―実写版セーラームーンを検証する―
Act.30:美奈子vs黒木ミオ編――
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本稿は、2004年5月8日(土)にTBS系列各局で朝7:30〜8:00に放送された、「美少女戦士セーラームーン」(実写版)第30話の感想記(DVD鑑賞レビュー)です。
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セーラー解説は人型ルナ…。
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前回ラストの、うさぎちゃんの登校シーンを再現しながら…「ルナです。うさぎちゃん達の学校に、アイドルが転校して来ました。名前は黒木ミオ。ヴィーナスは、嫌な予感がするって言ってたんだけど…」。
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クラスメイトB:「ミオちゃんにケガさせたの、うさぎなんでしょ?」。「ええっ!?」。クラス中が、緊迫した空気に包まれます。
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「ねえ、私がミオちゃんにケガさせる訳ないじゃん…!」。なるちゃん:「そうだよ。うさぎがそんなコトしないって!」。クラスメイトA:「でもミオちゃんの話だとそうなるんだけど…!」。「!…………ミオちゃん…『それってどういうコト?』」。黒木ミオ:「あたし…うさぎちゃんがそんなつもりないって、分かってたし…、みんなにも違うって言ったんだけど…」。「……『ってナンじゃそりゃ?!』」。
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クラスメイトB:「ミオちゃんはうさぎのコトかばってくれたよ。でもさ、怪物が暴れてる時に、ケガした人放っておいて自分だけ逃げたって聞いたからさ」(←な、ナニィ〜っ!?て言うかその前に、その「怪物」ってナンだ?!ってコトの方が話のテーマとして重大じゃねーのかぁ?!)。
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「! あれはっ!…」…うさぎちゃんは言葉に詰まってしまいます…「…そのぉ…(心の声→)戦ってたなんて言えない…!」。クラスメイトB:「ホントだったんだ…。ガッカリ…!」。クラスメイトA:「あたしも最初は信じたくなかったけど…」(←「怪物」については信じたんか?)。
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「ミオちゃん、あれは置き去りにしたんじゃなくて…!」。すると黒木ミオは立ち上がり、「分かってる!…うさぎちゃんだって…本気で見捨てるつもり、なかったんだよね…。ただ…」。「!?」。「あたしがうさぎちゃんの大好きな…愛野美奈子のライバルだから…」。「……」。
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クラスメイトB:「ミオちゃんがいなくなればいいと思ったんだ…」。クラスメイトA:「ひどいよ、うさぎ冷たい…!」。クラスメイトC:「ホントひどいよね!」。クラスメイトD:「ホント最悪!」。
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黒木ミオ:「みんなヤメテ!…あたし…うさぎちゃんが嫌なら、芸能界辞めるし…『それくらい、うさぎちゃんのコトが好きなの』」。「ミオちゃん!…『じゃ今すぐ辞めて?』」。クラスメイトB:「そんな必要ないって!」。クラスメイトA:「そうだよ!」。
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「違うよ! 私そんなつもりないよ!」。なるちゃん:「みんな待ってよ!」。「うさぎちゃんを信じてっ!」。「…………」。
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前回も書きましたが、まずここで、黒木ミオの口から「愛野美奈子のライバル」という言葉が出ましたね。これはおそらく、前回の英語の授業のあとの休み時間に、うさぎちゃんが亜美ちゃんに、「美奈子のライバルなのにさ…」と言ってたのを聞いてたか、もしくは、体育でバレーボールをやった時に、「愛野美奈子のライバルになんか負けないんだからっ!」と言ってたのを聞いてたんでしょうな。その放課後にうさぎちゃんを公園に呼び出して直接話をした時も、「私、愛野美奈子のファンだから、つい対抗しちゃって…」と言うのを聞いてますから、黒木ミオは、うさぎちゃんが自分を「愛野美奈子のライバル」と思ってる事を利用して、自分を被害者にしたて、それでうさぎちゃんを加害者にして、みんなの敵意を導き出してるんですね。ですから、仮に『黒木ミオは愛野美奈子のライバル』という概念が、世間一般に認識されてる前提事項だと言うコトになってしまうと、うさぎちゃん一人を悪者に仕立てるには根拠が弱くなってしまう訳ですから、「愛野美奈子のライバル」と言うのは、あくまでもうさぎちゃんの思い込みに端を発してなければならない訳なんですな。さらに黒木ミオは、あくまでも『自分はうさぎちゃんが好きなのだ』と言うコトもしっかりみんなの前でアピールして、うさぎちゃんが自分と仲良くしなければならないように、巧妙に誘導してもいますな。
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さて、前回も説明したように、黒木ミオの目的は、「幻の銀水晶を手に入れる」ために「プリンセスに近付く必要」があり、その手段は、「プリンセスの涙が幻の銀水晶のカケラになる」のだから、それを取り出すために『プリンセスを泣かせよう』として、あの手この手でイジメ倒すコトです(↓)
1.
で、その手始めとして、前回、まず体育の授業でうさぎちゃんを狙い撃ちし、挙句の果てに『スネゲリ』まで食らわして肉体的に苛め抜いた訳ですが、ご覧の通り、うさぎちゃんは涙どころか『泣き言』一つ言いませんでした。
2.
で、お次は公園に呼び出して、泣き落としでもって友達を装い、「ねえ? うさぎちゃん、好きな人いる?」、「どんな人?」と、エンディミオンのコトを思い出させて泣かせようとしますが、これは途中でベリル様の嫉妬が介入して頓挫してしまいます。
3.
で、お次は妖魔を出現させて、「怪物が暴れてる時に、ケガした人放っておいて自分だけ逃げた」などと濡れ衣を着せて、クラスメイト達から孤立させる作戦に出た訳ですな。さて、今回それで、果たしてうさぎちゃんは涙を流すのでしょうか?
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「♪じゃ〜ん…ひとみは〜いつ〜も〜ジュ〜エル〜(ジュ〜エル〜)…♪」(←ここでオープニングです)。
★ ※ あれ? 前回のキャスト表示では「Mamoru Chiba」だったのに、今回は普通に「地場衛」に戻ってる…(←なんだよ…このネーミング気に入ってたのにもう終わりかよ…)。きっと、英語を話すのが前回こっきりだったからなんだろうなぁ…。まあ、確かに、インチキ外国人じゃあるまいし、二度と英語を話さないのに「Mamoru Chiba」ってのもねぇ…。仕方ないので、今回から「Mamoru Chiba」あらため「地場衛」表記に戻したいと思います。
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オープニング開けは、クラウンの元基…。
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劇場用アニメのチケットを2枚持って、「ファインディング カメ」(←「ファインディング ニモ」のパロディですな)。チケットには、「「ロード・オブ・ザ・カメ 玉の帰還」のスタッフが送る感動の冒険ファンタジー「誰かウチのママ知りませんか?」」…と書かれております。
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ちなみにこのチケットには、「2004.4.30」の判が押してあり、「5月公開予定」と書いてありますので、劇中カレンダーも大体その辺にあるものと思われます。やはり春の新学期を迎えても、うさぎちゃん達はなお「2年1組」のままだったのであります。
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「よぉしっ! この映画に誘って雰囲気作って…あとはちょこっと豪華な食事して…そのあと、んんん〜〜〜〜っ♥」。なぜか店の前の商店街の真ん中で、一人で妄想に耽ってる元基…(←で、まだマフラーしてるよ…)。それを、通りがかりの女の子二人が見て引いております。元基:「!…あ、…いや、…」。すると元基は、どうやらまこちゃんが向こうから歩いて来るのを見つけたらしく、「あっ!」と慌てて階段を下りて店に入ります。
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元基はカウンターに駆け込んで手鏡を取り出し、手に唾をつけて髪を整えます(←って変わんねーよっ!)。で、いきなりキザに斜めに構えて、渋い声で「いらっしゃい…」。制服姿のまこちゃんが「こんにちは」と入って来ると、いきなり大声で「ああ〜っと!」と大騒ぎしながらカウンターから飛び出して来て、「映画のチケットだっ、ファインディング・カメ!」。「…」。「それも超スーパー・リザーブ・シート! しかも2枚もある〜っ! ナンでだろうっ!?」。しかしまこちゃんはあっさりと、「…はい」(←年間パスを見せてそのまま素通り…)。「……超スーパー・リザーブ・シート……席取りまぁす…」(←お相撲さんのようにぽん!とお腹を叩く…)(←どうやら、「席取り」と「関取」を掛けた駄洒落らしい…)。
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まこちゃんはルナカラに入って来るなり、「うさぎ、元気だしなよ。みんなが信じなくたって、あたし達がいるんだし」。「うんっ、なるちゃんも信じてくれてるし、平気っ!」。ぬいぐるみルナ:「そうそうっ、元気出してっ! 特訓でもやりましょう!」。「またアレぇ?」。「だってぇ、亜美ちゃんには効果あったでしょぉ?」。「…『う〜ん…でもアレのお陰かなぁ?』」(←みたいな…)。「あたしぃ…やろうかな…。あたしだけ…戦士の力、目覚めてないし…」(←いつになったら目覚めてくれるのやら…)。「? ねぇナニナニ?! 私もやりたいっ!」。「…やりたい?」(←にこにこバージョン)。
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で、さっそく例の特訓が始まりました…。
