を共有してるうさぎちゃんに対しては、もっとも感情移入しにくくなってるのかもしれませんな。
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で、ここは、その「困った時に神頼みするトコ」、火川神社…。
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「そう…レイちゃんの占いでも、セーラーVの居場所は、分からないのねぇ…」(←ルナとレイちゃんが、密かに二人だけでミーティングしております)。「あたしも、彼女には何か感じるものがあるんだけど…」(←なぜなら…)、「レイちゃ〜んっ!」(←この人が全く頼りにならないからです…)。「あれ? ルナも来てたんだ?」(←こんな風に…)。「どうしたの?」。「ちょっと紹介っ」。うさぎちゃんは「…『早く早くっ!』」とまこちゃんに手招きします。「おっと…!」(←レイちゃんの後ろに隠れるルナ…て言うか、そのまま止まってた方が怪しまれないと思うが…)。「こんど転校してきたまこちゃん、すっっごいオトコ前なんだよ! まこちゃん、ここの巫女さんのレイちゃん…」…そ、そうか…やっぱりワシの睨んだ通り、うさぎちゃん、アナタって、人のコト紹介すんのに、あだ名しか言わない人だったのね?(←たとえフルネーム知ってる場合ですら…)。これで、亜美ちゃんが最初レイちゃんのことを『火野さん』と呼ばずに「レイさん」と呼んでた謎が完全に解明されました。そして今回、おそらくこの時レイちゃんの中では、『まこちゃん=真子ちゃん、もしくは麻子ちゃん』とインプットされ、夢にも『まこと』だとは思っていないはず。レイちゃんはこの事実を一体いつ知るんでしょうか? 学校が違うだけに、下手したら一生知らずに終わるという可能性すらあります……月野うさぎ恐るべし…。
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「よろしく…」。「こちらこそ…」。お互いに笑顔もなく、軽く会釈しながらそう一言ずつ交わすと、しばし顔を見合わせ、レイちゃんがナニげに「…『んん…?』」みたいな表情をします。するとまこちゃんは、「?…なにか?」と聞きますが、レイちゃんは、「!…あ、ごめんなさい…」。「ン!?」。「…あっ、あたし…、そろそろ行かないと…」…まこちゃんは腕時計を見ながらそう言うと、うさぎちゃんに向かって、「今日はありがとう」。うさぎちゃんは「うんっ、じゃあまたねっ!」と手を振ります。まこちゃんはレイちゃんに向かって軽くお辞儀だけし、レイちゃんもそれに応えます。まこちゃんが行ってしまうと、ルナが、「レイちゃんっ、感じた?!」。レイちゃんは去って行く『真子ちゃん』の後ろ姿を見ながら、「もしかして…四人目の戦士…」とつぶやきます(←だったら余計、本名ぐらい知っときたいよな…)。「うそっ? まこちゃんがぁ?!」。
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ところで、このシーンの最初の方で、レイちゃんがセーラーVに対して、「彼女には何か感じるものがある」って言ってましたが、これってどういうコトなんでしょうか? 例の、ルナが撮影したと思われる、Act.1冒頭における『対タキシード仮面戦』のVTR映像を見てそう感じたんですかね?(←Act.3で、クイズのあとにうさぎちゃんと亜美ちゃんに見せてたやつ…)。
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今日もまた、タケルとその仲間達がストリートバスケをしております…。
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しかしこのタケルの中の人はきちんとバスケの心得があるようですな(←じゃなきゃキャスティングされないか?)。で、相変わらずファンの子達がキャーキャー騒いでおります。なるちゃん達もいます…うさぎちゃんはいません…全部で11人ほどいますが、みんな同じ年代の女の子達で、中学だか高校だかの識別は出来ませんが、制服はほとんどバラバラです…つまり、十番中の三人組を除くと、近隣の各学校につき一名ずつくらいはファンがいるコトになります(←これは多いのか少ないのか?)…なんにせよタケルくんは、小学生、、女子大生、OL、おばさん層には全く支持基盤は無いようです…もっとも、ここでプレーし始めたのは「最近」というコトらしいですから…やはり真っ先に飛びつくのは中高生というコトなんでしょうが…。
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おや?…見ると、そのファンの群れからちょっと離れて、一人、公園の木にもたれながら遠目に見ているまこちゃんの姿を発見…。さっきうさぎちゃん達に「あたし…、そろそろ行かないと…」とか言って、実はこんなトコに来てたんですね。
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次の瞬間、タケルは両手でボールを持ってジャンプし、ダンクシュートの体勢に入ります。するとその時、ボールから怪しげな光が放射され、その光がファンの子達に浴びせられます。まこちゃんも、なるちゃん達もその光に包まれてます。なるちゃん達は一瞬硬直するような様子を見せたものの、すぐにまた元通りキャーキャ−騒ぎ始めます。まこちゃんだけは特に硬直するでもなく、「?…『何ゴトか??』」という感じで不思議そうにしてます。
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おや?…するとそこに、例の悪ガキ三人組がナニやら企んでる様子で覗きに来ましたねぇ…。シュンちゃん:「……『ちくしょ〜〜オレもダンク決めてぇ…』」。手下格A:「……『シュンちゃんムリだよ、ぜんぜん背ぇ届かないって…』」。手下格B:「……『シュンちゃん、肩車してあげようか?』」。
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日付変わって十番中学…。
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なるちゃん:「はぁ…」(←タケルの写真を見ながらため息…)。:「ひぃ…」(←以下同文)。:「ふぅ〜…」(←以下同文)。三人:「はぁ〜…!」。うさぎちゃんがその様子を見ながら、「…『ちょっと、みんなナニ見てるの?』」みたいな…。すると、いきなり先生がやって来て三人の写真を引ったくり、「こらぁ〜っ! こういうモノは休み時間に……あら?! …ちょっとカッコイイじゃんっ、…みんなホラ! 見な…!」と言って写真をみんなに見せびらかします。するとみんな大騒ぎになってそれに群がります…うさぎちゃんも一緒になって覗き込みます…すると、ナニげにその写真の一枚に、まこちゃんが写ってるのに気付きます。「!……(心の声→)まこ…ちゃん?…」。「放課後取りに来なさいっ! はいっ、授業続けます! 座って座って!」。「(心の声→)あっ、もしかして、まこちゃん!」。これは、「木野まこと、熱愛発覚!?」…か!?
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その放課後…。
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「あたしが?! あの高校生を?! ありえないって…『ガセだよガセ!』」。「でも、まこちゃんがあのタケルって人見てる顔、せつなそうだったよ?!」。「えっ…『ギクッ…』」。「隠さないでよっ、私、そういうのには鋭いって言うか(←そういうの「だけ」ね)、まぁ〜相手は違うけど、同じ立場って言うか、だから、協力できるコトがあったら!」…そう言ってまこちゃんの肩に手をかけますが、まこちゃんは「違うって!『そんなの合成写真に決まってんだろ!』」と言いながら、もたれていた木から離れてうさぎちゃんに背を向けたまま、「いや、バスケに興味があるだけだよっ、ホラあたしがそういうタイプに見える?」。するとここで、急に木々がざわめき出します…「ごぉぉぉ…『ウソ言っちゃいかんよぉ〜』」(←木の精霊)。「う〜ん…それはまこちゃんは男らしいけど…」。「でしょ?! あたしに恋愛なんて似合わないって!…『ゆすったってビタ一文出さないよ!』」。「…違うかなぁ……。…あっ、待って!」。
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その頃公園では、なにやらタケルが、バスケットリングから離れたところで、立ち止まったまま一人でポンポンとボールをついております…なんか、だんだん挙動不審っぽい感じになってきてましたが…。
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まこちゃんが帰宅…。
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これはマンションですか? やはりナニげにリッチなんでしょうか? まこちゃんは入り口で、ふと、「202 木野」の郵便受けに手紙が刺さってるのに気付きます。抜き取ってみると、表には「木野まこと様」とだけ書いてあります(←住所も書いてないし切手も貼られてません…つまり郵便で送られて来たものじゃありません)…「?…『越して来たばかりなのに…?』」。しかしまこちゃんは、裏面を見た途端、「!…『こ、これはっ!』」という感じで驚きます…。誰から?! 誰からなの?!
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ちなみにまこちゃんちはコレ、ワンルーム・マンションってヤツですかねぇ? ちょっと小洒落た感じの部屋です。まだ引越しの荷物のダンボールがあっちこっちに積まれてます。棚の上に野球のグローブが置いてありますが、これはオープニングで使ってるのと同じヤツでしょうか?(←グローブを左手にしてましたから、まこちゃんは右利きですな)。いずれにせよ普通のグローブで、ファーストミットとかキャッチャーミットじゃないです…ワシのイメージではどうしても、『四番、キャッチャー、木野』って感じなんですけどね。ナニげにオープニングでは硬式のボールを持ってたように見えたんですが、このグローブの中に入ってんのはどうもソフトボール用っぽいですな…若干大きい気がします。
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で、その手紙が、差出人の男の子のナレーションで読み上げられます…⇒「あなたの事いつも気になってました。良かったら、一度会ってくれませんか。明日10時、駅前の噴水広場で待ってます。タケル」。ナンと、あの「タケル」からです。うさぎちゃんの前では完全否定してたまこちゃんですが、そのタケルから、ナンとデートのお誘いです! やっほ〜いっ!…あれ?…まこちゃん、あんま嬉しくないの?…なんか、部屋暗くしちゃって、ソファで片ひざ抱えちゃって、オシャレな円形ガラステーブルの上に置いた手紙をボーッと見つめ、じっと考え込んじゃってます…で、かすかに作り笑いを浮かべると、ぽつりと…「ガラじゃないって…」…だそうです。
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ところでワシ、ちょっと気になったので、他人の手紙を盗み読みしちゃイケナイとは思いつつ、DVDを一時停止して、ナレーションされなかった部分も含めて、手紙の全文を画面上で直接確認してみました…(↓)
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「木野まこと様(←『って、どうしてあたしの名前を…?』…) 突然の手紙で驚いたかな?(←『って、どうしてあたしの家を…?』…) よく港公園の広場でバスケットをしている 今井タケルです。(←『名字、今井だったのか…』…) いつも僕達のプレーを見に来てくれるよね。(←『どうしてそれを…?』…) どうもありがとう。(←『ってプロ選手かよ…』…) 実は、あなたの事いつも気になってました。(←『目も合ったコトないのに?』…) 良かったら、一度会ってくれませんか。(←『おいおい、いきなりかよ…』…) 明日10時、駅前の噴水広場で待ってます。(←『って、コッチの都合は無視かよ…しかも午前と午後どっちだよ?』…) タケル(←『ちょっと、アンタの連絡先は〜っ!?』…)」。
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…という具合に、一字一句、恐ろしく怪しいコトだらけの手紙ですが、「恋は盲目」とはよく言ったもので、ンなコト誰も気付きゃしません。しかしコレ、どこをどう読んでも、待ち合わせの「10時」が午前なのか午後なのか書いてませんな…。明日が平日なら間違いなく『午後』でしょうが、休日となるとどっちもあり得るのでは? 仮にこれが『2時』とか『3時』なら、さすがに『午前はないだろ』と分かりますが、ナニげに「10時」は微妙です。相手は高二だし、まこちゃんは一人暮らしだし…、しかも夜の「噴水広場」はムード満点…タケルは人気者なので、人目を忍ぶなら『午後』説も十分あり得ます。しかしこうなるともう、とりあえず「『午前』10時」に行っとくしかありませんな…それで来てくれれば問題ないですが、来ないとなると大変です。まさかそのまま「『午後』10時」まで待つのもさすがにキツイので、当然一度帰ってまた出直そうって事になりますが、果たしてどれだけ待ってから『午後』説に切り替えるか判断が難しいところです。時間にルーズな人は平気で何時間でも待たせます。まこちゃんは、さっきからずっとそれ悩んでたんですねっ!(←ぜったい違う…)。
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とそこへ、「四人目の戦士」の張り込み捜査にやって来たルナが、窓の外から様子を伺っております…「はぁぁ?…『やっぱり、取り敢えず午前10時に行くしかないわねえ…』」とうなずいてます。
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まこちゃんは立ち上がると、キッチンで、これはお菓子作りの材料ですかね? なんか卵を割って、なんか作り始めました。