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「ほっ!…ふっ!…んん〜…はっ、…取れなぁ〜い!」(←ダメじゃん…)。「ふっ…」(←もちろんこの人も…)。「ふっ!」(←あれ? 今日は調子悪いんですか?)。「ふっ、はっ!」(←そう言えば亜美ちゃんだって、前回、別にコレ取れてた訳じゃないもんなぁ…)。「いいぞいいぞぉ、それそれぇ! あははっ♪」。「やった取ったぁっ!」(←おおっ! でも赤いのを取ってますが、それでもいいのか?!)。
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こちらはダーク・キングダム…。
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おおっ! ダーク・キングダムには普通に階段もあるのかっ!(←そう言えば外の外観はちゃんとしたお城だもんなぁ…)。で、その階段をジェダイトくんが下りて来ると、クンツァイトが声をかけます…「ずいぶん機嫌がよさそうだな?」。「気のせいだ」。「隠すな…。プリンセスに何か仕掛けてるな…『何をしてるのか言え。言わないと…』」。クンツァイトはいきなり剣を抜き、ジェダイトくんに突きつけます。「忘れるな。今はオレの方がベリル様に近い…『オレに手を出せばベリル様が黙ってないぞ』」。それを聞いてクンツァイトはニヤリとし、「なるほど。自信の根拠はそれか…『何か成果を上げて機嫌よくしてるのかと思ったが、買いかぶり過ぎたようだな…』」。
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どうやらジェダイトくんは、クンツァイトにとってベリル様のご寵愛などどうでもいいって事が、いまだに分かってないんですな。自分やネフライトと同様に、クンツァイトもゾイサイトも、四天王の全員がベリル様のご寵愛を得んがために働いてるのだと思ってるんですな。で、当のクンツァイトは、一応そう言う事にしておかないとマズイので、こうしてジェダイトくんの言葉に対して否定もしないし、ジェダイトくんがそう思い続けるように芝居もしてるんですな。それはそうと、これ、クンツァイトですら、現時点では、黒木ミオの存在にすら気付いてないってコトなんですな(←すごいじゃないかっ、ジェダイトくんっ!)。
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するとそこへ、何処からともなくベリル様の声が響き渡り、「クンツァイト! クンツァイト! クンツァイト!」(←エコー)、「まいれ! まいれ! まいれ!」(←エコー)。ジェダイトくんは、クンツァイトに向かって『上から目線』でほくそ笑むように、「お呼びだ…『せいぜいお叱りを受けないよう気を付けるんだな』」と言うと、さっさとその場を立ち去ります(←この日和見主義の恩知らずめが…)。
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ベリル様:「いい加減サル芝居はよさぬか。お前が前世の記憶を持っている事は分かっておる」。ベリル様はそう言うと、例の洗脳術のための黒紫の花を取り出します。クンツァイト:「ならば、それはもはや無駄な事とお分かりのはず…」(←どうやら、一旦「前世の記憶」が戻ってしまうと、再度の洗脳術はもう効かなくなってしまうらしいですな)。するとベリル様は、その花から黒い胞子のようなモノを出してクンツァイトに浴びせます。クンツァイトはそれを両手で防御しております。ベリル様:「気付いたか。クイン・メタリアの力がまた強くなっておるのだ。わらわもその影響を受けておる」。クンツァイトは剣を抜いてそれを防ごうとします。
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ベリル様は、ようやく黒い胞子を飛ばすのをやめ、「お前を自由にさせておくのは、その方が役に立つと思うゆえ。…しかし余計な事をすればいつでも…『あの世に送ってやる』」。「……余計な事とは…?」。「ゾイサイトの邪魔だっ!」。「なるほど…『道理でヤツが自由にさせてもらえてる訳だ』。マスターの目覚めを待っているのはヤツだけではない…。が…、…目覚めたところであなたに…」。「それが余計な事っ!」。「…………お言葉どおり…」。クンツァイトはうやうやしくお辞儀し、そのあとベリル様に背を向けると、憎悪むき出しの表情を浮かべ、その場を立ち去ります。
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ベリル様は、クンツァイトが去ると、メタリアの方を向き、「エンディミオン…。お前に会う時も近い…」(←めちゃめちゃ可愛い声のベリル様…)。
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ところで、ゾイサイトと言えば、彼はAct.22で復活して以来、今の今まで、8話も経過していながら、その間全く仕事をせず、ただひたすら「マスター」に付き纏ってた訳ですが、実は、ベリル様はそれを承知の上で、敢えてゾイサイトを野放しにしていたんですな。それでは、ここでちょっと、ゾイサイトが復活してから一体ナニをしていたか、クンツァイトとの絡みを中心に振り返ってみましょう(↓)
―復活以降のゾイサイトの軌跡― |
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Act.23: |
★ 前回Act.22で復活して、ダーク・キングダムに職場復帰する前にマスター訪問をする…。 「やはり間違いない…。マスター、…あなただ…」。「お前は…あの時!…」。「思い出して欲しい。かつてエンディミオンと呼ばれていた頃を…」。「オレが?……お前は誰なんだ?…オレのコトを知ってるのか?!」。「はるか昔……」。「……」。「…静かに心を合わせて…」。そうして地場衛がゾイサイトのピアノを聴いてると、突然、玄関の方から「衛?! どうかした?!」という陽菜さんの声が…「!!」…ゾイサイトの指が止まり、地場衛が振り向きます。陽菜さん:「ねえ! 入るよ!?」。「いや! ちょっと待て!…」。 ★ その直後、ダーク・キングダムに職場復帰した際の、クンツァイトのリアクション…。 ネフライト:「あのピアノは!」。ベリル様:「ゾイサイトが復活したか!…」。クンツァイト:「ゾイサイトが?!…『ちっ、余計なヤツが出て来ちまったな…』」(←みたいな…)。 |
Act.24: |
★ クンツァイトによる邪魔:その一。 「…マスターに目覚めてもらわなくては……。この星に…再び悲劇が訪れないように…」。ゾイサイトが、地場衛に語りかけるように、ピアノを弾き続けてます。するとそこへ、いきなりクンツァイトがズカズカと入って来て、掌で鍵盤をバ〜ンっ!とぶっ叩いてゾイサイトを制止し、そして言います…「…何をしている?」。「…クンツァイト! お前も目覚めていたんだったな…」。「マスター・エンディミオンまで、目覚めさせる必要はない…」。「マスターのコト覚えててそう言っているのか!? かつて我らの主(あるじ)だったと言うのに…」。「…そう……、かつてだ…」。「……」。「いいか…。余計なコトをするな!」。「……」。 |
Act.25: |
★ クンツァイトによる邪魔:その二。前回の「科学館」で、ゾイサイトがマスターを助けに入った事を受けて…。 いきなり、ガ〜ンっ!と、ピアノの鍵盤に体を叩きつけられるゾイサイト。クンツァイト:「なぜ今更マスターなどにかまう?! 消えて当然の男だ…。二度と手を出すな。いいな…?」。「できない相談だな…!」。「!……」。「特に…お前が破滅へ進もうと言うのであればっ!」。「……かつてこの星を破滅させたのはマスターだ」。「違うっ!…………プリンセスだ…。…彼女さえいなければ…」。「プリンセスも私がカタをつける…。お前は動くな…。聞けないと言うのであれば…」…クンツァイトはサッ!と剣を抜き、それをゾイサイトの首に突き付けます…「本気だというのは分かるな…?」。ゾイサイトは小さく首を横に振り、「クンツァイト…、変わったな…」。「……」。クンツァイトは、剣を収めて部屋を出て行きます。 |
Act.26: |
★ 前回、タキシード仮面がクンツァイトに斬られた事を受けて…。 ゾイサイトは、ピアノを弾きながら、「…マスターが危うく命を…。やはり…プリンセスに関わるのは、危険だ…!」。 そして病院の地場衛は、独り言を言います…「…あれが、オレの捜し求めていた幻の銀水晶とプリンセス…。しかも、…あのうさぎが…」。すると、そこへいきなり、ゾイサイトがピアノの音もなしに、心を飛ばしてやって来ます…「そう、プリンセスとマスター、前世から結ばれている」。「ゾイサイト…」。「しかし、プリンセスとの絆は、不吉…。…断ち切らねば、再び悲劇が…」。「……」。 |
Act.27: |
★ 対クンツァイト対策。 ゾイサイトがやって来て、ネフライトに声をかけます…「ネフライト…」。「…」。「荒れてるな…」。「かまうな…、なんの得にもならんぞ…」。「…お前も昔を思い出せ。ホントの自分を知れば」。「これがホントのオレだっ!」。「…」。「ベリル様にも見捨てられ…、こんな無様なっ…」。「…………気が向いたらいつでも来い…」。 ※
こうしてゾイサイト目線で彼の言動を追って見ると、ゾイサイトがここでネフライトに声をかけたのは、ネフライトを味方に引き入れようとしてたからだと言うのがよく分かりますね。ゾイサイトは、Act.25でマスターが危うく命を落としかけた時、力ではクンツァイトに敵わなかったので、ベリル様に見捨てられたネフライトに目をつけたんですな。ただし、ゾイサイトがクンツァイトと違うのは、純粋にマスターやネフライトの事を思えばこそであり、単に自分の利害のためにネフライトを利用しようとしてる訳ではないと言うのも分かりますね。だからこそ、ここでは取り敢えず様子を見に来ただけで、決して無理強いもしなかったんですな。 |
Act.28: |
出番なし。 |
Act.29: |
★ クンツァイトによる邪魔:その三。 「Mamoru Chiba」:「またお前か…」。「いつまで…、前世を拒み続けるつもりです…。あなたの進むべき道は…決まっているのに…」。「全て前世で決められているなら…、今のオレはナンだ?…」。「あなたは……あなただ…。…マスター…」。すると、ゾイサイトのピアノ部屋に、クンツァイトがやって来ました…「前世を知れば…、おのれの罪に恐れおののく事になるだろう…。…何も知らないまま死なせてやったらどうだ?」。「…お前は本当にマスターの命を、奪えるのか?…四天王一忠誠心に厚いと言われた…お前が…」。ここでクンツァイトは、前世の記憶(←例の、瓦礫に埋まった四天王の三人の死骸の横で、「う゛わ゛あ゛ああああああああああ〜〜〜っっっ!!!」と雄叫びを上げてる映像…)を思い出し、憎々しげに、「……それも忠誠の一つ……かもな…!」…そう言って、部屋を出て行きました。 |
1.