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翌日…。つまりデートの当日。
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タケルが一人で、ボールをポンポンついてます…ってこの人、デートにまでボール持って来るんでしょうか? ちなみに今何時なのか分かりませんが、とりあえず明るいので、やはり『午前』説が正解だった模様です(←って当たり前か…)。まあ、要するに、今日は土曜日というコトですな(←正確な日付までは特定できませんが、やはり実写版の劇中カレンダーは、現実世界のカレンダーとシンクロしてるようですな)。…とか思ったら…あれ? ナニげにここは、待ち合わせ場所の「噴水広場」じゃないですな…いつもバスケやってる「港公園の広場」です。
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するとそこに、ぞくぞくと、いつものファンの女の子達が集まって来ました…なるちゃん達もいます。休日ですからみんな私服です…でもみんな、何かに取り憑かれてるみたいです。タケルは、まこちゃんとのデートそっちのけで一体ナニしてんでしょうか? なんか、両手広げて『ハーレムやあ〜』って言ってます。タケルくん、もうウハウハです。ひょっとしてデートの方は午後なのか?…と言うわけで、ここへ来て『午後』説が急浮上してまいりました。全く余談を許さない展開です。
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一方こちらはまこちゃん…。
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そんなコトとはつゆ知らず、こちらは一人で噴水の前で待ってます…(←おおっ、この「噴水広場」は、やっぱり夜になるとムード満点なのでは? でも、逆にバカップルの溜まり場になってたりして…)。
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場面変わってこちらはクラウン…。
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うさぎちゃんがせんべい(←エビせんべい?)をばりばり食べながら、「ぜっったい、そうだと思うんだけどなぁ…」。すると亜美ちゃんがジュースを傾けながら、「簡単には決め付けられないよ」。お次はレイちゃんが壁にもたれながら、「戦士かどうか、ルナの三日月がはっきり反応しないと…」。「違うよぉ、まこちゃんが男の子に憧れてるって話!」。「なによ、そんな話!?」。「大問題だよ〜っ!」。「オトコに憧れるなんて時間の無駄!」。「えぇ?! レイちゃん、男の子好きになったコトないの?」。「ないわよ」。えっ?! ないんだ!? 即答だったねぇ〜今…………ほほぉ〜〜う…ないんだぁ……んで「時間の無駄!」と来たもんだ。なんかそれ聞いてホッとしてるって言うか、若干ウキウキしちゃってるワシってどうなの?! だって、マーズ登場編でクール・ビューティ宣言しときながら、次の回には早くも仲間になっちゃってちょっとアレだったんですが、ここへ来てまた新たなキャラ立ち宣言です! やっぱレイちゃんはクール・ビューティでなくっちゃ!! だってそもそもワシ、セーラー戦士がオトコとチマチマやってんのなんか、あんま見たくないもんなぁ…(←特にこの実写版じゃ…)。まあ、誰かさんだけはストーリー上しゃーないけど…。
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「だいたい、本人がそういうタイプじゃないって言ってるんでしょ?」(←うさぎちゃん…片っ端からべらべらしゃべってるのね?)。「うん…まぁ…」(←自らが提供した情報で自らの説を否定され、返す言葉なし…)。「でも、あの人のお弁当、隠してたけど…、手作りでとっても可愛かったよ。すごく…女の子してた…」(←すかさず、的確な情報処理能力でうさぎちゃんを援護射撃)。「そっか、まこちゃん、やっぱり…」(←復活早っ! いちいち人の意見に左右される人…)。その横でレイちゃんが、「……『ふ〜ん…そうなんだ…亜美ちゃんの情報ならねぇ…』」みたいに小さくうなずいております。
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そうか、まこちゃんがあの場面で、なんかコソコソして見えたのは、「お弁当、隠してた」のか…。隠してたのは、「手作りでとっても可愛かった」「すごく…女の子してた」のを、人に見られたくなかったからか?…なぜなら「ガラじゃない」から?…。つまり、アクセサリー屋さんでのうさぎちゃんとのやり取りも、全て「お弁当、隠してた」のだな…。つまり、本当はうさぎちゃんが勧めるような女の子っぽいものが好きなのに、「ガラじゃない」からと、人前ではわざと男っぽいものを選んで見せる…。
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…ちなみに亜美ちゃんは、学校ではメガネをかけて、クラウンでは外す…というパターンになったのでしょうかねぇ? 前回のラストシーンで、屋上でメガネを忘れてたのは一体どうなっちゃったんでしょうか?(←きっと、メガネっ娘フェチ団体から苦情が来たんだな…)。
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一方こちらは、今まさにオトコとチマチマせんとして、噴水の前に一人佇んでらっしゃるお方…。
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ちなみにこれって、当然まこちゃんは時間通りに来てるんですよね? つまり、別にこれって、めちゃめちゃ早めに来て待ってるとか言う訳じゃないですよね?(←初デートの時って、とかくそうなりがちですからな…)…と思って、ナニげにちょっと気になったので資料を紐解くと、まこちゃんは血液O型か…(←っぽいな)…しかしB型ほどじゃないにせよ、O型じゃさほど時間に正確とは言えなさそうですな…(←B型はルーズを通り越して、平気ですっぽかしやがる手合いもいるからな)(←って、あくまでもA型のワシの経験談です)。
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さて…一体どれだけの時間が経過してるのでしょうか? 画面を見た限りではちょっと推測不能です…日時計として目安になる影の傾きにも変化は無し…『ンな撮影に時間かけられっか!』…でもいずれにしろこういう場合、高々2〜3時間程度の待ちぼうけで済むはずありません。その程度ならワシでも昔経験してます。そんなワシも、今となっちゃ30分以上はもう待つつもりないです…ってンなこたどーでもいいですね、すいません(↓)
1.
まず手始めに、OLとサラリーマンがちらほらと通り過ぎて行きました…これは昼食時を意味してるものと思われます…つまり、早くも2時間経過です。
2.
次は赤ん坊を乳母車に乗せたお母さんが通り過ぎ、買物帰りの主婦の方々が井戸端会議をおっぱじめております…これはだいたい、お昼過ぎから3時ぐらいにかけてよく見られる光景です。
3.
お次はカップル攻撃です。まず、噴水の前にしゃがみ込んで腕組んでるのが一組…カップルAの男:「…『これからどうする?」』。カップルAの女:「…『う〜ん、どっかオシャレなカフェでぇ、お茶でもするぅ?』」。男:「…『そうだな』」。女:「…『うん』」。ナニげにそれを、まこちゃんが首だけ横に向けて見てます…「…『ちっ、とっとと何処へでも行きやがれってんだコノォ…』」。するとその目の前を、足早に通り過ぎて行くカップルBが…まこちゃんは、今度は思わずそっちを目で追います…「…『おい、またカップルかよ…どいつもこいつもイチャつきやがってぇ…』」。
4.
さて、下校時刻を告げるチャイムだったのでしょうか? ランドセルを背負った小学生達が5人、画面向かって左から右へ、ワイワイと通り過ぎて行きました…(←あれ? 今日は土曜日じゃなかったんですかねぇ…)。さすがにまこちゃんも、「はぁ〜…」とため息をついております。
5.
おや? 雷の音がして夕立が降ってまいりました…しかもテレビ的な事情で、めちゃめちゃ大粒です…雨を避けるように走り去る人々…サラリーマンの男性は新聞やら書類入れやらを頭にかざしております(←昼時の二人?)…小学生が大騒ぎで走り過ぎて行きます(←まんまさっきの5人です…しかもさっきと同じように画面向かって左から右へ走って行きましたが?…どうやら噴水の周りをぐるぐる巡回してる模様です…目的は知りません)…でもまこちゃんだけは、じっとその場で我慢の子です…手に持ってる手提げ袋を、濡れないようにと抱きかかえてます…普通なら、それを頭にかざして傘代わりにしたいところですが、どうやらそういう訳にもいかないブツのようです…なのでまこちゃん、もう頭からずぶ濡れです…これを書いてるワシの瞳もずぶ濡れです…。
★
そこへようやく、「お待たせっ」と待ち人来たり…「!…」。…見るとそこには傘が三つ…そしてその三つの傘から顔を出したのは…キ、…キ、…キサマらだったのかぁ〜〜っっ!! 「……」。手下格A:「本気であんな手紙来ると思ったわけぇ? オマエ自分のキャラ分かってねんじゃねぇ?!」。全員:「ふははははははっ…」。…ア、…ア、…アンだとゴラァア〜〜〜っっっ!!!(←怒髪天!)。「……」。まこちゃんの手から、思わず手提げ袋が転げ落ち、中から手作りクッキーがドサッと…。その一部始終を、ナニげに物陰から見てたルナも、思わず飛び出して、「まこちゃんっ…!」(←それはそうと、ルナさん…アナタ、体質的にって言うか、構造的に雨に濡れちゃマズイんじゃ…)。
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テーブルをばんっ!と叩いて「最低っ! ナニそれぇっ!」と思わず立ち上がるうさぎちゃん。
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ルナから連絡を受けて現場に走る三人。もう夕立と言うか通り雨と言うか…はすっかり上がってますが、地面は水浸しです。
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「まこちゃんっ!」。一本の木をコンクリのベンチ(?)で四角く囲ったところに、まこちゃんが呆然と腰掛けております。うさぎちゃんが駆け寄ってまこちゃんの手を握り、顔を見つめます…。あごのあたりには、まるで涙のように見える雨の雫が(←でも涙じゃないよ)…「…あたしさぁ…、前の学校で、先輩に失恋したんだ…」。「…」。「…」。「…」。「…そういうのガラじゃないって分かってんのに…、あの人が先輩にちょっと似てたから…」(←アニメのすり込みのせいで、「先輩にちょっと似てた」で条件反射的に笑ってしまったワシ…)。「…どうしてこういうコトしちゃうかなぁ…」。まこちゃんは、雨に濡れてグシャグシャになった手提げ袋をつかむと、それを横にあったゴミ箱にドサッと投げ捨てます。「!…」。「…」。「!…」。「…ホントっ…似合わないっつーの!」。まこちゃんはそう言って立ち上がると、一人で行ってしまいました。その背中に向かってうさぎちゃんは、「…まこちゃんっ、男らしいばかり言ってごめんねっ、まこちゃん女の子だよっ、ぜんぜん似合わなくないよっ!」。まこちゃんは止まりも振り向きもせず、「…『言葉だけありがたく頂いとくよ…じゃあね…』」みたいな感じで右手を三回振って応えただけで、そのまま去って行ってしまいました…(←シブイぜ…て言うか、めちゃめちゃスタイルいいぜ…)。
★
うさぎちゃんはその後ろ姿を見送ったあと、「亜美ちゃんレイちゃん、止めないでねっ」。ばっ!(←ケータイを構える音)。「相手は妖魔じゃないけど、私っ!…」。うさぎちゃんが二人の方を振り向くと、「止めないよ」。「私、女をだますような男が一番嫌いなの」。ぴきぃーんっ!(←ケータイを構える音)。「あ・うん」の呼吸でケータイを取り出した二人を見て、うさぎちゃんは一瞬「…『みんな…』」みたいな驚いた表情を見せますが、すぐに二人にうなずきを返します。あの…、ちなみにレイさん、参考までに、『二番目に嫌いなタイプ』って言うとどんな感じなんでしょうかね?…『好きなタイプ』って項目自体がなさそうなだけに、それぐらいはワシ、知っときたいかなぁ〜なんて…え? 『オマエだよっ!』?…失礼いたしました…。
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よく考えると不思議ではありますが、まこちゃん本人は、ワルガキ連中の報復行為と言うか悪戯と言うか、それそのものにはそれほど腹は立ててないんですよねぇ…。もちろんそういうコトをする人間に対して蔑んだ視線は投げかけてはいましたが、それよりもむしろ、連中の手にまんまと引っ掛かってしまった自分自身に愕然としてる方が大きいようです。普通ならこれ、本人が怒り爆発で、連中を足腰立たないようにぶちのめしちゃってもよかったはずですが、あまりにも自分のコンプレックスを丸裸にされてしまい、そんな気力さえ萎えてしまったみたいです。やはりこの「シュンちゃん」はまこちゃんと面識があって、彼女の事をそれなりに知ってたようですな…そして、腕力ではとうてい敵わない相手に対して、どう仕返しをするかという用意周到な悪知恵…だてにリーダー格として君臨してる訳ではないと言うコトでしょうか?…(←どっちみちロクでもないには違いないが…)。
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もう一つ気付いたのは、どうも実写版では、教育的配慮がなされているのか、アニメ版でキャッチフレーズのように使われてた「怪力少女」だとか「でっかい女の子」などの、身体的コンプレックスやジェンダーフリーに抵触するような表現が一切封印されてるみたいですな。せいぜい「バカぢから」という一般的な表現が使われはしましたが、むしろその代わりに、あくまでも性格的(←と言うよりキャラクター的)な問題として、「男らしい」を前面に押し出してるようです。これが『男みたい』だとマズイんでしょうが、『男らしい』は男に対する褒め言葉ですからな…(←ちなみにワシは一度も言われたコトありませんが…)。