確かに、再三に渡って、クンツァイトは「ゾイサイトの邪魔」をしておりますなぁ…(←すっかり忘れてました…)。
2.
それはそうと、ゾイサイトが「マスター」に目覚めを促してるのは、あくまでも「この星に…再び悲劇が訪れないように…」です。一方のベリル様は、エンディミオンに対してただならぬ感情を持っているからです。なので、ゾイサイトとベリル様とでは、「マスター・エンディミオン」を目覚めさせる目的が全く違うのですが、『プリンセスとエンディミオンの恋は断ち切らねばならない』と言う一点において、利害が一致してるんですな。だからベリル様はゾイサイトを好きにさせてる訳です。ただし、ゾイサイトがそれをベリル様の指令の元にやってるとは思えないので、彼は隠れてコソコソやってるつもりなんでしょうが、それは、まんまとベリル様の手の上で転がされてただけだったんですな。
3.
それでは、一方のクンツァイトは、どうしてゾイサイトの邪魔をして「マスターの目覚め」を阻止しようとしてるのでしょうか? それは彼が、ゾイサイトとは違って、最初から『プリンセスとエンディミオンの恋を断ち切る事は不可能だ』と思ってるからでしょうな。で、もしもマスターが「前世の記憶」を取り戻せば、当然プリンセスの事も思い出し、思い出せば、当然マスターは再び恋に走る、そうなれば、それによって再び前世の悲劇も繰り返され、そして星が滅ぶ…クンツァイトはそれだけは避けたいからです。もしそうなってしまうと、前世の時と同様に、また自分もやられてしまうだけなので、それでは復讐を遂げられません。クンツァイトにとっては、星が滅ぶコトはいずれにせよ前提事項でしかないのですから、それを誰が先にやるかが問題なのであり、当然それは自分でなければならない訳です。つまり、結果よりも過程が全てなんですな。だから先を越されないためにも、「マスターの目覚め」を阻止しようとしてるんです。
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それにしても、やはり、クンツァイトと言えども、ベリル様に逆らえばその命など簡単に奪われてしまうほど、実力の差は歴然としてるんですなぁ…。やっぱりベリル様って、怖いお人だったんですなぁ…。まあ、そうでなきゃダーク・キングダム自体が成り立たない訳ですから当たり前なんですけど…ついつい実写版では、そう言う基本設定を忘れがちになってしまうんでねぇ…。
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こちらは「ロンドン」…。
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なぜか「ロンドン」だけは、いつもデカデカとテロップが入ります。でもこのテロップは、確かに絶対に必要です。
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今日のロンドンは雷雨です。そこへ、「Mamoru Chiba」あらため「地場衛」が下宿先に帰って来ました。彼は部屋の明かりも点けずにソファに腰掛け、Act.24の「科学館」でクンツァイトに言われた言葉を回想しております⇒(「お前は我らを裏切り…、…そしてこの星は滅んだ…」)。
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するとそこへ、ゾイサイトのピアノの音(←「木枯らしのエチュード」)が聴こえて来て、例の姿見にゾイサイトの姿が現れます…
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…でも、地場衛はそんなゾイサイトなんかもう完全にシカトして、独り言をしゃべり始めます…「オレは…、自分の名前も何もかも、他人や前世から与えられている…。…だから…、…そうじゃない自分が欲しかった…!」。ゾイサイト:「…ここにそれが…『さあ、私の胸に飛び込んでらっしゃい♪』」。地場衛はじっと黙ったままソファから立ち上がります。ゾイサイト:「マスター…」。地場衛:「…………」。
★ 地場衛は、Act.26で日本を発った時、空港で元基にこう言ってました⇒(「結局、これも何もかも、最初から決められていただけのコトなのか、見極めて、もう一度自分が誰なのか、探してみる…」)。
★ ※ ちなみに、コレに関して、原作には次のような説明がありました(↓)
―原作「Act 6 タキシード仮面―TUXEDO MASK」― |
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「六歳の誕生日 事故で両親をうしない オレは すべての記憶をなくした “きみは「地場衛」だよ” 目ざめて 病院でそう告げられたが……思いだせない オレは ほんとうに地場衛なのか それとも……べつのだれかなのか なにも…… そして 何年間も ずっと ―そして あれから何度も夢を見るようになった 「幻の銀水晶」と たった ひとこと それだけの夢を くりかえし…… 気がつくとオレは 夢遊病者のように 夜の街を徘徊してた タキシードを着て まるで怪盗のように オレの記憶のたったひとつの手がかり 「幻の銀水晶」を ずっとさがして」 |
★ しかし、これはとっても不思議な説明ですなぁ…。「六歳の誕生日」ってコトは、これ、戸籍上の身元は確認されてるってコトですから、「地場衛」と言うのは紛れもなく本名のはずで(←担当医もハッキリ「ひとり息子の衛くん」と言ってるし)、だったら、「べつのだれかなのか」なんて疑問は有り得ないはずですが…。身元さえ確認されてれば、記憶があろうがなかろうがそんなコト関係なく、自分の住んでた家も親戚も、通ってた小学校も分かってるはずですから、それなら、「六歳」以前の記憶なんて、覚えてようがなかろうが人生にほとんど影響がないのでは?(←両親について何も覚えてないのが寂しいくらいで…)。記憶喪失が問題になるのは、あくまでも本人が社会人として自立した人生を送ってた場合だけで、妻や子供がいれば尚更でしょうが…(←その場合でも、普通身元の確認が不可能なんてコトはまず有り得ません)。それに、「六歳」以前の記憶がないのに、どうして「あれから何度も夢を見るようになった」なんて言えるんだ? しかもその夢はあくまでも「前世の記憶」なんだから、事故に遭おうが遭うまいが、その夢はそれ以前から見てたはずなんじゃないの?…要するに、『現世における記憶喪失』と『前世の記憶の覚醒』は全く違う問題なのに、その両方がごっちゃになっちゃってるんですよねぇ…って、まあ、いちいちそんなコトにツッコムのは野暮ってモンですけどねぇ…。
★ ※ ちなみに「美少女戦士セーラームーン 2 新装版 (KCデラックス)」では、その辺をツッコまれないよう配慮したのか、この箇所の地場衛の言い回しが微妙に修正されておりました。ここでは紹介しませんが、興味のある方は読み比べて見てください。
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実写版の地場衛は、その辺の詳細なデータを一切明かしてないため、その手のツッコミを入れさせないようには配慮されてますな(←別のツッコミは入るけど…)。ただし、実写版の地場衛も、ここで「オレは…、自分の名前も何もかも、他人や前世から与えられている」と言ってますから、この言い方もやはり、「地場衛」が本名ではない可能性を匂わせてはいますね。では、仮に本名でないとしたら、一体誰がどんな権限で付けたんでしょうか? 実写版の場合、地場衛はじきに日下家に引き取られてますから、これ、日下氏は自分の後継者になる男の子供が欲しかったからでしょうから、普通ならその際、養子にしちゃっても良かったはずですけど、おそらく、将来娘と結婚させる腹積もりがあったので、それはしなかったんでしょうな。てコトは、おそらく、日下氏がその腹積もりを意図して、彼に「地場衛」と言う名前を付けたのかもしれませんな。だってコレ、字面からして、完全に「日下陽菜」の尻に敷かれた名前ですからねぇ…。
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十番中の登校時にて…。
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下駄箱の前に、クラスメイトAとBがいます。そこにうさぎちゃんがやって来て、いつものように「おはようっ!」と明るく元気に声をかけますが、二人は冷たくそっぽ向きながらボソッと「はい」、「おはよ」とさっさと言ってしまいます(←ナンだよ?! 一応返事はすんのかよ?!)。「…………」。
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そんなうさぎちゃんを、あとからやって来た亜美ちゃんとなるちゃんが心配そうに見ながら、「…うさぎちゃん…」。「あっ、おはようっ♪……ああ…、だいじょぶ、だいじょぶっ」。なるちゃんも、「うさぎっ、おはよっ♪」。「おはようっ♪」。
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すると、その様子を、黒木ミオが下駄箱の陰から覗き見しております…(←こわいですねぇ、こわいですねぇ…)。
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お昼休みにて…。
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きんこーん、かんこーん…とベルが鳴る中、うさぎちゃんと亜美ちゃんが屋上にいます。「ナンか、屋上ランチっていいねっ、うふ♪」。「まこちゃん、遅いね…」(←これ、まこちゃんは、別にいつもここでお昼を食べてる訳じゃないはずです。おそらく、黒木ミオの一件を受けて、昨日クラウンの時かなんかに、どっちかが誘ったんじゃないでしょうかね?)。
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なぜなら、まこちゃんがAct.6の転校初日に屋上に来たのは、手作り弁当を人に見られたくなかったからですから、あの時は、当時初対面だった亜美ちゃんがすでにいて、『ここには先客がいるらしいな』ってコトで、あれはアレ1回きりで、もうそれ以降は来てなかったはずです。実際、Act.22でうさぎちゃんが悪美ちゃんに屋上へ追いやられた時も、まこちゃんは来てませんでしたからね)。
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「あとでなるちゃんも来るって言ってた。ミオちゃんと食べたくないんだって」。「……」(←亜美ちゃんは相変わらずコンビニのサンドイッチですな…)。