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それに関連してもう一つ気付いたのは、うさぎちゃんは亜美ちゃんに対しても、一度も「天才」という単語を使ってないんですよね(←実写版では「IQ300」という表現も出て来ません)…。たとえば、アニメ版の月野うさぎがオープニング後にメンバー紹介する際の水野亜美のキャッチフレーズは、「心優しき天才少女」なのですが、実は、本物の天才というのは、往々にして自分が天才と言われるのを嫌うんですよね…それは謙虚だからというのではなく、むしろ、その裏で自分がどれほど苦労してるかという部分をないがしろにされてる気がするからです。それに、ワシの知る限り、実生活の中でもむやみに「天才」という単語を連発する人間は、信用できる人間だったためしがありませんからねぇ…。あと、実写版のうさぎちゃんは、レイちゃんに対しても、やはり「霊感少女」という言い方は絶対にしませんね。そう言う風に、世間的な物言いで、本人のコンプレックスに直結するような単語を発しないうさぎちゃんだからこそ、彼女達もごく自然に心を開けるんですね。
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で、こちらは、そんなコトとはつゆ知らず、無邪気にストリートバスケのコートではしゃいでる悪ガキ三人組…。
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タケル達がいないので、誰一人見に来る者もなく、周りは至って静かなもんです…どうでもいいけど、キミ達、バスケ完全にド素人だね? ダンクどころか、普通のシュートすらフォームバラバラで腰砕けのリーダー格シュンちゃん…そんな彼の外したシュートが、バックボードに当たって跳ね返り、ポンポンと転がって行ってしまうと、シュンちゃんと手下格Bがすかさず手下格Aに玉拾いを命令…(←三人しかいないのでゲームは「2on1」、手下格Aが一人チームです…このワン・シーンで、手下格同士の力関係までもが露呈しました…)。
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すると、ポンポンとバウンドしながら転がってくそのボールを、Jリーガーもまっつぁおなタイミングで、足の裏でトンッと見事にトラップしてみせる大胆不敵な人物が…。ボールを追って来た手下格Aがその足の主を見上げると、それはストリートバスケ・ルックに身を包んだ我らがうさぎちゃんっ! その左には同じく亜美ちゃん、そして右にはレイちゃんっ! ヒップホップをBGMに、三人が腕組みして睨みを利かせております。
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手下格B:「なんだぁ?!」。「私達と勝負しない?」。「根性があるならね?」。「…」。シュンちゃん:「おもしろそうじゃねぇか」。手下格A:「…『シュンちゃん、なんかコッチの右の人、怖い…』」(←図体は一番デカイくせに、一番小さいシュンちゃんの陰に隠れてます…)。ここで両チームが、顔を突き合わせてガンの飛ばし合い…(←手下格Aだけ、自分の正面のレイちゃんから距離を取ってます…。おいっ、手下格Bはなんで亜美ちゃんを見ないんだっ!)。
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こちらはまこちゃん…。
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一人トボトボと、自宅マンションにたどり着きます。そのまま入り口を通り過ぎようとしますが、ふと、立ち止まって振り返り、自分の部屋の郵便受けに目をやります…。一人暮らしの経験がある人なら分かりますが、帰宅時に郵便受けを見るのは完全に日常的な習慣なのですが、ところが、どうもまこちゃんにはその習慣がないようですな。まだ越して来たばかりだから、当分何も入ってる訳がないと思ってるのか、それとも、そもそも自分の郵便受けに、大事な郵便物がめったに届く事のない人生を送って来たからなのか、とにかく、昨日もそのまま通り過ぎようとしてましたからね。なので、この時まこちゃんが立ち止まったのは、やはり、ここで昨日の事を思い出してしまったんでしょうな…昨日そこに、手紙が入ってた事を…。それで、郵便受けを見た途端、まこちゃんは初めて涙を流してしまいます。さっきまでは泣いてませんでした…なぜなら手紙は悪戯だったのですから、別に失恋した訳じゃありません…怒る理由はあっても、泣く理由などどこにもありませんからね。でも、空の郵便受けを見た瞬間、なぜか失恋したような気分になってしまったんですね。たとえ悪戯でも期待してしまったあとだけに、かえって「……『あの人があたしを好きになる訳ないじゃない…』」と思い知らされたような気になってしまったんでしょうな。
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ところがですっ! そんなまこちゃんがナニげに気配に気付いて横を向くと、ナンとそこに、今度は、ナンとホンモノのタケルが立っているではありませんかっ! 「!…」。「…キミだけが来てくれなかったんでね…」。「……」。「迎えに来た…」。「…」。「行こう?」。「…」。「一緒に…」。まこちゃんは、まるで催眠術にでもかけられたように、タケルの差し出す手に自分の手を乗せます…。するとそこから光が放射され、空間移動して真っ暗な部屋へと連れて行かれてしまいます…。
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そこには、なるちゃんをはじめとするファンの子達が、まるでマネキン人形のように無表情で立ち尽くしております…。ナニげにここは、最初の方でジェダイトくんが妖魔石を置いて息巻いてた部屋ですな…。
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タケル:「ンフフフフフ…、バカな女ども…。くだらない憧れで身を満たす…」…その光景を、朦朧とした意識の中で見聞きしているまこちゃん…「そのエナジー、いただこう…」…タケルはそう言うと、一人の女の子に手をかけようとします。するとその手を、いきなりバシッ!とまこちゃんがつかみ、「…『待ちな…』」と鋭く見つめます…。
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「!…なぜ術が?!」。「…だましてたの?……この子達みんな…アンタに憧れてたのに…」。「お前もそうだろう?」。「あたしはどうでもいいっ…でも…こんなにたくさんの子達の気持ちを、弄んでいい訳ない!」。「楽しませてやったんだ…」。「…ふざけるなっ!」。バキッ!! おおっ!!…ぐ、グーで殴ったっ! グーでっっ!! 吹っ飛ぶタケル! その拍子にみんなの術まで解けてしまい、元の公園に戻って我に返るなるちゃん達…「…あれ?…何してたんだっけ?…」。まこちゃん、あなたマジでカッコよすぎっ!! 『ったり前だっ、6話も待たされて地味〜にやってられっか!』。