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この「屋上ランチ」が、天才少女「水野亜美」の聖域だと言うコトは、おそらく十番中の全校生徒の共通認識でしょうから、なるちゃんが黒木ミオを避けてその「屋上ランチ」に参加すると言うコトは、なるちゃんには、もうほとんど亜美ちゃんへのわだかまりがなくなってると考えてもいいようですな。一方、うさぎちゃんも屋上へ避難して来たと言うコトは、さすがのうさぎちゃんも、やっぱりあのクラスに居づらく感じてるってコトで、「ナンか、屋上ランチっていいねっ、うふ♪」と言う言葉とは裏腹に、けっこうこたえてると言うコトでしょうなぁ…。
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それはそうと、このベンチ代わりにしてる四角いヤツは、一体ナンなんですかね? 地面に固定されてて動かないモノなのかと思ってたら、ナニげに今日は今までと違って、二つ一組みたいに並べ替えられてますな。
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こちらは、その「なるちゃん」…。
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なるちゃんが黒木ミオを体育館の裏に呼び出して、ナシつけてます。
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黒木ミオ:「話って?」。なるちゃん:「うさぎが黒木さんのこと置き去りにした話…、本当だと思えないんだよね…『そもそも「怪物」って時点で話がおかしいだろが?』」。「あたしだってそうだよ。でも、うさぎちゃんも悪気はないと思うし」。
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「いや、そう言うんじゃなくて、ナンか…、他に事情があったんでしょ?」。「うさぎちゃんのコト、そんなに信用してるんだ?」。「『うん』、してる。…だから、ホントのコト言って」。「うさぎちゃんのそばにずっといるもんね?」。そう言いながら黒木ミオは、一旦寂しそうに目をそらしますが、すぐにキッとなるちゃんを睨みつけると、途端になるちゃんが、「!…イッタ…」と急にお腹を押さえてその場にうずくまってしまいます(←そんな技まで使えるのか?! これも「わらわの力」か?!)。黒木ミオ:「…『フンッ、あたしのお陰でアナタも好感度上がってんだから、感謝ぐらいしなさいよ!』」。
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場面は変わって…。
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黒木ミオが歌のレコーディングをしております。黒木ミオ:「♪ステップ・バイ・スッテプ、ワーン・バイ・ワン…踏みしーめるーみち…♪」(←「Change of pace
/ 黒木ミオ (有紗)」)。
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※ これ、初見時にはもちろん分からなかったのですが、この曲は、前回の月野家のテレビで、「そのキュートな黒木ミオさん、新曲のレコーディング風景を取材して来ました。ご覧ください」と紹介されて流れてたのと同じ曲だったんですな。前回はサビの部分が流され、今回はAメロなので、何も知らないと全く違う曲に聴こえますから、最初はそう思ってたんですが、実は同じ曲だったんですな。てコトは、この曲のレコーディングはとっくに終わってるはずなんですけど、ナンでまた録ってるんでしょうか? 前のが気に入らなかったんで、新しく録り直してるんでしょうか? それとも別バージョンでしょうか? それとも、プロモーション・ビデオでも撮ってるんでしょうか?(←たぶんコレだな…)。
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するとそこに、ナンと、美奈子が見学に来ております…が、この人、レコーディング中の黒木ミオに思いっきりガン飛ばしております…「……『テメェ…あたしのCM返せ…!』」(←めっちゃコワイです…)。ガン飛ばしと言えば、ナンと言ってもレイちゃんですが、ナニげにこの人も負けてません。で、さすがの黒木ミオも歌いにくそうで、「すいません、ちょっと休憩入れていいですか?…『て言うか、アンタ…マジで怖いよ…』」と、途中で歌うのを止めちゃいました。
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黒木ミオは、スタジオからロビーに駆け出て来ると、いかにも芸能界の後輩然とした態度で、「愛野美奈子さんに来ていただけるなんて、感激ですっ」と挨拶します。「勝手に見学してごめんなさい」。「光栄ですよ。ダメ出しして下さいネっ」。
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すると美奈子は、腕組みをしたまま、いたってクールに、「ケガ…、大したコトなかったみたいね?」と切り出します(←この、相手から目をそらすように一、二歩前に出ながら背中で話し始める仕草は、Act.23でもやってましたね⇒(「それより、セーラームーンが最初に目覚めるなんて、意外だったわね。アナタが先だと思ってたのに…」)…相手を追い詰める時の美奈子のクセなんでしょうか)。で、そう言われて黒木ミオは、トボケたように、「へっ?!……ああ…知ってたんですか?」。「十番中学に知り合いがいるから、色々と…」。「へぇ〜っ…」。「どうして十番中学に? 仕事に不便じゃない」。「……そうかなぁ」。「その前はどこの中学?」(←一気に畳み掛ける美奈子)。「……」。するとここで、痛いところを突かれたか、黒木ミオは、いきなり泣き顔を作って、その顔を両手で隠しながら、嗚咽しつつその場にしゃがみ込みます。「……『テメ…それウソ泣きだろ?!…』」。
★
するとそこへ、黒木ミオのマネージャーと思われるスタッフさんが来て、「ミオちゃんっ、どうかしたの?!」。「ナンでもないんですっ、ひどいコト言われたんじゃないんです…『よよよ…』」…(するとそこへ、もう一人別のスタッフBさんも来ます)…「美奈子さんは、アドバイスしてくれたんです…『よよよ…』」。「ちょっと、ちょっと美奈子ちゃん…、新人イジメ?!」。スタッフB:「貫禄だねぇ…」。「…違うっ…『そうだけど違うっ』」。スタジオのロビーにいた他のスタッフさん達もぞろぞろと集まって来ます。すると黒木ミオは立ち上がり、「違いますっ! 愛のムチですっ!…『ヴィーナス・ラブ・ミー・チェーンですっ!』」。「…………『こいつ…いつの間に目薬を仕込んだんだ!?…やるわね…』」。
★
それにしても、人を陥れる言い回しにかけては、まさに天才的だな…。
★ ★ ★ ★ ★ ―CMタイム― ★ ★ ★ ★ ★
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日付変わって、十番中学の登校時にて…。
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うさぎちゃんがいつもの通学路を歩いていると、後ろからクラスメイトAとクラスメイトBが小走りでやって来てうさぎちゃんを追い越します。うさぎちゃんは「おはようっ」と二人に声をかけるのですが、やっぱり二人は冷たくそそくさと通り過ぎて行き、クラスメイトB:「…はよ」(←やっぱ返事はすんのかよっ!?)、一方のクラスメイトAはシカトで、前を歩いていた男の先生に「先生おはよう!」、「あはははっ」、「お〜う…!」と、楽しげに声をかけつつ走り去って行きます。
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さすがのうさぎちゃんも、連日この調子では、思わず「はぁ…」と元気なくタメ息が漏れてしまいます…。
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そんなところへ、後ろから黒木ミオが「うさぎちゃんっ」とやって来ます。「あ、ミオちゃん♪」。「ごめんね、あたしのせいでみんなから責められて…。言い方が悪かったのかなぁ…」(←めちゃめちゃ悪いわっ!)。「もうしょうがないよ。そのうち分かってくれると思うし…。信じてくれる人達もいるし…『悪いのはアンタだって』」。「…けどぉ…、愛野美奈子(←って先輩を呼び捨てかよっ!)にまで悪いイメージ持っちゃった人もいるし…」。「…え、……そうなのかなぁ…やっぱり…『私がライバル、ライバルって言うから…』」。「だからさっ、それを挽回する意味でライブをやらない?」。「…ライブって…?」。「愛野美奈子(←って先輩を呼び捨てかよっ!)に、プライベート・ライブやってもらうの!」。「!」。「ナマで歌聴けば、悪いイメージなんて吹っ飛ぶよっ!」。「ええっ!? そんなのムリ、やってもらえる訳ないよ…」。「大丈夫っ、あたしがいるじゃない!」。「?」。「実はね、もう話はしてあるんだよね。今日なら空いてるって!」。「ホントにっ!? すご〜い…!」。「みんなには6時くらいって言えばいいかな?」。「愛野美奈子のライブか…、わぁ〜♪」。「……『フン…、ンな訳ねーだろこのタコが…』」(←みたいな…)。
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「ねぇ!」。「?」。「これ、うさぎちゃんがみんなを楽しませるために、全部やったコトにしよっ?」。「?…」。「そうすればみんなとも仲直りできるし!」。「……ミオちゃん…♪」(←単純すぎ…)。
★
黒木ミオは、おそらく、レコーディング・スタジオで美奈子にイビられた仕返しも含めて、今回のコトを思いついたんでしょうな。
1.
で、何度も書いてますが、黒木ミオが「愛野美奈子のライバル」だと言うのは、あくまでも、うさぎちゃんが進悟との口ゲンカが原因で勝手にそう思い込んじゃっただけのコトで、世間一般がそのように認識してる事柄ではありません。実際、この「愛野美奈子のライバル」という表現は、うさぎちゃんがしつこいくらいに繰り返し使ってた以外では、唯一、黒木ミオ本人しか使ってないんです。
1.
確かに前回、進悟は、「けどっ、CMの数、愛野美奈子、抜くかもしれないって!」と言いましたが、コレは単に、現時点での『CMの女王』が愛野美奈子だと言うだけの話で、この二人はキャリアも違うし、事務所も違うし(←レコード会社は一緒♪)、同じアイドルでも、美奈子が王道のアイドル・ポップスなのに対して、黒木ミオは明らかにアダルト志向の歌詞と音楽性で売ってますから(←歌詞には『不倫』や『朝帰り』をほのめかす表現が含まれており、本来これは、とても現役中学生が歌う歌じゃないんですな)、要するに、世間がこの二人をライバル視するような共通の要素なんて、実際どこにもないんですね。
2.
前回なるちゃんも、美奈子は「スター」で黒木ミオは「アイドル」と言ってますから、両者はすでに『各が違う』とすら認識されてる訳です。
2.
つまり、「愛野美奈子にまで悪いイメージ持っちゃった人もいる」と言うのが、あくまでも『うさぎちゃんが黒木ミオをライバル視してそのように吹聴したから』と言う理由でなければ、うさぎちゃんに罪の意識が生まれるはずもない訳ですから、そうすると、今回のエピソードそのものが成立しなくなっちゃうんですな。
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で、さっそくその放課後、二人はライブの準備に取り掛かります…。
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ここは、Act.7の劇中遊園地「ANGEL PARK」にあった野外ステージですな。
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うさぎちゃんと黒木ミオ(←二人とも私服に着替えてます)が脚立に乗って、ステージに「愛野美奈子 プライベート ミニ ライブ」と書かれた横断幕を貼り付けております。「ミオちゃん、もうちょいそっち引っ張ってぇ…!」。「うんっ、…えっとぉ……このぐらい?」。「うんっ!」。
★
会場には、続々とみんなが集まって来ております。クラスメイトB:「うっさぎもよく美奈子のライブなんか頼めたよね?」(←ゲンキンだね?)。クラスメイトA:「はっ、ナンか他の学校の子も来てるしぃ〜っ!」(←おや?! 彼女が手に持ってるのは、Act.6でタケルを追っかけしてた時の望遠付きカメラじゃないか? あの時も学校帰りで制服着てたから、てコトは、クラスメイトAは写真部だったんだな)。クラスメイトB:「だって美奈子だもんっ!」。
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うさぎちゃんも、脚立を片付けながら客席の方を見て、「わぁ〜、すごい集まってる…」。すると黒木ミオが、「美奈子さんの人気があがれば、あたしもうれしいな」(←うそつけーっ!)。「…あは…、ミオちゃんてホントにやさしいんだね?」(←な訳あるかーっ!)。「そお?…『アンタが単純なだけじゃん?』…あ、そう言えば、水野さんと、6組の木野さんだっけ? 来ないって」。「え? そうなの?」。「うさぎちゃんがそんなライブ開ける訳ないって思ってるみたい(←まあ、それは実際そう思うだろうねぇ…)。ちょっと冷たいね?」。「え? ホントに? ひどいなぁ…」。「ほっとけばいいよっ、うさぎちゃんにはあたしがいるじゃん!」。「ん…うん♪」(←って、マジっスか?)。
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脚立を裏の通路の壁に立てかけ、ここで、黒木ミオは壁に掛けてある時計に目をやります…「…そろそろ時間かなぁ…。美奈子さん遅いなぁ…」。時計は6時10分前くらいを指しております。黒木ミオは出入り口に行って外の様子を見ます。うさぎちゃんも心配そうにあとに続きます。
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そう言えば、黒木ミオは今朝、「みんなには6時くらいって言えばいいかな?」なんてテキトーな言い方してましたけど、それって開場が「6時くらい」なのか開演が「6時くらい」なのか? 黒木ミオのこの言い方だと、どうやら開演が「6時くらい」だったようですが…。
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いきなり陽はとっぷりと暮れ、会場に照明が点けられます。
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すると客席に座ってたみんなが、一斉にわーわーと手を叩いて騒ぎ出します(←あれ?…やけに空席が目立つような気がしないでもないのですが、ワシの気のせいでしょうか?)。
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ステージの裏では、時計が6時半くらいを指しております。黒木ミオは焦ったようにばたばたし始め、「うさぎちゃんっ、ケータイ貸して!」(←ナンでケータイ持ってるって知ってんだよっ!)。「う、うん…。はい」(←ああっ! こんなヤツにセーラーケータイなんか貸しちゃダメだっ! どさくさに紛れてセーラー戦士のアドレスを盗み見されちゃうぞっ!)。
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それはそうと、黒木ミオ自身は売れっ子で多忙な芸能人のくせにケータイも持ってないなんて、それっておかしくないのか? そもそもダーク・キングダムの人々は空間移動ができるので、ンなモン必要ないのですが、人間に成りすましてお仕事する場合は、それじゃ不都合なのでは? それとも、黒木ミオのケータイは、ダーキュリーが持ってたのと同じ『ダーク・ケータイ』なので、うさぎちゃんには見せられないとか?
★
※ ワシが思うに、このあとの展開を考えても、おそらく黒木ミオは、この時、うさぎちゃんのケータイを使って、うさぎちゃんを装って他の三人にメールを送り、別の場所に呼び出しておいて、助けに来られないようにしてたはずです。じゃなきゃ、ここでわざわざうさぎちゃんのケータイを借りる理由の説明がつきませんからね。
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会場では、みんなが拍手をしておりますが…。
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クラスメイトA:「おかしくない? ぜんぜん始まんないし…」。クラスメイトBは腕時計に目をやり、「もう6時半過ぎてるよ?」(←実際のライブじゃ、お客さんの入り状況を見ながら、30分くらい押すコトなんて珍しくないと思いますが…しかも天下の愛野美奈子がこの客の入りじゃ…)。すると二人は、いきなり手拍子しながら美奈子コールを始めてしまいます…「みーなーこっ! みーなーこっ!」。周りのみんなもすぐそれに加わります。
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すると、うさぎちゃんが恐る恐るステージ裏から会場の様子を覗き見して、不安そうにしております…。うさぎちゃんが黒木ミオの方に駆け寄って行くと、黒木ミオは、「出ない…。もしかしてすっぽかされちゃったかも…」。「えっ!?」。「芸能界ってよくあるんだよね……新人イジメ…」。「!」。「あたし…美奈子さんにだまされちゃったかな…『愛野美奈子はイタズラ好きで有名だし…』」。「そんなっ! きっともうすぐ来てくれるって…!」。会場では美奈子コールが続いております…。
★ ★ ★ ★ ★ ―CMタイム― ★ ★ ★ ★ ★
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会場では、依然として美奈子コールが続いてますが、コールの掛け声が、「みーなーこっ! まーだーかっ!」に変わっております…。
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時計は7時4分前くらいを指しております。うさぎちゃんは、気が気じゃないといった感じで時計を見上げ、「もうすぐ7時だ…。どうしよう…」と、通路を行ったり来たりしてます…。「どうしよう!」。
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うさぎちゃんにそう言われて、黒木ミオは会場の様子を見に行きます。「……もうムリだね…。これ以上待たせらんない…」。「……」。
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ナニげにワシ…、ここでちょっとお客さんの人数を数えてみたんですが、全部で43人……なんですな…(←とほほ…)。これ、Act.23の時の『南十番総合病院チャリティー・ミニ・ライブ』の27人よりは多いですが(←あの時はマーズれい子が35.5人を動員…とほほ…)、いくらなんでも、今回の場合は学校絡みで主催してる訳ですから、この人数はあまりにも少な過ぎなんじゃないでしょうか? 十番中学は、第2学年は少なくとも6組まである事が確認されてますから、一クラス30人として、単純計算で、二年生だけでも180人くらいはいるはずです。これ、要するに、諸々の事情でエキストラが手配できなかった、お客さんに声をかけてライブに呼ぶ役は黒木ミオが請け負ってた訳ですから、彼女が最初からこれしか声をかけてないってコトなんでしょうな。要するに、「これ、うさぎちゃんがみんなを楽しませるために、全部やったコトにしよっ?」として責任を擦り付ける目的とは別に、「うさぎちゃんがそんなライブ開ける訳ないって思ってるみたい」…だからこれしか集まらない…と言うコトを言外に表しているのでは?……と考えるのは、ちょっと好意的に深読み解釈し過ぎだろうなぁ…。
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ところで、なるちゃんがいないのはどう言うコトなんでしょうか? おそらく、亜美ちゃんとまこちゃん同様、うさぎちゃんの味方になる人間には声をかけないようにしてたってコトでしょうな。てコトは、それを考慮すると、声をかける人間を選別する都合上、彼女達だけを排除して他の生徒みんなをここに呼ぶのは、やはり現実的に困難になるのは確かですな。要するに、十番中学の生徒の中から、性格の悪そうなのばっかり選りすぐって声をかけた結果が、この人数だったんじゃないでしょうかね?(←他校の生徒が来てたのは、おそらく、十番中の制服が足りなかった、このうちの誰かが友達を呼んだに違いない)。
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するとここで、黒木ミオが驚くべきコトを言い出します…「あたしがみんなに謝るよ。あたしが悪いコトにすればいんだし」。そう言って黒木ミオがステージの方へ行こうとすると、うさぎちゃんは、「『ホント? じゃあお願いねっ♪』…ちょっと待って!…私が行く…」と黒木ミオを引き止め、自らステージの方へ歩き出します。
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これ、黒木ミオは、自分がこう言えばうさぎちゃんがそうしないではいられないだろうと言うコトが分かってる訳ですな(←目的が目的なだけに、うさぎちゃんの人間性に関する事前調査には抜かりはないらしい…)。
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なので、当然、黒木ミオは、そんなうさぎちゃんを黙って見過ごします。
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うさぎちゃんがステージに出てマイクの前に立つと、美奈子コールがぱたっとやみます…。