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一方こちらは、また違う意味でカッコイイ三戦士達…。
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パスを受けたうさぎちゃんが、そのまま素早くツー・フェイク入れて手下格Bをあっさりドリブルで抜き去り(←キャッチと同時に右へ行くと見せかけて左へ動き、相手が釣られたところをすかさず右へドリブルしたぞっ!)…「うわっ!」(←手下格B腰砕け)…見事なレイアップ・シュートを決めます(←合成じゃないぞっ!)。
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「イェ〜イッ!」。バタバタと地面に倒れてうめき声を上げる悪ガキ三人組…。「……」(←ボールを脇に抱えて余裕のポーズ…)。「もう終わり?」(←挑発と威嚇担当…)。「……」(←ぶっちゃけポジション微妙…)。するとここで、シュンちゃんが手下どもに、「なんでもいい、あいつら止めろ」と悪魔のささやき…。おもむろに立ち上がって守備に散ると、シュンちゃん:「ぜったい止めるぞっ!」。手下2名:「おーっ!」(←て言うか、本来なら、今度はワルガキチームが攻撃する番なのですが、ここは一つ、セーラールールと言うコトで…)。
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それを見てうさぎちゃんは、クールに「決めるよ」と、二人に指示します…(←なんか、今日のうさぎちゃん…そんなかっこいいキャラしちゃっていいんスか?)。すると亜美ちゃんとレイちゃんがうなずいて左右に散ります。
★
おおっ! ナニげにこれは、NBA(←アメリカのプロ・バスケットボール・リーグ)の花形プレーの一つ、アイソレーションではないかっ!(←マンツーマン・ディフェンスに対して、得点能力の優れたスター選手をわざと孤立させるようにして味方がサイドに開き、1on1による得点を狙うプレイ)。
★
我らがセーラーチームのエースうさぎちゃんがドリブルでボールをキープし(←ストリートバスケでは、ダブルドリブルやトラベリングはOKなのだよ)、敵のリーダー格シュンちゃんがマッチアップ…おや?! するといきなり手下格Aがレイちゃんを、手下格Bが亜美ちゃんを羽交い絞めにしてホールディングの大反則!(←コラァ〜ッ! キサマらぁ〜っ! なんてうらやま…もとい、きたねーマネしやがんだコノヤロウ!)。
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しかしそんな反則にひるむような彼女達ではありません。レイちゃんが手下格Aの顔面に裏拳を、亜美ちゃんが手下格Bの脇腹に肘鉄を食らわしてマットに沈め、マークを外すと、「うさぎっ」、「ハイ、ハイ、ハイ!」(←ストリート亜美ちゃん唯一の単独セリフ)、「こっちこっち!」と、二人がうさぎちゃんにパスを要求する振りをして、シュンちゃんをうさぎちゃんのマンマークから引き離します。
★
3on1の形になって孤立したシュンちゃんは、必然的にリング下にポジションを取るしかなくなり、うさぎちゃんは余裕の表情で、ナンとボールも見ずにドリブルしながら歩き始めます(←おおっ! あの初代スケバン刑事でさえ、手元を見ずに歩きながらのヨーヨーは20回以上もNG出しまくりだったぞっ!)。
★
シュンちゃん:「ぜったい止めてやるっ!」(←意外とこの人、頑張りはするんだよな…一応…)。すると、いきなり亜美ちゃんとレイちゃんがシュンちゃんの視界をさえぎるように飛び出して来て壁を作り(←おおっ! ナニげにこれはスクリーン・プレーではないかっ!?)…と思いきや、再び分散してその間から一気にうさぎちゃんがドリブルで切れ込みます。そして次の瞬間、我々は信じられない光景を目撃するコトになる…。
★
いきなりうさぎちゃんが、距離にして10メートル以上はあろうかという大ジャ〜ンプ!!(←これにはマイケル・ジョーダンもまっつぁおだぁっ!)。リング下で待ち構えるシュンちゃんもオッタマゲっ! そのアホヅラを、うさぎちゃんが思いっきり踏みつけて、『顔面踏み切りダ〜ンクっ!』。「うわぁ〜〜わっ!」。
★
悪ガキ三人組はついに足腰立たなくなり、「つ、つえ〜っ…」と撃沈…(←その顔面の靴跡…一生洗わずにとっとけよ…記念になるぞ…)。「イェイッ!」(←三人並んで笑顔のガッツポーズ!)。
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…それにしてもうさぎちゃん、マジでバスケうまくない?! これならタケルくんと1on1でもいい勝負なんじゃ…(※と思ったら、やっぱり経験者だったそうです)。…そんで、かたや亜美ちゃんとレイちゃん…ナンだカンだ一度もボールに触ってなくない?!…『なっ、ナニ言っちゃってんのよっ!』、『バスケはヘルプの動きが大事』、『なのよっ!』(by 亜美ちゃんレイちゃん)。…で、一方あちらは、思った通りやっぱりドヘタだった「シュンちゃん」率いる悪ガキ三人組…。これじゃタケル達にも相手にされんわな…その挙げ句がファンに嫌がらせか…とことん情けないぞ〜っ!…でもキミ達、妖魔でもないのにセーラー戦士全員からボッコボコにされて生きてられるなんて、むしろ一生の思い出になったねっ、孫にも自慢できるねっ!…『なぁタカシや…シュンお爺ちゃん、こう見えても昔はなぁ…』。
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一方こちらは、ホントはむしろ、コッチをやっつけに来て欲しい展開のまこちゃん…。
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先ほど、術の解けたなるちゃん達とは違い、こちらはなぜか噴水広場の方に空間移動しており、さっきは勢いでタケルをぶん殴りはしたものの、なにやら様子がおかしいと察したのか、まこちゃんは一歩一歩後ずさりしております…。そんなまこちゃんに、タケルが声をワナワナと震わせながら、「よくもっ、…お前だけは、…お前だけは逃がさんっ!」と言って、いきなり妖魔に変身します。「!」。
★
ナンか今までの妖魔と違って、一言で表現しにくいヤツなので命名に困りますな…中世の騎士風ですがヘビ付きです…肩から顔を出してる一匹を特に可愛がってるようです(←アタマなでなでしてます)…他のヘビ達はスカートの飾り代わりにされてるので、別にゴーゴンという訳でもなさそうです。
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どうやらタケルはその妖魔に取り憑かれていたようで、タケルの方は妖魔の背中から離脱してその場に倒れ込みます。「!…」…さすがのまこちゃんもこれにはびっくり?