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「…あのぉ…、う、実は、……ごめんなさっ!」。うさぎちゃんはみんなに向かって頭を下げたあと、「…美奈子ちゃんが…、来れなくなっちゃって…」。すると一斉に会場から「ええ〜〜っ!」と声が上がり、クラスメイトB(←たぶん):「ナニそれ! ひどすぎーっ!」。クラスメイトA:「うさぎ! ちゃんと準備したわけ〜っ!? うさぎひどいよぉっ!」などとあっちこっちから罵声が飛び交います。「!…『あ、あのぉ…!』」。
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そして、誰だか男Aが「美奈子出せーっ!」と叫ぶと、一斉に「みーなーこっ、だーーせっ!」と、また美奈子コールが起こります。
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うさぎちゃんは言葉もなく、ただ困惑しきった表情でマイクの前に立ちすくむばかりです…。
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すると、その様子を後ろで見ていた黒木ミオが、「あっははは!…あ〜あ、美奈子最悪〜っ♪」(←やはり今回の黒木ミオは、うさぎちゃんだけでなく美奈子も一緒に陥れようとしたようですねぇ…。レコーディングの邪魔をされたのが相当癇に障ったんでしょうなぁ…)。「うさぎちゃんもどんどん友達いなくなっちゃう。かわいそ〜はははっ♪…」(←ってアンタ、それはいいんだけど、その立ち位置は会場から丸見えなんじゃないのかっ!?)。
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「……」。「うさぎちゃん、大丈夫だよ。あたしがいるから。うさぎちゃんのコト大っキライなあたしが…、仲良くしようね…♪」(←こわいですねぇ、こわいですねぇ…)。「……」。「はっはっ…」(←まだ笑ってるぅ〜っ!)。
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しかし、それにしても、これぞ悪役ってカンジだよなぁ…悪役と言うのは、視聴者から嫌われてナンボのお仕事だもんなぁ…。ナニげに実写版って、今まで悪役らしい悪役って一人もいなかったもんなぁ…(←ヒーローモノなのに…)。ベリル様を筆頭に、四天王もダーキュリーも、本当の意味での悪役からは程遠いもんなぁ…。むしろそのせいで、なるちゃんとか美奈子が損な役回りだったりしてたくらいだもんなぁ…。だから余計に、黒木ミオの悪役振りも際立っちゃうんだろうなぁ…。
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するとその時、いきなりがたんっ!と会場の照明が落ちます(←これ、たぶんアルテミィ〜スがやったに違いない…)。
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「!?……」。それと共に、美奈子コールもぱたっと静まり、みんながナンだナンだとざわめきだします。
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すると、突然、会場の外から、ドラムの音が大音響で鳴り出すのが聴こえてきました。黒木ミオも、不審そうな表情を浮かべます。クラスメイトA:「?…」。クラスメイトB:「ナニこの音…」。「?……」。
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みんなは、一斉に、音のする方へ駆け出して会場の外に出ます。
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すると、そこには、ナンとっ! 大型トラックの荷台をステージにして、生バンドを引き連れて駆けつけた美奈子がいたのでありましたっ! 「みんなっ! 遅れてごめんねっ!」(←か、かっけぇ〜〜っ!)。
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みんなは一斉にきゃーきゃーと大騒ぎしてトラックの前に集まると、トラックの足元から花火がしゅわーっ!と舞い上がり、「♪ぴこぴこぴこぴこ…♪」と、新曲「Romance」のイントロが始まります(←し、しびれる〜〜っ!)。
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「美奈子ちゃんっ♪」(←大感激…)。黒木ミオ:「うそぉっ! どうして?!」(←大びっくり…)。
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「♪あぃらーびゅー、べいべ、べいべ、ライートー消して、べいべ、べいべ、キスーをーしーてー…♪」(←おおっ! 振り付きだっ!)。
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※ 使われ方が良かったってのもあるかもしれませんが、ナンかこの曲って、今までの美奈子ソングで一番好きなんだよなぁ…どれもイイ曲だけどねっ…。それはそうと、ワシ、この歳になって、生まれて初めて振り付けってモンを覚えちゃったよ⇒「レッスン1。まずは一つ目ね。両手をパーにして…、合わせて…、こすりながら…、キラキラさせて…、♪べいべ、べいべ…」(←非売品サービスビデオ「いっしょにおどろう! セーラームーン・スーパーダンスレッスン」より)…さあ、みなさんもご一緒に〜〜っ♪べいべ、べいべ…♪(←アホ)。
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うさぎちゃんもノリノリで、「ミオちゃんっ、美奈子ちゃん、来てくれたよっ!」。黒木ミオは困惑気味にナンとか笑顔を取り繕い、「そうね…」と言いますが、うさぎちゃんがライブの方を向くと、途端に顔を引きつらせます。
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美奈子は、「♪ダーイヤリー、お決ーまりーです♪」のところで、黒木ミオに向かって意味ありげに指を指してみせます。そうされて、黒木ミオは思わず美奈子から目をそらします。一方、何も分かってないうさぎちゃんは、「かわいい〜っ!」と大喜びです。その横で、黒木ミオは苦虫を噛みつぶしたような顔をしております。
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★ ★ ★ ★ ★
★
ところが、そんな楽しいひと時もつかの間、しばらくすると、隣接する建物(←スタジアム?)の階上に前回の『灯篭妖魔』が現れます…「フッフッ…『だったらこっちは、ライブの邪魔をするまでよ!』」。
★
それに気付いたうさぎちゃんは、ステージ上で歌う美奈子に視線を送り、その前で楽しんでるみんなに視線を送り、それから、黒木ミオに、「ミオちゃん、ここにいて…。私、ちょっと…」と言って、その場を離れます。
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で、ナニげにワシは、この時の黒木ミオのリアクションと表情がどうも引っかかるんですな…。この時、黒木ミオはうさぎちゃんに向かって軽くうなずくだけで、すぐにまたステージ上の美奈子に目を移して美奈子を睨みつけてるだけなんですよね…。つまり、黒木ミオは、『灯篭妖魔』が出て来たコトに気付いてる様子もなければ、うさぎちゃんがどうしてその場を離れたのかにすら関心がないみたいなんですな。まるで、今、頭の中には『美奈子憎し…!』しかないみたいな…。だって、ここで妖魔の出現に気付いていれば、『例の怪物が出たっ!』とか騒いで美奈子のライブを潰すコトもできたはずなのに、そうはしませんでしたからね。そもそもここで妖魔が出て来たのだって、美奈子のせいで黒木ミオの作戦が失敗したのを、ジェダイトくんが急遽フォローするために出して来たはずですからね。つまりここで妖魔に美奈子のライブの邪魔をさせて、それによって「プリンセス」を泣かせようと、一発逆転を狙ってのコトだったに違いありません。つまり、この辺が、黒木ミオが単に命令に従って動くだけでなく、固有の人格を有してるコトの良し悪しの一つとして表れてるんじゃないでしょうかね? 彼女の本来の目的から考えれば、「プリンセス」の行動にこそ目を光らせなければならないはずで、美奈子に対する個人的な感情にとらわれてる場合ではないはずですからね。
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うさぎちゃんは、どうやら走りながら変身をしたらしく、『灯篭妖魔』のいた建物の中に駆け込んで来た時には、もうセーラームーンになっておりました。
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「ライブの邪魔はゼッタイさせないんだから!」と、こっちに向かって歩いて来る『灯篭妖魔』の前に立ちはだかります。
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で、しばしの接近戦の間に、『回し蹴り』だの『跳び蹴り』だのがヒットしております(←あれぇ? 前回はマーズ、マーキュリー、ジュピターとの接近戦では、ことごとく蹴りをかわしてたのに…)。…と思って見てたら、おおっ! やはり今回の『灯篭妖魔』は、自慢のマントをしてないじゃないかっ!(←やはり前回の「ムーンラーイト、アトラクティブ、アタックっ!」で燃やされてたんですな)…で、アレがないと、あらゆる攻撃に対して防御力が落ちるらしい。
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すると、『灯篭妖魔』が飛び道具(←手投げ爆弾?)みたいなモンで反撃しだしたので、「フッ!」、「あっ!」、ばちんっ! もういっちょ「フッ!」、「あっ!」、ばちんっ! セーラームーンは階段を駆け上がって場所を移動します(←ここだとライブの場所に近いので、音が聞こえないように、なるべく遠ざかろうと考えたのでしょうか?)。
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階段を登り切ると、行き止まりになったので、セーラームーンは一気に階下へ「はぁっ!」と飛び降り、妖魔もそのあとを追って飛び降りて来ます。
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今度は別の通路入り口から建物(←スタジアム)の中に入ります(←中の方が音が外に漏れませんからな)。
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両者は再び接近戦となり、セーラームーンの『後ろ蹴り』が妖魔の腹にヒットし、妖魔を床に倒します。