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でも、もっと驚いたのはむしろその直後…。倒れた衝撃ですぐ目を覚ましたらしきタケルが、いきなり妖魔を見て「うわぁ〜っ!」と悲鳴を上げちゃいました。すると妖魔は、『ちっ、コイツ男の癖にぎゃーぎゃーうるせーな…』と、急遽ターゲットをまこちゃんからタケルに変更…。それを見てまこちゃんは、あわあわと腰砕け状態のタケルを助けようと、妖魔を背後から抱きかかえて彼から遠ざけます。
★
すると妖魔は、「バカぢからなんだよあの女っ」と認識したのか、肩のヘビを伸ばしてまこちゃんの首に巻き付けます(←このヘビ、飛んでる最中はキバ剥き出して噛み付こうとしてましたが、いざ巻き付いただけで一向に噛み付く気配なし…要するに、今までの妖魔がたいがい装備してた触手と一緒です…これなら怖さも半減です…)。
★
ですが、まこちゃんは、取り敢えず動きを封じられてしまい、横でヘタリ込んでるタケルに助けを頼もうにも、首絞められてて声が出せません…必死に手を差し伸べて目で訴えますが、ナンとタケルは、「やめろっ、来るなっ」と言って、思いっきり逃げてっちゃいまいました。今日のまこちゃん、偽ラブレターを皮切りに、次いで妖魔に取り憑かれてたタケル、最後には正真正銘のタケル本人と、同じ男から一日に3回も裏切られてしまいました。もう上げたり下げたり煮たり焼いたりと、史上稀に見る大失恋です。
★
ところで、最初にこのAct.6を見た時、ここへ来るまでこのタケルが一体何者なのかさっぱり分からなかったんですよね。今までのパターンで行くと、妖魔に取り憑かれた人間か、人間に化けた妖魔か(←これはアニメのすり込み)、もしくは人間に成り済ました四天王か、という事になるのですが、タケルは冒頭のシーンで「最近いっつもここでプレイしててさ、もうファンがすっごい増えてる」となってて、ジェダイトくんが妖魔石を持って出てきたのがそのあとで、それなのに、タケルが妖魔に襲われるシーンというのはありませんでしたから、このタケルが最後妖魔に変身し、その妖魔からタケルが離脱するまで、ナニげに正体がよく分からなかった訳です。今までは、Act.1のなるママ、Act.2の塾の先生、Act.4の桜木財閥の令嬢、これらはいずれも、妖魔に襲われる(狙われる)シーンがありましから、最初から彼女達が妖魔に取り憑かれてると分かった上で観る事が出来たのですが、おそらく、今回のタケルもそのパターンにしてしまうと、観てるこっちは、最初からタケル本人に何の罪もない事が分かってしまい、そうすると、まこちゃんの『ふざけるなパンチ』にどっぷり感情移入する事が出来なくなっちゃうんですね…もちろんまこちゃん自身は単にプレーボーイを成敗しただけなのですが、観てるこっちは、「おいおい、実はそいつは何も悪くないんだぞ!」ってツッコミが入っちゃう…だから視聴者には、最後に種明かしをするまで、事件の流れをなるべくまこちゃんの目線に合わせるようにしながら、タケルが「妖魔に取り憑かれた人間」ではなく、あくまでも「ダーク・キングダム・サイドの刺客」(←まこちゃん目線では、「とんでもないプレーボーイ野郎」)っぽく見えるようにする必要があった訳ですな。
★
★ ★ ★ ★ ★
★
するとここで、まこちゃんの心の中で回想シーンが始まります(↓)
1.
小さい頃に亡くなった両親が、まこちゃんにさよならを告げて去ってく姿が映し出されます…(←さすがに、まこパパは背がおっきそうですな…)…まこちゃんは、その回想シーンの中で泣きながらうつむき、顔を上げると、「行かないで!」と叫びます…
2.
すると今度は、一人の男の子がまこちゃんから背を向けて去って行きます(←これが例の失恋した「先輩」ですか?…ウェアの下はこれ、バスケ部のユニフォームですかね?)…
3.
その次は同級生の女の子二人が去ってく後ろ姿(←この制服は、今まこちゃんが着てる『前の学校』のヤツでもないので、さらにその前の学校のですか? 転々とさすらってますなぁ…)…
4.
次は服装が判別できない女の子が一人(←制服の上にセーターを着てるのか?)…
5.
次はスーツ姿のサラリーマン風の男?(←学生服かもしれんが判別不能。これも「先輩」か?)…
6.
その次は年齢、職業、共に一切不明のトレーナー姿の男(←これも「先輩」か?)…
7.
お次はブレザー風の学生服を着た高校生風の男の子(←こっちが前の学校の「先輩」か?)…。
★
…ふむふむ…取り敢えず、ちらっと顔が見えた二人の男の子は、どちらもタケル風の顔つきではありましたな…要するにまこちゃんは、今までこの手の男に連続4回フラレてきて、今日がこれで5回目という訳ですか…中二の二学期で早くも5連敗というコトは、中一から始まったとして、だいたい4ヶ月に1回ずつフラレてる計算になりますなぁ…。…つまり…ここから導き出される結論はただ一つ…………ちっとも懲りてねぇ〜っ!