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しかし妖魔は立ち上がると、すぐさま両手から白い糸を出します。すると、セーラームーンは、今まで散々優勢に戦いを進めてきたにも関わらず、不覚にも、その糸で縛られてしまいます(←さすが縛られ上手…)。
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ここで形勢逆転した『灯篭妖魔』は、余裕を見せて「フッフッフッフ…」と笑います。
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セーラームーンは懸命にこらえながら、「うっ、…うっ…(心の声→)ライブの邪魔はゼッタイさせないんだから!」。するとその時、突然きらりんっ!と胸のブローチが金色に輝き始め、セーラームーンの『覚醒パワー』が発動されます。しかしその間、やっぱりセーラームーンは、こうなるコトに関して全く自覚がないらしく、ただ不思議そうな表情でその状況を眺めてるばかりです。
★
すると、突然、セーラームーンの斜め上空にスティックがきらりんっ!と出現し、勝手に動いて、妖魔の糸をすかっ!すかっ!すかっ!と切ってくれます(←めっちゃ便利機能じゃないか)。「!…」。「ウッ!…」。
★
セーラームーンはスティックをつかむと、それをかざして妖魔を牽制し、「はあっ!」とジャンプして階上のバルコニーみたいな所へ飛び移り、そこから妖魔を見下ろしながら、「ムーントワイラ〜ト、フラッシュ!」を放ちます(←おおっ! すごいぞっ! 連射バージョンだっ!)。妖魔は、木っ端微塵に砕け散るように倒されました。
★
前回あんなに強かった『灯篭妖魔』も、マントさえなければセーラームーンだけでも簡単に倒せる程度の実力だったのでしょうか? それとも、それ以上に、今回のセーラームーンはパワーアップしてたのでしょうか? それはそうと、ダーク・キングダムでは、マントぐらい新調してくれないんですかねぇ? そう言えばネフライトも、クンツァイトにマントを切り裂かれても、新調してはもらえませんでしたからねぇ…。…以下、『灯篭妖魔』が新しいマントを申請した際の、ダーク・キングダム内でのやり取りの想像図…(↓)
★
灯篭妖魔:『○×△□…(通訳⇒)実はぁ…このあいだのセーラー戦士との戦いっ、せっかく追い詰めたのにっ、間違ってマント焼かれちゃったんだよねぇ…』。
★
四天王:『ええっ!?』。
★
灯篭妖魔:『○×△□っ!(通訳⇒)あさって戦いなんだけどっ、愛野美奈子のライブもあさってだしっ、これやってたら、準備間に合わないよぉ〜っ!…お願いっ、手伝ってっ!』。
★
クンツァイト:『ナニやってんのよぉ…』。ジェダイトくん:『ったくしょうがないなぁ…じゃあ、四人で布を縫ってぇ…』。
★
クンツァイト:『あたしはお断り』。ジェダイトくん:『えっ?!』。
★
クンツァイト:『灯篭妖魔っ、自分の失敗は自分で取り返さなきゃ。すぐ人に頼るのは良くないわよ!』。
★
灯篭妖魔:『○×△□…』。
★
ジェダイトくん:『灯篭妖魔だってわかってるよ! でも困ってるんだから、助けてやるのが四天王だろ!』。
★
クンツァイト:『面倒見すぎるのはお互いにマイナスよ! 悪にならないもの!』。ネフライト:『!!…』。
★
ジェダイトくん:『助け合って悪になるんだよ!』。クンツァイト:『一人ひとりが悪になるべきよ!』。
★
灯篭妖魔:『○×△□っ!(通訳⇒)待って待って! ごめんっ、私自分でやるっ! 忘れて! ねっ!』。
★
ジェダイトくん:『…冷たいんだな…』。
★
そして『灯篭妖魔』は、防御力ゼロのままセーラームーンに戦いを挑み、潔く散っていったのであった(涙)…(←ナニげにダーク・キングダムは、妖魔にマントを新調してやれないほど財政難なのでしょうか? てコトはやはり、ダーキュリーはあの時、セーラーケータイを使ってネフライトのマントを複製してたんですな)。
★
★ ★ ★ ★ ★
★
戦いが終わって…。
★
どうやら、うさぎちゃんが妖魔を倒した頃には、ちょうどライブも終わってたみたいですな。それで、おそらく、美奈子はライブ後に、病院でのチャリティ・ライブの時みたいに、来てくれたみんなに握手やサインをしてあげてたんじゃないでしょうか?(←なんたって「プライベート・ミニ・ライブ」ですからね?)。
★
で、全員にし終わって、最後のグループがその場をあとにした時、美奈子は、黒木ミオが一人で背を向けてイジケてるところへ歩み寄って行きます。
★
すると、ちょうどそこへ、妖魔を倒し終わったうさぎちゃんが駆けつけて来て、「美奈子ちゃ〜んっ! すっごい良かったっ!」。美奈子は思わず振り向いて、うさぎちゃんを見ます。黒木ミオは背を向けて下を見つめたままです。
★
「あの、私のコトぉ、覚えてますか?」。「うさぎちゃんでしょ?」。「はぁっ♪」。「いつかはケーキご馳走様っ」。「やぁ〜っ! 覚えててくれてたぁ! 感激〜っ! わぁ〜いっ! やぁ〜っ!」(←走ってぐるぐる回りだす…)。
★
ちなみに、前回アルテミィ〜スは、クラウンに初訪問した際、「そう、セーラーヴィーナスは、愛野美奈子…。ただぁ、うさぎはあんな風だから、まだ教えてないんだ」と言うクラウン・サイドの情報を、美奈子にもたらしたはずですから、美奈子は、うさぎちゃんだけがまだ自分の正体を知らないと言うコトを、当然分かってる訳ですな。で、うさぎちゃんと美奈子が会うのはAct.12以来と言うコトになる訳ですか…(←ややっこしいなぁ…)。
★
するとここで、いきなり黒木ミオが振り向いて、思わず美奈子に、「どうして!?」と詰め寄ってしまいます。「…どうして?…アナタが出てくれって言ったのよ?」。「そんなコト言ってないっ!」。「!……」。「そう…『フッ、引っ掛かったわね』、言ってないのにあたしのライブを企画した訳?」。「……『やば…』」。黒木ミオは思わず言葉に詰まってうつむいてしまいますが、すぐに、『なかなかやるわね…』みたいに美奈子を睨みます。「?……」。
★
「始めからあたしを呼ぶ気なんてなかったでしょ?」(←ここで一気に畳み掛けます)。「……『このアマァ…』」。黒木ミオは唇を噛み締めますが、しかし、意外とバカじゃありません…頭の中では反撃の策をしっかり練ってるようで、観念したように寂しげに目を伏せます。
★
うさぎちゃんは、そんな黒木ミオの顔を覗き込むように、恐る恐る、「ミオちゃん…、ホント?…」と声をかけます。「今回はあたしが気付いたから良かったけど、気をつけて。あなたの友達が来ないのも、きっとだまされてるのよ」。「……」。
★
★ ★ ★ ★ ★
★
こちらは、その「だまされてる」人達…。
★
亜美ちゃん、レイちゃん、まこちゃんの三人が、夜のオープン・カフェみたいなところで、うさぎちゃんが来るのを待ちくたびれてる様子です(←みんな私服姿で、学校の違うレイちゃんもいますから、呼び出されたのはみんな帰宅後と言うコトになり、つまり、黒木ミオがうさぎちゃんのケータイを借りた時に、美奈子に電話する振りをして、勝手にメールを使って呼び出していたはずです)。
★
まこちゃんは、うさぎちゃんがやって来るであろう方向に体ごとむけちゃって、ぼうっとそっちを見つめながら、手にパフェを持ちつつ、「うさぎ遅いなぁ…」。
★
亜美ちゃんは、普通に丸テーブルに向かってパフェを食べつつ、「うん…」。
★
レイちゃんは、席を立って腕組みをしながら、パフェには手もつけず、うろうろイライラとしております…「……」。
★
★ ★ ★ ★ ★
★
ここで黒木ミオが、反撃の手を打ちます…「ごめんなさいっ!」。「!」。黒木ミオは、突然泣き崩れながらその場にしゃがみ込みます…「あたし…、うさぎちゃんを一人だけのものにしたくて…。…うさぎちゃんが好きなのっ…!」。「……」。「…キライにならないで!…」。「……」。「うさぎちゃんが好きなのっ…!」。「……」。
★
「ホントにそう思ってるの?……アナタの狙いは…『幻の銀水晶でしょ?って今ここでソレ聞いちゃマズイか…』」。「…うっ、…うっ」(←ウソ泣き中…)。すると、うさぎちゃんは、「ミオちゃん、バカだなぁ…」と言いながら黒木ミオの手を取って立たせると、「そんなコトしなくたって私達クラスメイトじゃん、友達だよ」。「うさぎちゃん…」。「はぁ♪」。「ちょっと待って、……そんなに簡単に信じるの?」。
★
うさぎちゃんは美奈子の方を向き、「…信じちゃうなぁ…」。「……『マジっスか?!』」。今度は黒木ミオに向かって、「信じてもらえないのって辛いモンね?…『これで私の気持ちも分かったでしょ?』」。「…うさぎちゃん…」。「…はぁ♪」。「……」(←にこ…)。「……」(←にこ…)。
★
するとここで、うさぎちゃんのケータイが鳴ります。「!…」。ぴるんっ! 「もしもし…『うさぎっ! ナニやってんだよっ!』…あっ、まこちゃんっ?! ごめんねぇ…あのねっ、『レイがもう帰るってカンカンだよっ!』…えっ!」。
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「レイちゃん怒ってるんだ!?」…電話の向こうにいる三人が映し出されます…いい加減もう帰ろうと思ったらしく、三人とも席を立っております…ナニげにレイちゃんがめちゃめちゃ怖いです(←誰がどう見てもヤンキーです)…「もう〜ホントごめん」。
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「すぐ行くっ!」。ぴるんっ!ぱたんっ! うさぎちゃんは黒木ミオに向かって、「ごめんね。私急がなくちゃ。ミオちゃんまたね?」。「…『うん♪』」。次は美奈子に向かって、「美奈子ちゃんっ、今日はありがとうございました。これからも頑張ってくださいっ」。「…『うん♪』」。うさぎちゃんは、二人に向かって両手を振りながら、笑顔で走り去って行きます(←三人を呼び出したのは、黒木ミオがうさぎちゃんのケータイを借りた時に仕組んだコトなのに、うさぎちゃんは彼女を庇って自分のせいにしちゃいましたね)。
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うさぎちゃんが去ったあと、その場に残された二人は…。
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「うさぎちゃん…いい人ですよね?」。「そうね…『バカが付くほどね…』。……でも私はそうじゃないから。…二度とあの子にヘンなコトしないで…!」。美奈子はそう言って黒木ミオをひと睨みすると、その場を立ち去ります(←美奈子カッコいい〜っ! この一言の中に、『自分は、プリンセスを守護するためなら、人から嫌われるコトなど少しも厭わないのだ』と言う気概が込められてるんですね)。すると黒木ミオは、その美奈子の背中に向かって、「反省してますっ! 今日はお疲れ様でしたっ♪」と、いかにも芸能界の上下関係をわきまえたフリしながら、深々とお辞儀してみせます。しかし、顔を上げた時には、「…『フンッ、今に見とけよボケ!』」みたいな表情を浮かべております…(←こわいですねぇ、こわいですねぇ…)。