★
まこちゃんの回想シーンの中から誰もいなくなってしまうと、まこちゃんはおもむろに立ち上がります…「(心の声→)いつも…最後は…一人だ…」…。…するとそこへ、突然「まこちゃ〜ん!」と呼ぶ声が…振り向くと、「一人じゃないよ」と、いきなり、人の頭の中の回想シーンに勝手に入って来ちゃった我らがセーラームーンっ! 「……『なんだこいつ?…』」。…そう、天然少女の辞書に『不可能』の文字はない…そもそも辞書なんか持ってないっ!
★
セーラームーンがまこちゃんの手を取ると、その左手に変身アイテムであるブレスレットが現れます…きらりんっ!…「!……」。「まこちゃん、変身してっ」。
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まこちゃんは黙ってうなずくと、「じゅぴたーぱわー、めーいく、あっぷ!…いかずちと、ゆうきのせんし、せーらーじゅぴたーっ、もくせいにかわって、おしおきだっ! しゅーぷりーむ…さんだーっ!」。どんがらがっしゃ〜んっ!「うぉ〜〜っ!」…どっか〜んっ!(←爆死)。つえ〜〜っ!って言うか、はえ〜〜っ!…まるでやっつけ仕事のように、たった一人であっという間に妖魔をやっつけちゃったセーラージュピター!!(←マジであっという間でした…妖魔、せっかく腰に下げてた剣を抜く気配すらナシ…)。
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ジュピターは息を切らしながら、ふと我に返り、自分の出で立ちを見ると、「…あたし……」。するとそこへ、セーラームーンがのんきにニコニコ歩いてやって来ます…。それを見たジュピターは、いきなり「うさぎ?」(←えっ? なんでわかんの?!)。「まこちゃん、私達、仲間だったんだよ」。
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すると、続いて右方向からマーズが歩いて来て言います…「最初にわからなかったのは、妖魔の術に半分かかってたせいね…。でも、もう男に惑わされるのも終わりよ」。「……『…ってアンタ誰?』」。…あのぉ…ちなみにマーズさん…お言葉ですが、術にかかったのは、最初に会ったあとなんじゃないかなぁと思っちゃったりなんかしちゃったりするんですが…。
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そして最後に、左方向からマーキュリーも歩いて来て続きます…「私達、それぞれの力を持った戦士なのよ…。あなたもその一人…」。「そうか…『ってだからアンタも誰なんだよ?!』…あたし、そうだったんだ…。ずっと行かなきゃいけない気がしてた…。その理由がわかったよ…。失恋したせいじゃない…。仲間に会うためだったんだ…」(←あのぉ…ちなみに、そうやってフラレるたびに転校を?……そうか、だからいちいち制服を買い換えてられないのか…)。
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何はともあれ、ついにセーラー戦士、ここに集結っっ!!…『はいっ、みんなっ、ひとまず横一列に並んでぇ〜!』…ぱしゃっ、ぱしゃっ(←記念撮影)…そんな四人を祝福するかのように、背景の噴水がざざぁ〜っ!と、花火を打ち上げるかのように噴出します…「戦士が四人揃ったわ、力を合わせて、プリンセスと幻の銀水晶を探しましょう!」。「まずは、セーラーVの正体ね」。「大丈夫っ! 四人揃ったんだから、ナンでもできるってっ!」(←説得力なし…)…「みんなっ、がんばろうっ、おぉ〜〜っ!」…し〜ん…「一人にしないでよぉ〜」。「はははは…」。
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…すると、ナニやらその様子を、どこからともなく盗み聞きしてたらしき人物が…「セーラーVか…面白そうだな…」…マントばさぁ〜っ!…もっかいばさぁ〜っ!…なんスか?…今の白いのは?……確かにVちゃんは面白いっスけど…。
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さて、これで戦士が四人揃ったというコトなのですが、その事によって分かったのは、実写版では、戦士を勧誘したのは、結局すべてセーラームーンだった、というコトですかね。
1.
アニメ版でも原作でも、その役目はすべてルナが果たしていたのですが、実写版のルナは、最初のうさぎちゃん以外は、亜美ちゃん、レイちゃん、まこちゃん、いずれの勧誘活動にも、なんだかんだ直接は関与してないんですよね(←レイちゃんに至っては、最初から最後まで完全に不在でした)。
2.
さらに、亜美ちゃんとレイちゃんは、戦士として覚醒する直前に、「セーラームーン=月野うさぎ」であるコトを知るんです。そろらく、亜美ちゃんは「月野さんと一緒に戦いたい」と思うために、レイちゃんは『こんな頼りない人に任せてられない(←放っておけない)』と思わせるために、それぞれ「セーラームーン=月野うさぎ」であるコトを、覚醒前に知っておく必要があったんでしょうな。
3.
しかしアニメ版も原作も、それを知るのはみんな覚醒後の事なんです。つまり、今回のまこちゃんだけが、その設定に則ってましたが、これはおそらく、唯一覚醒前に、うさぎちゃんとすでにある程度打ち解けてたので(←原作・アニメでは全員がそうでした)、敢えて知る必要もなかったのかもしれませんな。それも含めて、今回のジュピター登場編は、キャラクター的にもエピソード的にも、もっとも原作・アニメに近かったように思えます。
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たとえば、もしも原作やアニメ版のようにルナが戦士の勧誘をしてしまうと、いかにも「戦士」とか「前世の使命」とかの意味合いが強くなりますが、それをうさぎちゃん(=セーラームーン)がすると、本人に戦士の自覚もなく、使命の意味すらほとんど理解していないだけに、あくまでも「仲間」の意味合いが強くなるんですな。つまり、実写版が、あくまでもセーラームーンに戦士の勧誘活動をさせたというのは、そういうコトなんでしょうな。
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次回は、……せ、セーラーVがしゃべってるぞ〜っ!
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セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】
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マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】
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マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】
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ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】
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セーラーV:美奈子(小松彩夏さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】
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ルナ(声・潘 恵子さん):「」。『』。
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その他:「」。『』。
[2008年11月8日(土)初稿(←実写版ジュピター記念日…) トモロー]
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★ 今回レビューしたAct.6は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第2巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)
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