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※ たとえば、これがアニメ版なら、うさぎちゃんと黒木ミオの間でこのようなやり取りが繰り返されてるうちに、黒木ミオもうさぎちゃんの人間性に触れて次第に心が浄化され、やがて人間らしい心に目覚めていく…みたいなパターンに落ち着く訳なんですが(←ナニを隠そう、ワシは一番最初にコレを見た時、思いっきりそのパターンを信じて疑いませんでした)、ところがどっこい、実写版はそんなに甘くないんですなぁ…。
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※ ところで、テレビの本放送では、前回の次回予告のあとに、「美少女戦士セーラームーン ビジュアル・ブックが出ました♪」。「発売を記念して、ナンと、50名様にプレゼント♪」。「ハガキで応募してくださいね♪」。「待ってまぁ〜すっ!」と言う『おしらせコーナー』が入ったため、その分次回予告が削られていたんですね。
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で、DVD版にはその削られていた分がノーカットで収録されてるのですが、その中に、実は本編ではカットされてるシーンが入ってるんですな。
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で、そのシーンと言うのが、美奈子がセーラーケータイ(←美奈子も持ってるんじゃんっ!)で、「黒木ミオのスケジュール分かる?」と、たぶん相手はマネージャーさんだと思われますが、電話で聞いてるシーンなんですね。この時の美奈子の服装は、美奈子が黒木ミオのレコーディングに見学に行った時の服ですから、これはおそらく、美奈子は、前回黒木ミオが十番中学に転校したと聞いて、『これはいよいよ怪しい』と睨み、黒木ミオに会って彼女と直接話をしてみようと思ったんですな。で、実際会って話をしてみた結果、『コイツは絶対におかしいし怪しいっ!』と思い、おそらくアルテミィ〜スを「パシリ」に使って、彼女の動きをマークするコトにしたんでしょうな。
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さて、今まで、セーラームーンの『覚醒パワー』を引き出したのは、Act.22、27の亜美ちゃん(=ダーキュリー)とAct.24の地場衛(=タキシード仮面)だけでした。それが今回、ついに『アイドル愛野美奈子』が、それを引き出しましたね。このように、後半戦スタートの2話は、黒木ミオを通して、とにかく、うさぎちゃんの『アイドル愛野美奈子』への思いの強さが強調されてます。
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この事について考える時、たとえば、前世のエンディミオンの家来だった四天王のうち、クンツァイトがそのリーダー格で、「四天王一忠誠心に厚いと言われた」ように、前世のセーラー戦士達のうち、やはり、リーダーのセーラーヴィーナスが『最も忠誠心に厚い』存在だったからなのではないでしょうか? リーダーと言う立場上、プリンセスとセーラー戦士の間に立つ中間管理職な訳ですしねぇ…。ナニげにヴィーナスとクンツァイトには、他にも共通点が多いですよね。最初から前世の記憶を全て持っていた事もそうですし、一番頭が切れるのもこの二人ですし(←亜美ちゃんの勉強が出来るって言うのとは意味が違う)、理由は違えども、かつての仲間に対して意図的に距離を置いている点も同じです(←上に立つ者は、時として嫌われ役すら引き受けなければなりませんしね)。
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セーラー戦士の使命とは、プリンセスを守護する事です。その意味において、その使命を終始全うしてるのは美奈子ただ一人だけで、他の三人は、本当のプリンセスがうさぎちゃんだと分かったあとも、やってるコトはそれ以前と全く変わってません。これは、前世の記憶のあるなしによって、本当のプリンセスに対する自覚が全く違ってくるからでもありますが、やはり、元々の忠誠心そのものに差があると言うコトでもあるんじゃないでしょうか(←別の言い方をすると、それぞれの親愛の情の、質が違うと言うか…)。
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で、結局、今回もうさぎちゃんは泣きませんでしたねぇ…。
1.
さて、ちょっとここで思い出してください。原作・アニメを知ってる人には常識ですが、本来、月野うさぎと言うキャラクターは、自己紹介する時、自らを「泣き虫」と称するほど、とにかくびーびーとよく泣く子なんです(←アニメ版・第1話のサブタイトルなど、ズバリ「泣き虫うさぎの華麗なる変身」ですからね)。
2.
そもそも、セーラームーンのお団子に付いてるあの赤い丸いモノは、その泣き声を増幅して超音波攻撃に使用するためのパーツなんですな(←おそらく、「ピュンピュン丸」のチビ丸をヒントにした「とほほ系」の必殺技かと思われる)。
3.
つまりセーラームーンとは、生まれた時から「泣き虫」前提のヒーローで、原作でもアニメ版でも、その超音波攻撃はそれぞれ第1話で登場してます。
4.
しか〜しっ! 実写版でその攻撃が使われるコトはただの一度もない(←なので、実写版では完全にただの髪飾りである)。この先最終回に至るまで、スペシャル版においても、スーパーライブにおいても、DJムーンの番外編ドラマにおいても、一度も超音波は使われない。それどころか、そもそも実写版のうさぎちゃんは「泣き虫」ではないのである。むしろ逆に、『女の子にしては珍しいほど泣かないタイプ』と言っていいくらい泣かない人なのだ。つまり、ああ見えて、実は元々、非常に精神的に強い子なのです(←て言うか、あの「泣き虫」キャラを実写でやったら、めちゃめちゃウゼェぞぉ…)。
5.
で、今までのエピソードを振り返ってみても、実はうさぎちゃんは、ここ一番と言う、それこそ取って置きの場面でしか泣いてないんですね(↓)
1.
【Act.10】⇒「自分が月の王国の人間だったと知らされた回」。 かぐや姫の紙芝居を見ながら、自分がママの子じゃないのでは?と想像してしまった時。
2.
【Act.22】⇒「セーラームーン覚醒の回」。 ダーキュリーの説得に失敗し、手袋を真っ二つに切り裂かれた時。そして戦士の力が覚醒。
3.
【Act.25】⇒「真のプリンセス覚醒の回」。 タキシード仮面がクンツァイトに斬られた時。そして幻の銀水晶が出現。
6.
これ以外でも、たとえば、普通ならここで泣いても不思議ではないような場面はそれこそいくらでもあったのに、そのいずれでも、うさぎちゃんは泣いてないんですね。すぐに思い出せる例をちょっと挙げてみましょうか…(↓)
1.
【Act.1】⇒朝、遅刻して走っている時。最初に妖魔と対戦した時(←原作・アニメでは、同じシーンでいずれもびーびー泣いていた)。
2.
【Act.2】⇒亜美ちゃんから、戦士になる事を拒否された時。
3.
【Act.6】⇒まこちゃんの失恋現場に駆けつけて、その告白を聞かされた時。
4.
【Act.16】⇒地場衛にカノジョがいた事が発覚した時。
5.
【Act.20】⇒陽菜さんが地場衛の婚約者だと知った時。
6.
【Act.21】⇒亜美ちゃんが初めてダーキュリーに変身した時(←横でジュピターは泣いていた)。進悟から、「うさぎ、特別に一個やるから、感謝しろよ!」と肉まんを渡された時も、半べそはかいていたが、泣くまでには至ってない。
7.
【Act.22】⇒ダーキュリーから、「さよなら…私の友達」と言われた時(←ワシは思いっきり泣いていた)。
8.
【Act.24】⇒地場衛が日本から飛び立って行った時。
9.
【Act.28】⇒亜美ちゃんから、「信用…できないよ…」という告白を聞かされた時。
10.
【Act.29、30】⇒黒木ミオの様々なイジメ。
7.
もちろん、これらは解釈にもよるでしょうが、いずれも、泣いてもおかしくない場面ばかりです(←むしろ女優さんとしては、『涙』で演技させてもらえた方が楽なくらいなのでは?)。要するに、それほど、実写版の『プリンセスの涙』は、当初から慎重に取り扱われていた訳です(←それこそ核兵器の原料並みの扱いですな…)。なので、原作・アニメみたいに、ちょっとした事でもいちいちびーびー泣かせる訳にはいかない訳なんですな(←うさぎちゃんを泣かせる目的で派遣された黒木ミオの方が、よっぽど泣きまくってます。が、これは、逆にこの涙によって、彼女の目的を映像的にほのめかしてもいる訳なんですな)。
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セーラームーンのパワーの源が、全て幻の銀水晶に由来するものであるコトは言うまでもありません。そしてこの『覚醒パワー』も、また同じです。しかしながら、以前にも書きましたが、その事と、Act.25でタキシード仮面が斬られた時の『幻の銀水晶が出現する事(=その力の発動)』とは全く別の事象です。こう考えると、やはり幻の銀水晶の出現に関して決定的な影響力を持つのは、エンディミオンだけなのかもしれませんな。
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次回は、え? まこちゃんと元基かっ?!
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セーラームーン:うさぎちゃん(沢井美優さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(沢井美優さん編)▼】
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マーキュリー:亜美ちゃん(浜千咲(現・泉里香)さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(浜千咲(現・泉里香)さん編)▼】
★ マーズ:レイちゃん(北川景子さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(北川景子さん編)▼】
★ ジュピター:まこちゃん(安座間美優さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(安座間美優さん編)▼】
★ ヴィーナス:美奈子(小松彩夏さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(小松彩夏さん編)▼】
★ ぬいぐるみルナ(声・潘
恵子さん):人型ルナ(小池里奈さん):「」。『』。【キャスト関連商品リスト(小池里奈さん編)▼】
★ アルテミィ〜ス(声・山口勝平さん):「」。『』。
★ その他:「」。『』。
[2009年5月8日(金)初稿 トモロー]
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★ 今回レビューしたAct.30は、「美少女戦士セーラームーン DVD 第8巻」(バンダイビジュアル)に収録されております(↓)
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